世界のカレー オーストラリア編

ちょっと前にブログのこのようなコメントをいただきました。

『いつも楽しく拝見しています。
いつか私の住むオーストラリアにも是非カレー食べに来てください！
インド人がたくさんいるのでインドのスーパーもいっぱいあるんですよー^_^』

へぇー！

情報としては知っていましたが、

やはり、オーストラリアではカレーが人気なのですね！！！！

調べてみると、興味深い情報がいろいろ見つかったので、

久しぶりに世界のカレーカテゴリーの新作を書いてみようかと。

“世界のカレー オーストラリア編”としてまとめてみたいと思います。

◆世界におけるカレー

誤解する人も出てくるかもしれないので冒頭に書いておきましょう。

こうやって、世界のカレー料理を紹介すると、

世界中の人たちが日常的に食べていると思ってしまいますが

世界的に見るとカレーってそんなに食べられてはいません。

※イタリア料理やメキシコ料理のように、レストランで食べる外国料理としては、インド料理は多くの国で楽しまれています。

カレーを食べる習慣があるのはインドとインド周辺国、

インドを支配したイギリスや長期契約労働でインド移民が渡った地など、

インドと歴史的に関わりがある国ぐらい。

そんな関わりがないにもかかわらず

こんなにも頻繁にカレーが食べられている日本という国は、

実はとっても特殊な国なのでした！！！

◆なぜオーストラリアでカレーが人気なのか

では、本題です。

オーストラリアにおけるカレー。

資料を通じて人気があるのは知っていましたが

改めて調べてみると、

思っていた以上にかなりポピュラーだ！ということがわかりました。

どうして、そんなに人気なのか？？

理由その１→インド人が多いから。

理由その2→カレー大国イギリスから渡った人たちが建国した国だから。

上記の2点が大きな理由だと考えられます。

◆オーストラリアのカレー動画

細かい情報の前に、

まずは動画をいろいろ見てみましょう！

まずはオーストリアのインド料理レストランの紹介動画。

ザッと調べただけで美味しそうなレストランがたくさんヒット。

良さげなお店がけっこうありそうですね。

オーストラリア。

興味深いのは、インド料理だけでなく、

カレー大国イギリスから渡った人たちが建国した国なだけあって

スパイスが香る“カレー味“に親しみがあるようなのです！！

こちらはオーストラリアの伝統的なローカル料理、

カレー風味の玉子サンドウィッチの動画。

アウトドア系の動画では、

活発なおじいちゃんがソーセージのカレー煮込みを作ってました！

魚を釣ってそのまま調理をしよう！動画では

若者がタイカレースタイルでフィッシュカレーを作っていますね！！

なんと！カンガルーカレー！！

これはオーストラリアならではですね。

本格的なカレーを作る

オーストラリアのおじさんユーチューバーの動画。

このおじさん二人はカレーがかなり好きなようで

インド料理レシピ動画をけっこうアップしていました。

オーストリアに行ったことがないので、

多くのオーストラリア人がこのようなカレー料理を食べているのか？？

そのあたりの肌感覚はよくわかりませんが、

カレー味に親しみのない国では

こういった動画が見つかることは、まずないので、

カレー指数が高い国だ！！というのは間違いないと思います。

◆オーストラリアにはインド人が多い

オーストラリアでどうしてカレーが人気なのか？？

ここからは、細かく書いていきましょう。

まず、『理由その１→オーストラリアにはインド人が多い』から。

まず、オーストラリアにおけるインド人の人口について。

英語版WikiのIndian Australiansのページによると、

インド系オーストラリア人は2016年の時点で46万8000人で

オーストラリア人口の1.9％を占めているようです。

オーストラリアのインド移民。

歴史をたどると植民地時代の初期まで遡ることになり、

インドに住んでいた英国人入植者にとともにやって来たようですね。

1901年に移民規制法を導入以降、インドからの移住は縮小されましたが、

1947年のインド独立以降、アングロインディアンなどの

ヨーロッパ人との混血のインド系イギリス人移民が増えることに。

1980年代には世界中から移民を受け入れるようになりましたが、

21世紀に入るとインドからの移民や留学生が急増！

現在では中国人に続く、

2番目に大きな非ヨーロッパ人グループなんだそうです。

◆イギリス人が建国した

続いて、

『理由その2→イギリスから渡った人たちが建国した国だから。』

について詳しく書いていきましょう。

コリーン・テイラー・セン著『カレーの歴史』によると、

オーストラリアの初期の入植者は、

ほぼ例外なくイギリス諸島の出身だったんだそうな。

そのため19世紀には、当時人気のイギリスの料理書は

全てオーストラリアの書店で売られていたそうです。

この時期にオーストラリア人によって書かれた料理本は

それらのイギリスの料理書を手本にしていて、

どの本もカレーのレシピを載せていたというのです！！

※インドと深い関わりのあるイギリス。19世紀にはカレーがすでに人気料理となっていました。

例えば中流階級向けに書かれたマクラーカン夫人の本には

マトンカレーライス、キャベツとジャガイモのカレー、

カレー風味チーズカナッペ、焼きリンゴのカレー粉がけなど

幅広いカレー料理が並んでいるんですよね。

また、19世紀、オーストラリアにカレーが浸透していたことは

オーストラリアの小説家マーカス・クラーク(1846～1881)の

作品に書かれた文章からも伝わってきます。

クラーク氏はフランス製のものを何でもありがたがる成金たちを軽蔑し

「カレーこそオーストラリアの国民料理にふさわしい！！」

と、その作品の中で主張しているのであります！！！！

19世紀といえば、1860年代に

タスマニアのジョセフ・キーンが開発した

キーンズのカレーパウダー(KEEN'S CURRY POWDER)がありますが、

オーストラリアではカレー粉のトップブランドとして今も大人気。

カレー味のサンドウィッチの動画でも、おじさんが使っていましたね。

※動画の冒頭に出てきます。

日本で、ネット通販できるところも見つけたのですが、

なぜか売り切れ状態のところがほとんど。

唯一、取り寄せられるところは

通常600円くらいなのに、9460円～となっていてビックリ！！

さすがに、手が出ないなぁ。。。。

◆まとめ

アメリカ合衆国もまた、イギリスから渡った人たちが

建国に大きく関わった国ですが、

他のヨーロッパ諸国の人たちも大きく関わり

独立後も移民がたくさんやってきたまさに多民族国家。

たくさんの国の料理が集まってくる中、

カレー料理は淘汰されてしまったのでしょう。

※その昔、アメリカでカレーが食べられていた時期があったのです。詳細はこちら。

一方のオーストラリアは

イギリスから渡った人たちが中心となり建国されたので

カレー好きのイギリス人の嗜好がそのまま継承され、

現在に至るのでしょうね。

オーストラリア。

カレー(インド料理)が人気だとはザックリとは知っていましたが

ここまでカレー指数が高い国とは思ってませんでした！！

ケアンズまでは日本～ハワイ間と同じ7時間、

シドニーまでは9時間。

環境も最高だし、

人も良さそうだし、

海がキレイだし、

言葉が英語だし

そして、なによりもカレーが大人気だし！！

機会があれば、いつか行ってみたいなぁー。

※世界のカレー。他の国のカレー事情もいろいろまとめています。興味のある方はこちらから。

スパイシ～～♪♪♪

追記： ツイッター経由でオーストラリア情報をいただきました！！

キーンズのカレーパウダーは、

やはり、どのスーパーにも置いてあるそうです。

いろんな種類のカレーが

手軽に食べられるよう、パックで売ってたり、

手作り用カレースパイスキットも種類が豊富とのこと。

写真もいただいたのですが、

ゴア式ビーフビンダルー、ケララ式ココナッツビーフetc.

ラインナップがけっこうマニアックで素敵ですね！！！

さらに、有名なパイ屋さんでは、

カレー味のメニューもいくつかあったりetc.

カレーやカレー味は

思っている以上にポピュラーな存在のようです！！

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