ついに東京血液疾患診療所でも、入院の方のお見舞いを禁止します。

昨日、月曜日から始めました。

 

患者さん及びご家族の方は、以下のことに気をつけてお過ごし下さいね。

 

1,絶対に目・鼻・口を手で触らない!!!

2,手洗いの励行

  ①蛇口をひねり、手を20秒以上洗う。ピコ太郎のようにね

  ②水を止める前にティッシュやキッチンタオルなどで手を拭いて、
   その紙で蛇口をひねって水を止める!

  ③できればその紙でトイレのドアを開けて、

    それから紙を捨てましょう!!

3,女性は特に髪が目や口に入らないように、髪型を工夫しましょう。

4,髪を触った手で、決して顔(目・鼻・口)を触らないで下さい。

 

とにかく、何かを触ったままの手で、顔を触らないように気をつけて下さい。

 

今週の土曜日3月28日は第56回Living with MDS Forumです。

 

新型コロナウィルスの感染がおさまっていない状況でも開催いたします。

なお、感染のおそれのある方は参加をご遠慮下さいね。

 

とにかく、家族全員で手洗い励行です。
いろんなところを触った手で目鼻口を触らないように!!
特に花粉症のシーズンですから、特に気をつけて。


女性の方は髪にウィルスがついて、目や口に入るとか、髪を触った手で目鼻口を触って感染する危険がありますので、髪をまとめるなり、前髪をピン留めするなりして、感染予防を励行して下さい。

私のひっつめ髪はこんな時いいですね~!楽ですし、是非、皆様もご一緒に如何でしょうか??

 

そして何をするにも、手洗いです。

手洗い後、水は出したままで紙で手を拭き、その紙で蛇口をひねって止めて下さい。

決して洗った手で蛇口を止めてから、手を拭かないように、気をつけて下さいね!

 

マスクは万が一感染している場合に、他人にうつさないために、絶対に必需品です!

防御に役に立つかはマスクにもよりますが、他人を危険にさらさないために、必要ですから、必ず着用下さい。

 

と、一通り、ご注意したあとで、フォーラムは開催いたします。

こちらも命に関わる病気ですから。

 

今回は新しい展開があった、検査についてです。

「骨髄異形成症候群と戦い続けて~検査編」 と題してお話頂きます。

 

1,診断の難しい骨髄異形成症候群について、なるべく客観的な診断を行うための方法として緒方先生が提唱してきたMDSフローサイトメトリー検査ですが、日本では未だにほとんど検査されていないのが現状です。

そんな中、ヨーロッパを中心として定着してきています。実際のところ共同研究者もヨーロッパ、アメリカに偏っています。

でも、これからは是非、日本でも希望する大学、研修所、検査会社など、興味を持っていくれる医師や技師の方々にたいして、周知活動、技術指導活動などに力を入れていき、検査ができる人材を育てて行きたいと考えています。

 

2,さらに今まで正確な診断をすることを目標にフロサイトメトリー検査を作ってきましたが、今ではさらに可能性を広げ、予後解析にも使えることを発見しました。まあ、ちょっと専門的なところはありますが。そうすると治療法の選択の際に、とても役立つ情報になりますので。

暇があったらご紹介しますが、やっと新研究員を雇ったので、緒方先生はルンルンです。

これから益々様々なチャレンジを続けていく所存ではありますが、中間でちょっとした発表です。

 

明日の朝には緒方先生の変更が入るかもしれませんので、それまでもしかしたらつかの間、お楽しみ下さい。

続きです。

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一般情報:

コロナウイルスは、動物や人間に病気を引き起こす可能性のあるウイルスの一つです。

人に感染するコロナウイルスは、現在までに7種類見つかっており、その中の一つが、現在のパンデミックの原因となっているいわゆる「新型コロナウイルス(SARS-CoV2)」です。

このうち、4種類のウイルスは、一般の風邪の原因の10~15%(流行期は35%)を占め、多くは軽症です。残りの2種類のウイルスは、2002年に発生した「重症急性呼吸器症候群(SARS)」や2012年以降発生している「中東呼吸器症候群(MERS)」です。

コロナウイルスはあらゆる動物に感染しますが、種類の違う他の動物に感染することは稀です。また、アルコール消毒(70%)などで感染力を失うことが知られています

 

コロナウイルスは、感染した人からの咳やくしゃみがなければ、空気を介したウイルスの伝播が起こりにくいという点で、インフルエンザとは異なります。この病気は、COVID-19の人が咳をしたり吐き出したりするときに広がる鼻や口からの小さな飛沫を通して人から人へと広がります。これらの水滴は、人の周りの物体や表面に落ちます。他の人は、これらの物体や表面に触れて、目、鼻、口に触れることでCOVID-19に感染するのです。

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ちなみに途中で疑問に思ったので、調べてみました。

COVID-19…WHOは2月11日、新型コロナウイルス感染症の正式名称を「COVID-19」とすると発表した。
        coronaのCO、virusのVI、diseaseのD、2019年の19。
SARS-CoV-2…国際ウイルス分類委員会(International Committee on Taxonomy of Viruses:ICTV)が2月7日までに名付けた。

          SARS(重症急性呼吸器症候群)を引き起こすウイルス(SARS-CoV)の姉妹種であるので。

ということらしいです。

続きです。

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一般的な推奨事項:

1,目、鼻、口に触れないようにしてください。
2,石鹸と水で少なくとも20秒間頻繁に手を洗うか、少なくとも60%のアルコールを含む手指消毒剤を使用します。
3,咳やくしゃみをするときは、口と鼻をティッシュで覆います。ティッシュを捨てて、手を洗って下さい。ティッシュがない場合は、肘を使ってくしゃみをします。
4,他の人と握手しないでください。
5,病気の人との密接な接触を避け、病気の症状がある人の訪問は断って下さい。
6,頻繁に触れる物(ドアノブ、照明スイッチ、ハンドル、トイレ、蛇口、ラップトップ、キーボード、携帯電話、テーブル/カウンターなど)をきれいにして消毒します。
7,旅行はできるだけ避けてください。
8,人混みや大規模な集まりを避けてください。
9,公共の場所で頻繁に人が接触する部分、つまり、エレベーターのボタン、ドアの取っ手、手すり、タッチスクリーンなどの接触面に触れないでください。平らな表面には、ウイルスやバクテリアが発生しやすくなります。
10,質問や具体的な懸念がある場合は医師に連絡してください。

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International MDS Foudationから「コロナウィルス(COVID-19)とMDS」と題するメールが届きました。

世界的COVID-19の流行に対して不安を抱えているMDS患者へのアドヴァイスです。

余計な部分もありますが、不安を持っている方も多いようですので、必要と考える部分を翻訳して掲載しておきます。
一部、構成を変える部分もありますが、ブログに掲載した文章に関する限り文責は私にあります。

 

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MDS患者への推奨事項:

MDS患者のウイルス防御は必ずしも弱体化するわけではありません(リンパ球は減少していない場合が多いため)が、ほとんどのMDS患者は高齢であるために、すでにリスクが高くなっています。

 

1,経過観察中の低リスクのMDS患者は、医療機関に電話して、今受診すべきかどうかについて相談して下さい。
2,積極的な治療または輸血を受けているMDS患者は、医療機関から連絡がない限り、予約の通りに受診する必要があります。

 

☆咳、発熱、下痢、悪寒の症状があるMDS患者は、他の患者に暴露しないように、事前に医療機関に電話して指示を受ける必要があります。

☆すべての患者は、可能であれば旅行を避け、大勢の人との接触を最小限に抑え、手洗い(20秒以上)を行い、呼吸器症状のある人または最近COVID-19が流行している国に旅行した人との接触を避けなければなりません。

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アザシチジンはMDSがあまり進行していない時期に投与しても良い結果は得られません。芽球が増え、血球減少が進行した進行期のMDSで効果が期待できる薬です。使用するにあたっては副作用に精通する必要があります。またMDSでは、先述したような免疫学的疾患をはじめいろいろな合併症が起こり得ます。アザシチジンの副作用とMDS自体が引き起こした合併症を見分ける必要があります。また血球減少による症状や感染症に対する治療も、しばしば生死を分ける重要なものです。さらにアザシチンの効果がなくなってきた場合のその後の治療が最も重要となります。

 

MDSは病態が極めて多様で、百人の患者さんがいても同一の経過をとる方は極めて稀です。MDSの治療には、個々の病態を見極め、それに適した治療を選択するというMDSに対する深い理解と経験が必要です。

一般的に、特効薬であればどの病院のどの先生が投与しても結果はそれほど変わりません。アザシチジンは特効薬ではなく、よく効く例が1~2割、少し効く例を入れても5割弱程度で、しかも効果の持続はそれほど長くはありません。

この表は、アメリカ、フランス、日本、イタリアのMDSの治療例の多い病院の治療成績(特に生命予後の悪いHighRiskとVeryHighRiskの成績)です。

左端の数字はビダーザ治療を受けていない方の予後で、VeryHighRiskでは生存中央値9ヶ月程度です。右端のイタリアの移植成績では生存中央値の改善はなく、日本の大学病院でビダーザ治療を行った報告でも生存中央値の改善はありません。

私たちの施設を除けば、米国のMDS治療に傾注している病院の成績が最もよく、生存中央値が倍程度に延長しています。

 

私たちは、ほぼMDSだけの研究・治療を行っており、最も良い生存中央値が得られています。

私たちの施設ではVeryHighRiskの生存中央値が28ヶ月程度で、これはかなりの改善と言えますが、一方で半数の方が28ヶ月程度までに亡くなるということを意味しています。これをさらに改善するために、私たちは臨床研究・基礎研究に力を入れています。