出会った頃はよかった、と言う前に心がけたいこと | 数学を通して優しさや愛を伝える松岡学のブログ

数学を通して優しさや愛を伝える松岡学のブログ

アドラー心理学的な世界観のコラムやエッセイを書いています

「出会った頃は、あんなに幸せだったのに、

 どうして今はギクシャクしているのだろう」

 

と感じていることはありませんか?

 

 

または、仕事場でも、

 

 

「あの人とはいい関係で仕事が出来ていたのに、

 いつのまに、ぎこちなくなってしまったのだろう」

 

と思っていることはありませんか?

 

 

そんなときに、どうすればいいのかを、

心理学の考え方にもとづいて、お話します。

 

 

 

 

「初心、忘るべからず」

 

という言葉もあるように、

 

人間、最初の頃は緊張感もあって、

新鮮な気持ちを保てるものですが、

 

徐々に、そんな気持ちも薄れていき、

 

馴れ合いというか、

当たり前のような感覚になっていきます。

 

 

たとえば、

 

バイト先で、いつも顔を合わせる人がいるとします。

 

しょっちゅう合っていると、馴れ合いになって、

礼儀敬意を忘れていくと思うのです。

 

 

夫婦でも、新婚のときは新鮮だけれども、

何年も経つと、当たり前すぎる関係になって、

 

「あなたって、何もできない人ね」

 

とか

 

「なんでこんなこともできないの!だめな人ね」

 

というように、 相手を軽視した言葉を 使ってしまうこともあると思うのです。

 

これを心理学では、

 

「相手にディスカウントを与える」

 

といいます。

 

ディスカウントとは、

「自己または他者の存在を値引き、軽視、無視すること」 という意味です。

 

 

人間、相手の欠点は見えやすいものです。

 

時間の経過とともに、

 

出会った頃の新鮮な気持ちを忘れていって、

馴れ合いになっていき、相手の欠点も気になるようになってくる。

 

それで、無意識のうちに、

 

相手にディスカウントを与えるようになってしまうのです。

 

だけど、それではいつか、

その人との人間関係は壊れてしまいます。

 

 

では、どうすればいいか、

 

 

相手を尊重する勇気を持ってください。

 

あなたの勇気が人間関係を改善します。

 

アドラー心理学では勇気や勇気づけを大事にしているのです。

 

 

 

実際にはどうすればいいかというと、、

 

このような場合には、

 

エリックバーンが提唱する

ストロークを意識するのがいいでしょう。

 

精神科医のエリックバーンは、

 

「自己または他者の存在を認める働きかけ」 のことを

ストロークと呼びました。

 

ストロークのことを承認ともいいます。

 

ディスカウントの反対の意味の言葉です。

 

 

具体的には、

 

相手を力づける

感謝を伝える

褒める

話を聴く

共感をする

微笑む

握手をする

 

などの行為のことをいいます。

 

 

 

 

エリックバーンは

 

「ストロークは心の栄養素である」

 

「人はストロークがないと生きていけない」

 

といいました。

 

相手との関係を良好に保つ鍵は、

ストロークにあります。

 

つまり、

 

相手の欠点は見えやすく、

無意識のうちにディスカウントは与えてしまいがちですが、

 

ストロークは意識しないと、

なかなか与えられないものなのです。

 

ですから、

 

「うまくいっていない人がいるなぁ」

 

と思ったら、

 

最初は、意識して、

ストロークを与えるようにしてみてください。

 

勇気をだして、その人に、

 

感謝の気持ちを伝えてみてください。

 

 

あなたの勇気で、人間関係が改善するのです。

 

 

 

 

私は、以前、瀬川まりえさんに、

セミナーレポを書いていただいていました。

 

レポをお願いする際、

 

事前や事後に、

 

メッセージでやりとりをすることが多くなります。

 

 

そのとき、私は、

 

事務的なやりとりだけをするのはどうかなぁと感じていました。

 

ここまで書いてきたように、

 

最初は新鮮な気持ちで、やりとりをしていても、

長い時間の経過とともに、新鮮な気持ちが薄れていき、

 

相手との関係性が硬くなっていくのが心配でした。

 

 

そんなこともあって、

 

私はいつも、

 

瀬川さんへの感謝の気持ちを忘れないようにしよう

 

と心に決めていました。

 

そして、

 

心の中で感謝の気持ちを抱いているだけではなく、

ちゃんとそれを伝えよう。

 

「ストロークを注いでいこう」

 

と決心していました。

 

 

なぜなら、

 

私は、いつも瀬川さんのセミナーレポに励まされていたからです。

 

 

かつて、

 

セミナーがうまくいかず、落ち込んでいたとき、

 

「瀬川さんがうまくレポを書いてくださる」 と思ったら、

とても前向きな気持ちになったことがありました。

 

ほかにも、

 

レポの相談で、私が、

 

お世話になっている 「この人」 のことを、

素敵に紹介する記事を書いてください!!

 

とお願いしても、

 

瀬川さんはいつも快く引き受けてくださいました。

 

 

もし、

 

そんな瀬川さんへの感謝の気持ちを忘れて、

当たり前で馴れ合いのような関係になるのが嫌でした。

 

だから、

 

私はストロークを心がけていました。

 

いつもありがとう。

感謝しています。

 

そんな気持ちと言葉を心がけました。

 

 

そんなこともあり、

瀬川さんとはいい関係を保てています。

 

今も、瀬川さんの書いてくださったレポを読むと、

感謝の気持ちでいっぱいです。

 

 

 

ここまで、私の経験をかきましたが、

 

あなたはどうですか?

 

大切な人に、ストロークを注いでいますか?

 

 

一度、自分自身を振り返ってみてください。

 

これは意外とみなさん、できていないものです。

 

 

 

ですから、

 

もし、

 

出会った頃は、あんなに癒されていたのに、

最近、なんだかギクシャクしているなあ

 

と感じたなら、

 

その人に対して、ストロークを与えてみましょう。

 

きっと、 その人との関係が育まれていくはず。

 

 

 

 

■ 関連コラム

 

夢を実現させるために ~ 自分が源泉の考え方 ~

 

からまった人間関係の糸をほどくには?

 

まっちゃん先生の素敵なところ!

 

 

 

■ コラム執筆者

 

松岡学

 

高知工科大学 准教授、

数学者、博士(学術)、三重県出身。

大学で数学の研究や教育に取り組む傍ら、

一般の方々に 「数学の心」 を伝えるため活動している。

 

アドラー心理学への関心も深く、

数学教育に活かす実践や研究をしている。

 

ファッションを意識し、その優しい雰囲気から、

まっちゃん先生として親しまれている。

 

詳しいプロフィール

 

 
 

< コラム・エッセイ集 >

 

アドラー心理学のコラムやエッセイの一覧 ~ 幸せな光に包まれて ~

 

夢を叶え、幸せになるためのコラム

 

お母さんが読むだけで、子どもの算数や数学の成績が上がるコラム

 

内なる光を引き出す数と色のエッセイ

 

 

 

ブログの目次 ~ 数、こころ、音楽 ~