HLA全型一致でドナー移植を行って、再発したといって転院された方が、今週ついに退院となりました。

 

治ると信じて辛い移植治療に耐えたのに、再発してしまい、絶望されていました。

この2ヶ月ちょっとの治療で、完治はしなくても、心身の不調は取り除かれ、一人で出歩けるまでに回復されました。

芽球は減少し、血球が回復、輸血もいらなくなりました。

どこまでこの状態が続くかは不明でも、少なくとも「間もなく亡くなる」状態ではなくなりました。

良かった~!!!

 

いつか書いたと思いますが、現在では、移植後再発された方の治療を受け入れ始めました。

以前、かなり大変で嫌な思いをしたので、受け入れをお断りしていたのですが、今後は少しずつ受け入れ対象を広げて行きたいと思います。

ただ、19床しかないので、対応できる範囲で。

 

好中球は白血球の一種で、細菌と戦う細胞です。

骨髄異形成症候群の症状の中でも、好中球の減少は感染を引き起こすので、最も注意して観察しなければならない数値となります。

 

好中球(Neutrophils)は成熟度によって、棹状核球(stab cell)と分葉核球(segmented cell)があります。

通常、StabもSegも%で出されるので、白血球の総数に(棹状核球+分葉核球)の%をかけると好中球数(#)が出ます。

白血球1200個で棹状核球(stab )1%、分葉核球(seg)19%の場合

  1200×0.20=240となり、好中球は240個です!

 

通常の病院(血液内科があるのは大病院ですが)では、診察までには好中球の数までは出ないところが普通です。

血算の機械で出せるのは白血球の数までです。

好中球の数は目視(技師が顕微鏡でスライドを見ながら数を数えるんですよ~、カウンターもって)で出すので、午前中の外来で忙しいときはやらないで、午後時間があるときにやる場合が多いようです。

昨今は機械が進化して、機械値も出せますが、かなりいい加減で、MDSの患者さんでは殆ど使用できません。

(リンパ系の疾患の方の場合、使用する場合もありますが。)

 

というような訳ですので、次回、受診した際には必ず、自身の好中球数を先生に確認した方がいいですよ。
お願いすれば、通常は検査の履歴をプリントして下さるはずです!

 

ちなみに、東京血液疾患診療所では目視まで40分を目標に検査、頑張っています。

さらにはセラビジョンという機械を導入し緒方先生が技師の目視を指導できるようにしています。


さらに緒方先生の目視はベネット先生の「折り紙」付きですからね!

目視の目なんて一朝一夕で身につくものではなく、若いときの日々の特訓にかかっています。緒方先生も、野村先生から厳しく指導されたおかげで今があります(感謝)。

ベネット先生にお墨付きを頂くためには、若いときの必死の努力と。長年の経験が必要なのですよ。

 

 

 

 

 

最近、疲れた時、煮詰まった時、心が落ち着かない時などに

突然、筆ペンでいろいろな字を書きます。

和歌だったり、漢詩だったり、梵字だったり。

 

あるとき、ふと思いついて、いろは歌を書いてみました。

不思議と集中して、ある程度書くとすっきりしていました。

それからなんだかやみつきになっちゃって。

「心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく書きつくれば」

勿論、「ひぐらし」なんて出来ないですけれど、

いい気分転換になっています。

 

ひらがなは格好がついてきましたが、

漢字は難しいですね。

梵字は結構得意なんですよ。

 

そんなことで憂さを晴らしながら、今日も元気に頑張りま~す!

 

 

 

9月のOK’sClubは9月12日土曜日午後2時からです。

Living with MDS Forumは9月26日土曜日午後1時からです。

         予定に入れておいて下さいね~!!!

 

次回の MDS Forumでは、某製薬会社のMRさん達にお話しした
「MDSの診断」と「MDSの治療」のお話をして頂きます。

もしかしたら時間の関係で「MDSの診断」だけになるかもしれませんが、

その時は10月に「MDSの治療」についてはお話頂きます。

 

私の「MDSの基礎知識」は先生がお話される部分は割愛してお話しますね。

 

血液検査や骨髄検査の結果をお持ち頂き、直接緒方先生に見てもらって質問できますので、是非、お持ち下さい。

Living with MDS Forum、ついに第60回になります!

ついでに、私事ですが、私もつい先日、60歳になりました!
以前も書きましたが、私は32歳から余生のようなつもりで生きていますが、それも結構長くなりました。

それでも、過去を振り返るのではなく、前を見て進んでいける今の状況を感謝していますし、楽しんでいます。

 

毎日、様々なご相談が寄せられます。

診断された当初は病名を正しく覚えるのも大変です。

 

まあ、本当にいろいろな病名があるので……ねえ。

免疫性の血液疾患と腫瘍性の血液疾患。

さらにリンパ性の造血器腫瘍もあれば骨髄性の造血器腫瘍もあります。
(面倒なことに両方の系統に問題がある場合もありますけれど、稀に。)
血球が増殖するタイプもあれば、減少するタイプもあります。

(これもまた両方が合併している場合もありますし。)

 

そしてまた、骨髄異形成症候群というものがそもそも症候群というだけあって、いろいろな症状を呈しているんですよね。

こっちの人は好中球22個で、あっちの人は好中球15000個だとか。

血小板は正常の人もいれば、血小板が常に1万以下の人もいますし。

低リスクで経過観察で20年の人もいれば、輸血しながら15年という人もいますしねえ。
一方で2~3ヶ月で悪化するような人もいます。

 

さらに治療の効果もまちまち。
治療が効く人もいれば効かない人もいます。

また、ある人に効いた治療が別の人に効くとは限りません。

輸血依存(1週間に1~2回程度輸血が必要)な人が治療で輸血不要になる人も結構いますし。
ず~っと1万以下だった血小板が8万とか15万とか23万だとかに増えてくる人もいます。

芽球が末梢血で10%だった人がいつの間にか0%になってしまって、そのままとか。

(残念ながら、治療がよく効いた人は目立たなくなるんですよね、たまにしか来なくなるから……)

 

とにかく、判りにくい骨髄異形成症候群という病気を少しでも理解して頂き、

できるだけ長く付き合っていく心構えを整える意味でも、フォーラムに参加していろいろとご質問下さいね~。

 

 

 

 

 

 

 

間近になってしまいましたが、今週の土曜日、明日ですね、Living with MDS Forumを行います。

 

コロナの混乱はまだまだ続いていますので、今回も気をつけて開催したいと思います。

それにしても、手洗いですよ~。

決して、洗っていない手で、お顔を触らないで下さいね。

手を拭くときはなるべく紙で。その紙で蛇口も止めて。

 

二酸化塩素関係もものを身につけている方、置いている方は、速やかに撤去して下さい。

粘膜への刺激は塩素以上で、体に害があります。

身につけている方は受付で没収しますからね~!!

身につけての参加はご遠慮頂いていますので、宜しく。

 

消毒はアルコールで。

二酸化塩素での消毒は床など最低限の掃除に使用して下さい。

水での手洗いでも十分ですので、ご安心下さい。

 

熱発者や身辺に熱発者がいる方も参加をご遠慮下さい。

もしお急ぎでしたら、電話でご相談に応じていますので、どうぞ!

私で分からない場合は、すぐに緒方先生に確認してお答えいたしますので。

第58回Living with MDS Forum開催に際して、念の為のご注意です。

 

みなさん、特に、コロナに対する関心は強いと思いますし、ご注意もされていると思いますが、念のため3月開催の際の注意事項を再掲します。

 

勿論ですが、感染している可能性のある方は参加をご遠慮下さいね。
また、周囲に感染者、あるいは感染可能性のある方に接触した方がいる場合も、残念ですが、ご遠慮下さい。
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とにかく、家族全員で手洗い励行です。
いろんなところを触った手で目鼻口を触らないように!!
特に花粉症のシーズンですから、特に気をつけて。


女性の方は髪にウィルスがついて、目や口に入るとか、髪を触った手で目鼻口を触って感染する危険がありますので、髪をまとめるなり、前髪をピン留めするなりして、感染予防を励行して下さい。

私のひっつめ髪はこんな時いいですね~!楽ですし、是非、皆様もご一緒に如何でしょうか??

 

そして何をするにも、手洗いです。

手洗い後、水は出したままで紙で手を拭き、その紙で蛇口をひねって止めて下さい。

決して洗った手で蛇口を止めてから、手を拭かないように、気をつけて下さいね!

 

マスクは万が一感染している場合に、他人にうつさないために、絶対に必需品です!

防御に役に立つかはマスクにもよりますが、他人を危険にさらさないために、必要ですから、必ず着用下さい。

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では、気をつけてご来場下さいね。

また、消毒用アルコールが入手できない方に、少しだけなら志でおわけしております。
必要な方は、容器をお持ち下さい。あんまり大量ですと困りますが……。

 

 

 

 

5月23日はLiving with MDS Forumです。

 

毎日、いろいろなご相談を頂きます。

そのたびにいろいろなことを思います。

 

以前にも書きましたが、ご相談の内容はほぼ3つに分かれます。

1,診断されたばかりで、説明は受けたがまだよく分からない。

2,移植を勧められているが、説明を受けたり、自分で調べてみて、迷いが生じた。

3,ビダーザの治療を始めたが、あるいは続けてきたが、ビダーザが効かない、効かなくなった。

 

ユーチューブの動画を作ったり、電話で説明したりしていますけれど、やはり、フォーラムにいらして頂いてお話を聞いた方が分かりやすいですし、また何よりも、直接先生に質問ができますしね。

自分の場合はどうなのかとか。

 

東京はまだ緊急事態宣言の解除はありませんが、不要不急ではないと思われる方は、是非ともご参加下さい。

 

5月16日はOK’sClubです。

 

東京血液疾患診療所では低リスクの方々や他の疾患で現在特に問題の無い方の受診は勿論制限しています。

しかし、残念ながら受診しなければならない方々の方が多いのです。
 

OK’sClubだってForumだって、こんなご時世でも参加した方がいい方もいるのです。
セカンド・オピニオンだって、来た方がいい方だっているのです。
来て良かったと言って下さる方の方が多いのです。

 

 

こんな時だからと言って、電話やスカイプやYouTubeやZoomを使うとかって、もともとそんなものでは対応できないから集まっているわけですからね。

その場でデータを見てもらってアドヴァイスをしてもらえるわけですから。

オフレコの話しもありますし。

 

勿論、十分な注意が必要です。

しかし、一番気をつけなければならないのは、日頃の習慣です。

手を十分に洗わない状態で顔を触らないように!!!

手を洗った後、出来るだけ紙で手を拭いて、その後その紙で蛇口を閉めて下さい。

その後出来ればアルコールで消毒して頂ければさらにいいですね。

できればめがねをかけとくとか。

あと、スマートフォンなども触った後、うかつにも手を洗わない状態で顔を触ったりしないように。

特にリラックスできる場所でもやらないように気をつけて下さい。

とにかく何処にいようと、顔を触る前には手をよ~っく洗って下さいね

あと、できれば他人の間は勿論のこと、家族でも十分に距離をとってお話して下さいね。

 

こういうことに気をつける生活を心がけて下さい。

宜しくお願いします。

あと、熱発者が近辺に発生した場合は速やかに通知をして下さい。

あるいは近辺の方のなかに、発発者と接触(直接的であれ、間接的であれ)した方がいらっしゃる場合も同様ですからね~!

 

 

 

4月25日Living with MDS Forum 開催します。

 

身辺に熱発者や感染疑いのある方、ご家族でも仕事などで熱発者や感染疑いの方に短時間でも接触があった方はご遠慮下さい。

 

このご時世に、中国の方からのご相談をいただきました。
92歳のおじいさんがMDSと診断されたということで。

コロナ禍の中にあっても、やはり家族の病気は大きな問題なのですね。

92歳でも、最期まで元気でいて欲しいという願いはあります。

今はとても日本に来ることはできないけれど、往来が可能になったら、来たいとおっしゃっています。
実際にはとても大変ですけれども、毎月、近いとは言え外国からいらっしゃるのは。

 

東京血液疾患診療所でも、92歳の方、91歳の方など元気に通院ビダーザ中です。
80代の方もとっても多いですよ。

86歳の方が他病院で余命8ヶ月と言われてこちらにいらして、90歳のお姉さまが「こんなに若いのに……」とおっしゃったのにはさすがの私もびっくりしましたが。

 

MDSは発症の中心年齢が70歳くらいです。

60台後半から患者数が増えていきます。

60代と言えば、まだまだこれからの方々。

50代は現役、働き盛りの時。

そんなときにこの病気は本当に辛いですね。

 

若い患者さんを見ると、いっつも、「白血病だったらよかったのに……。なんでMDSなんかに……。」と思ってしまいます。

 

なんとか少しでも長く生きて欲しい。

できればこの病気を治したい。

今はそれは叶わなくとも、できるだけ長くこの病気と付き合っていけるように……。

そう思いながらの毎日です。