Q&A832 流産2回、第12因子36% | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 1度胎嚢まで確認が出来て流産し、2度目は心拍まで確認出来たのですが流産しました。最近、不育症検査を受け全て正常範囲内と言われましたが、第12因子が36%と低下していました。その事を先生に伝えると、一般的には気にすることはないとの事でしたが、次回の移植からアスピリンを処方してもらうことになりました。また、リンパ球移植を提案されましたが、怖くてやめました。
最近、イントラリピッドという薬剤を知ったのですが、どうゆう効果があるのか詳しく知りたいです。NK活性細胞が高いと受精卵を異物と思い排除してしまうみたいですが、私もNK活性細胞が高いのかなと思っています。

A 第12因子が低下していますが、第12因子は妊娠すると増加しますので、多くの場合には妊娠中に正常になります。第12因子低下単独というより、第12因子低下の場合に連動して陽性になることの多いPE抗体の測定をお勧め致します。

また、NK活性は採血で検査ができますので、一度検査してみることをお勧め致します。イントラリピッドにはNK活性低下作用がありますが、そのメカニズムは明らかにされていません。

下記の記事を参照してください。
2014.7.8「Q&A392 ☆NK活性が高い場合」