まそほ繁盛記
ここのところ、空模様は、曇天が続き、時おり降る、シトシトとした雨が、女将達の気を重くしていた。
「あかん!あきまへんわ!今週は、とくに暇ですなあ。どないなってますのやろ…。」
「こないに暇やと、気持ちが荒んできますわ。けっ」「ほんまですな。うちなんか、ヤサグレてますわ。」「まだまだ、人間としての修業が足りまへんなあ、うちらも。」
「しゅ~ぎょ~う~?なんだすぅ?それは。いやな言葉ですわ。これ以上、うちにどんな修業させたら気がすみますのやっ!ああ、わかりましたわ!うちを試そとしてますのやな!気がすむまで、やったらええのや!うちは、こわないでっ!ばちでもなんでも、あてたらよろしいんやっ!」
「……誰に?何に?どこに向かって言うてますのや?それで、きがすみましたか?」
「へえ!すっとしましたわ!又、メニューの見直しやらせんとあきまへんなあ!この、サンドイッチ、美味しいでっせ。」
「カンタンアタマですな。頭ん中のネジ、ネジ山ありまへんやろ?」
つづうく
「あかん!あきまへんわ!今週は、とくに暇ですなあ。どないなってますのやろ…。」
「こないに暇やと、気持ちが荒んできますわ。けっ」「ほんまですな。うちなんか、ヤサグレてますわ。」「まだまだ、人間としての修業が足りまへんなあ、うちらも。」
「しゅ~ぎょ~う~?なんだすぅ?それは。いやな言葉ですわ。これ以上、うちにどんな修業させたら気がすみますのやっ!ああ、わかりましたわ!うちを試そとしてますのやな!気がすむまで、やったらええのや!うちは、こわないでっ!ばちでもなんでも、あてたらよろしいんやっ!」
「……誰に?何に?どこに向かって言うてますのや?それで、きがすみましたか?」
「へえ!すっとしましたわ!又、メニューの見直しやらせんとあきまへんなあ!この、サンドイッチ、美味しいでっせ。」
「カンタンアタマですな。頭ん中のネジ、ネジ山ありまへんやろ?」
つづうく
まそほ繁盛記
「なんや、お隣りがおれへんと、淋しいですなあ。」「ほんまですわ。今月末には、新しいお店、開店しはるから、それまでの辛抱ですわ。屋号も、イタリア語で、えらいカッコええ名前でしたな。」
「楽しみですわ!Bはん、それは、何作ってはるんでっか?前言うてはった蛛ですか?」
「そうだす。蛛、いうたらちょっと前に、有名になった毒蛛…なんでしたかいな?えーと…あっ!みだらごけぐもでしたかいな。」
「なんちゅう恐ろしい名前思いつきますのや!
セアカごけぐもですやろっ!それが、どないかしましたか?」
「どうせなら、毒蛛、作ろかと思いましてな…。」
「あんさんの作る蛛やったら、みだらごけぐもでも何でも、好きに名前つけたらよろしわ。ところで、あんさんが家で作ってはる、風邪の咳をビニール袋にためたやつ、どないしました?」
「あの、風邪爆弾、使いみちがおまへんのや。ためたものの…。いりますか?いやがらせに誰かに送りつけなはれ!いひひひ」
「あんさん、今ショッカーみたいな顔になってますがな。」
つぇつぇく
「楽しみですわ!Bはん、それは、何作ってはるんでっか?前言うてはった蛛ですか?」
「そうだす。蛛、いうたらちょっと前に、有名になった毒蛛…なんでしたかいな?えーと…あっ!みだらごけぐもでしたかいな。」
「なんちゅう恐ろしい名前思いつきますのや!
セアカごけぐもですやろっ!それが、どないかしましたか?」
「どうせなら、毒蛛、作ろかと思いましてな…。」
「あんさんの作る蛛やったら、みだらごけぐもでも何でも、好きに名前つけたらよろしわ。ところで、あんさんが家で作ってはる、風邪の咳をビニール袋にためたやつ、どないしました?」
「あの、風邪爆弾、使いみちがおまへんのや。ためたものの…。いりますか?いやがらせに誰かに送りつけなはれ!いひひひ」
「あんさん、今ショッカーみたいな顔になってますがな。」
つぇつぇく
まそほ繁盛記
「ああ~、外は、気持ちええですやろなあ。」
Bは、インゲンの筋を取る手を止めて、大きく伸びをした。
「もう、すっかり秋ですもんなあ。美味しいもんが仰山でてますで。」
「栗ご飯食べたいですなあ。」
「うち、少し新米持って来ましたんや。ぴかぴかの新米で、栗ご飯炊きまひょ。」
「よろしなあ!楽しみですわ!口の中に秋の風が…」「頭ん中にも、秋風ですやろ?」
「そらもう…枯れ葉が、かさこそ…いうてまへんわっ!」
「柿も食べたいですわ!
なっ!うちらの好きな!
なあ!」
「ぶちゅぶちゅに熟したやつですやろ?美味しいですなあ!皮によって、かろうじて形が保たれてるほどの熟し柿がええですなあ!
特に、種の周りの半透明のとこありますやろ?ナタデココみたいな食感の…!
あそこが、ええですなあ。」
「また、柿で、えろう熱弁ふるいますなあ。ぶつけるのは、青柿と熟柿やったらどっちがええですやろ?」「心理的ダメージは、熟柿。肉体的ダメージは、青柿ですやろなあ。うち、青柿ぶつけたい奴、おりまっせ!」
「そんなんしたら、仕返しされまっせ、牛の糞に!」「臼は?蜂は?栗は?」
つるる
Bは、インゲンの筋を取る手を止めて、大きく伸びをした。
「もう、すっかり秋ですもんなあ。美味しいもんが仰山でてますで。」
「栗ご飯食べたいですなあ。」
「うち、少し新米持って来ましたんや。ぴかぴかの新米で、栗ご飯炊きまひょ。」
「よろしなあ!楽しみですわ!口の中に秋の風が…」「頭ん中にも、秋風ですやろ?」
「そらもう…枯れ葉が、かさこそ…いうてまへんわっ!」
「柿も食べたいですわ!
なっ!うちらの好きな!
なあ!」
「ぶちゅぶちゅに熟したやつですやろ?美味しいですなあ!皮によって、かろうじて形が保たれてるほどの熟し柿がええですなあ!
特に、種の周りの半透明のとこありますやろ?ナタデココみたいな食感の…!
あそこが、ええですなあ。」
「また、柿で、えろう熱弁ふるいますなあ。ぶつけるのは、青柿と熟柿やったらどっちがええですやろ?」「心理的ダメージは、熟柿。肉体的ダメージは、青柿ですやろなあ。うち、青柿ぶつけたい奴、おりまっせ!」
「そんなんしたら、仕返しされまっせ、牛の糞に!」「臼は?蜂は?栗は?」
つるる
かぜ
やっと、やっと、風邪が治りそうで、嬉しいです。
先週、ずうっとしんどかったので…。
お酒も、飲まなかったし。体内工場では、どのような事が行われていたか、二人で、想像してみました。
肝臓工場にて…
「工場長!解毒に時間がかかりそうです。」
「みんな、今日から、機械フル稼動でいくぞ。まだ、アルコール、入ってねえから、何とかなるだろう!」「工場長!大変です!濃度40のアルコールが、入りました!うちに、流されたら、処理できません!」
「誰か、胃に連絡して、吐くように、伝えろ!まったく、コイツ、何考えてやがる!」
なんて 事が、起こるんでしょうな。酒なぞ飲んだらさ。
梅こぶ茶でも飲もう。
先週、ずうっとしんどかったので…。
お酒も、飲まなかったし。体内工場では、どのような事が行われていたか、二人で、想像してみました。
肝臓工場にて…
「工場長!解毒に時間がかかりそうです。」
「みんな、今日から、機械フル稼動でいくぞ。まだ、アルコール、入ってねえから、何とかなるだろう!」「工場長!大変です!濃度40のアルコールが、入りました!うちに、流されたら、処理できません!」
「誰か、胃に連絡して、吐くように、伝えろ!まったく、コイツ、何考えてやがる!」
なんて 事が、起こるんでしょうな。酒なぞ飲んだらさ。
梅こぶ茶でも飲もう。
まそほ繁盛記
「なあなあ、Bはん。」
「へえ、なんだす?」
「もうすぐ、あんさんの誕生日ですなあ。11日でしたかいな?」
「あっ、ほんに!そうでしたわ!パアッとやりまひょ!」
「自分で言いなはんなっ!けど、パアッとやりまひょな。何が食べたいでっか?」
「丸焼き、丸焼き。うち、丸焼きが食べたい。丸焼きやないと…」
「やかましわっ!わかりましたさかい、 だまんなはれ。で、なんの丸焼きですか?」
「大きい海老か、ニワトリか、しかおまへんやろ。」「ニワトリて…鶏肉て言いなはれ。コケーッて鳴きそうやおまへんか。大きい海老て、伊勢生まれの、鎧を身にまとた、あの素敵な奴の事でっか?たこうて、手がでまへんわ。」
「ロブでもよろしわ。外国生まれの、小粋なやつ。」「アメリカ生まれのザリにしときなはれ。ワイルドガイの。」
「そんなん、食べんの厭ですわ!あっ…うち、アイロン、消してきたかいな。
今ごろ、家が丸焼けに…
どないしまひょ…!」
「もう、かえんなはれ!」つんざく
「へえ、なんだす?」
「もうすぐ、あんさんの誕生日ですなあ。11日でしたかいな?」
「あっ、ほんに!そうでしたわ!パアッとやりまひょ!」
「自分で言いなはんなっ!けど、パアッとやりまひょな。何が食べたいでっか?」
「丸焼き、丸焼き。うち、丸焼きが食べたい。丸焼きやないと…」
「やかましわっ!わかりましたさかい、 だまんなはれ。で、なんの丸焼きですか?」
「大きい海老か、ニワトリか、しかおまへんやろ。」「ニワトリて…鶏肉て言いなはれ。コケーッて鳴きそうやおまへんか。大きい海老て、伊勢生まれの、鎧を身にまとた、あの素敵な奴の事でっか?たこうて、手がでまへんわ。」
「ロブでもよろしわ。外国生まれの、小粋なやつ。」「アメリカ生まれのザリにしときなはれ。ワイルドガイの。」
「そんなん、食べんの厭ですわ!あっ…うち、アイロン、消してきたかいな。
今ごろ、家が丸焼けに…
どないしまひょ…!」
「もう、かえんなはれ!」つんざく
まそほ繁盛記
「もしもし、うちですけど…すんまへん、少し遅れますわ。」
Gは、Bからの電話で、起こされた。
「どないしはったんでっか?へえ…へえ…そら又、えらい風邪ひきはったんやなあ。店、開けとくさかい、ゆっくりきはったらええですわ…。」
その日、Bが来たのは、1時近くだった。
「おっはようさんだすぅ~鰻、こうてきましたでっ!四万十川の天然鰻でっせ。こないにしんどかったら、鰻でも食べんと。」
「あんさん、熱に浮かされて、又無駄使いを…。
よっしゃ!うちは、松坂牛のサーロインの ローストビーフが食べたいさかい、こうてくれますか?」
「あきまへんでっ!何をどさくさまぎれに…」
「ちっ!ばれましたか。
けど、大丈夫でっか?
なんや目ぇがイッてますでぇ。アッパーな感じでっせ!」
「なんや今、ええ感じに、テンションが上がってますのや!今のうちに、あんさんに遺言でも…うちが死んだら、腸あげますさかい、付け代えはったらよろしいわ!」
「腸はいりまへん!その、強い心臓と、速い逃げ足をおくんなはれっ!」
「何個でも、持っていきなはれぇ~」
Bの体温は、ぐんぐん上昇していた。
つつきき
Gは、Bからの電話で、起こされた。
「どないしはったんでっか?へえ…へえ…そら又、えらい風邪ひきはったんやなあ。店、開けとくさかい、ゆっくりきはったらええですわ…。」
その日、Bが来たのは、1時近くだった。
「おっはようさんだすぅ~鰻、こうてきましたでっ!四万十川の天然鰻でっせ。こないにしんどかったら、鰻でも食べんと。」
「あんさん、熱に浮かされて、又無駄使いを…。
よっしゃ!うちは、松坂牛のサーロインの ローストビーフが食べたいさかい、こうてくれますか?」
「あきまへんでっ!何をどさくさまぎれに…」
「ちっ!ばれましたか。
けど、大丈夫でっか?
なんや目ぇがイッてますでぇ。アッパーな感じでっせ!」
「なんや今、ええ感じに、テンションが上がってますのや!今のうちに、あんさんに遺言でも…うちが死んだら、腸あげますさかい、付け代えはったらよろしいわ!」
「腸はいりまへん!その、強い心臓と、速い逃げ足をおくんなはれっ!」
「何個でも、持っていきなはれぇ~」
Bの体温は、ぐんぐん上昇していた。
つつきき
秋ですので
秋ですなあ、まだ暑い日があるけど…と、油断してたら風邪をひいてしもうた。毛布、二枚とタオルケット掛けてたのに!
ああ、しんどい事このうえなし。
鼻が、乾いて調子がでないよ。
とにかく、横になりたいですわ。
でも、今日は、チーズケーキを作ります。
看板用の板にも、色を塗ります、べんがらと柿渋で。次の二人の作品の構想を練ります。
がんばりまっせぇ…!
あ、鼻水が…
ああ、しんどい事このうえなし。
鼻が、乾いて調子がでないよ。
とにかく、横になりたいですわ。
でも、今日は、チーズケーキを作ります。
看板用の板にも、色を塗ります、べんがらと柿渋で。次の二人の作品の構想を練ります。
がんばりまっせぇ…!
あ、鼻水が…