4次元空間って何なの? : 水道橋博士と数学と私 | 数学を通して優しさや愛を伝える松岡学のブログ

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4次元空間って何なの?

〜 水道橋博士と数学と私 〜



最近、注文していた本が届きました!


『コマ大数学科  特別集中講座』


水道橋博士の影響で読みたくなったので、

購入しました。


数学を興味深く伝えることは大事ですよね。






言わずとしれたカリスマ的な芸人であり、映画監督のビートたけしさん。


ビートたけしさんは、水道橋博士の師匠です。


この本は、サイエンスライターの竹内薫さんとの共著。



まだ読み始めたところですが、、


数学研究者として、私は刺激を受けています。


というか、


水道橋博士のこのような本があったらいいのになぁ、

と想像していたところ、、、


私なりに数学コラムが思い浮かびましたので、

ここに書きますね。



前回の数学コラム「アキレスと亀のパラドックス」は、こちらです。


◆ 水道橋博士と数学と私 : アキレスと亀のパラドックス



それでは、


今回は、4次元空間について、書いていきます。




【以下、数学コラムです】



1. 水道橋博士の活動は、次元が違う!


思うのですが、水道橋博士って、

活動量がすごくないですか?


実は、、


水道橋博士の活動は、多面体のように、

いくつもの側面があります。


最初に思い浮かぶのは、


知る人ぞ知る、

水道橋博士は、芸人であり文筆家なんです!


膨大な文字数の日記ブログをアップされています。


しかも毎日!


水道橋博士は、

政治家をやっていた時期もあります。



他にも、


1年前には、ウーバーイーツをやっていました!


普通にバイトとして、ウーバーイーツをやって、

ご自身のブログで華やかに発信していました。


芸能人がウーバーイーツをやるなんて!



〈 ウーバーイーツをしている水道橋博士の様子 〉











写真を見ると、キラキラしていますよね!


1年前のクリスマスイヴの夜にも、

ウーバーイーツをされていました。



〈 クリスマスイヴの日の水道橋博士 〉



そのときの水道橋博士の心象風景は、

こんな感じだったみたい。






偉大なるアントニオ猪木を心に思い描いていたのですね!



水道橋博士は、


「大風呂敷を広げて、それを実行する」


ということをモットーにしてるみたい。

それが真の芸人だそうです。


すごいですよね。



これって、どんな分野でも、

高みを目指して活動してる人には当てはまると思います。


博士のウーバーイーツデビューは、

こちらの日記をご覧ください!


水道橋博士の日記ブログ : 2023年11月11日







2. 数学的に次元って何なの?


水道橋博士の活動の多面体ぶり、


そして、


博士の活動ぶりは次元が違う、

ということを見てきました。



そういえば、


次元って何なのでしょうか?


今回はそんなことを考えてみます。数学では、 


1次元は直線

2次元は平面 

3次元は空間 


 のことを表します。


意味としては、 


 直線は1本の線ですから、 

前に進むか、後ろに戻るかしか進めません。

これを1方向と考えて、1次元といいます。


平面はタテとヨコに動くことができるので、

これを2方向と考えて、2次元といいます。


空間はタテとヨコと高さに動くことができるので、 

これを3方向と考えて、3次元といいます。


ですから、

マンガやアニメが2次元というのは、 

平面だからですね。


「平面的な見方」 という言葉がありますが、 

うすっぺらいということでしょうか。


意味としては、物事のうわべだけで判断して、

内面まで立ち入って考えようとしない見方のことです。


「空間的な見方」 というのは、厚みがあるのでしょうね。


意味としては、物事をいろいろな角度から、

総合的に捉える見方のことです。






3. 数学的な4次元とは?


私たちの生活している世界は、

空間ですから3次元になります。


じゃあ、4次元って何でしょうか?


4次元というと空想の世界でファンタジーのように感じますが 、

ここでは数学的に考えてみます。


1次元は1方向に動ける

2次元は2方向に動ける

3次元は3方向に動ける


ということは、、


4次元は4方向に動ける空間のことです。


つまり、


タテ、ヨコ、高さの他に、

4番目の方向があると仮定します。


4番目の方向なんてないじゃないですか?


と思うかもしれませんが、

私たちは、3次元の世界に住んでいるので、

見えないだけなのです。


たとえば、平面上に住む生物がいたとしたら、

タテとヨコの世界だけで、高さは見えません。 


 私たちは3次元の存在だからこそ、

平面の上に“高さ”の方向があることが分かります。 


それと同じで、

もし、4次元の生物がいたとしたら、

3次元の外に、4番目の方向があることが分かります。 


 ですから、数学的には、

4次元は4方向に動ける空間と定めるのです。


物理学では、時間を4番目の方向と考えて、

私たちの住む世界を “4次元時空” と呼びます。


これはイメージ的には、


「3次元空間+1次元の時間」 


 なので、あまり不思議さを感じないかもしれません。



数学と物理学では、次元の捉え方が若干違うということを、覚えておくといいでしょう。






次の写真は『風の谷のナウシカ』ごっこをしている水道橋博士です。



〈風の谷のナウシカごっこをしている水道橋博士〉



ナウシカに出てくる


「その者青き衣を纏いて金色の野に降り立つべし」


そんな言葉を、心の中に思い描いているのでしょうか。


ここまで書いてきましたように、


私たちは、タテ、ヨコ、高さのある3次元空間に住んでいます。


とはいえ、


ナウシカのような水道橋博士といえども、タテとヨコには動けますが、垂直方向(高さ)には移動できません。


分かりやすくいうと、、


ナウシカのような水道橋博士といえども、

空は飛べない!


ということです。


それは、なぜか?


ズバリ、地球に「重力」があるからです。


重力があるがゆえに、

水道橋博士は巨大な力で、地球に引き寄せられているので、

垂直方向には移動できないのです。



もし、、


将来、物理学が発展して、

重力をうまく制御できれば、、


水道橋博士もフワフワ浮かんで、

自由自在に空を飛ぶことができるでしょう。


そこまで科学が発達するには、

まだとてつもない年月が必要かもしれませんね。






4. 高次元の図形へ


私たちは、タテ、ヨコ、高さのある3次元空間に住んでいますが、


数学的には、4次元空間を考えることもできます。


(物理学的には、時間も1つの次元と考えて、5次元時空となります)



それでは、、


4次元以上の高次元の世界に、

数学的に踏み込んだのはいつからでしょうか?


それは19世紀のこと、


1854年に、数学者のリーマンが高次元の図形の考え方を提唱しました。


リーマンが提唱した高次元の図形は「多様体」と呼ばれています。


これにより、


一般の n次元の曲がった図形が数学的に研究できるようになりました。


n=1, 2, 3, 4, 5, 6, …


と自由ですので、理論的には何次元の空間でも考えることができます。


現代の数学では、


n次元の曲がった図形(n次元多様体)が幾何学分野の中心的な研究の1つとなっています。


(最近の数学の研究の世界では、n次元の図形をさらに抽象化して、代数的に扱う、カテゴリー化という流れに進みつつありますが)



〈 ベルンハルト・リーマン, 1826 〜 1866 〉



20世紀の始め、、


リーマンの幾何学の考え方を使って、


物理学者のアインシュタインが一般相対性理論を提唱しました。


アインシュタインは4次元時空の理論を構築しました。


現時点では、そこまでは正しいと証明されています。



私たちの世界が、5次元以上かどうかは、

これからの問題となります。


果たして、私たちの世界は何次元なのでしょうか?



つづく・・・





  (投稿 : 2025.1.15)




私の新刊です。

水道橋博士から帯の言葉をいただきました!



芸術から空の色まで、世界は数でできている

〜 明日、誰かに話したくなる数学の話 〜

(大和出版)




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■ 執筆者

 

 

松岡 学

 

数学者、博士(学術)

高知工科大学 准教授

 

大学で研究や教育に携わる傍ら、一般向けの講座を行っている。

 

アドラー心理学の造詣も深く、数学の教育や一般向け講座に取り入れている。

最近は、スピリチュアルへの関心が高い。

 

音楽(J-POP)を聴くのが趣味。

ファッションを意識し、自然な生活を心がけている。

 

出版物:『数の世界』ブルーバックスシリーズ、講談社。

『5歳からはじめるいつのまにか子どもが算数を好きになる本』スタンダーズ社。

『キララな恋愛や結婚生活を送るエッセンス』CLAP。

『アドラー心理学とスピリチュアルの境界で見つける本当の幸せ』ココCLAFT出版。

 

詳しいプロフィールはこちら

 

 

<お問合せ先>

 

※出版社様からの執筆(出版)の ご依頼は、

 こちらから直接ご相談ください。

 (商業出版のみ前向きにご検討させていただきます)

 

※企業様などからのお仕事のご依頼もこちらから。

 

 

 

◆「数」の世界を数学的に探究したい方のための本

 

数の起源から始まり、、

 

実数、複素数、四元数、八元数への広がりを探究しています。

それらはそれぞれ、1次元、2次元、4次元、8次元の数とみなすことができます。

 

(分かりやすく書いていますが、やや専門的な内容です)

 

 

数の世界

〜 自然数から実数、複素数、そして四元数へ 〜

(ブルーバックス、講談社)



 

◆ 子どもの算数力アップを願う、お母さんのための本

 

子どもの算数力を育てる接し方を、

アドラー心理学にもとづいて書かれています。

 

実践しやすいように具体的に書かれています。

 

 

いつのまにか子どもが算数を好きになる本

~ アドラー心理学でわかる! ~

(スタンダーズ社)

 

 

 

◆「恋愛・結婚生活 × アドラー心理学」の本

 

大切なパートナーと幸せになれるような、 

アドラー心理学のエッセンスが詰め込まれています。

 

日常生活にアドラー心理学を実践したい方に向けた本となります。

 

 

キララな恋愛や結婚生活を送るエッセンス

~ 大切な人と幸せになるアドラー心理学 ~

  (CLAP)

 

 

 

◆ 現実思考とスピリチュアルの境界領域で幸せを見つけるための本

 

アドラー心理学とスピリチュアルを実践することで、

幸せになるための本。

 

数学・物理学の視点についても書いてあります。

 

 

アドラー心理学とスピリチュアルの境界で見つける本当の幸せ

〜 数学者が伝えるこの世界の法則 〜

(ココCLAFT出版)