〜ボンボン、荒くれ野郎共の巣窟に立つ!!〜
エンドアの戦いからおよそ30年後。
新共和国元老院のハマト・ジオノ議員を父に持つ新共和国軍のパイロットであるカズーダ・ジオノ(通称∶カズ)は、エースパイロットのポー・ダメロンにレジスタンスへとスカウトされる。
カズは、ポーの知人ジャレク・イェーガーの協力のもとでポーの相棒BB-8と共に辺境の惑星キャスティロンにある補給基地“コロッサス”にスパイとして潜入することとなった。
自分がレジスタンスの為に活躍できると心躍らせるカズだったが、イェーガーの整備班のチームメンバーであるニークの言動が原因でレーシング・スターファイターのパイロットとしてデビューすることになってしまった。
欠陥機“ファイアボール”を愛機にしたカズは、パイロットとスパイという二重生活を余儀なくされる中で、帝国の残党“ファースト・オーダー”の脅威を次第に目の当たりにしていく――。
今更ながら完走しました『スター・ウォーズ レジスタンス』。
で、いや〜沼ったよ!!
超面白かったっす!!
以下、感想をば。
あんまし知名度なさげだよね、このアニメ…。
なんというか、まぁ…、その…、理由はなんとなくわかる気がする…。
はっきり言って、賛否両論のシークエルの時代を舞台にしていることがかなり食わず嫌いな人を増やしている原因なのではないかと思うこともない。
あとは、ジェダイもいなけりゃフォースとも無縁であるし、肝心の主人公が「フォースも強くなけりゃジェダイでもないし、スターファイターを普通に操縦できることとリアクション芸以外は何の取り柄もない只の一般人(※ただしボンボン)」という時点で、スター・ウォーズはジェダイが出てナンボじゃ!という主義思想の人や、マンダロリアンみたいな強い人に期待しているような人はまず食いつかないだろうな、と…。
…でもね、しかし、しかしですよ!
だが、それがいい!!
観りゃあ分かるんだよ、観りゃあ!!(´Д`#)
文句言う奴ぁいいから黙って観ろよゴルァ!!\(゚Д゚#)/ホガァッ
ですよぶっちゃけ。
まずはこの作品、肝心の主人公のカズことカズーダ・ジオノがとにかくすばらしいんですよ!
フォースも強くなけりゃジェダイでもねー只の一般人…って俺らじゃん!!
そんな「それなりにスターファイターの操縦の経験がある」っつー只の小僧が身体を張りまくってとにかく頑張りまくるのが『スター・ウォーズ レジスタンス』。
そんでもって、この善人を絵に描いたようなカズがね、あの無能議員ことハマト・ジオノの息子っつーのが奇跡としかいいようがない。
ほんとにフォースの導きとしか言いようがねーよ。
確かにね、カズは甘々のボンボンなんですよ。
最初期は本当にクソみたいな甘ったれのボンボンです。
それがコロッサスで働いていくうちに、善人としての心はそのままに人として成長していくのよ。
本作は、そんなカズの『スター・ウォーズ日誌〜新入社員カズーダ・ジオノ〜』みたいな職業訓練アニメです。
てか、最初期のカズは親父に反抗してイキってる割には文字通り親のスネかじり状態で一人でまともに生きてくスキルが皆無という感じだったので、コロッサスの連中から「で、なんでお前来たん?(゚Д゚)ハァ?」って顔されるのは仕方ないとはいえ、周りから舐められまくり&(善人ではあるんだけど)ニークという明らかにコミュニケーション難がある奴(なんでこいつが社会の中で普通に生きていけるのかが一番不思議)が居る職場環境の中で嫌味一つ言わずに地道に整備士スキルを培い、なお且つ身体張ってスパイ活動を頑張ってる時点でカズはボンボンのくせに結構偉い。
周りの反応とか非常にリアルなんだけどもね。
やっぱ慌てたりまくし立てる奴は軽く見られるよな…。俺も反省…(´Д`)
そんな中、なんだかんだでちゃんと面倒見てくれて要所要所で助け舟を出してくれるツンデレ気味のおっさんことイェーガーが大好きなのと(イェーガーの過去が重すぎる件)、ぶっちゃけ言ってなんか怪しい宗教の勧誘みたいなマニュアル的な文句ではありましたが、カズにかなりのフォローと励まし&助言をくれたレイアはやっぱここでも安心安定のレイアでした。
ついでに、ポーは微妙でしたよ。
この人は基本的にフォローも何もしないし使う人間に対する扱いも非常に雑。
更に、なんか勝手に来て事態を引っ掻き回していったりするので、それが原因で肝心のスパイであるカズが周りから怪しまれたりするという本末転倒っぷりが総じて微妙でした。
偵察任務なんて正直ポーが一人でできそうなのばっかでしたよ。
仕事中にカズが無断で職場抜けたら、さすがにいくらなんでもイェーガーでもフォローできねーって…。
…うん、やっぱ7のポーは俺の気のせいだったんでしょうね。
あと、物語的には個人的に非常に気になる部分が幾つかあったりしまして、本作ではファースト・オーダーが世に本格的に認知されたのは7(フォースの覚醒)の一ヶ月前くらいという圧倒的矛盾。
あとは、カイロ・レンがあのダサいマスクをしてなかったこと。
いや、ダメだろ!?と。
カイロ・レンはあのダサい仮面を被ってツダケンボイスで厨二病を拗らせてないとダメなんすよぜったい!!
素顔出したら意味ねーだろ!!と。
あと、フォースチョークするならちゃんと手をかざさないとダメでしょ!と俺はベンくんに説教したくなりました。
ストーリー面では、7の直前からシークエルに並行して物語が進み、シーズン1終盤でファースト・オーダーがコロッサスが占領、コロッサスは船でしたというオチだったので皆丸ごとキャスティロンを脱出し、舞台は宇宙へ――という展開。
猥雑としたコロッサスの良い雰囲気を段々ぶち壊していくファシズムの怖さというものが切に実感できましたね。
イェーガーチームの若手のタムがファースト・オーダーに「だってファースト・オーダーが秩序を守ってくれてるじゃん!( ゚д゚ )」と一人だけやけに肩入れしていて、ファースト・オーダーのおばはんにいとも簡単に懐柔されて闇落ちしちゃう展開とかは過程が非常に描写不足で微妙でした。
普通の人間であるタムがあんなに浅はかだとは正直とてもじゃないが思えないんですよ。
まぁそこがリアル気味で怖いところであるってのは当然分かります。
けど、描写不足でほんと煮え切らないんだよなぁ…。
あと、BB-8が個人的に嫌いな部類のドロイドだったことはさておき、ぶっちゃけなんで最初からCB-23をカズの傍に付かせなかったのかがはっきり言って意味不明でした。
これはポーの考えが明らかに浅すぎるというかさ…。
シーズン2はスペースアドベンチャーに様変わりしたんですが、シークエル観てても無能な新共和国や肝心のレジスタンスが反乱同盟軍よりも無計画すぎるしファースト・オーダーも脅威性が全く感じられないのでファースト・オーダー、それも戦艦一隻の部隊ごときにコロッサスが苦戦する事実がよく分からんのです。
海賊の方がまだ強敵っぽいっていうか。
だって、たかがあんなザマのファースト・オーダーの戦艦一隻落とすだけっすよ?
本隊の方はどうせレイが根性とご都合主義の恩恵で倒してくれるんだしさ。
そして、本作のメインであろうスターファイターの描写が本当に良すぎました。
こんなワクワク感はエピソード4のクライマックス戦を初めて観て以来かな…。
そんな本作最大の魅力は、やはり彩り豊かなレーシングスターファイターの数々!
その中でも、個人的にカズの愛機こと本作の主役機ファイアボールと元帝国軍兵士のグリフ・ハロランが駆るブラックエースが特にお気に入り!
ファイアボールは第二次世界大戦のプロペラ機とスターファイターの意匠を併せ持ちつつもちゃんとスターファイターであるというスマートなフォルムがとにかくかっちょいいですな!
スラスターが胴体ではなく羽根のど真ん中についてるというのが面白いと思います。
一方のブラックエースに関しては、いや、まさかTIEインターセプターがここまでヒロイックにかっちょよくなるとは…(´Д`;)
てか、あの鋭利で攻撃的なフォルムは例えろくに良い活躍がなくてもとにかくすばらしい!
TIEインターセプターもといTIEファイターも行き着くところはやはりジェダイ・インターセプターだったのね。
つか、帝国が潰れて職にあぶれた帝国兵士とかいっぱいいそう…。
とまぁ、大体こんな感じの『スター・ウォーズ レジスタンス』。
色々言いましたが、好き故の「もっとこうして欲しかった」とかいった不満ですからね?
俺もスター・ウォーズの世界に転生するならきっとこーゆー感じなんだろうなとか、もし生きるならおっさんになった今はこーゆー世界でちまちま生きたかったわ〜てな感じで見てて凄く楽しめましたよ。
更に、カズの小市民感が最高すぎたり性格がシンパシー感じすぎてガチで感情移入せざるを得なかった!
ボンボンだけどエリートじゃない、そんなまさに小市民的な若者が頑張ってる姿が良かったんですよ!
いや、ガチで食わず嫌いの人はほんとマジで一度でもいいから観てみ?
名作だから!!
ガチでさ!!







































