Q&A1105 女の子産み分け中 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 2014.2.14「☆排卵周期の不思議:LHサージは何度も起きる」の記事を一生懸命読みましたが、少し難しくて私の頭では理解が完全にはできませんでした。
今回D13の夕方卵胞チェックにて16.8mmといわれ、その直後、排卵検査薬に見えるか見えないかの線が現れたので、D14am3:30にタイミングをとりました。
排卵2.3日前までのタイミングにしたかったので、その後はタイミングを取らず1日目4時間ごとに排卵検査薬を行いました。
結果D14の17:30に強陽性、翌日D15のお昼まで濃い線が続き、夕方~夜にかけて薄くなってきました。LHサージの仕組みを調べた上でそろそろ時間的にも排卵だなと思っていたらその日の23:30になぜかまたも強陽性でした。
理解ができず調べに調べると、2回LHサージが起こることがあり、卵子が未熟だったため1回目では排卵せずに2回目に排卵するというような記事も見ました。
翌日D16の朝の基礎体温は前日より0.32℃上昇していました。相変わらず下腹部に違和感があり排卵してないような気がして、朝8:30~4時間ごとに引き続き検査薬をした結果全て薄い陰性という感じで、目には十分見える線でした。最終的にD17の0時まで検査薬し続けましたが、線が真っ白になるまで消えることはなく考えることに疲れて調べることをやめてしまいました。1回目の陽性であればトライから2日前
それ以降であれば妊娠の可能性は低くなってしまうばかり。この場合排卵はいつだったのでしょうか。

A 排卵検査薬は、排卵の指令であるLHサージをみるものであり、排卵現象とは別です。したがって、複数回LHサージが出る場合には、どこで排卵するか(したか)はわかりません。多分、初回のLHサージで排卵が起きていると思いますが、断定はできません。

そもそも、排卵時期よりかなり前に性交すると女の子の確率が高くなるのかについては証明されていません。したがって、根底にある前提条件が間違っている可能性があります。X精子とY精子をフローサイトメトリーで選別するか着床前診断をする以外に、確実な産み分け法はありません。

男女比に関しては、下記の記事を参照してください。
2016.5.7「☆精液所見による体外受精妊娠の男女比の違い」
2016.1.4「女の子が欲しい時、夫に痩せてもらう?」
2015.3.4「タイムラプスを使って女の子の胚を選別できる?」
2014.12.14「地球温暖化により女児が増加!?」
2014.6.14「☆体外受精、顕微授精による赤ちゃんの男女比」
2013.6.27「☆性別の選択(男女生み分け)その2」
2013.6.20「☆性別の選択(男女生み分け)その1」
2013.3.10「発育が速い胚盤胞は男の子になる?」
2012.11.27「女性のストレスが強いと女の子が生まれる?」