松田のこれ知っとるか?~炎の1000本ノック。 -31ページ目

0640 No good trying

帽子が笑う不気味に/シド・バレット

どちらかというとこの人は2枚目の方が聴きやすくて好きだったのだが、最近聴きなおしてみてこのアルバムのやばさに気がついて、はまっていたところであった。この感じはなんていうか、もうほんとにやばい。


で、タイムリーなことに今出ているMOJO MAGAZINEがシド・バレット特集 。付録CDもマッド・キャップス曲順通りのカバー集である。MOJO MAGAZINEのそれって所詮は既出ものの寄せ集めであることが多いので、このCDもその手のものかと思われたのだが(例えばREMのは「Orange Crush」のB面のやつだな?とかね)、J.Mascisの「No Good Trying」というのは初聞であった。それは聴きたい。聴きた過ぎる。なんて思って聴いてみた。


これがわりと忠実な感じのカバーだったのだが、J.Mascisは何気に上手いなと思ってしまった。この曲はやっぱり、どこにいくかわからんみたいな不穏な空気が素晴らしいわけで、そう考えるとこのカバーはいささかスリリングさに欠ける。しかし全編聴いてみると、シド・バレットのカバーはどうやってやれば正解なのか、ますますわからなくなってくる。

0639 YES!

London Conversations: The Best of Saint Etienne/Saint Etienne

オレこの曲 、大好きー。この動画はどうやら去年のライブみたいなのですが、まだやってたのかー、なんつって目頭が熱くなる。律儀にもバックボーカルの立ち位置に元ドリー・ミクスチャーのディブシーがいるので嬉しくなってくる。調べてみるとなんかいろいろCDとか出てるみたいだし、なかなかしぶとい。いいね、そういうの。

0638 BIGBOX

英語は“ナガシマ流”でいけ―“ヘイ!カール”でもアメリカ人に十分通じる (ゴマブックス)/デーブ スペクター

アマゾンのマーケットプレイスで、1円で売っている本がたまにあるので時々私は購入する。送料が340円なので要するに341円で購入するわけだが、この本もその1つで、なかなか面白かったです。


英語圏の外国人にとって長嶋茂雄の話す英語がとてもわかりやすいらしいというのは、村上春樹のエッセイでも読んだ覚えがあるのだが、驚くことにそれは本当らしい。要するに文法とかデタラメでも何とかなるよ、というのがこの本のおよその旨である。確かに単語さえわかれば、ほとんどのことはわかったりするので、要するに単語を覚えろと。あとは度胸だと。そう言われれば確かに説得力がある。


ところで以前、高田馬場にあるBIG BOXというビルの名前が英語ではとんでもなく面白い意味があるというアメリカ人がいたのだが、結局その意味を教えてくれなかったことがあった。この本にはそれが丁寧に書いてある。

0637 スラムドッグ$ミリオネア

スラムドッグ$ミリオネア [DVD]/デーブ・パテル,アニール・カプール,イルファン・カーン

ようやく観ました。正直ちょっと舐めてかかっていたんですけど、コテンパンにやられた格好である。そういえばトレインスポッティングもそんなところがあったような気がするのだが、特殊なようでいて案外と普遍性を感じさせるトラウマ体験の瘡蓋を剥がされて、そこにぬり薬をすり込まれるようなエピソードの断続が、よくできたハッピーエンド的な落とし前とインド映画風牧歌的なフィナーレをも帳消しにして、今もヒリヒリする。M.I.A.のPaper plainsの場面も良かった。youtube 。しかしみのもんたってあれ、結構がんばってやってたんだなあと今頃好感を持ったり。

0636 笑うしかない

太陽を盗んだ男 [DVD]/沢田研二,菅原文太,池上季実子

なんだかんだいってこの映画の一番素晴らしいシーンは、警察に押収された原爆をターザンの力技でもって、ものの数秒間で奪回するところだと思う。そこまでの間、執拗なまでに築きあげたリアリズムが、その一瞬にしてプツッと切れる。私は映画館で何度も観てきたけど、あのシーンで笑う人はあまりいなかったと記憶する。初めて観る時、そのシーンは「え?今のなに??」としか捕らえようがなく、これをきっかけにして殆ど逆切れしたような展開が次々と繰り広げられるのだ。それでいてしれっとシリアスなトーンが貫かれていて、そこのところが私はどうしようもなく好き。

0635 「地デジ」は一発で変換されない

【エコポイント対象商品】 TOSHIBA REGZA 19V型 地上デジタルハイビジョン液晶テ.../東芝

10年位前に買った14型のテレビが先日、何の前触れもなく逝ってしまわれた。なので、このまましばらくテレビのない生活をエンジョイしてみようかなーとも考えたのだが、レンタルで借りてたDVDをあさってまで返却しなくてはならないのをまだ見ていなかったので、この際だから地デジ対応のテレビを買うことにした。どうせいつか買うんだし、まあいい機会だろうと思ったわけである。


とりあえずチューナーの購入は先送りすることにしたので、接続はかんたんだ。今は「地上アナログ」モードで見ている。早速画面右上に「アナログ」って出なくなったので、なんだかさびしいのだが確かに画面はきれいだなーと思った。これこそがデジタル社会である。なんつって私は言ってみたい。


しかしである。さっそくデジタルの壁みたいなものにぶち当たってしまっている。まず第一に液晶画面というのは角度を変えると黒味の反射が鈍くなるので、ベッドで寝転がって見ると画面が暗くて見えにくくなってしまうのだ。なんだそれ、ダメじゃん。ブラウン管でのテレビではこういうことは起こりえなかった。このテレビは一応、スタンドの角度が動くようになっているのだけど、上には向いても下には向いてくれない。


そして画面がワイドに写るのは良いのだが、画面の上下が大胆にカットされた状態で写っている。これはデジタルチューナーをかませば解決されるみたいだが、しばらくこれでしのごうとしている私にとってこの問題はでかい。例えば朝の番組はどこの局も上のところに時間が表示されるものだが、それがきっちりと見えてこない。オレ的に言うとそれはテレビの機能を50%以上は果たしていないも同然である。まいった。アップになると小倉智昭のズラ部分も切れる勢いである。この状態で見るのに慣れるとなると、私自身のトリミングのバランス感覚も障害をきたすことだろう。要するにさっさとチューナーも買えよという話みたいである。めんどくせえなあ地デジ。アナログのままでいいじゃねえかよマジで。なんて思ってる。


(追記)

今朝このテレビを見たら、なぜか上下のトリミングが広くなっていて現在時間も余裕で見えるようになっていました。なんでだろな。これ書いた時は確かに見えてなくて、しょうがないからiPhoneの画面を見ながら支度してたのに。まあ見えればいいんだけども。


0634 グリンゴ(!)

ゲッツ/ジルベルト/スタン・ゲッツ&ジョアン・ジルベルト

このアルバムを製作中の有名なエピソード

ジョアン「おい、トム。このグリンゴに『お前は何もわかっとらん』言うたれ」
ジョビン「スタン、彼はあなたとレコーディングできてとても嬉しいと言ってます」
ゲッツ「どうもそう言ってるようには見えないのだが・・・」


・・・という話は、細かく言うと実は嘘らしいのだが、この3者がおよそこんな風な距離感でレコーディングが進められたのは事実であるらしく、しかしネタにしては抜群に面白い話だなあと思う。


ボサノヴァといえば、おそらく多くの人がそうであるように私もこの超入門編といえるアルバムから入ったのだったそういえば。エブリシング・バット・ザ・ガールが出たての頃、ああいうののが好きなんだったらこのアルバムは聴いといた方がいいよ、と誰かから薦められて聴いたみたような気がする。おかげでスタン・ゲッツのヴェルヴェット・タッチなテナーも含めて「これぞボサノヴァだ」などと間違った認識をしていた私なのだが、確かにこのサックスの音量は異様にでかくて耳障りな気がしてしまう。そう思ってしまうのはやはりあの来日公演の後の話であることは明らかである。

0633 ジョアン・ジルベルトのファースト・アルバム

想いあふれて/ジョアン・ジルベルト

タワーレコードに行っても「ブラジリアン」のコーナーなんてごく稀にしかチェックしないものだから、たまに覗いてみてこんなCDが出ているとさすがにびっくりする。十数年前に初期3枚のアルバムがコンパイルされた「ジョアン・ジルベルトの伝説」というCDに対して、本人が激怒したとかなんとかで永いこと廃盤になって久しかった音源のうちの3分の1+αがこのCDである。


しかしあのCDに対して本人がダメ出ししたのは、なんとなくわかるような気がする。オリジナル盤と聞き比べたわけではないけれど、言われてみれば確かに塩っぱい音だったし、なによりも曲順が大きく異なるところの意図が不明であった。なんだか乱暴な印象を残すCDであることは確かであったと思う。実際、私もそれほどありがたく再生させていなかった。なんなら手放してしまおうかなとも思っていた。


その後、単体での再発話が出ては立ち消え、要するにそのたびに本人が駄目出しをしているらしいという噂はその後も聞いてきたわけである。これはもう本当にダメかもわからんねと誰しもが諦めていたところだっただろう。なので1枚目だけではあるけど、こんな形で遂に出ましたか!と驚いたわけである。


しかしこれ音が良くなってるのか、私には正直わかりません。オリジナル盤通りの曲順に並んでるのは良いけど、他の人がカバーしてる音源とかボーナス収録されていて、それは個人的にありがたく聴いているのではあるが、ジョアンのおっさんはこれでほんとに良しとしているのか?という印象は消えない。


さらに驚くべきはジャケットの左上、オデオン・ロゴの代わりに「el」のマークが居座っていることである。なんか悪い冗談みたいに思ってしまったわけである。つまりこのCDはチェリーレッドからの再発なのだが、ほんとにこれいいのかよ(笑)と。来週には国内盤も出るみたいですけど、私はなんとなく我慢できず目の前にある輸入盤を買ってしまったわけである。っていうかこういうのはマジで普通に売ってるうちに買った方が良いと思う。内容について私が言うべきことは何もない。

0632 蘇える金狼

蘇える金狼 デジタル・リマスター版 [DVD]/松田優作,成田三樹夫,風吹ジュン

「太陽を盗んだ男」とほぼ同時期の映画なのだけど、普通の仕事をしながらなんか悪いことやってるみたいな設定は似てるのかなと思っていた。当時、小学生だった私は汚職とか株とかが絡む件がほとんど理解できていなかった気がするのだが、この世界観は今観てもいまいちピンと来ない。カウンタックに乗って嬉しいですかそうですか、なんて思ってしまいました。なんかこう、すっきりしない。さて病んでるのはどっちだ。それにしてもツッコミどころ満載の筋書きの中、風吹ジュンは今観ても十分にエロい。エロだけはたくましく時代を超える。なんだ、この結論は。

0631 八甲田山

Become What You Are/The Juliana Hatfield Three

悪天候による飛行機遅延につき、先日行われるはずであったダニエル・ジョンストン大阪公演が10日に延期する事が当日の午後になって決定したそうである。例えばわざわざ仕事を休んで九州からかけつけた人がいたとしたら、それはさぞかし悲劇だったろうなと察するわけである。

そういえば私も昔、ちょうど今くらいの時期だったが、ニューヨーク行きの飛行機が大雪のため、急遽デトロイトで足止めをくらったことがある。2日間もだ。おかげで楽しみにしていたジュリアナ・ハットフィールド・スリーのライブが観れなくなった。

その2日間は航空会社によって空港そばのホテルがあてがわれたのだが、周りはほんとに何もないところで、あれには本当にまいった。転んでもただでは起きない性分の私は、そこからニューヨークまで電車では行けるのか、それは何時間かかるのかとかいろいろ調べてみたのだが(とても1日じゃ着かんぞ?という状況だったと記憶する)さすがに断念した。

だったらまあせっかくの機会だし、近くの中古レコ屋でも行って過ごすのがベターだろうと呑気にも思いついて調べてみると、都市部まではそう遠くないにしても、時間内に帰って来れる保障はどこにもないくらいのサバイバリーな大雪が降り続けていたので、それも断念した。世の中にはどうしようにも出来ないことがあるものだとその時に私は悟ったものであった。


思えばチケットを失くしたり、財布を落としたり、日を間違えたり、あるいは単純に仕事が詰まったりして楽しみにしてたライブを観逃した経験が私には多々あるのだが、大雪の降りしきるホテルの部屋に閉じこもって、悶えながら過ごしたあの2日間ほど腑に落ちなかったことは無かったかもしれないなんて考えながら、ねおじさんの気持ちを察する次第である。

でダニエル・ジョンストン、今日は東京公演なのだが、結局チケット取れなかったので私はパスです。どんな感じだったのか気になりますね。