Q 自然妊娠したものの、心拍確認後の9週目で稽留流産となりました。病理診断では胎児に異常はなく(絨毛染色体検査はしておりません)、一ヶ月後に不育症検査をしました。NK細胞活性が引っかかり、基準値を上回り約70%でした。流産手術後ということもあり、高値だったのではないかという所見でしたが、悪阻も重い症状でしたので不安があります。今後胚移植をする際の対策として、事前に柴苓湯やステロイド薬(プレドニン)、ピシバニール等を使用すべきでしょうか。また、其々の服用期間は出産するまで服用すべきでしょうか。ヘパリンまでする必要はないという見解でしたが、術後の胎児は肉眼でみた限り2cmでも綺麗な人の形をしておりました。しかし、卵黄嚢が吸収されておらず、卵黄管から臍帯が上手く作られなかった原因が血栓であった可能性があるならば、服用すべきでしょうか。検査で抗リン脂質抗体は正常でした。
A NK活性高値の対策として、下記のものがありますが、使用法や投与期間などについてのコンセンサスはありません。したがって、NK活性をモニターしながら適宜実施するのが現状です。
1 心理カウンセリング
2 イントラリピッド点滴
3 ヘパリン皮下注射
4 ピシバニール
なお、柴苓湯とステロイド薬(プレドニン)の有効性は示されていません。
また、妊娠9週では卵黄嚢は吸収されていないのが普通です。
下記の記事を参照してください。
2020.3.9「Q&A2498 イントラリピッドは?」
2017.6.13「Q&A1486 NK活性が高いです」
2017.5.25「Q&A1467 イントラリピッドについて教えてください」
2014.7.8「Q&A392 ☆NK活性が高い場合」
2015.9.27「Q&A832 流産2回、第12因子36%」
なお、このQ&Aは、約3週間前の質問にお答えしております。