まそほ繁盛記
「店に、パソコン欲しいですなあ。もちろん、デジカメも…。」
Gが、作業の手を とめて話しかけた。
「欲しいのは、やまやまですわ。けどなあ…貧乏やさかい買えまへんがな。」
「なんぞ、ええ方法ないんかいな…。…あっ!そやっ!これこれ。」
Gが、手に取ったのは、公募ガイドだった。
「こんなかでな、商品がデジカメのやつを 探して、片っ端から応募しますのや!ええ考えですやろ?」
「へえ、そらええわ!二人でそれぞれ得意なジャンルに応募しまひょ!」
二人は、しばらく目を皿のようにして本の頁をめくったが、なかなか思い通りのものが見つからなかった。「あきまへんわ。デジカメなんかおまへんで。こうなったら賞金狙いで…。これなんかどないだす?江戸川乱歩賞!賞金一千万!デジカメどころか、三田牛の子牛が買えますでっ!」
「そないな、ハードルの高いもんはあきまへんわ。もっと現実的に考えなはれ!」
「うち、この超短編小説募集いうのに応募しますわ!賞金10万円やし!」
「Bはんは、向いてるかもわかりまへんな。あることないこと書いたらよろしわ。」
「早速、明日からとりかかりますわ!邪魔せんといておくれやす。」
「へえへえ、大先生は御執筆に入られますか。店にかんづめで、書いたらええですわ!」
そもそも、公募でデジカメを手に入れようとする事自体が、現実ばなれしている事に、二人は気付いていなかった。
道は、果てしなく遠い。
つづくっ
Gが、作業の手を とめて話しかけた。
「欲しいのは、やまやまですわ。けどなあ…貧乏やさかい買えまへんがな。」
「なんぞ、ええ方法ないんかいな…。…あっ!そやっ!これこれ。」
Gが、手に取ったのは、公募ガイドだった。
「こんなかでな、商品がデジカメのやつを 探して、片っ端から応募しますのや!ええ考えですやろ?」
「へえ、そらええわ!二人でそれぞれ得意なジャンルに応募しまひょ!」
二人は、しばらく目を皿のようにして本の頁をめくったが、なかなか思い通りのものが見つからなかった。「あきまへんわ。デジカメなんかおまへんで。こうなったら賞金狙いで…。これなんかどないだす?江戸川乱歩賞!賞金一千万!デジカメどころか、三田牛の子牛が買えますでっ!」
「そないな、ハードルの高いもんはあきまへんわ。もっと現実的に考えなはれ!」
「うち、この超短編小説募集いうのに応募しますわ!賞金10万円やし!」
「Bはんは、向いてるかもわかりまへんな。あることないこと書いたらよろしわ。」
「早速、明日からとりかかりますわ!邪魔せんといておくれやす。」
「へえへえ、大先生は御執筆に入られますか。店にかんづめで、書いたらええですわ!」
そもそも、公募でデジカメを手に入れようとする事自体が、現実ばなれしている事に、二人は気付いていなかった。
道は、果てしなく遠い。
つづくっ
まそほ繁盛記
「また、仰山の肉、こうて来ましたなあ!」
Gは、調理台の上に置かれた、肉屋の包みに目をとめた。
「ええ肉ですやろ?特売でしたんや!この豚肉、きれいなピンクで、ほんまに
美味しそうやと思て…
九州の、豚みたいでっせ。」
「スペアリブも、えらい美味しそうですがな。
そや、イチジクの甘煮が、ようけ、ありますさかい、スペアリブは、それに漬けこんで焼いたらどないやろ?」
「それは、美味しそうですわ!この、ロース肉には、イチジクのソースを 添えまひょ。」
二人は、早速、とりかかった。
「イチジクに、醤油とニンニクと…あれやこれや…
よっしゃ!スペアリブは、できました。しばらく置いといて焼くだけですわ。」「次は、イチジクソースですな。何と合わせたらええやろか…」
「前に作った、ウスターソースと合わせまひょか。」「それに、バルサミコ酢をちょいと混ぜて…これも、入れてみたらどないですやろ?」
Bが、持ってきたのは、ジュニパーベリーの 実だった。
「全部、混ぜて…どれどれ…うん、うん、こら美味しいですわ。」
「甘酸っぱさが、柔らかい豚肉に、ぴったりですなあ。忘れんうちに、レシピ、メモしときはったらええですわ。」
「イチジク、バルサミコ酢…ジェニファーなんでした?」
「ジュニパーですわ!なんです、ジェニファーて!『ハアイ!ジェニファー!ボスが呼んでたわよ。』『ありがと、ケイト』みたいですわ!」
二人の馬鹿は、美味しいソースに、大満足だった。
ちちく
Gは、調理台の上に置かれた、肉屋の包みに目をとめた。
「ええ肉ですやろ?特売でしたんや!この豚肉、きれいなピンクで、ほんまに
美味しそうやと思て…
九州の、豚みたいでっせ。」
「スペアリブも、えらい美味しそうですがな。
そや、イチジクの甘煮が、ようけ、ありますさかい、スペアリブは、それに漬けこんで焼いたらどないやろ?」
「それは、美味しそうですわ!この、ロース肉には、イチジクのソースを 添えまひょ。」
二人は、早速、とりかかった。
「イチジクに、醤油とニンニクと…あれやこれや…
よっしゃ!スペアリブは、できました。しばらく置いといて焼くだけですわ。」「次は、イチジクソースですな。何と合わせたらええやろか…」
「前に作った、ウスターソースと合わせまひょか。」「それに、バルサミコ酢をちょいと混ぜて…これも、入れてみたらどないですやろ?」
Bが、持ってきたのは、ジュニパーベリーの 実だった。
「全部、混ぜて…どれどれ…うん、うん、こら美味しいですわ。」
「甘酸っぱさが、柔らかい豚肉に、ぴったりですなあ。忘れんうちに、レシピ、メモしときはったらええですわ。」
「イチジク、バルサミコ酢…ジェニファーなんでした?」
「ジュニパーですわ!なんです、ジェニファーて!『ハアイ!ジェニファー!ボスが呼んでたわよ。』『ありがと、ケイト』みたいですわ!」
二人の馬鹿は、美味しいソースに、大満足だった。
ちちく
作品展のお知らせ
イラストレーター、おおさわまき さんの作品展のお知らせです。
おおさわまき
COLOR+
2006 12/12(火)~16(日)
11:30~22:00
まそほ にて
おおさわまきさんは、子供向けの絵画教室を 主催されるなど、幅広く活躍されているイラストレーターで、心にあかりが灯るような優しい画風の作家さんです。
是非、期間中、足をお運び下さい。
おおさわまき
COLOR+
2006 12/12(火)~16(日)
11:30~22:00
まそほ にて
おおさわまきさんは、子供向けの絵画教室を 主催されるなど、幅広く活躍されているイラストレーターで、心にあかりが灯るような優しい画風の作家さんです。
是非、期間中、足をお運び下さい。
まそほ繁盛記
「早いもんですなあ…。」Gが、しみじみと呟いた。「ほんまですな。あっ、ちゅうまの一年でした。」
「店は、まだまだやけど、何とかふんばらんとあきませんな。」
「あんさん、覚えてはりますか?オープンして、三日目ぐらいに来た、オヤジ!アルミ関係の会社の社長!新地で河豚食べて来た、いうとったやつ!」
「ああ、あの嫌な奴ですな。あの日、うちは先に帰ったから、直接は嫌な言葉、投げつけられまへんでしたけど…」
「今、思い出しても、頭ん中が、ボコボコ沸騰しそうですわ。開口1番『場所、悪いわ!』でっせ!『じゃんじゃん、持ってきて!この店の一日分の売上ぐらいわしがつこたる。』やて、あげくの果てに『あんた、内心、店したこと後悔してるやろ?』こうでっせ」
「たいして、飲めへんかったんですのやろ?確か。」「へえ、二人で八千円ほどですわ!金いらんから、二度と来るな、って、喉まででかかってましたんや。」「悔しかったから、絶対、成功させよな、いうて二人で飲みましたなあ。」
「ほんまに…とりあえず、なんかで乾杯しまひょか。」
「お酢でもええくらいや。」
「酢っぱいですなあ…」
つちち
「店は、まだまだやけど、何とかふんばらんとあきませんな。」
「あんさん、覚えてはりますか?オープンして、三日目ぐらいに来た、オヤジ!アルミ関係の会社の社長!新地で河豚食べて来た、いうとったやつ!」
「ああ、あの嫌な奴ですな。あの日、うちは先に帰ったから、直接は嫌な言葉、投げつけられまへんでしたけど…」
「今、思い出しても、頭ん中が、ボコボコ沸騰しそうですわ。開口1番『場所、悪いわ!』でっせ!『じゃんじゃん、持ってきて!この店の一日分の売上ぐらいわしがつこたる。』やて、あげくの果てに『あんた、内心、店したこと後悔してるやろ?』こうでっせ」
「たいして、飲めへんかったんですのやろ?確か。」「へえ、二人で八千円ほどですわ!金いらんから、二度と来るな、って、喉まででかかってましたんや。」「悔しかったから、絶対、成功させよな、いうて二人で飲みましたなあ。」
「ほんまに…とりあえず、なんかで乾杯しまひょか。」
「お酢でもええくらいや。」
「酢っぱいですなあ…」
つちち
最終電車
最終電車なのよ!
でも、この混み具合。
連休の間の土曜日なのに。で、車内を 少し観察してみる事にしました。
概ね、カジュアルな服装をしています。
あっ! 斜め向かいに、モヒカン野郎発見!
金色に染めた髪が、眩しいです。
首からは、シルバーの、ペンダント。アンクってやつか?
何なんでしょうか、彼は。眉毛が、ありません。
ぐるっと見渡しても、あとは普通!
つまらないです。
ややや! 頭が、異様に傾いてる人がっ!
前のめりで、ほとんど身体が半分におれそうです。
どうやら、寝ている模様。たった今、鞄が手から、すべり落ちましたあ!
同時に起きた。
つまらん 着いたわ!
でも、この混み具合。
連休の間の土曜日なのに。で、車内を 少し観察してみる事にしました。
概ね、カジュアルな服装をしています。
あっ! 斜め向かいに、モヒカン野郎発見!
金色に染めた髪が、眩しいです。
首からは、シルバーの、ペンダント。アンクってやつか?
何なんでしょうか、彼は。眉毛が、ありません。
ぐるっと見渡しても、あとは普通!
つまらないです。
ややや! 頭が、異様に傾いてる人がっ!
前のめりで、ほとんど身体が半分におれそうです。
どうやら、寝ている模様。たった今、鞄が手から、すべり落ちましたあ!
同時に起きた。
つまらん 着いたわ!
まそほ繁盛記
「ぶぇっくしっ!」
「ちょっと、Gはん!向こう向いて、くしゃみしなはれ!金箔が、ボロボロになりましたがな。」
女将達は、屏風に使用する為、金箔を 購入したのだった。
といっても、ほんの少しだが。
「すんまへん、すんまへんそうっと、ここを こう…ピンセットで、はさみながら…あ っ!」
「何を してますのや! 貸しとくなはれ!息を 止めて、この竹串で、そーっとやさしく…あっ!」
「あきまへん、ますますボロボロになるさかいに、このまま、すばやく貼りますわ!…よっしゃ、あとは、乾かしたらええんやけど、湿度の高いとこに置いとかなあきまへんで!」
「金箔て、扱いが難しいんですなあ…。ぺらぺらの箔やからでっか?」
「あんなに、薄せんでもええっちゅうくらい、へらへらですもんなあ。塊やったら、別の意味で、扱いが大変でっせ。」
「金を溶かすのん、ほら、なんていいましたかいな?」
「王水でっか?」
「そうそう、王様のお水!女王水はないんですやろか?」
「女王水は、ある特殊な生き物の心を溶かしますのや。」
「とろとろですなっ!」
つんつん
「ちょっと、Gはん!向こう向いて、くしゃみしなはれ!金箔が、ボロボロになりましたがな。」
女将達は、屏風に使用する為、金箔を 購入したのだった。
といっても、ほんの少しだが。
「すんまへん、すんまへんそうっと、ここを こう…ピンセットで、はさみながら…あ っ!」
「何を してますのや! 貸しとくなはれ!息を 止めて、この竹串で、そーっとやさしく…あっ!」
「あきまへん、ますますボロボロになるさかいに、このまま、すばやく貼りますわ!…よっしゃ、あとは、乾かしたらええんやけど、湿度の高いとこに置いとかなあきまへんで!」
「金箔て、扱いが難しいんですなあ…。ぺらぺらの箔やからでっか?」
「あんなに、薄せんでもええっちゅうくらい、へらへらですもんなあ。塊やったら、別の意味で、扱いが大変でっせ。」
「金を溶かすのん、ほら、なんていいましたかいな?」
「王水でっか?」
「そうそう、王様のお水!女王水はないんですやろか?」
「女王水は、ある特殊な生き物の心を溶かしますのや。」
「とろとろですなっ!」
つんつん
まそほ繁盛記
「いよいよ、お隣り、オープンですなあ。」
「仰山、お花届いてましたで。華やかでよろしわ。」「一緒に、イベントできたらええですな。」
「お隣りも、それを楽しみにしてるて、言うてはりましたし。けど、すごいですなっ!イタリアでソムリエしてたやなんて…!」
「又、落ち着いたら、飲みにいきまひょ。」
「そ、う、で、す、なっ!と」
G は、力を込めて銅板を切った。
「あたたた…」
「どないしはりました?」「いや、この金切り鋏で、力いっぱい切ったら、柄の部分で、小力を 挟んでしまいましたんや。」
「こりき?ああ~、腹の肉の事でっか。うち、挟んで取りたいぐらいですわ。」「うちもやけど、痛いだけで、とれまへんわな。」
「肉で、思い出しました!あのな、帰りの電車の中でな、混んでんのに、イタリアカップルが、ベタベタしてましたんやっ!写真とりおうて、大声で騒いでましてなっ、大迷惑でしたわ。」
「なんで、イタリアてわかりましたんや?」
「グラーチェ、とか言うとりましてな、また、男が、よう肥えてて、うちの足踏みよってからに…!」
「だんだん、顔が怒ってきましたな!」
「ほんまに、あのイベリコ豚!」
「上等ですな!どんぐりしかたべまへんのやで。」
つつつ
「仰山、お花届いてましたで。華やかでよろしわ。」「一緒に、イベントできたらええですな。」
「お隣りも、それを楽しみにしてるて、言うてはりましたし。けど、すごいですなっ!イタリアでソムリエしてたやなんて…!」
「又、落ち着いたら、飲みにいきまひょ。」
「そ、う、で、す、なっ!と」
G は、力を込めて銅板を切った。
「あたたた…」
「どないしはりました?」「いや、この金切り鋏で、力いっぱい切ったら、柄の部分で、小力を 挟んでしまいましたんや。」
「こりき?ああ~、腹の肉の事でっか。うち、挟んで取りたいぐらいですわ。」「うちもやけど、痛いだけで、とれまへんわな。」
「肉で、思い出しました!あのな、帰りの電車の中でな、混んでんのに、イタリアカップルが、ベタベタしてましたんやっ!写真とりおうて、大声で騒いでましてなっ、大迷惑でしたわ。」
「なんで、イタリアてわかりましたんや?」
「グラーチェ、とか言うとりましてな、また、男が、よう肥えてて、うちの足踏みよってからに…!」
「だんだん、顔が怒ってきましたな!」
「ほんまに、あのイベリコ豚!」
「上等ですな!どんぐりしかたべまへんのやで。」
つつつ
足が痛い
今、私は、足が非常に痛いです。
それはなぜか?
夜中に足がつったから。
夢を みてまして、土の中から糸こんにゃくがはえててね、それに足をとられたんだな。
糸こんにゃくが、ゴムみたいで、からみついてとれなかったんですわ。
こんにゃくなのに…
といっても、夢だからね。豆腐 が硬くても、おかしくないよね。
はじめに右足!次に左足!両方つったのでございますよ。
それはそれは、痛うございました。
筋肉って、こんなふうになってるのね、と、わかるほどのつりようで…。
起きて数時間経っているのにもかかわらず、痛いっ。何か不足しているのでしょうか?
カリウム?カルシウム?
ナトリウム?バナジウム?意味はないんだけど、ウムが二つならんだもので、ついつい…。
今日は、なるべく歩きたくない。
それはなぜか?
夜中に足がつったから。
夢を みてまして、土の中から糸こんにゃくがはえててね、それに足をとられたんだな。
糸こんにゃくが、ゴムみたいで、からみついてとれなかったんですわ。
こんにゃくなのに…
といっても、夢だからね。豆腐 が硬くても、おかしくないよね。
はじめに右足!次に左足!両方つったのでございますよ。
それはそれは、痛うございました。
筋肉って、こんなふうになってるのね、と、わかるほどのつりようで…。
起きて数時間経っているのにもかかわらず、痛いっ。何か不足しているのでしょうか?
カリウム?カルシウム?
ナトリウム?バナジウム?意味はないんだけど、ウムが二つならんだもので、ついつい…。
今日は、なるべく歩きたくない。
まそほ繁盛記
そいつは、銀色みを 帯びた身体を 横たえていた。
「おはようさん!あっ、まとう鯛やおまへんか。」
「新鮮やったさかい、こうて来たんですわ。Gはん、きはったら、おろしてもらお思いましてな。」
「まあ、一息いれさしとくれやす。お茶でも、飲まんと…」
「はよ、はよ、飲んで、これみとくれやす!お腹ん中に、何か入ってますのや。不自然な形に膨れてますやろ?気色わるうて、はよ見たいんやけど、自分でさばくのいややから、待ってましたんや。」
「相変わらずの自分勝手ぶりですな。ほな、さばきまひょか。うわっ!なんだす、この魚!何が入ってますのや…なんや固いでっせえ。とりあえず…お腹だそかいな。」
Gは、慣れた手つきで、魚の内臓を取出した。
「ひぇ~!胃袋、でっかいですなあ~。こんなかに、謎の物体Xが入ってますのやな!うち、ブラックジャックになった気分ですわ!メス!やのうて、包丁!」「へえっ!」
「汗!やのうて、汁!」
「汁て、なんでっか?」
「風邪で、鼻水が…」
「汚いですやんかっ。うちが拭くんでっかあ?」
「……わわっ!みなはれ!れんこ鯛が、丸々入ってましたでっ!20センチくらいありますな!しかも釣り針付きで!」
「まとう鯛の中の、れんこ鯛!鯛の鯛ですな!」
「煮て食べよ、とか思いなはんなや!一匹、得した、とか言うて!」
「えっ!そ、そんなん、当たり前やおまへんかっ!」つうく
「おはようさん!あっ、まとう鯛やおまへんか。」
「新鮮やったさかい、こうて来たんですわ。Gはん、きはったら、おろしてもらお思いましてな。」
「まあ、一息いれさしとくれやす。お茶でも、飲まんと…」
「はよ、はよ、飲んで、これみとくれやす!お腹ん中に、何か入ってますのや。不自然な形に膨れてますやろ?気色わるうて、はよ見たいんやけど、自分でさばくのいややから、待ってましたんや。」
「相変わらずの自分勝手ぶりですな。ほな、さばきまひょか。うわっ!なんだす、この魚!何が入ってますのや…なんや固いでっせえ。とりあえず…お腹だそかいな。」
Gは、慣れた手つきで、魚の内臓を取出した。
「ひぇ~!胃袋、でっかいですなあ~。こんなかに、謎の物体Xが入ってますのやな!うち、ブラックジャックになった気分ですわ!メス!やのうて、包丁!」「へえっ!」
「汗!やのうて、汁!」
「汁て、なんでっか?」
「風邪で、鼻水が…」
「汚いですやんかっ。うちが拭くんでっかあ?」
「……わわっ!みなはれ!れんこ鯛が、丸々入ってましたでっ!20センチくらいありますな!しかも釣り針付きで!」
「まとう鯛の中の、れんこ鯛!鯛の鯛ですな!」
「煮て食べよ、とか思いなはんなや!一匹、得した、とか言うて!」
「えっ!そ、そんなん、当たり前やおまへんかっ!」つうく
まそほ繁盛記
ぱきっ。
枯れ枝が折れるような音がした。
「なんだす、なんだす、今の音。Bはんの身体から聞こえましたでっ!」
「その通りですわ。まさにうちの首の音だす。」
「首、もげそうな音ですなあ。だいじょぶでっか?」「最近、よく、こんな音鳴りますのや。首と膝から…自分でも、そのうち、もげるんやないかと心配ですわ。」
「予備の頭でも、作っときなはれ!得意の粘土か布で。」
「それは、 なんぼなんでもひどいやおまへんか!
あんさんこそ、風邪ひいて詰まった鼻、とりかえなはれっ!銅で作りはったら…しばらくしたら、緑青が出て渋くなりますで。」
「鼻に渋さは、いりまへんやろ!お茶室の屋根やあるまいし!」
「そういえば、うちの外の看板、錆がでて、ええ感じになってきましたな。」
「鉄の錆、うちは大好きですわ。作品つくるとき、錆で、ええ感じになるのを
見越して作りますさかいな。」
「うちは、かびが好きですねん。ほんまに、カラフルで、綺麗ですなあ。最近、みてまへんけどなあ。」
「あたりまえやっ!うちが管理してるんやから!」
「うちも、かびを見越して作ろ…ひええ~お湯かけんといておくれやすっ!」
「家で、黴でもなんでも培養しなはれっ!」
つづき
枯れ枝が折れるような音がした。
「なんだす、なんだす、今の音。Bはんの身体から聞こえましたでっ!」
「その通りですわ。まさにうちの首の音だす。」
「首、もげそうな音ですなあ。だいじょぶでっか?」「最近、よく、こんな音鳴りますのや。首と膝から…自分でも、そのうち、もげるんやないかと心配ですわ。」
「予備の頭でも、作っときなはれ!得意の粘土か布で。」
「それは、 なんぼなんでもひどいやおまへんか!
あんさんこそ、風邪ひいて詰まった鼻、とりかえなはれっ!銅で作りはったら…しばらくしたら、緑青が出て渋くなりますで。」
「鼻に渋さは、いりまへんやろ!お茶室の屋根やあるまいし!」
「そういえば、うちの外の看板、錆がでて、ええ感じになってきましたな。」
「鉄の錆、うちは大好きですわ。作品つくるとき、錆で、ええ感じになるのを
見越して作りますさかいな。」
「うちは、かびが好きですねん。ほんまに、カラフルで、綺麗ですなあ。最近、みてまへんけどなあ。」
「あたりまえやっ!うちが管理してるんやから!」
「うちも、かびを見越して作ろ…ひええ~お湯かけんといておくれやすっ!」
「家で、黴でもなんでも培養しなはれっ!」
つづき