カタラン数 posted from フォト蔵
「凸(n+2)角形の中に,互いに交わらない対角線を(n-1)本引いて,多角形の辺と合わせてn個の三角形に分割する方法はいく通りか?」
- 志賀 浩二
- 中高一貫数学コース 数学5をたのしむ
P107に出ている問題です。
この本に書いてあるとおりに私も調べてみました。nに具体的な数をあてはめて,図をかいて確かめていきました。
n=1のときは,n+2=1+2=3なので3角形になり,n-1=1-1=0で,1本も対角線は引けません。この場合は1個の三角形ということになります。
n=2のときは,4角形となり,1本の対角線で2個の三角形に分割する方法は,対角線を右下がりに引くか,右上がりに引くかの2通りあります。
n=3のときは,5角形となり,2本の対角線で3個の三角形に分割する仕方を考えると,5個の頂点から順次,対角線を2本ずつ引いていくことになるので,5通りということになります。
n=4のときは,6角形となり,3本の対角線で4個の三角形に分割する方法を考えます。もうすでに図を描いて調べていくのが大変になってきました。写真のように3つのタイプに分けて調べることにより,14通り(=6+6+2)あることが分かります。
もうこれ以上図をかいて調べていく根気が続きませんので,図は省略させていただきます。
n=5の場合は,7角形になり,42通りの分割方法になり,n=15の17角形になると,9694845(=約1000千万)通りもの分割方法になるそうです。とても図をかいて調べる気にはなりません。
このような凸(n+2)角形を三角形に分割する方法を表す数を『カタラン数』というのだそうです。カタランはベルギーの数学者の名前です。
n番目の「カタラン数」がいくつになるかを算出する式があり,パスカルの三角形に現れる数とも関係があるそうです。結果だけ記しておきます。
n番目の「カタラン数」={1/(n+1)}×{(2n)!/(n!×n!)}
「カタラン数」がいろいろなところに現れてくるという例が前の本に載っているので,興味を持たれた方は,読んでみて下さい。
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