みなさん、こんにちは。
年末でも更新の手は止めない、珈琲ブログの帝王(自称)管理人です。
今日は一昨日、昨日につづき、抽出や味に関するお話しをします。
ブログを始めて皆さんに色々なことをお伝えしている総決算として、この話しをお届けしています。
一昨日の記事 「テイストチェックのおさらいと補足」
http://ameblo.jp/maruyamacoffee/entry-10420509567.html
昨日の記事 「エスプレッソの抽出 ~昨日のつづき~ 」
http://ameblo.jp/maruyamacoffee/entry-10421516328.html
今回はエスプレッソにおけるカッピングの重要性です。
カッピングといえば、素材の品質をチェックし、時には味の特性を判断したり、焙煎の正否を見極め
時には買付の基準を確認するものとしておこなう、重要なテイスティングです。
これがエスプレッソにおいてなぜ、重要なのか。
既に上記の言葉にもほぼ集約されていますが、カッピングとは様々なポイントを見極めるために
カップオブエクセレンスで言えば8つの評価項目から見るべき視点があり、様々な角度でコーヒーを
チェックできるようになっています。
ではこのチェックをカッピングではなく、エスプレッソのテイスティングでは出来ないのか?
もちろん、それも可能です。
しかし幾つかの理由が、エスプレッソだけでこれらのチェックをするのに、適さない要因を作っています。
その理由を簡単にご説明します。
1.エスプレッソの抽出液の濃さ、つまり濃度の違い
普通のコーヒーやカッピングに比べ、エスプレッソは18gから、多くて20gほどのコーヒーでダブルショット60cc弱のエスプレッソを取ります。つまり10gで30ccです。
これはかなりの濃さです。
この濃さは、コーヒーのある味やフレーバーを強く強調させたり、逆にある微弱な部分を隠したりします。
「エスプレッソだけのテイスティング」は、本来素材の持っているコーヒーの味をわかりにくくする可能性をもっており、本当は技術によって引き出せるものが見えにくくなります。
2.バリスタによる個々の味の違い
バリスタがどのような技術を駆使し、どのような粉量で、どのようなタンピングで何cc抽出したのか?これ以外にも多くの関連項目により、味に変化をもたらします。
バリスタの個々の能力や考え方により、その味は変化します。
それが果たして、素材や焙煎からくるものと判別できるのか?
特に粉のグラム数と液量の違いは、一貫性のある判断をしにくくします。
通常のカッピングは常に同じ粉のグラム数と、同じ水量でおこないますから、こういったことにはなりにくく、判別しやすい環境を作っています。
これらをふまえ、カッピングで素材の味を知ってから、エスプレッソで抽出する。
もしくはエスプレッソで何度か抽出した後、カッピングに戻ってみる。
こういったことを素材本来の味を知るための大事なテイスティング作業です。
ここまで話した通り、カッピングと、エスプレッソのテイスティングはまったく別の作業です。
カッピングとは素材や豆の持っている特性などを判断し、つかむためのテイスティング。
エスプレッソのテイスティングは、素材のソレが出し切れたか?粉量などを含めた適正な技術を駆使し、それが味に反映できたかのテイスティングです。
バリスタの皆様には、ロースターやコーヒー屋じゃないからカッピングをしてもしょうがないと思わず、カッピングに取りくんでください。
素材を出し切るのが、バリスタの皆様の大事な仕事の1つだと思います。
そのためには、わかる人とカッピングをすることが理想ですが、プレスなどで飲んでもかまいません。
小さな1歩から始めてみては?
それではまた~。
2010年も、素晴らしいエスプレッソの抽出を!
頑張ってください!
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http://ameblo.jp/maruyamacoffee/entry-10414722685.html
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