好中球は白血球の一種で、細菌と戦う細胞です。
骨髄異形成症候群の症状の中でも、好中球の減少は感染を引き起こすので、最も注意して観察しなければならない数値となります。
好中球(Neutrophils)は成熟度によって、棹状核球(stab cell)と分葉核球(segmented cell)があります。
通常、StabもSegも%で出されるので、白血球の総数に(棹状核球+分葉核球)の%をかけると好中球数(#)が出ます。
白血球1200個で棹状核球(stab )1%、分葉核球(seg)19%の場合
1200×0.20=240となり、好中球は240個です!
通常の病院(血液内科があるのは大病院ですが)では、診察までには好中球の数までは出ないところが普通です。
血算の機械で出せるのは白血球の数までです。
好中球の数は目視(技師が顕微鏡でスライドを見ながら数を数えるんですよ~、カウンターもって)で出すので、午前中の外来で忙しいときはやらないで、午後時間があるときにやる場合が多いようです。
昨今は機械が進化して、機械値も出せますが、かなりいい加減で、MDSの患者さんでは殆ど使用できません。
(リンパ系の疾患の方の場合、使用する場合もありますが。)
というような訳ですので、次回、受診した際には必ず、自身の好中球数を先生に確認した方がいいですよ。
お願いすれば、通常は検査の履歴をプリントして下さるはずです!
ちなみに、東京血液疾患診療所では目視まで40分を目標に検査、頑張っています。
さらにはセラビジョンという機械を導入し緒方先生が技師の目視を指導できるようにしています。
さらに緒方先生の目視はベネット先生の「折り紙」付きですからね!
目視の目なんて一朝一夕で身につくものではなく、若いときの日々の特訓にかかっています。緒方先生も、野村先生から厳しく指導されたおかげで今があります(感謝)。
ベネット先生にお墨付きを頂くためには、若いときの必死の努力と。長年の経験が必要なのですよ。