ご無沙汰でした。

これからソロソロとブログを再開したいと思います。

 

忙しさにかまけて書かないと、さらに腰が重くなっちゃって、
気が付いたらこんなにあいちゃった。

AB蔵さんを見習わなければね~。

 

ということで、告知です。

 

次回のファーラムは6月18日です。

 

 

東京血液疾患診療所では、当診療所の患者さんに対し、新型コロナウイルスワクチン接種を行っています。

もちろん、様々な状態の患者さんがいらっしゃいますので、必ず緒方先生に確認してもらって。

 

一部の患者さんには午前中にいらしていただき、採血を行います。

その結果、血小板の輸血が必要な場合は、接種まえに輸血を行います。

また輸血までは必要ないけれど、血小板の数値が低い方(5万以下くらい)は事前にアイスノンで冷やしてから接種、その後止血バンドできつく止血してさらに冷却、止血確認後、しばらくは滞在していただきます。

問題のない方は、そのまま接種できますけど、こんな方のほうが少ないのです。

 

もちろん、量も体表面積あたりで加減したり、今までの病歴やワクチン接種での副反応なども聞き取り緒方先生の指示で加減しています。

 

ということで、ワクチン接種だけとっても、通常の方々より、手間隙がかかるわけですが……。

 

でも、大事なことですものね。

 

気がついたら、8月も終わりではありませんか!!!

 

もちろん、ただCovid-19に追われていただけではありません。

敵はMDSです。

でも、血液疾患の患者さんにとって、Covid-19は普通の方以上に脅威です。

 

最初にクラスターが発生した永寿総合病院の発表によると、

院内感染として新型コロナウイルス感染症を発症した患者さんのうち、血液疾患の患者さんは40人で、内21人が亡くなっています。50%以上の死亡率です!

また亡くなった方41人のうち、21人が血液疾患,他疾患の患者さんは20人だったそうです。

 

また血液疾患症例においては生存期間中央値は29日で,

酸素投与が開始後,急激に呼吸状態が悪化し
死に至るもしくは人工呼吸器管理を要する状態に至るまでの日数が有意に短いという結果が示されています。

 

ということで、血液疾患の患者さんが新型コロナウイルスに感染した場合の危険性は他の疾患に比較しても圧倒的に高く、極めて短期間に重症化し致死的となる可能性があります。

 

というわけで、極めて神経質になるわけです。

 

かといって、他の病院のように、面会を完全に制限したりもしたくないし、ということで、あれやこれや工夫しながら、今のところはなんとかご家族の面会だけは制限しながら続けています。

 

でも、いろいろな対策や、検査、ワクチン接種のための準備手続き等々、すっかり疲れてしまいました。は~っ、……。

 

そんなこんなで、今年はブログの更新もめったにできなかったわけです。

心待ちにしてくださっていた、何名かの方々、ごめんなさいでした!!

 

 

新年の挨拶もまだしていなかったのに……、もう3月1日ですね。

梅の花は満開で桜の花もチラホラと。

でも今年は桃の花が目につきませんね。
桜がチラホラしているのに、まだ沈丁花の香りもしません。

なんだか、変な春ですね。

それでも、立春も過ぎて、だんだんと春めいてきています。

 

2月27日のフォーラムも終わりました。3月も27日に開催予定です。

 

今年も毎月開催いたします。
何度聞いても、新しい発見があるものですよ。

 

骨髄異形成症候群という病気は本当に難しい病気です。

診断も難しければ、治療も難しい。

人に自分の病気を伝えるのも難しい。

症状が人によってまちまちですし、同じ人でも急に症状が変わる場合も多いのです。

標準的治療が該当する場合も少ないですし、成績も悪いです。

長い間安定していたのに、急に動き始めるときもあれば、

どうしても治療がうまくいかなっかったのに、
突然、好中球が上がり始めて、安定する場合もあります。

なんという病気なんでしょうね。

 

少しずつでも東京血液疾患診療所の治療は前進しています。
この1年でも大きく進歩しました。
この5年間では本当に大きく進歩しています。

さらにさらにと、先を目指して行きたいと思っています。

 

今年も、みんな、頑張りましょうね。

 

 

 

12月19日は今年最期のLiving with MDS Forumです。

先日のOK's Clubでは緒方先生からMDSに使えそうな新薬のお話をして頂きました。

皆さん、かなり熱心に聞いていらっしゃいました。

 

かなり有望そうなお薬でも、今のところ特効薬のようなお薬は出ておらず、少しでも予後を伸長する可能性がありそうなものということになります。あるお薬などは、ビダーザ併用で9ヶ月も伸長するという結果がありました。(新薬って3ヶ月も生存予後を伸長するとすごい薬ということになります。ちょっと一般の認識とは異なりますが。)

 

IPSS-R VeryHighRiskの生存中央値は8.4ヶ月(支持療法)で、ビダーザを使用しても一般の日本の病院では8~9ヶ月(殆ど伸びていない)、モフィットキャンサーセンターで15ヶ月(2倍近い)のところが、東京血液疾患診療所では27,8ヶ月(3倍以上)です。

同じビダーザという薬を使っても、これほど差が出ています。

さらに他のお薬が加われば、さらに差が開くことでしょう。

 

外科医の腕はよく取り上げられますが、内科医の薬の使い方はあまり区別がつきにくいのでしょうね。
同じお薬でも、内科医の知識と経験の差が生存予後の差になるのです。

 

次のフォーラムでは、さらにいろいろなお話をして頂きたいなと考えています。

今年最期のLiving with MDS Forumになります。

みなさんの参加をお待ちしております。

 

 

 

JAMPS主催Living with MDS Forum
骨髄異形成症候群の患者さんとそのご家族であれば、どなたでも参加可能です
< お申し込みはtel:080-4464-8571 mail: infomds.tokyo 山元まで
すべて場所は東京血液疾患診療所 地下7th Squareです。
 

2021年のLiving with MDS Forumの予定です。

 第66回LMF 2021年 1月30日(土)午後1時~
 第67回LMF 2021年 2月27日(土)午後1時~
 第68回LMF 2021年 3月27日(土)午後1時~
 第69回LMF 2021年 4月24日(土)午後1時~
 第70回LMF 2021年 5月22日(土)午後1時~
 第71回LMF 2021年 6月19日(土)午後1時~
 第72回LMF 2021年 7月17日(土)午後1時~
 第73回LMF 2021年 8月21日(土)午後1時~
 第74回LMF 2021年 9月18日(土)午後1時~
 第75回LMF 2021年10月16日(土)午後1時~
 第76回LMF 2021年11月27日(土)午後1時~

 第77回LMF 2021年12月18日(土)午後1時~

来年の事を言うと鬼が笑うといいますが……

そろそろ来年の予定を立てておかないと、面倒な事になりますからねえ。

 

”Dr. OK's Club” 患者さん&ご家族の集まり
東京血液疾患診療所の患者さんとそのご家族が参加できます!
お申し込みはtel:080-4464-8571 mail: infomds.tokyo 山元まで
すべて場所は東京血液疾患診療所 地下7th Squareです。

 

2021年のOK’sClubの予定です。

 第35回OK'sClub 2021年 1月16日(土)午後2時~
 第36回OK'sClub 2021年 2月13日(土)午後2時~
 第37回OK'sClub 2021年 3月13日(土)午後2時~
 第38回OK'sClub 2021年 4月10日(土)午後2時~
 第39回OK'sClub 2021年 5月 8日(土)午後2時~
 第40回OK'sClub 2021年 6月 5日(土)午後2時~
 第41回OK'sClub 2021年 7月 3日(土)午後2時~
 第42回OK'sClub 2021年 8月 7日(土)午後2時~
 第43回OK'sClub 2021年 9月 4日(土)午後2時~
 第44回OK'sClub 2021年10月 2日(土)午後2時~
 第45回OK'sClub 2021年11月13日(土)午後2時~

 第46回OK'sClub 2021年12月 4日(土)午後2時~

 

3年前にあなたが書いた記事があります、と管理画面に教えられてみてみると、スウェーデンでの学会準備に追われていました!

今年はコロナの影響で日本の学会もWebになっています。

ヨーロッパの学会(ELN)はイギリス予定だったのですが、勿論Webです。

アメリカの学会(ASH)12月も勿論Webです。

 

このときの発表を振り返ってみると、この3年で緒方先生の治療はさらに進化しているなと感じました!!

また12月に生存中央値を出す予定ですが、期待できそうです。

 

よくビダーザは効かないとドクターの間で言われているようですが、

しかし薬は使いよう、様々な工夫で大きく成績は伸びていきます。

見えない方は拡大表示して下さいね。

 

常に更なる結果を求めて頑張っていますけどね。

第63回になります、Living with MDS Forum、10月17日です。

 

9月26日のフォーラムは緒方先生のお話のビデオを見て頂きました。
「骨髄異形成症候群の診断」
「骨髄異形成症候群の治療」

そしてそれからビデオの内容についての質問を受けました。
そして休憩を挟んで、皆さんのご質問に答えて頂きました。

 

この病気の場合、病気の知識はとても大切です。

診断については、残念ながら誤診がとても多いです。

また治療についても、誤解に基づく治療がとても多いです。

 

なんとかこの現状を打破し、少しでも高リスクの患者さんが長く生きることできるように、さらに研究にも広報にも力を入れていきたいと思いますけど……。

芽球とは、もっとも 幼若な血液細胞のことを指します。

ということで、芽球といってもいろいろな芽球があります。

 

イライラするのですが、仕方ない事情があって、リンパ芽球と骨髄芽球、なかなか目でみて区別ができない訳ですよ。

急性骨髄性白血病でも急性リンパ性白血病でも芽球とか白血病細胞とか言いますが、言葉は同じでも違うのですよ。

しかも、これが区別がつきにくいのです……、これだけでは。

リンパ球も好中球も同じ白血球の仲間ですからね~。

ある程度の量になれば、フローサイトメーターの検査で区別することも可能です。

しかし、フローの結果が読めなければ、ここでも誤診が発生することもたまにあります。

実際にありました。

 

赤芽球はまあ、赤血球の幼若細胞ですので、区別はつきます。

これはいわゆる「芽球」とは違います。

 

骨髄中の芽球の量と末梢血中の芽球の量についても、

通常は骨髄中で芽球がある程度増えると血液中にでてくる場合が多いです。

例えば骨髄中で15%くらいになって末梢血に1%くらい出ているとか。

ですから、末梢血中に芽球がない場合は血液検査の項目に芽球(Blast)の表示がありません。

しかしながら時々は逆(末梢血の方が多い)の場合もあるし、あんまり差がない場合もあります。

 

病院によっては、血液検査の際に芽球が出ていても「芽球」の表示はせず、「その他」とか「Other」とか表示するようです。

コメントのところに、芽球様細胞とか記載される場合もあるようです。

 

骨髄検査の芽球の割合の問題点はまた……そのうち。