日々是(ひびこれ)デス・ロード

日々是(ひびこれ)デス・ロード

自分の好きなものについて垂れ流していくブログです。基本ネタバレ全開なんでそこんところ注意。



〜男なら、“草野球のキャッチャー”にはなるな!!〜


失恋からヤケになった青年・花田欽也は、勤め先の工場を突然退職し、その退職金で一台のファミリアを買って北海道へと傷心旅行に出た。

北海道で女性に片っ端から声を掛ける欽也は、東京から傷心旅行に来た、恋人を職場の同僚に取られたという朱美を執拗にナンパして強引にドライブへと漕ぎ着く。

一方、網走刑務所からは刑期を終えて一人の男が出所した。

その男、島勇作は食堂で食事を終えた後、郵便局で一枚のハガキを出す。

そして、海岸で欽也と朱美の写真を撮った縁で、島は二人と一緒に旅を始める――。




山田洋次監督の言わずと知れた名作中の名作映画『幸福の黄色いハンカチ』――もう、本当に大好きな映画です。


因みに、俺が高倉健さんの存在を初めて知ったのは世代的に『鉄道員』なんですが、健さんが亡くなった際に午後ローにて『網走番外地』シリーズが一挙放送され、それまで「寡黙・我慢・不器用」な印象だった健さんのイメージがガラリと変わりましたよ。


そして、めっちゃ有名な『幸福の黄色いハンカチ』を観たわけですが、これがもうね、本当に感動した。


俺って昔っからチキンで泣き虫なくせに、映画とかドラマとかそういうもんでは中々泣けないんですよ。

でも、この映画は、初見は一人暮らし中で独りだったんですが、本当に泣いた。

夕飯食べながら観たけど、途中からガチで泣いてた。


予定調和?みたいな感じかもしれんけど、健さん演じる島の告白から自然と泣いてました。


それまでは、武田鉄矢演じる欽也に呆れたり、それでも憎めなかったから苦笑したり、うんこうんことうんこを連呼する桃井かおりにゲラゲラ笑ってたりしてて…。


でも、健さんの運転で三人でチンピラから逃げて、健さんがお縄になっちゃう辺りから自然と黙っちゃったなぁ…。

渥美清によるレバニラのやりとりは笑ったけど。


民宿での健さんの告白が本当に重たくて…。


で、映画史に遺る感動のラストですよ!!


今回は、通算5回目くらいかなぁ。そんな感じです。

やっぱ何度観ても傑作ですな!

でも、およそ10年ぶりくらいです。

初見では20代の、確か始めだったのが、今回は30過ぎです。


健さんの告白は、やっぱ凄えよ。

健さん演じる島の身勝手さ、不器用さ。

今回、再見して、歳を重ねて分かったことが沢山あった。

多分、島は光枝(倍賞千恵子)に出会う前は本当の人の愛を知らなかったし、人を愛するということを馬鹿にしてたし、何より、心の底から人を愛したことがなかったんだろうなぁ…。

戦争で父親を亡くしていたから、父親としてどう振る舞えばいいか分からなかっただろうし、生まれてくる命が今よりもずっと儚かったあの時代、島と光枝の間に起こったズレ、本当に悲しい…。


てか、旦那の目の前で奥さんの流産を了解なしに大っぴらに喋っちゃうのは流石にねーだろーとか思ったけど、意外とああいう医者居そうなのよね…。まあ、完全に偏見ですが…。

生まれてからずっとあらゆる病院とあらゆる医者にお世話になってるオッサンは今回もそう思ったでガス。


なぜ、自分はこんなヤクザな性分なのか…。

ヤクザな奴ってのは、やっぱり一生ヤクザのままなんだろうか…。


そう、絞り出すように呟く島の姿は、とてもちっぽけで、痛々しくて、とても気の毒だ。


このシーンの健さんの演技がやっぱガチでパねぇっすよ…。

最初の超有名なビールのシーン、そしてその後の醤油ラーメン食うシーンも良いけど、個人的な本作での健さんの真骨頂はここ!イチオシです!


そして、島が部屋を出た後には欽也が静かに泣いていることが判明。


こっからですよ!あの超絶軽薄でめっちゃチャラくさかった欽也が一皮も二皮も剥けて男になるのは!!


逆に今度は島が“草野球のキャッチャー”になるんです。

ミットもない男に!


そして、竿に黄色いハンカチがあるのが見えてからの、別れ。

言葉はさぁ、この三人にはもう要らないんだよね!


男同士の握手。あれだけでもう分かっちゃうんだよ!!


武田鉄矢と桃井かおりの熱いキス。

重くないフランクなあの幕引きも、だからこそ最高に気持ちいいんですよね!


本作は節々が本当にリアルすぎるんですけど、でも、程よくファンタジーが入っていて、いい感じになってるんですよね〜。


あとね、やっぱ今回も無性にレバニラ食べたくなっちゃいました(笑)

値上げはいかん!(笑)





〜守り抜け!!〜

久方ぶりに新ヨゴ皇国を訪れた、人呼んで“短槍使いのバルサ”は、嵐の後の荒れ狂う青弓川に落ちた第二皇子チャグムを救う。
川の中で神秘的な体験をしたのもつかの間、バルサはチャグムの母であるニノ妃に、彼女の館に密かに招かれる。
実父である帝に命を狙われているというチャグムを帝の魔の手から一生涯守り抜くようニノ妃から依頼を受けたバルサは承諾し、チャグムを連れて館を後にした。
そして、チャグムに時折表れるこの世のものとは思えぬ数々の異質な現象――その原因として、チャグムは百年に一度というサイクルで異世界である“ナユグ”の水の精霊“ニュンガ・ロ・イム”の卵をその身に宿すという、“ニュンガ・ロ・チャガ”――<精霊の守り人>であることが判明。
更には、その卵が孵化する時、新ヨゴ皇国一帯を大旱魃が襲うというのだが……。



上橋菜穂子先生による言わずと知れた児童文学の傑作「守り人シリーズ」。
日本の…いや、きっと全世界のファンタジー文学史を塗り替えたであろうその一発目「精霊の守り人」、そのアニメがかつてNHKのアニメ枠で放送されていた。
懐かしい限りである。

…が、実は放送時間が午前の早い時間だったので俺は武道があったから、リアタイはおろか殆ど観ることすら出来なかったのであった…(´・ω・`)

非常に恥ずかしい限りだが、「精霊の守り人」のアニメ版を超絶今更ながら真面目に観た。
なぜなら、アマゾンプライムビデオに思いっきり普通にあったから。

で、「守り人シリーズ」は全巻読んでないけど今でも大好きだし、アニメ放送当時はその話題性はド田舎な俺の地元でも凄まじかった記憶がある。
周りが競って『精霊の守り人』を貪るように読み進める中、俺はといえば原作は「夢の守り人」まではとっくに通過済みなのでマジに余裕のよっちゃんなのであった。

思えば、「守り人シリーズ」からは子供心にほんとに色んな衝撃を受けたもんです。
まずは、主人公が色気皆無の超逞しいオバサン(「精霊の守り人」開始時30歳)という衝撃。
次に、ストーリーがめちゃくちゃ面白くて読み手に寄り添うような凄く丁寧な文章という衝撃。
迫力満点の戦闘シーンと生き死にの生々しさという衝撃。
出てくる食いもんや飲みもんが軒並み揃ってめちゃくちゃ旨そうという衝撃。
そして、油紙の活用法という衝撃ですよ!!

そんな名著のアニメ版。では、以下感想をば。


今手元にある原作は文庫版しかないんですが、それを読んで比べてみると、根本的なものは変えてないけどあとはかなり改変していた感じですね。

また、キャラデザがリアタイ当時も想像してたのとだいぶ違うなーなんて思ってたら、やっぱり原作と結構違っていた。

特にやっぱバルサのキャラデザが未だにあんまし慣れないなぁ…。
(↑短槍使いのバルサ。カンバル王国出身、花の30歳)

バルサって、あんなにみずみずしい美人ではないよね…(笑)
リアタイ当時も思ったんだけど、スタイル抜群な巨乳の色気たっぷりのいかにもな美人っちゅーのは、悪いけど原作から俺が思い描くバルサでは全くない…。
一方のチャグムはリアタイ当時と変わらずに結構想像通り。
タンダは想像してたまんま!だと思ってたら、原作読んだら全然違ってた(笑)
大好きなキャラだけに自分の思い込みがめちゃくちゃショックでした(泣)
シュガは「THE・シュガ」って感じ。
トロガイ師はなんかジブリキャラみたいになっていてリアタイ当時も容姿は苦手だったけど、キャラはまんまトロガイ師なんだよな~(笑)
ジグロは服装はあれだと感じますが、容姿はリアタイ当時と変わらず個人的にはイメージ通りです。
やっぱジグロめっちゃかっこいー!!
もうね、守り人シリーズではタンダとジグロが大好きなんですよ〜!!
で、原作を読み返すとアニメ版で一番イメージぴったりだったのはトーヤとサヤ!!
トーヤなんかまんまトーヤじゃねーか!!(笑)

で、<狩人>(帝直属の暗殺者集団)はカッコつけすぎ!(笑)
始めの頃の山場として“扇の下”(トーヤやサヤが住む貧民街)を出たバルサとチャグムが月夜の田畑で<狩人>に襲撃されるんですが、あそこは原作でも個人的にかなり大好きなシーンなので真面目に観たら正直結構がっかりだったというか…。

アニオリ改変でのっけから槍が痛んでいるというハンディを背負うバルサが田んぼから道に敵を一人ずつ誘導して確実に倒していく、というのは良かったんですが、原作のような重量感ある熾烈さが無かった。
あと、<狩人>がめっちゃ目立ち過ぎだろ!!(笑)というね…(´・ω・`)
「その格好では目立ちすぎる!」って、そういう意味じゃねーから!!(笑)

一方で、キャラとストーリー含めて本作最大の改変はやはりサグム(チャグムの腹違いの兄貴)。
原作での彼はチャグムに対して蚊ほどにもなーんも感情を持ってないし、チャグムもサグムに対しては完全に赤の他人な感じで無味無臭だった感じなんですけど、アニメ版のサグムは次期帝たる立派な人物であり、非常にマトモで弟想いのめちゃくちゃ良い兄貴。

原作は改めて読み返したら(大人向けである文庫版だったせいもあってか)本当に救いようがない話だったんですが、アニメ版はサグム殿下の存在がめちゃくちゃデカくて、帝側ではサグム殿下パートがめっちゃ癒し。
穏やかな人柄であり、知恵があって頭が非常にキレるサグム殿下はシュガを密かにサポートしてくれる。
そんなサグム殿下の持病が悪化して回を追う毎にやつれ果てていって、周りに寂し笑いする様は見るに堪えなかった。
そして、その末に第14話で鳥(ナージ)の旅立ちと共に静かに亡くなるのでした…。
で、殿下ーーーッ!!!!!。゚(゚´Д`゚)゚。
サグム殿下の死に顔を見た俺はそんな感じ。
サグム殿下の死は原作とは当然比べようがなく遥かに悲しかったですよ…。
こういう人の上に立つ人の中でもマトモな人物ってなんか本当に幸薄げで短命だよね…(´;ω;`)
サグム殿下はきっとナージになったんじゃよ…(´;ω;`)

あとは、原作では「帝の手下に捕まったら洗いざらい全部吐け。じゃあな」的なわりとあっさり気味な別れ方をしたトーヤとサヤの物語的なアフターケアがしっかりしてた。
物語を通してトーヤとサヤの強かさがよく分かる描写でした。

で、ヒビ・トナン(聖導師(シュガ達“星読み博士”の最高位の人))が原作よりも俗物だったのが結構マイナスですかね…。
原作ではやはりそれなりの大人物なんですよ。

で、本作はキャストが揃って個人的には本っ当ーに素晴らしすぎ!!

まずは、肝心のバルサ。
洋画吹き替えとかでよく聞く印象の安藤麻吹さんはまさにバルサそのもの!
特に戦闘シーンの時の雄叫びが、昔の記憶通りで大変良かったでござんす!

幼いながらも頑張るチャグム、穏やかなタンダ、頑固で超個性的なトロガイ師、若きエリートなシュガ、西凜太朗さんのボイスが漢気を醸し出す超絶激渋なジグロ、所詮は箱入りだけどしっかりしたザ・セレブなニノ妃、原作よりもマトモっぽい帝、無骨で覚悟と気骨が滲み出るモン、義理堅さを絵に描いたような漢ジン――etc.
皆良すぎ!!

もうね、キャストは揃いも揃ってもー超サイコーなんですよ!!

すいませんね…、語彙力がないもんで…(;´∀`)

そんな本作は、全26話という結構な尺!
この尺でもって、原作にリスペクトを捧げつつ原作未読組を含めた老若男女全員に理解できるアニメ作品にするために一体どう料理をするのか…、ということへのプロの心意気を確かに見ましたよ!(偉そう)

原作では、新ヨゴ皇国の扇の下から都を脱出→バルサが<狩人>の襲撃によって負傷してタンダの家へ→秘密の<狩穴>へ→チャグムが産気づいたんで出産しがてらラルンガと対決、といった感じ。
原作は都を脱出してタンダのもとに着くまでがハイスピード感満載で、あとは結構ゆったりしていてクライマックスがまた怒涛の畳み込みがあるという素晴らしい感じなんですけど、冷静になってみると意外と展開が結構早い印象なんですよ。
で、一方のアニメ版では狩穴に至るまでがとにかく長い。
それは当然仕方のないことだと思います。それでいても原作シリーズの空気を崩さずにアニオリ改変をしていく様が原作を読んだ身としては好感でした。

とはいえ、灯台下暗し作戦というバルサの計画はいくらなんでも絶対にハイリスク極まりないと思うし(周りの農村では普通にチャグム呼ばわりしてたりされたりするから尚更)、更には本作のキーマンであるトロガイ師が偉そうなわりにはかなり無能に感じてしまったため、基本的に計画が結構行き当たりばったり感があってなんかもやっとしました…。
うん、結局は灯台もと暗し作戦は全然意味ない感じがしましたよ。
あんなにハイリスクな事すんなら、原作みたいに最初っから狩穴に潜伏して対策練ればいーじゃん!みたいな…。
それ言ったら終わりですが…。

で、アニメ版ではバルサが<狩人>を思いの外ボコボコにしなかったので、アニメ版では<狩人>のメンバーの復帰がなんか早い印象だったので、灯台もと暗し作戦は余計に無計画に思えてしまいました。

あとは、ガカイがマトモな人でなんだか笑えてしまいました。
原作での話ですが、そもそもニノ妃がチャグムの異変に際して星読博士を所望し、ヒビ・トナンが無能なガカイをチャグム診察に回さなければ事は悪い方に果てしなく大きくなることはなかったでしょう。
ガカイは新ヨゴ皇国の関係者の中ではサグム殿下と並んで指折りにマシな人であり、シュガが脇が甘すぎる若者として描かれていたのが非常に新鮮でした。
アニメ版では、ヒビ・トナンがかなりの俗物であり、原作では俗物だったガカイが有能で、原作でのシュガの活躍が殆どガカイの活躍に改変されています。

アニメ版は、登場人物達は皆自分の役目に忠実なだけであって悪人という悪人が居ない、という作風になっています。
故に、クライマックスにかけて物事が一つに集約していく中で、最終的に皆が力を合わせて<精霊の守り人>の運命に立ち向かっていく姿が非常に胸熱ですよ!!

因みに、<卵食い>ことラルンガがイメージ通りでした。
ラルンガ、やっぱし、き…、キモいッ!!


で、このアニメには、今回もやはり個人的に確かに色々と思うところはありました。
しかしながら、テレビアニメとは思えないほど綺麗な画に川井憲次BGMがパねぇ!
原作未読のお初の人なら尚更このアニメは確実に面白い筈!!

原作は、暗く、厳しく、非情で無情、悲壮感が常に漂います。
それをよくぞここまで原作愛溢れるエンタメ作品にしたなぁ!!と思いましたよ。


いつの世も、人は生きている。
笑い、喜び、悲しみ、泣き、怒り、苦しみ、憐れみ、楽しみ、夢を見る。
そして、時が来れば死んでいく。
この大宇宙における自然の摂理のもとで、人はその一度きりの人生を旅するのでしょうね――。



最後になりますが、先日亡くなられた篠原恵美さんのご冥福をお祈りします。
今回、『精霊の守り人』を観ていく最中にニュースで知りました。
『精霊の守り人』では、篠原恵美さんはニノ妃を演じています。
自分はセーラームーンの旧作のドンピシャ世代ですが、男であるし当時は幼稚園児ということもあって、少しだけしか観れなかったけれど、セーラージュピターが一番好きでした。
また、出身県が同じということもあって、御本人とは本当に全く接点が無いにもかかわらず、誠に勝手ながら親近感を抱いておりました。
そして、何より、好きな役者の一人でもあります。

繰り返しになりますが、改めて、篠原恵美さんのご冥福をお祈りします。


〜プレゼントよ、一緒に来い!!〜

地球の外でもクリスマスシーズンには変わりない。
そんな中で、マンティスは自分がピーターの妹だと言い出せないでいた。
愛するガモーラの死から立ち直れずにいるピーターを憂いたマンティスは、ピーターにはかつてヨンドゥとの間にクリスマスの苦い思い出があったらしいこともあって、彼のために最高のクリスマスを祝おうと決意する。
ドラックスの提案によって、ピーターへのクリスマスプレゼントは物ではなく人に決めたマンティス。
その“特別な人”――地球の伝説の英雄ケヴィン・ベーコンをピーターへのクリスマスプレゼントにすべく、二人は密かにハリウッドへと宇宙船を駆るのだった!!



今更ながらMCU関連の未視聴分をなんとか追っています。
まずは、大好きなGotGを完遂すべく頑張っている感じ…。

で、当時話題になったと思う、マジに本人役でケヴィン・ベーコンがガチで出たという例のホリデースペシャルを観て、ガチで笑ってうるうるきました。

では、以下感想をば。


もうね…、相変わらず馬鹿じゃねーの!!(超歓喜)

すんげー楽しかったです!!

マンティスとドラックスが二人きりで頑張るという時点でもうすでに嫌な予感しかしないわけですけど…(笑)
んま〜、やっぱり案の定だった感じ(爆)

このスペシャルは、実質的にマンティスが主役。
兄であるピーターのために、彼のためにサプライズという形でクリスマスを祝おうと決意するマンティス。
そして、その肝心のクリスマスプレゼントが物ではなく人!!(笑)
で、しかもそれがあのケヴィン・ベーコンという!!(爆)

つーこんで、マンティスとドラックスは地球をばアメリカのハリウッドへと直行。
ハリウッドを散策する中でなんか色々と堪能しちゃった後、クラブで泥酔してしまう二人…。

クラブでもケヴィン・ベーコンのお家の場所は一向に掴めず意気消沈するマンティス。
が、ここで話しかけてきた雑貨屋のおばちゃんから超能力でおばちゃんの有り金全部と有名スターの住処の地図をパクることに成功!

そして、一路ケヴィン・ベーコンの家へGO!
堂々と不法侵入し、一目惚れしたクリスマスの置物をパクる二人。
インターホンをしつこく押しすぎて家の前で騒ぎすぎた為に、ケヴィン・ベーコンに完全にイっちゃってる危ないコスプレ野郎共と思われたマンティスとドラックス。
どっからどう見ても完全に犯罪者である。

そして、警察に通報されたその時、満面の笑みをたたえたドラックスが玄関のガラスを豪快に突き破り、呆気にとられるケヴィン・ベーコンと遂にご対面!

「プレゼント、一緒に来い!!」

このセリフもといパワーワードの破壊力ですよ!!(爆)

そっからはもうてんやわんや(笑)

明らかに奇怪な動きをするマンティスや、もはや言わずもがなドラックスを相手に逃げないという選択肢の方が無理。

途中でお気に入りの妖精さんを無くしてしまうというハプニング?はあれど、マンティスに尻を叩かれてケヴィン・ベーコンを追うドラックス、そしてマンティス。

警官は銃で応戦するも、「やめろ!くすぐったくて漏らしそうだ!」とゲラゲラ笑っていて撃つ銃弾が全く効かないドラックス。
マンティスは警官をタコ殴り(ちゃんと眠らせている)。
ドラックスはパトカー一台をクラッシュ。

マンティスにバカと思われているドラックス(笑)

そして、マンティスに洗脳されてしまうケヴィン・ベーコンなのでした(爆)
(↑「一緒に行きたくなーる」と洗脳されて…)
(↑ノリノリになってしまったハリウッドスター)

てなわけで、大量のクリスマスグッズと共に無事にケヴィン・ベーコンを誘拐したマンティスとドラックス。
ケヴィン・ベーコンが只の俳優と知って嫌悪するも、更に催眠に上乗せをしちゃうマンティス。
いや、さすがにケヴィン・ベーコンこわれちゃうから!!というレベルでガチでヤバいことされちゃうハリウッドスターがほんとに憐れ…。

町の皆に協力してもらってピーターにサプライズを仕掛けるガーディアンズ達!
思いがけないサプライズ!
町中のライトアップに歓喜するピーターなのでした!

そして、そこへグルートが「ピーターへ」というデカい木箱を持ってきて…。
ガタゴトと不自然に動く箱。
「ねえ、酸欠なんだけど…」と言う中身。
急いでその中身を救出するピーター。

解き放たれたケヴィン・ベーコンを見てピーターは当然大激怒!

「これは人さらいだぞ!!」

…当たり前ですな。

そして、そのハイテンションな様を見て全てを理解するピーター。
マンティスによって暗示が解かれて正気に戻ったケヴィン・ベーコンは当然大パニック。
ピーターの説得も案の定虚しく、やっぱり逃げてしまう。

ネビュラ達によって捕まったケヴィン・ベーコンは、当然として宇宙船で今まさに地球へと帰還しようとしていた。
が、そこでケヴィン・ベーコンは知るのだった。
スター・ロードという地球出身の一人の男がダンスで宇宙を救ったことを――。


「――やっぱり、帰るのもうちょっと後にしても良いか?本当のクリスマスを教えてあげたい友達がいるんだ」


本作はガチで本当に超名作っすね。
マンティス(とドラックス)の努力と、ケヴィン・ベーコンが起こすクリスマスの奇跡。
ピーターとヨンドゥとの間にあった確かな絆。

ヨンドゥとのクリスマス事件の顛末は本当に、本当に感動した(´;ω;`)
最後の〆もめっちゃ良すぎ!!

マンティスが相変わらず本当に超可愛かったです!!


やっぱりGotGにハズレ無し!!ですわ〜!!


ドラックス、妖精さんちゃんと貰えて良かったね!



〜龍よ、悪魔に打ち勝ち歴史にその名を刻め!!〜

第二次世界大戦後、香港。
少年・ブルース・リーは武術家のイップ・マンのもとで詠春拳を学んだ。
やがて札付きの不良として成長した彼は、駐屯している海軍の軍人たちと暴力沙汰を起こし、父の薦めでアメリカへとひとり逃れることに。
敬愛するジェームズ・ディーンの祖国・アメリカに憧れと期待を持っていたブルースを待っていたのは、激しい人種差別をはじめとする様々な壁だった――。



かの大スター・ブルース・リーの代表的な伝記映画が『ドラゴン/ブルース・リー物語』と思います。

そんな本作は、俺にとってブルース・リーという人物について興味を持つきっかけをくれた映画です。

しかしながら、初見から幾年月、ブルース・リー作品を見、にわかブルース・リーファンになり、ブルース・リーについてそれなりにネットや書籍等で色々知った個人的には思うところが本当に沢山ある映画でもあります。

今も昔も多分に神格化されているきらいがあるようなイメージのブルース・リーについては、後にも先にも本作くらいしか堅実な伝記映画は作られないような気がします。

がしかし!そんな本作にも数々の欠点が!

まずは、肝心の武術描写が本当に超テキトーでガチで酷すぎる有り様だということ
ブルース・リーの伝記映画にも関わらず何故に武術描写に力を入れないのか。
これは本当に何度見ても疑問で仕方がない。

アクションは凄く迫力満点。
また後述しますが、主演のジェイソン・スコット・リーも本当によく頑張っている!相手方も然り。
なのにいったいぜんたいこの有り様はなんだ!?

しかもジークンドー誕生も本当にテケトーというか…。
いや、そこはテケトーにしちゃいかんでしょ!?と。

また、ターキー・キムラ氏他ブルース・リーの盟友たちの姿はそこには一切無く、居るのはブルース・リーとリンダ夫人はじめご子息たちだけ――。




しかし…。
しかし……

悔しいけど…、俺ぁ…、俺ぁ、やっぱりこの映画を嫌いになれないんでげす!!

この映画の好きなところ――それは、先の通りで第一に主演のジェイソン・スコット・リーがすごく頑張っているところ!!

本当に、ジェイソン・スコット・リーの頑張りには俺デミー主演男優賞を進呈したいレベル!

中国系の血が流れていること以外は、見た目から何から何まで基本的にブルース・リーとは全くもって見るからにほんとに全然違いすぎるジェイソン・スコット・リー。
ブルース・リーとは全く違ってゴリマッチョ。
武術経験は皆無。
という、世のブルース・リーファンに喧嘩を売るレベルのキャスティングですよ!?

が、いざ蓋を開けてみれば、「ブルース・リーじゃないけど、ちゃんとブルース・リーを元気いっぱいに演じている!」という生き生き感満載の彼!
いや、マジで全然似てないのにその一挙一動がちゃんとブルース・リーしてるのよね…(´Д⊂グスン

こればっかりは直に観てみないとわからんと思いますよ!
本当に、ジェイソン・スコット・リーは頑張ってますよ!

しかしながら、惜しいのはブルース・リーの烈火の如き闘気と常に発する哀愁が全く感じられないこと。
そこら辺はやはり駄目であった。

が、本作のジェイソン・スコット・リーを見る我々が決してはき間違えてはならないのが、本作のブルース・リーは「そっくりさんのモノマネ」などではなく「役者の演技」である、ということなのですよな。

只でさえ顔面と肉体の圧が凄まじいジェイソン・スコット・リーが、更に圧が凄まじくなるという!
(↑参考画像)

上の画像の通り、彼は基本的にこういった顔面の圧の持ち主。
そして、なんか脱いでる印象しかねぇのだ!今気づいた!

で、そんなブルース・リーと愛妻・リンダ夫人による「愛は不滅!」な愛の人間ドラマが非常に宜しい!!

幼き頃から詠春拳をイップ・マンのもとで学んできたブルース・リーはいつしかワルの道に。
ダンスホールで場違いに幅を利かせていた白人海兵たちに喧嘩を売ったブルース・リー。
のっけから筋肉モリモリマッチョメンの変態たちとのバトル!
相手がナイフならこっちはショボいヌンチャクだッ!
怪鳥音をひっさげブルース・リー!そして脱ぐのだブルース・リー!

伸した海兵たちの中にお役人様のボンボンが混じっていたことが判明し、命を狙われたブルース・リーは新たな人生を歩む覚悟で渡米を決意。
だが、現実は甘くない。
リスペクツするジェームズ・ディーンの国・アメリカでは、行く先々で“中国人”と馬鹿にされ蔑ろにされまくるブルース・リー。

そんな中、大学在学中に彼はリンダというめちゃくちゃ美人の大学生と出逢い、急速に恋に落ちていく…。
リンダも利発なら、ブルース・リーも超アグレッシブ!
電光石火の早さでリンダを口説き落とすブルース・リーなのであった。
そして、交際の末にブルース・リーは頑張ってリンダの親に会いに行くが…。

リンダママに侮辱され、憤慨したブルース・リーは土砂降りの雨の中をバイクで走り出す!
びしょ濡れになりながらも必死にブルース・リーの名を呼ぶリンダ。
と、一旦戻ってきてブルース・リーはリンダを後ろに乗せる。
こうして、雨の中で二人は駆け落ち!

このシーン、大好き。
本作では、個人的にこれ含めて特に四つ大好きなシーンがあります。
二つ目は、リンダと出会う前に大学生の筋トレマシンで筋トレをしていたブルース・リーが例に漏れず筋肉モリモリマッチョメンの変態集団に喧嘩をふっかけられるんですが、それを瞬殺した後のシーン。
去るブルース・リーを追いかけるそのグループの数人。
「待ってくれ!もう傷つけるつもりはない!君の武術を教えてはくれないか…?」
そこで快く彼らを赦すブルース・リーは人間がデカいし、なにより、人間は互いにマトモに話せば案外わかり合える、という非常に良いシーンです。

あとは、駆け落ちし、結婚して道場を開いたリー夫婦のもとにリンダママがひっそりと現れ、リー夫婦の長男・ブランドン(勿論あのブランドン・リー)を愛おしく抱き、ブルース・リーが「ありがとうブランドン、私たちを和解させてくれて…。お前のおかげだ」と言う、リー夫婦とリンダママの邂逅シーン。これも大好きです。

そして、まだ結婚する前、リンダ夫人とのデートでブルース・リーが『ティファニーで朝食を』を彼女と二人で映画館で観るシーンがあります。

その映画にはミッキー・ルーニー演じる“ユニオシ”という名の東洋人男性(恐らくは日系或いは日本人キャラ)が登場します。

コメディリリーフなユニオシの一挙一動にリンダ夫人含めて周りはゲラゲラ声を上げて笑いますが、ブルース・リーだけはそんなユニオシを見て呆然とした後にすぐさま我に返って徐々に怒りを露わにします。

これは、劇中当時のアメリカの、まぁ、そんな白人社会におけるアジア人(加えてアジア系)への蔑視やら差別等を描写したシーンなわけですが…。

…そして、これを通して個人的に言わねばならないのは、ブルース・リーに対して本作の製作陣のリスペクトを欠く行為があるというのは、言ってしまえば『ティファニーで朝食を』のそれと全く同じであると俺は思いますよ。

リー夫婦の愛の物語はよく描けているし好きです。ジェイソン・スコット・リーが頑張っている姿も好きです。
しかしながら、厳しいようですが、リスペクト精神があるならば上っ面だけのリスペクトはやめていただきたかった。

この映画の最大の欠点は、製作陣がブルース・リーを理解しようとする姿勢が観ていて個人的に全く感じられないことで、それが悲しくもあります。

本作は、ブルース・リーを知る今の自分の中で様々な感情が入り乱れる実に複雑な映画ですが、それでもジェイソン・スコット・リーの必死の姿を観ていると、実際にブルース・リーもこんなエネルギッシュに人生を駆け抜けていたのかなぁなんてほっこりします。

本作を散々disったりしましたが、本作はリンダ夫人のお墨付きっぽいし、俺みたいにブルース・リーを知るきっかけには良い映画だと思います。

いやね、ほんとにくどいですが、ブルース・リー役を頑張るジェイソン・スコット・リーがほんとに泣けてくるのよ…(´;ω;`)ゼヒミテクダサイナ…



〜どんな時も、愛は不滅!!〜

1900年代初期、ポーランド。
有能な脳外科医であるラファウ・ヴィチューラは、妻には不倫の末に幼い愛娘のマリシアを連れて駆け落ちされた挙げ句、暴漢達によって重傷を負ってしまう。
友人だったはずの医者仲間のドブラニエツキは瀕死の彼を見捨て、ヴィチューラはコートだけを残して行方不明になってしまう。
そんなヴィチューラが自殺と処理されてから十数年後、美しい女性へと成長したマリシアは、養父と母亡き今、新しい生活を求めてとある村で給仕係として働いていた。
そして、記憶喪失となり“アントニ・コシバ”と名乗る浮浪者となったヴィチューラもまたその村へと足を踏み入れるのだった――。



いやー久々に良い映画を観たでがす!

ほんの少しだけ生活が落ち着いたのでネトフリで映画『忘れられし愛』を観ました。
で、期待値はあんまなかったんですが、いざ観てみたらこれがま〜本当に素晴らしい映画でして!

原作はポーランドの人気の文学みたいですね。とまあ、例によって例の如く原作は未読!という…。

そんな本作はそんな原作の通算3度目の映画化だそうですね。
では、以下簡単に感想をば。


本作は本当によくできていて、ストーリーはやはり古典文学的な抜群の安定感と心地良い古さを全編に渡って匂わせているので、非常に安心してゆったりじっくり観れます。

加えて人間ドラマが素晴らしく、役者さんたちの演技も素晴らしい。

画も、エキストラも、音楽も…本当に何もかもが素晴らしくて、見終わった後は余韻が凄まじくて暫く現実に戻れなかった。

まぁ、いつの時代も世の中、夫婦には色々あるんだろうけども、あれだけ聖人君子なヴィチューラ先生を不倫の末に捨てたヴィチューラ先生の元妻は酷すぎますわ。

冒頭からその聖人君子っぷりをいかんなくビシバシ発揮しまくりなヴィチューラ先生。
医者としての腕は折り紙付き。
のっけから良き父を発揮しまくりなヴィチューラ先生は、冒頭にて調子こいた同僚のドブラニエツキのクソ野郎のせいで馬車に轢かれて重傷を負った新聞売りの少年をなりふり構わず頑張って救う。これだけでもう丼飯を軽く十杯はいけちゃう勢い。逞しさ1200%の外見と相まってもうかっこよすぎですよ。

そして、その少年の顛末が最後の最後にきて判明して個人的に非常に感動しましたよ。
彼はですね、立派に成長して、ヴィチューラ先生を見捨てた後のドブラニエツキが仕切る大病院でちゃんとした医者(しかも理事長であるドブラニエツキの片腕ポジションっぽい)になってたんですよ!
きっと彼は自分を救ってくれたヴィチューラ先生の背中を追ったんだなぁと。
彼はかなりの貧民層であることが描写されていますから、彼があの時代にあの環境であれだけの医者になったということは、彼がどれほど苦労したかは想像に難く有りません。
最後の裁判の時に、ギリギリで駆けつけたマリシアが「私はマリシア・ヴィチューラ。彼は私の父です」と高らかに宣言する感動シーンにおいて彼は「恩人の顔を見忘れるわけがありません!」ときっぱり宣言するという!

ラストのマリシアとボンボンの結婚式でドブラニエツキが出席してなかったのはまぁそういうことなんでしょうな!

まー冒頭から実に踏んだり蹴ったりなヴィチューラ先生。
彼の存在を妬んだドブラニエツキが負傷したヴィチューラ先生を見殺しにしたせいでヴィチューラ先生は記憶喪失。
しかしながら、聖人君子っぷりと医学の知識及び腕前は現在!
伯爵家と男爵家のボンボン二人によって馬車が暴走され、肩を脱臼した爺を治したことがきっかけで、アントニとして生きる記憶喪失のヴィチューラ先生は地元の肝っ玉未亡人によって彼女の製粉所で働くことに。
人生とは実に奇なり!偶然かはたまた運命か!?成長し天涯孤独となったマリシアがお引越ししてきた村で、ヴィチューラ先生は原作のタイトル通りに“偽医者”として村人たちを治し始めるのでした。

遂にマリシアと再会するヴィチューラ先生。
当時は幼すぎて実父の記憶がないマリシア、一方の記憶喪失のヴィチューラ先生――お互いにすれ違うばかり…。
だが、ヴィチューラ先生の記憶の片隅でマリシアの存在がひたすら引っ掛かる!

そして、マリシアのストーカーが起こした事故によって重傷を追うマリシアを肝っ玉未亡人がパクってきた手術道具で治療するヴィチューラ先生!
マリシアは助かったが、正直者なヴィチューラ先生には裁判が待っていた…!!

そっからの怒涛の畳み掛けがもう最高すぎてやばいのです!!

実にハッピーエンドな幕引き。
…が、この後には恐らくはポーランド侵攻が…というポーランドの方々にとっては非常に苦難の歴史がやってくるわけで…。
僕は観ていて非常に複雑な気持ちでもありました…。

とまあ、なにはともあれ、本作は本当に大傑作映画ですよー!!




〜北の地より――一攫千金和風闇鍋ウエスタン!!〜

明治末期。
日露戦争でその鬼神の如き活躍から“不死身の杉元”の異名を持つ杉元佐一は、幼馴染の未亡人・梅子の眼病を治す為、北海道で砂金掘りに精を出していた。
そんな中、杉元はアイヌの莫大な金塊と、その在処を示す暗号を入れ墨にして身体に宿す網走監獄の囚人達の存在を知る。
そして、金塊に関わる父を持つアイヌの女性・アシㇼパと出会った杉元は、熾烈な金塊争奪戦へとその身を投じるのだった――。



最近、非常にバタバタしてまして、おまけに病に侵されまくって身体はボロボロ…という悲惨散々な有り様。
そんな中、遂にネトフリで『ゴールデンカムイ』の実写版が満を持して配信ッ!という。
一ファンとして、当然観ますよね。
ちゅーわけで一気に観ました。
では、病んだ体で以下簡単に感想をば。

まず、非常に驚くべき原作再現度でした。
いや、めっちゃびっくりですよ!
昨今の実写化事情は『きのう何食べた?』とか『忘却のサチコ』ぐらいしか知らないんすけどね。

ストーリーもほぼほぼそのまんま。
展開もほぼほぼそのまんま。
セリフもまんま。

……よ、よく作ったなぁ…!!と。

続いて、肝心のキャスト。
邦画界は非常に疎いので主演もヒロイン役の人もよく知らんです。
昨今は邦画界でガンガン出まくっている印象の山﨑賢人さん。
杉元の十八番である「俺は不死身の杉元だ!!」はすんげー良かったです。
が、こう…俺が思っていた杉元と違うなぁ…、と。
うん…、なんかえらくグレた冷たい杉元だなぁ…、と。
原作の杉元といえば持ち前の人間的な温かみが根本を成している人情の人であり、そしてそれが生命の危機&親しい人に危機が及ぶと殺人マシーンに瞬時に変貌するというこの切り替わりのぶっ壊れ感がまさに杉元クオリティなわけなんですが、実写版の杉元は大体始終仏頂面すぎてその原作の杉元の人情味が全く感じられなかったのが非常に残念でした。
過去の杉元の演技は普通に素晴らしいので、多分そういう役作りなんだろうなぁ…。残念…。

アシㇼパさんは、身長と年齢以外は多分大丈夫かと。
ラストアクションも◎!!

で、白石がすげーまんま白石だったので、ボクは良かったです!!

キャストで特に良かったのが、勝矢さん演じるボクの大好きなチ〇ポ先生こと牛山辰馬先生。
もうね…全てが完璧…!!

玉木宏さんの鶴見中尉も良いし、キャストの気合いっぷりがもうパないっすね…。

あと、レタㇻが結構小さかったですね。
現実なんてこんなもんか…ッ、とテンションが勝手に下がったりもしましたが、最後の「腸を盗みおった!」な逃走劇でテンションガンガン上がりまくりーー!!


ストーリーについては、上記のとおりでほぼまんま原作のままなのでいい意味で特に書くことはないのですが、本作は本当にプロローグ。
原作だと確か3巻くらいまでだったかな…?

あと、家永とキロちゃんが最後に少し出てきたりしましたね。

で、映画オリジナルの要素としては寅次と梅ちゃんの件を杉元がアシㇼパさんにラストでしっかり根掘り葉掘り話しちゃう。
これについては、良い面と悪い面があると思いました。

で、本作は全体的に原作の台詞をほぼほぼつらつらと登場人物が喋っているので、台詞は早口で話のテンポは悪く、行間が全く無くて…。
で、キャストは台詞をひたすらそのまんま読まされている巻が否めなく、演技が発揮できる暇がねーんでね?とか思ってしまったり。
こういうのってのは、適宜適切に必要最低限の台詞だけ切り抜いて改造したりすりゃあ行間が読める良い映画になるんじゃねーのと思いました。
それと、皆の衣装が一切差別化なく、一様に軒並みやたらと小綺麗だったというのも非常にマイナスでした。

でも、一原作ファンからすると、非常に嬉しい映画です。
映画から『ゴールデンカムイ』に入った方、是非とも素晴らしい原作を読んでみてくださいッ!!




〜見た目は小さくても、信念はデカい!!〜


ある日、夏目はミツミという小さな妖と出会う。

岩鉄という神格の妖の89番目の子分であるミツミは、岩鉄を深い眠りから覚ます“石起こし”の役目を担っていた。

そして、それを妨害しようとする者、“石起こし”を岩鉄より任されたミツミを妬む者、はたまたニャンコ先生のように褒美の美酒につられて行動を起こす者、などなど“石起こし”は一筋縄ではいかない。

なりゆきから、夏目はミツミに力を貸すことにするのだが――。




ネトフリで観ました、『夏目友人帳 石起こしと怪しき来訪者』。今回は「其ノ壱」の感想をば。

例によって原作は未読!


シリーズ初参戦の金元寿子さんによるミツミがとても健気で勇気があるキャラで凄く良かったです!

ミツミは親鳥が戻らない鳥の雛たちに餌を与えたりしようと頑張っていたら自分が窮地に陥ったところを大妖の岩鉄様に救われ、岩鉄様に厚いご恩を感じて弟子入りを懇願して89番目の子分にしてもらった身。

周りからは散々ハラスメントを受けまくっているものの、ひたすら懸命に岩鉄様に仕える姿が非常に健気!

岩鉄様の一大イベントであるに際して岩鉄様を起こす役目を皆渋る中でミツミは持ち前の度胸を発揮して立候補!という素晴らしい忠臣っぷりですよ!

その小さな体に限りない勇気とパワーを秘めたミツミ!(『小さな巨人ミクロマン』風)

語彙力が皆無でございますが、本当に素晴らしかったーーッ!!


こんなに頑張るミツミを応援せずにはいられないです。

岩鉄様の一部を使った口の悪い地図を駆使して頑張るミツミと夏目。


だが、それは、もれなく周りに妨害されまくったり一番最初に祠の扉を開けないと全部台無し!という非常にハードなイベントであった。


変な妖に襲われ、共に大木の穴に落下してしまう夏目とミツミ。

が、そこはなんと祠への裏道!というラッキーさ。

こうしてダッシュなミツミと夏目。

そして、ミツミは祠の扉を開け、無事に役目を完遂!

岩鉄様からもちゃんと「我が89番目の子分」と呼ばれてミツミ良かったな〜と。


あと、ニャンコ先生〜!憎いね〜!


因みに、崖下の抜け道では、岩壁に石洗いによるものと思われるあの模様が描かれていたりとか、少なくともアニメシリーズ観てると結構心動かされるシーンがありました。


原作エピソードからということで、先の劇場版のような劇場版然とした作風ではなく、安定したいつもの夏目でした。


でも、未成年の身で肉体労働の後の褒美が酒っつーのもね…(笑)


〆のシーンで笑顔な岩鉄様が個人的に超GOOD!b

岩鉄様は劇中を観る限り本当に粋な御方で好感しかないですよ!


そして、今回も相変わらず夏目が優しすぎて絶対正義の巻!

素晴らしいエピソードでした!





〜たとえ偽りでも、共に過ごした時間は無駄ではない!!〜

近くの町で塔子に頼まれた用事を済ませた夏目は、レイコのことを少しばかり知る女性・津村容莉枝と、その一人息子の椋雄と出会う。
その帰り道、火の見櫓にいる妖を見た夏目。
自宅に帰った夏目は妖の匂いを付けていた。
夏目は、その匂いの主はてっきり火の見櫓にいた妖だと思い込んでいたが…。



言わずとしれた『夏目友人帳』。大好きで大ファンです。
といったものの完全アニメ勢の俺ですが、うちの母が以前と違って急にハマりだし、アニメシリーズと劇場版を一気にマラソン!という。
そんな『夏目友人帳』の劇場版第一作を〆に母は初見、俺は再び鑑賞。

今回は初の長編っちゅーわけっすけど、やっぱりちゃんと夏目友人帳してました。
夏目の人の良さ、田沼や犬の会のファインプレー、名取さんの式トリオが光る作品ですね。

椋雄さんに化けていた妖(以下、椋雄さん)は仕方が無いにしろ基本的に迷惑千万な奴なわけですが、普通では完全に悪役にされそうな彼の存在や行いを肯定し、「容莉枝さんにとって彼と過ごした時間は決して無駄ではない」と名取さんに熱弁する夏目が相変わらずブレずに絶対正義すぎてパねぇですよ!

今回はニャンコ先生が椋雄さんの影響を受けた大木がつけた得体の知れない実を食べて三体に分裂!
駄目になる前に食べちゃえー!っていう単純思考の先生が笑えます(笑)
で、結局腹痛起こして分裂、というね…(笑)
そんなミニニャンコ先生?の一号・二号・三号が可愛かったですが、ちゃんと考えられるんだったら大人しくしてろよ!というのは夏目と同じ意見です(笑)

で、そんなミニニャンコ先生の一体に吹き出す名取さんの顎にミニ先生がアタック!
そんな名取さんの後ろでキレて腕まくりをする笹後と同じくキレて髪の毛を逆立てる瓜姫。そして、それを見る柊、という構図にやっぱ吹きます(笑)

「人の心は分からない」とはよく言ったもんで、容莉枝さんはレイコさんのことをカッコいいと思っていたし、でも、それをレイコさんにうまく伝えられなかったのが悲しいなぁ…。
「人の心は分からないけど、思いやることはなんとかできる」という仮面ライダークウガこと五代君の言葉を思い出しましたよ。

あと、ミニニャンコ先生三号を救出すべく三篠の舎弟のカエルさんが有能さを発揮するところが大変良い!
あのカエルさんは本当に好きなキャラなので、あの活躍は素晴らしかったです!

こうして改めてみると、初期の頃に比べて夏目は本当に精神的に余裕が出てきましたね。良いことだ。
夏目は祓い屋系とかには関わらずに、このまま藤原夫妻のところに深く根を下ろして穏やかな日々を送ってほしいですね。

当然、過激でドラマチックなイベントとかは起こらないけれど、人の心に寄り添うお話を描くのがやはり『夏目友人帳』ですね。


〜ワン・チーム!宇宙を一つに!!〜

西暦1994年、アメリカ。
ある夜、生活が切羽詰まった元軍人の青年ノアは病気の弟クリスの多額の治療費を得るために悪友のサポートで高級ホテルの駐車場に高級車を盗みに行く。
そこで一台のポルシェ・964に狙いをつけたが、突如、そのポルシェはノアを乗せたまま勝手に走り出した。
なんとか警察を撒いた後、そのポルシェはノアの目の前で巨大な人型ロボットへと変形。
そんな彼は、自らをミラージュと名乗った――。



今更ながら遂に観ましたよ!『トランスフォーマー/ビースト覚醒』!!
ビースト・ウォーズ(以下、BW)ど直球ど真ん中世代の俺は、もう公開前から期待値が爆上がりまくり!!
なんつったって、あのコンボイ(ビーストコンボイ)にチータスやライノックス、エアラザーが出るんだっつーし、そんでもって吹き替えには子安武人さんに高木渉さんがそのまま登板し、柚木涼香さん等の所謂ビースト声優も参加!しかも音響は岩浪美和さんという!
もうね…、もう…、感激…。

で、息をするように当然日本語吹き替えで鑑賞。

いや、本当にね、素晴らしく面白かったです!!
個人的にトランスフォーマーの実写版シリーズでは一番面白かったですよー!!

まずね、ストーリー展開がめちゃくちゃわかりやすくていいですよね。
で、あとは考古学的アドベンチャー要素が◎!!

キャラも人間側は主に元軍人(情報将校)の主人公ノアとヒロインで博物館の考古学研究員のエレーナの二人のみという潔さ!
そして、TF側もオートボットはお馴染みのコンボイ司令官ことオプティマスプライムを筆頭に個性豊かなメンバーが集結!
そこに新たなる勢力としてBW世代ならば号泣必至!な動物などの有機体にTF可能な進化したTFである“マクシマル”が参戦!
で、敵としては遂にユニクロンが参戦し、ユニクロン配下の“テラーコン”がヒーロー達を襲うのです!

個人的には、ビースト戦士ことマクシマルにもう感激ですわ。
ビーストコンボイことオプティマスプライマル(ゴリラ)、チータスことチーター(チーター)、ライノックス(サイ)、エアラザーことエアレイザー(ハヤブサ)に加えて、大塚明夫ボイスが激渋なゴリラことエイプリンク。
時間稼ぎとして自らを犠牲にしたエイプリンクがのっけからテラーコンのリーダーであるスカージに殺される中、母星を脱出して時元を超えたオプティマスプライマル達。
生命を尊ぶ彼らは惑星を食らう超巨大な悪玉TFユニクロンの魔の手から時元を超えられる“トランスワープキー”を守り抜くのが使命なのだ!

今回は、要はユニクロンの脅威が地球に迫る中でこのトランスワープキーを巡って世界をすったもんだする話なわけだが、二つに分割していたトランスワープキーがすんなり見つかるという展開が非常にストレスフリーで話も分かりやすいという超親切設計であるので、体力が落ちた虚弱な身でも2時間超の一気見とかガチで余裕であった。

オートボットでは、やはり主人公格のミラージュのキャラが立ちまくっており、人間側の主人公であるノアとの掛け合いがめちゃくちゃ良かった。
また、そんな中でのミラージュの捨て身の変身と復活は感動。
ミラージュはぶっちゃけバンブルビーよりも好きかもしんない。

で、やっぱりBW世代ならば注目すべきはオプティマスプライマル達ビースト戦士ですよ!

中でも個人的に凄い大好きになったのがエアレイザー。
沈着冷静で温厚、思いやりに溢れた優しくて逞しく、温かい心の持ち主である女性エアレイザー。
ぶっちゃけ、実写版シリーズでは指折りのマトモな人であり、超聖人――つーか、もう聖母!!
そんなエアレイザーがスカージによって精神を犯され、オプティマスプライマルによって抱きしめられながら逝くというシーンはオプティマスプライマル達じゃなくても非常に悲しかった。

ぶっちゃけ、スカージ以下テラーコンは実写版シリーズで一番嫌いなTF。
スカージの最期なんか、ノアとオプティマスプライムの共同作業からオプティマスプライムの安定のブチギレ猛攻っぷりがガチでカタルシスがヤバかった感じ。

で、最終決戦時にオプティマスプライマルの「マクシマイズ!!」で、チーターとライノックスがまずロボットモードに変身し、そしてオプティマスプライマルが変身するのがやっぱり至高。

でも、ぶっちゃけ実写版ではマクシマルはライノックス以外はデザインが微妙な感は否めないかな…。
てか、ライノックスも武器が肉たたきみたいなハンマーなのもなんかなぁ…。
オプティマスプライマルはなぜ初期玩具のデザインでいかなかったのか…。
てか、妙にのっぺり顔しているチータスはもうあれなんだけども、ゴリラの顔が胸の装飾になってこそビーストコンボイだと思うんですわ。
それがなによあれ!?

で、フルフェイスマスクもビーストコンボイには似合わねーなー、と。
鼻と口だしてましたけど、ビーストコンボイならば口だけ出してるのがやっぱデフォでしょ!?みたいな。
まあ、ビーストコンボイではメタルスコンボイが一番好きなんすけどね…。ははは…。

といっても、なにはともあれ子安コンボイと高木チータスがちゃんと実写で拝めて大満足でしたよ。

チータスがちゃんと「〜じゃん」って言ってくれてたのが本当に良かったです。
校長先生、大好き!!


てなわけで、本作はもうね、めっちゃくちゃ良かったです!!
オプティマスプライマル達は再登場してほしい気はしますが、地元の方々と共にゆっくりと過ごしてほしい気もしますね。

「宇宙を一つに!!」という、オートボット、マクシマル、人間の共同作業のシーンが本当に見たかったやつでした。

BW世代のおっさんの胸には確実に響く一作で、おじさんは本当に感動しましたよ!!




〜自分の意志で、自由に生きろ!!〜

タンティスにてヘムロックの監視下に措かれたオメガは、クローンに対する非情な現実を見る。
オメガは、反逆者として捕らえられて弱りきったクロスヘアーと助けたハウンドのバッチャーを伴って惑星を脱出。
だが、“ネクロマンサー計画”を推し進めるヘムロックの魔の手はオメガやクローン・フォース99の親しい者たちにまで及ぼうとしていた……。




ついに完結!
本当に感動した!

タンティス基地に囚われの身のオメガ。
完全にお通夜モード炸裂で始まるファイナルシーズン。
オメガは基地の施設でクローン達の身になにが起こっているかを垣間見る。
完全に意気消沈のクロスヘアーと懐いたハウンドのバッチャーを伴ってタンティスを無事に脱出するオメガ。

ヘムロックによる皇帝のための“ネクロマンサー計画”。
その達成のために完璧な“M値”を持つオメガが必要なのだ。

二転三転する息もつかせぬストーリー展開。
そして、爽快感MAXのクライマックス。
全てが完璧でした!

クロスヘアーの贖罪、クローンたちの決断、オメガのフォース・センシティブとしての兆候、アサージ・ヴェントレスの登場、相変わらず詰めが甘すぎるヴェントレス(笑)――。

自分のせいで皆が傷付く――。
オメガを有りもしない罪の意識が蝕んでいく…。

自らヘムロックに投降したオメガ。
オメガを救うためにボロボロになりながらも立ち向かうクローン・フォース99!
そして迎える大団円!!

このアニメで終始描かれてきたのは、「自分の生き方は、自分の意志で決めろ」ということ。
それをクローンたちを通して描かれることによって観ているこっちもビシバシ響いてくる。

やっぱ死んでいたっぽいテクが個人的に残念無念。

けど、まだ希望はある!

シリーズ初登場時にはまだ非常に青臭かったチューチー議員がこんなにも頼もしくなるとは!
クローンたちのために文字通り体を張って頑張るチューチー議員には在りし日のパドメの面影を見ました。

チューチー議員も反乱軍に入るのかな?
詳しくないから分からんけど、個人的には入ってほしいです。

そして、クライマックスバトルで頑張るクローンたちに涙なみだですよ!
エコーの呼びかけに即座に応えてくれるクローンたち!
俺、やっぱクローンたち好きだなぁ!
あと、ヘルメを並び直しているクロスヘアーには涙を禁じ得ない。

で、子供には甘かったドクター・カー、そして命を張ったナラ・セ。
いや〜、個人的にナラ・セがあそこまで頑張るとかカミーノ人らしくねぇな!
でもって、やっぱ最後まで俗物だったランパート笑


その死闘の果てに、クローン(彼ら)がその手に掴んだのは――希望!!

そう……希望!!

スター・ウォーズシリーズで最も大好きなテーマがここでも!!


そしてそして、まさかまさかのラストに感動してうるうるしました!!

間違いなく、このアニメは大傑作だよ!!!

クローンたちよ、永遠なれ!!