「最短経路」の問題の解法に「パスカルの三角形」が使える!! 中2 確率 場合の数 | 数楽者のボヤキ・ツブヤキ・ササヤキ-中学 数学 道徳 Mathematics Puzzles-

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最短経路1
最短経路1 posted from フォト蔵  

 今日は,これからお出かけなので,詳しい解説を後回しにさせていただきます。この2枚の図を見て,Start地点から,Goal地点までの最短経路が何通りあるかお考え下さい。パスカルの三角形がこんなところで役立ちます。

最短経路2
最短経路2 posted from フォト蔵

 答は,上の図をよく観察していただければ,暗算で出せます。

 外出から戻りましたので,解説を始めたいと思います。
 この最短経路の問題は,マス目の角(格子点)のところに,下の「パスカルの三角形」と呼ばれる数字の「回文(かいぶん)」を書いていくだけで解決できてしまいます。

  1
     1 1
    1 2 1
   1 3 3 1
  1 4 6 4 1
 1 5 10 10 5 1
1 6 15 20 15 6 1
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 「パスカルの三角形」では,最上段と両脇に1を置き,両脇の1にはさまれた数は,自分の左上と右上の数を足した数になっています。

 まず,できるだけ問題を簡単にして,「パスカルの三角形」をどのように使うかを説明していきます。「 問題をできるだけ単純化したり,簡単な場合で考える」ことによって,難しい問題を解く糸口が見つかることがあります。

①今,マス目が1個の道路の場合で考えるとしよう。
1┌─――┐P 2
 |    |
 |    |
A└――--┘1

 上の図のマス目のカド付近に書いてある数字は,その地点までに行くための最短経路の数を表しています。P地点では,左からの来る来方が1通り,下からの来る来方が1通りありますから,A地点からP地点まで来る来方は,
 1+1
=2
で,2通りと求めることができるわけです。

 このように,マス目の頂点(これを格子点という)に目を付けて,格子点の位置に,その地点までの最短経路の数を順次書き込んでいけばよいことになります。

②マス目を4個に増やしてみよう。
3 6
1┌─――┬――--┐
|     |   |
|     |2    |
1├――--┼--――┤3
| |     |
|    |     |
A└――--┴--――-┘
      1      1

 このように,この最短経路の問題では,それぞれの格子点で自分のすぐ左の数とすぐ下の数を合わせながら(つまり,「パスカルの三角形」を作りながら)数字を記入していけばよいことが分かります。

③結局,下の図に表示されているに順次,格子点に「パスカルの三角形」を書いていくことによって,求める最短経路の数は
 20+15
=35(通り)

 35通りあることが分かりました。

マス目が上手く描けませんでした。ご解読ください。



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