梅田ではじめたギャラリーカフェ まそほのつぶやき -24ページ目

まそほ繁盛記

「ただいまあ。」
Bは、疲れた様子で椅子に腰をかけた。
「ああ、お帰りやす。どないでした?作品展は。」
「作品展は、よかったんですわ。彼女、新聞の連載にイラスト描いてるんやけど、ええ仕事してはりますわ。いや、行く前に、なんぞおやつでも買うて、持って行こ思いましたんや。それで、地下街歩いてましたらな…」
Bは、思い出すと腹が立つのか、きゅっと眉根を寄せた。
「それで?」
「隣でなんや、いきなりぼそぼそ言いますのや。何かいな、と思たら、お爺がおりましてな…『喫茶店でも入りませんか、絶対、変な人やないから!』言いよるんですわ!どう考えても、変な人ですわなっ!」
「ブワッハッハッ!そら、腹たちますやろ。そんなお爺に選ばれたっちゅう事がむかつきますなあ。お爺かて100%無理な、若い美人には行きませんやろ。」
「ああ腹立つ!その通りですわ。お爺にしたって、なるべく無駄打ちしたないやろから、可能性あるもん狙て行ってるんですわっ!
そして、うちですかっ?
75ぐらいのお爺でしたんやでっ!ああ~なんか、うち、3ポイント下がった感じですわ。」
「そのお爺、長生きしよるんでっしゃろな。下手したら、うちらより…」
二人は、ジャイアントコーンを舐めた。
つくく

念願成就

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雨が止んだ、と思ったら、いきなりカンカン照り!
遠火の強火が、私を灰にするよ。
こんな日は、冷たく冷やした西瓜でもいただきましょうか。しゃくしゃくと。
さあ、切って、いただきましょう。
大きな、デンスケすいか。一度は、やってみたかった。
西瓜の輪切りでございますう~!
西瓜の皮を、ぐるっと剥くというのは、何年か前にやってみまして、手がビトビトになって大変でござりましたが、今回は大丈夫!
見て下さい!

まそほ繁盛記

「お疲れさんでしたなあ。あんさん、昨日何時になりましたんや?」
「へえ、あれから5人程残りはって、うち後片付け終わったん12時でしたんや。」
「まあ、盛況な飲み会でよろしおましたわ。楽しそうやったし…それより、あんさん電車の時間、大丈夫でしたんか?」
「さあ、そこや!うち、疲れたもんやから、一杯飲みたなって、隣へ寄って帰ったんですわ。それで、タクシーで帰りましたんやけどな、先客がいはって、その人TV局のディレクターさんみたいでしたんや。
口説きのテクニックをはなしてはりましてなあ…」
「楽しかったんでっか?」「いや、うちの長い人生でそんな手口、一辺も使われた事ないなあ、思いましてな。」
「そら、あんさんに原因がありますのやろ!」
「うわ、バッサリですか。それで、タクシー乗ったんやけど、運転手の糖尿話と嫁話を着くまで聞かされましたんやでっ!へとへとやのにっ!うち、なんか悪い事しましたか?なんでこんな目に…」
「悪い事、してはるんですやろ。どこやらで。」
「Gはんも、相当疲れましたんやなあ…。」
つつつ

まそほ繁盛記

「Gはんっ!大変ですわ。」
Bは、焦った様子で、厨房に入って来た。
「今度の飲み会、人数増えて24人になるらしいでっせ!」
「ひえっ!うちの店、椅子21脚しかおまへんがな。」
「それもそやけど、まあ立食いうことで…それより、酸素が薄なりそうですわ。なんや、みちみちに詰まった感じになりますわな。ほれ、どこやらの物置のコマーシャルでありましたやろ?」
「百人ぐらい、乗ってるやつですな。うははは…!
わろてる場合やおまへんな。汗ダラダラで、化粧落ちまくりですな。」
「Gはんは、別にすっぴんでもおかしないですわ。」「してもせんでも、一緒ちゅう事ですわ。」
「目鼻立ちが、はっきりしてるさかい、よろしおますなあ。うちなんて、昔、すっぴんでおったら、ある男に『それは、変装してるつもりか?』って言われましたんやで。思いだしたら腹たってきましたわ!」
「失礼な男ですな。それでどないしました?」
「もちろん、振ってやりましたわ!」
「ほんまですか?」
「…振られたんですわ、ほんまは。」
「変装のせいですか?やっぱり。」
「変装やおまへんっちゅうのに!」
つづうく

ぜみ

今日ね、御堂筋を通ったら蝉がじゃわじゃわ鳴いてんの!
クマゼミだな、きっと。
大阪では、クマゼミが増えてるみたいよ。
もともと、南方の蝉なのに、それだけ気温が上がってるって事だろうね、全国的に。
だいたい、クマゼミには、あの透き通った羽はにあわないんだよっ!
つくつくぼうし、ヒグラシには、似合ってるけど。
クマゼミ、体ふとすぎだし、茶色い羽がにあうと思う。
体も淡い膨張色やし。
もっと濃い色がいいって。ここで、自慢です。
わたくしは、木にとまっている蝉をすばやく、素手で捕まえる事ができます。
もちろん、手を伸ばしたら届く範囲にとまっている蝉に限るんだけど。
上手いよー、ほんとに。
コツがあるんだけど、教えてあげないよ。
4匹連続で、捕った事があるの。
へへへ

まそほ繁盛記

「あ~あ、又雨ですなあ。梅雨明け、いったいいつですやろか。」
Bは、Gの顔を見るなり、こぼしはじめた。
「梅雨はええですけど、大雨はやめてほしいですな。足濡れんの、気色悪い。」「昔…雨の夜にな…」
「な、なんだす?怖い話やないやろな?」
「違いますがな。雨の夜に犬のうんこ、手で掴んでしもたことがありますのや。」
「はあ?犬のうんこですか?又、なんで?」
「ほら、うち昔、犬こうてましたやろ。でっかい秋田犬。」
「はなちゃんでしたな。名前。」
「その日、台風がきてましたんですわ。外、真っ暗で見えへんかったんやけど、飛んだら危ないから、植木鉢やら、しもてましたんや。ふと、芝生の上見たら、大きな石がありましてなあ…」
「掴んだんですな?」
「へえ、そらもう思いきり。まさか、うんこや思いまへんから、ぐっと握りましたんや。素手で。」
「軍手ぐらいしなはれ。」「こんもりと、しとりましたがな。あの犬。」
「ばば掴んだ、っちゅうわけですな。あの頃のあんさんみたいに…」
「うん、を掴んだんですわっ!」
つじく

ほや

ほや、美味しいよね。
生物学上では、原索動物に入るらしいんだけど、そんなことは、今はどうでもよくてね、ほやご飯の話。
ほやご飯を作ってみよ!という事になりまして、今日作るの。
生のは、なかなか手に入りにくいので、瓶詰の塩からを使います。
昆布出しと、お酒入れて。きっと美味しいと思うよ。口の中に磯の香が広がりそう。
それと、ジュンサイがあるので、今が旬の鱧とお吸い物にしようかな!
鱧は葛たたきにして、つるんとさせるの。
うま味を閉じ込めて。
ああ、口の中では、ほやと鱧の受け入れ体制が…
瓶詰、あるかなあ。
無い事も多いからね。
なかったら、もう、何食べようかと考える気も失せる。
目的を見失ったみたいで。ご飯とらっきょでも食べとく!

まそほ繁盛記

Bは、こめかみを押さえて顔をしかめていた。
「Bはん、どないしましたんや?」
「頭が痛いんですわ。
たたた…いたあ~」
「頭にはまってる輪っかが締まるんとちがいますか?何か悪事を働くたんびに、ぎゅうーと…。」
「うちは、罰あてられる覚えありまへんでっ!それどころか、ええ事しましたんやから。今日、マッシュルーム仰山こうたから、わけたげましたんやで!知らん人に…。隣で『うちとこ二人やし、こんなにいらんし…』言うてはったから、10個ほど、わけたげましたんや。ただで!」
「何をえらそうに!ただ、ゆうても全部で100円や言うてましたがな。」
「あっ、分けたげた人、実は、福の神が人間に化けてたりしてなあ…それで米俵持ってお礼に…ひゃっひゃっひゃっ」
「笠地蔵とごちゃ混ぜですな。セコい了見ですなあ、相変わらず。あっ!あんさん焼酎なん杯目だすっ?」「もう、お客さん来はりませんて。雨やし……?
げげっ!きはりましたわ」「はよ、焼酎片付けなはれっ!」
つづきゃ

まそほ繁盛記

「おはようさんだす。ああ、しんど…。」
Gは、来るなり大きなため息をついた。
「あ、Gはん。又えらいこと電車遅れましたんやなあ。途中で、なんかあったんでっか?」
「信号機の故障やて!JRのアホタレ一時間も遅れましたんやでっ!ああ~うち疲れましたわ。」
「この雨やさかい、線路が土砂崩れでも起こしたんやないかと心配しましたわ。えらいこと降り続いてますもんなあ。まあ、お昼にしまひょ!チキンハンバーグ作りましたから、あの美味しいパンに挟んでハンバーガーにしよかいな。」
そのパンは、いつも買う駅前のパン屋のもので、歯ごたえがあり、美味しいのだ。二人は、ことのほか気に入っていた。
「やっぱり美味しいですなあ。こう…ムチッとした皮がたまりまへんな。」
「大きく口をあけ、がぶりと噛みつく。そのパンは、抵抗を始める。まるで食べられるのを拒否するかのような姿勢は、咀嚼されてもなお毅然としてゆるぐ事はないのであった。」
「ないのであった、て言われてもなあ…。口にパン屑つけて何言うてますのや。」
つつづ

大雨

いやあー、物凄い雨だったね。
家の近所の河なんか、轟々と流れてんの。
思わず、覗き込んでしまったよ。
そういえば、子供の頃、雨で水嵩が増した河を見るのが好きだったなあ…。
母に「水には、魔力があるから、覗いてると引き込まれる。」って言われたけど本当にそうだと思うよ。
私としては、瓢箪に吸い込まれてみたいんだけど。
瓢箪なら、吸い込まれても何とかなりそうだし。
居住性もそこそこ。
瓢箪の話じゃなかったね。大雨の話だった。
店は地下なので、天気がわからないの。
たまに外にでて「うっわあ!雨降ってる!」とか
「眩しいー!灰になるうーギャアー」とか思うのね。今日は一日雨だろうなあ。傘持ってきてないよ。
一瞬、雨が止んだ隙をついたのさ!