こんにちは、ココアこと田中貴子です。
コロナによる自粛で、足がぐんと遠のいてしまったのが、エンタメ系の催し物です。
映画ならば、地元・千葉で日程を工夫して出かけることもありますが、東京に向かうのは用事ありきで月に1・2度ほどになりました。
選ぶにあたって、どうしても会いに行きたい人がいる、どうしても観たいモノがある・・・と本気度を試されてる感じ(笑)
ようやく美術展も活気が戻り、日時予約制ならば安心して行けるかなぁと、11月末と先週月曜のオフを利用して、友人と見に出かけました。
今回は鑑賞した2つについて書こうと思います。
1つめは東京駅丸の内側、徒歩5分の三菱一号館美術館で開催中の「イスラエル博物館所蔵 印象派・モネ、ルノワール、ゴッホ、ゴーガン 光の系譜」 です。(10月15日~来年1月16日)
(美術館内から外を臨んだ風景、レトロとモダンが融合してます)
今回絶対行こうと思い立ったきっかけはラジオでした。
耳だけが頼りの説明にもかかわらず、印象派を代表する作品が沢山取り揃えられているだけではない。
初来日作品も多いこと、これまで日本では知られていなかった画家の作品もあることが気になりました。
中でも、美術展初日で絵葉書が完売したエピソードをもつ、レッサー・ユリィはドイツやイスラエルでは重要視されながら、専門家以外では知る人ぞ知る存在だったそうです。
HPにも載っている「夜のポツダム広場」の画像で、あぁ!これは直に原画を観なきゃと思ってしまいました。
(絵葉書を参考までに) 実際はもっともっと素晴らしいんですよ
100年前の作品、雨に濡れる繁華街の華やかさが描かれているのですが、どこか懐かしくて幻想的なのです。
濡れた路面に映り込む光と影のコントラストが、縦の線を上手く使いながら、絶妙なバランス!
絵の中にいる人たちがささやく会話までが聞こえてきそうで、ドラマティックです。
自分もそこに紛れ込みそうな錯覚に陥る一歩手前まで(笑)、しばらく見入ってしまいました。
こちらでは、作品を撮影してもいい特別コーナーが一部設けられています。
その中の2作品をチラッと紹介。
ゴッホの「麦畑とポピー」 (額の内側に絞って撮影したので、筆の跡が鮮やかです)
カミーユ・ピサロ「朝、陽光の効果、エラニー」
のほほんと何もせず寛ぎたい気持ちの表れか、惹かれた絵です。(なのに、いざ暇だとウズウズしてしまう私)
他にも見ごたえたっぷりです。
そのまま会場入りして鑑賞することも可能ですが、平日でも長く列が作られていました。
日時の予約した方がスムーズだと思います。
2つめは、渋谷Bunnkamuraの「ザ・フィンランドデザイン展」です。
こちらは、美しい自然からインスパイアされた造形美、モダンなセンスを感じるフィンランドの世界をたっぷり味わえる企画展です。
50人以上のデザイナー・アーティストが勢ぞろいという豪華さで、テキスタイル、ガラス工芸、陶磁器、家具などを一堂に会して楽しめます。
作られた時代も1890年~1930年なのに、ちっとも古びれない魅力が詰まっていて、ぽぉーとその色彩や独自性に見とれてしまいました。
長い長い冬をどうやって楽しむかを考えた先に、室内のインテリアにこだわりが生まれ、斬新で目を楽しませたデザインが花開いていったのでしょうね。
人気のマリメッコや、ムーミンでお馴染みのトーベ・ヤンソンさんのイラストもあるので、女性がやや多かったです。
(美術展に行くと、必ずチェックしてしまう絵葉書たち)
2年前に偶然立ち寄った東京ステーションギャラリーで開催された「ルート・ブリュック」展で惚れ込んでしまった彼女の作品もありました。
(写真はそのとき撮影OKだったコーナーから)
緻密なのに、ラブリーなのがお気に入りです。
私も月1のマイぺースだけど、数年ガラス細工を続けています。
モノづくりは、これを表現したいという真っすぐな情熱が持続しているとき、自然と綺麗に仕上がります。
緻密さとワクワクの直感がバランスよく進んでいるとき、これでよし!で完成するのですが、ガラスは焼き加減もまた要。
何事も思い通りとはいかないけれど、意外性も含めて、あとになってみれば、これでよかったんだと思える今が面白いです。
時代を超えて、丹念に時間をかけて表現した人の情熱を想いながら、使い手や見る人を楽しませてくれるアートやデザインの世界は刺激的で豊か。
心の栄養補給もまた、愛おしい時間になりました。
皆さんにも、惹かれた作品はあると嬉しいです。
読んでくださって、ありがとう。