マトンは 羊肉? ヤギ肉? | スパイシー丸山「カレーなる365日」Powered by Ameba

マトンは 羊肉? ヤギ肉?

インド料理店でマトンカレーといえば

 

羊肉が当たり前のように出てきますが、

 

肉料理も食べるインド人は、

 

日常的に羊肉カレーを食べるか??といえば、

 

答えは『NO』なんですよね!!!!!

 

 

マトンカレーは食べますが、

 

羊肉カレーはあまり食べないのです。。。。

 

 

WHY????

 

 

その答えは、

 

インドでは多くの場合マトン=ヤギ肉だからなのです!!!!!!

 

 

英語版Wikipediaでも書かれてあるように

https://en.wikipedia.org/wiki/Lamb_and_mutton#South_Asia

 

South Asia
The term "mutton" is applied to goat meat in most of these countries, and the goat population has been rising. For example, mutton-curry is always made from goat meat. It is estimated that over one-third of the goat population is slaughtered every year and sold as mutton. The husbanded sheep population in India and South Asian countries has been in decline for over 40 years and has survived at marginal levels in mountainous regions, based on wild-sheep breeds, and mainly for wool production.

 

 

南アジアの国々において、マトンはヤギ肉のことであり、

 

マトンカレーはヤギ肉カレーのことなんですね。

 

 

これは、ネパールも同様のようで、

カシ・コ・マスというマニアのみなさんによく知られた言葉も

実は羊のことではなく、カシ=去勢したオスのヤギのこと。

日本で食べられている羊肉を使ったあの食べ物は、

ベラ(羊)コ(の)マス(肉)が正解なのでした。

 

 

マトンは羊肉?それともヤギ肉??

 

欧米ではマトンは羊肉を意味するため

 

同様の疑問を持つ人は多いようですね。

 

英語で検索すると、いろいろヒットします。

https://www.quora.com/Why-in-India-mutton-is-referred-to-meat-of-goat-while-it-is-actually-the-meat-of-sheep

 

こちらではチェンナイ(南インド)のことも書かれてますね。

http://www.indiamike.com/india/indian-cooking-and-cuisine-f12/lamb-vs-goat-difference-t90295/

 

 

ケララ州出身のインド人友達にも聞いてみたところ 

 

ケララでもマトンといえばヤギ肉のことで

 

羊肉って、そもそもあまり売っていないんだそうな。

 

日本では羊肉のマトンを食べているので

 

ヤギ肉マトンと羊肉マトンの違いを聞いてみると

 

「風味は似ているけど、ヤギ肉の方がニオイが強め。でもそれが良い風味なんだよねー」

 

とのこと。

 

 

へぇー!!

 

スパイシーさんはヤギ肉経験がほとんどなく、

 

インドのレストランでしか食べたことがないのですが

 

その時は、羊肉マトンよりも臭みがなく

 

柔らかくてとっても美味しかったんですよね!!

※その時の感想はこちら

 

レストランだったので、上品なお味だったのかもしれません。

 

 

今度はインタビュープロジェクトDiggin'にも登場してもらった

葛西の西インド料理店レカのオーナー

西インド・プネー出身のヨギさんに聞いてみました。

ヨギさんによると、

「インドでは、地域問わず、20年前であれば、マトンと言えばヤギと羊の両方を指し、ヤギが主流でした。」


そして、ここから衝撃の情報が!!!!


「今や、豚と牛も一般的になってしまい、豚マトン、牛マトンと言う使い方もあります。」

なんだそうな!!!!!


えっ?!?


えっ、えっ、えっ?!?!


えぇーーーーっ!!!!!!


豚マトン、牛マトン!!!!!!


ですとぉーーーーーーっ!!!!!!!



いやー、


これは初めて聞くお話ですね。



インドはものすごく広い国なので、

 

全てのエリアで“豚マトン”や“牛マトン”という言葉が

使われているかはわかりませんが、

従来の価値観が変わりつつあるインドの“今”が

とってもよく伝わってくるお話だなぁー、と思いました!!!


そうそう。

羊肉とヤギ肉どっちがニオイが強いのか??

ヨギさんは以下のように説明してくれました。

『ヤギも羊も匂いが強いです。羊の方がもっと強いのだろうね。体毛がたくさんあって、匂いが残ってしまうのです。そのため、スパイスをたっぷり使って長く煮込みます。カレーにする前に釜焼き、炭焼きすることもあります。』

羊の方がニオイが強い!というのがヨギさんの見解のようです。

ヤギ肉は羊肉同様、ニオイが強い肉ですが

成長の程度(月年齢)、肉の処理、調理のし方で

だいぶニオイが抑えられるんでしょうね。

※ヤギ肉のニオイは例えば「goat meat smell」のようなワードで検索してみると色々情報が出てきます。興味のある方はぜひ。


今回のエントリーは

インドではマトン=ヤギ肉。

インドで食べたヤギ肉は臭みがなかったので

独特の香りがある日本の羊肉のマトンカレーを

インドの人はどう思ってるんだろう??

という素朴な疑問からスタートしたのですが、

肉によってはヤギ肉もニオイが強く、

そして、ヤギ肉は羊肉に似た香りなので

結果、

『ヤギ肉マトンが好きなインド人は羊肉マトンも好きだった!!』

という、

 

とっても普通な結論にたどり着きました(笑)

※インドにはベジタリアンの人たちがたくさんいるので、そもそもヤギ肉も羊肉も食べない!という人はたくさんいます。誤解のないように。


ヤギ肉経験値がもっとあれば、

もっとディープな情報が届けられたと思うのですが

いかんせん、ヤギ肉経験値が低いもので…

これぐらいが限界でした。。。

 

 

ちなみに日本のヤギ肉料理といえば

 

沖縄のヤギ汁が有名ですが、若くないヤギを食すことが多いので

 

ニオイはキツイみたいですね。

 

ヤギ肉を消費するエリアでは主に若いヤギを食するので

 

沖縄のヤギ汁テイストとはちょっと違うのかと。

 

渋谷のネパール料理店・ネパリコのご主人も

 

「沖縄のヤギ肉はニオイが強すぎて食べられなかった…」 

 

と言ってました(笑)

※詳しくはこちらを。けっこう面白い話が載ってます。

 

 

そんなネパールで食される“カシ”というヤギ肉は

 

繰り返しになりますが去勢した若いオスヤギのこと。

 

どうして去勢??

 

はいっ、去勢するで、さらに臭みがなくなるんだそうです!!

 

ネパールと言葉や文化がクロスオーバーするインドのベンガルエリアには

 

同様にカシという名前で去勢した若いオスヤギの肉が食されるようですが

※英語版WikiのGoat Meatのページに載ってました。

 

 
 

他のエリアでカシのようなヤギ肉が食されるか??までは

 

たどり着けませんでした。

 

この辺のリサーチは今後の課題ですね。

 

※ケララ出身の友達はケララでは去勢したヤギ肉は食べないと言ってました。食べるのは普通のヤギ肉のようです。



それにしても、

 

ニオイが強めのヤギ肉はどんな味わいなんだろう??

ジンギスカンが日常の北海道出身者なので

羊肉はクサミが強くても全然OKなんですよね!!

パンチの強い

 

ハードなニオイのヤギ肉カレーもいつか食してみたいものです。


スパイシ~~♪♪♪

 

 

 

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