【会いたい人には即アポで by 竹内義和さん】
思い出の中には、
現在の自分がすべきことのヒントが含まれています。
単なる過去の出来事ではなくて、
示唆に富んでいるということ。
アドラー心理学では、早期回想といって、
過去の思い出から、
その人のライフスタイルを
読み取るセッションもあります。
早期回想とは子ども時代の出来事(エピソード)で、
・ その状況をありありと思い出せる
・ なんらかの感情がともなっている
・ できれば10歳くらいまでのエピソード
であることが望ましいとされています。
思い出といえば先日、
竹内義和さんが興味深い話をされていました。
竹内義和さんは、
作家でコラムニスト。
最近は怪談師としても活躍されています。
かつて、
関西で有名な伝説のラジオ番組 「サイキック青年団」 を、
北野誠さんと一緒に21年間やられていました。
当時は、大阪厚生年金会館大ホールの前売り券が、
即座に完売するほどの人気でした。
また、1986年に刊行された著書 『大映テレビの研究』 は、
オタク的な視点で書かれたバイブル的な存在。
他にも、小説 『パーフェクトブルー』 は、日本だけでなく、
海外でも映画化されており、高い評価を受けています。
そんな竹内義和さんが、
22~23歳の頃の思い出を
語っておられました。
大人になってからの思い出ですから、
早期回想というわけではありませんが、
40年以上も昔の話を、
今もありありと思い出していますので、
現在の竹内義和さんにとっても
鍵となる 思い出なのでしょうね。
ハクション中西さんとされている
「丸投げプレゼン部」 という番組で、
話されていました。
そのときの動画はこちらです。
~ ~ ~ ~ ~ ~
竹内さんが大阪のシネラマOS劇場という
映画館でバイトをされていた頃、
近くにあった別の映画館の梅田東映で
宮本武蔵のオールナイトをやっていたそうです。
映画館でバイトをしていた竹内さんは
OS劇場のカードを見せれば無料で見られるということで、
梅田東映の事務所に挨拶に行ったそうです。
そのとき、
事務所には支配人の方がみえたのですが、
机の上に足をドーンとのせて、
タバコを吸っていたそうです。
そばでは従業員の方が
コカ・コーラの自販機にコカ・コーラを詰めていたのですが、
支配人の方が、
「おまえ、ちゃんと入れとけよコラッ!」
「この前、小銭とか足らんかったやないか、コラァ!」
と言っていて、
竹内さんは、
「怖っ!」
と思い立ちすくんでいました。
すると、、、
4つくらい机があったのですが、
別の従業員の方が、竹内さんに対して、
「お兄ちゃん、時代劇が好きなんか?」
と声をかけてくれたそうです。
「はい、大好きです」
と答える竹内さん。
その方は、
「あぁ、そうか、、
私なぁ、今日でここ、辞めんのやけどなぁ、
辞めた後、杉良太郎さんの事務所に行くのよ」
と言って、
竹内さんは名刺をいただきました。
名刺には、林伸憲と書かれていたそうです。
「ああ、そうですか」
とか竹内さんは言い、
その場はそこで終わったそうです。
その後、、
竹内さんは、
「あの人、杉良太郎さんの事務所に行くと言ってたけど、
本当に行ったのかなぁ ・ ・ ・ 」
「梅田東映の事務所に勤めていて、
次は杉良太郎さんの事務所なのかぁ ・ ・ ・」
と思いながらも、
時は流れていったそうです。
テレビ時代劇「遠山の金さん」がお好きな竹内さん。
あるとき、、
竹内さんは
杉良太郎さんの「遠山の金さん」を見ていたそうです。
すると、
「監督 ・ 林伸憲」とテロップが流れ、、
「この人、あの人やないか!」
と思ったそうです。
しかも、さかのぼっていくと、
杉良太郎さんの初期の「遠山の金さん」も
撮っていることがわかりました。
「従業員の方ではなかったんだ!
あのとき、たまたま梅田東映に来てただけで、
もともと林伸憲さんは監督の方だったんだ!」
竹内義和さんは気づき、
「うーん、そうだったのか」
と内心、うなっていたそうです。
「これも何かの縁だったのかな」
と思われていた竹内さん。
そして、、
また時は流れました。
そんな中、つい最近、
中村梅之助さんの「遠山の金さん」を
見る機会がありました。
これは竹内さんが高校生の頃にやっていた
初代の「遠山の金さん」。
竹内さんがもっとも好きな金さんだそうです。
すると、
そこにも、
「監督 ・ 林伸憲」とテロップが流れたそうです。
まさか初代の「遠山の金さん」から監督をされていたなんて!
竹内さんは衝撃を受けました。
たまたま宮本武蔵を見に行って、
声をかけてもらっただけとはいえ、、
どうしてあのとき、
遠山の金さんの話をしなかったんだろう!
そこで初めて、竹内さんは、
「林伸憲さんに会いたい」
「消息をつかみたい」
と強く思ったそうです!
詳しくは、
ぜひ、動画でご覧ください。
~ ~ ~ ~ ~ ~
結局、、、
竹内さんは、
二度と林伸憲さんには会うことができませんでした。
その後悔から、
教訓を得ました。
「会いたい人には即アポで」
本当にそうですよね。
いつでも会えると油断していると、
あとで後悔するかもしれません。
あなたはどうですか?
会いたいなぁと心の奥底で思っていながらも、、
忙しさのあまり、
ズルズルと先延ばしして、
会っていないままの人はいませんか?
人の意志とは関係なく、
時間は常に流れていきます。
あとで、
後悔したくないですよね。
「会いたい人には即アポで」
まさに、
竹内義和さんが40年かけて、
心底感じた教訓です。
それでね、、
竹内さんの思い出を聴いて、、
林伸憲さんの他にも、
私が印象に残ったキーワードは、
次の通りです。
シネラマOS劇場
映画館
時代劇
支配人
監督
名刺
遠山の金さん
演出
これらは、、
竹内さんの40年以上前の思い出から
抽出したキーワードです。
(今回は名詞を抽出しました.。
ここでは、動詞は省きます)
これは、
40年前のキーワードですが、
実は、
現在の竹内さんの状況にも当てはまるというのが、
アドラー心理学の早期回想の教え。
(厳密には、子ども時代の思い出ではないので
早期回想とは言わないのかもしれませんが、
早期回想に準じた回想だと私は感じています)
それでは、
現在の竹内さんの様子はどうでしょうか?
日々、、
アワーズルームでトークライブをする傍ら、
こまめに映画館に足を運んで、
映画鑑賞をしています。
幅広いジャンルの映画を鑑賞し、
演出などもきちんと見ています。
トークライブでも、
オオトリーヌさんやツーリーさんと
映画の話をよくされています。
そんな中、
特に最近は、
遠山の金さんにはまっている竹内さん。
you tubeで、過去の作品が
気軽に見れるようになってきたこともあり、
「遠山の金さん」への情熱が再び強くなってきたのです。
「竹内義和さんが遠山の金さんを語る」
というトークイベントも開催したほどです!
竹内さんは、
「杉良太郎と中村梅之助の金さんが
べらぼうに好き!」
と言います。
まさに
現在の竹内さんの活動の状況を、
40年前の思い出の中に垣間見ることができます!
興味深いですね!
ここでは、、
竹内義和さんの思い出と教訓
を紹介してきました。
あなたはどうでしょうか?
もし、、、
これからの進むべき道に迷っているとしたら、
そのヒントは意外と思い出の中に隠れているかもしれません。
あなたにとって、
未来の進むべき道を知りたければ
過去を振り返ってみなさい
そんなことが言えるのが、
早期回想のパワーです。
早期回想のもう少し詳しい説明はこちら。
それでは、
今回はここまでになります。
< 竹内義和さんと私 ~ 2019年、アワーズルームにて ~ >
■ 執筆者 : 松岡 学
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こちらの「オタク飲みチャンネル」でも、
このときの話をされています。
【遠山の金さん研究】
2019年2月26日、竹内義和×オオトリーヌ