2023年1月期の日曜
日本テレビ系ドラマ
「ブラッシュアップライフ」
めちゃくちゃ話題になったドラマですが
あらためて「何が面白かったのか」を
感想を交えて考察してみようと思いまっす。
この
「ブラッシュアップライフ」
宣伝文では
平凡な人生をもう1度やり直す
平凡な女性のお話
とありますが
私的に一言で言うと
アラサー女子たちに捧ぐ
人生を応援する人間賛歌ドラマ
かなぁと。
(壮大だなw)
私も毎週リアタイで観ていましたが
本当に面白かったです。
何が凄かったのか!??
個人的な感想と考察を
まとめてみました。
ブラッシュアップライフとは
演出:★★★★★
意外性:★★★★☆
演技度:★★★★★
女優陣の演技力がカンスト:★★★★★
雑なあらすじ
地元の市役所で働く
実家住まいの独身女性
近藤麻美33歳
幼馴染のなっちとみーぽんと
今日も変わらず女子会です。
しかし
彼女は突然、事故死してしまい
人生をゼロから
やり直すことになります。
1周目で感じていた
諸々を2周目の人生で
軌道修正しようとするが…。
という
地元系タイムリープ・
ヒューマン・コメディー
ネタバレありの感想/レビューと考察
とにかくセンスに溢れたドラマでした。
・台詞のセンスが抜群
あるプロ脚本家の方が
「ブラッシュアップライフ」の凄いところを
”台詞が非常に秀逸”と仰っていました。
確かに凄い。
何が凄いって
とにかくリアルなんですよね
超リアルな会話を生み出す
ウィットに富んだ台詞の数々
しかもセリフだけじゃなくって
役者さんたちの細かい相槌とかが
めっちゃリアルで
現実に起こっている会話としか思えない
「そそそ」とか
無駄に連発する「なるほどね」とか
「そうだよね」などなど。
こういう細かい仕草は
台本にあったのか、それとも
俳優陣の裁量に任されていたのか
めっちゃくちゃ気になる…!
それぐらい凄いリアルさでした。
カフェとか居酒屋で女子トークを
覗き見(盗み聞き)している感覚で
究極に突き詰められたリアルさが
フィクションを超えている
・モノローグとフラッシュバックの多様で
共感と伏線回収の嵐
モノローグとは「心の声」のことです。
本作では安藤サクラさん演じる
あーちんがとにかく一人語りしまくります。
主人公の考えていることを
視聴者は常に聞いているので
自然と感情移入します。
さらに過去の出来事を
都度フラッシュバックで挟み込むことで
伏線を回収していますよ!
と分かりやすく示すことができます
・構成がベタながら丁寧で秀逸
やり直し系タイムリープは
とにかく
前半⇒ 伏線の建設期間
後半⇒ 伏線の回収期間
の構成になりますが
「ブラッシュアップライフ」は
この伏線回収の仕方が尋常じゃなく
地引き網でザッバーっと
一匹残らず引き上げるような感じ笑🐟
・先が読めないストーリー展開
「こうくるだろう」をことごとく崩す
予定調和崩しが凄い
・俳優陣の演技力がハンパない
「ブラッシュアップライフは
台詞がとにかくリアル!」
って書いたのですが
実はリアルさに
拍車を掛けているのが俳優陣の演技!
ありふれた日常を”演技”と感じさせずに
自然に演じている
これこそまさに”演技力”が為せる業
出演者の皆さん全員が
凄い演技力だったのですが
私の感想としては特に
みーぽん役の木南晴夏さんと
玲奈ちゃん役の黒木華さんが
めっちゃリアルで鳥肌が立ちました(笑)
木南さんはとにかく細かい相槌とか
所作がめちゃくちゃリアルにいそうな人だし
3話にお目見えする黒木さんは
「良い子すぎてちょっと取っ付きにくい人」が
くっそリアル過ぎて笑ってしまいました
こういう人、マジでおるんだわw
・丁寧なキャラクター描写
現実からかけ離れ過ぎない程度に
強い個性を持たせつつ
登場人物たち皆に愛着が湧くように
ストーリーが組まれていて
キャラクターたち一人ひとりの
人生が透けてみえました
キャラ達に共感させる力が強い…!
ブラッシュアップライフ
評価・推しポイントはココ!
・とにかくキャラクター性と台詞のリアルさが凄い
他にも凄いところあるけど
プロの脚本家の方々もベタ褒めしていた台詞は
本当に秀逸です
という事で
感想評価レビューを長々と
書きましたが
「ブラッシュアップライフ」を通じて
面白い物語に必要な要素を
ぼんやり考えてみました
面白い物語に必要な要素って何だろう?
・台詞のセンス
(説明台詞の排除、リアルさの追求)
・地引き網並みの伏線回収力
・圧倒的な人間観察による
リアルとフィクションの境目の無さ
バカリズムさん、凄い集中して人間観察とか
下調べしているんだろうなって思わされました
ボーっとスマホ触ってたりしてる場合じゃねぇ!
・リアルの追求は”共感”を呼ぶ
感動させる物語に必要な
共感はそこから生まれるのね…
あと”懐かしい”系も
「あーあったね、ソレ!」って
共感を生みやすい
懐メロ番組とか
よく特集されるのもそういう共感があるから?
・人生喜劇を描く
・カタルシスがあるか
「ブラッシュアップライフ」の作中でも
カタルシスがめっちゃ叫ばれてるの笑うw
・感動を生みやすいタイムリープ系
人生やり直したい!は
やっぱり誰しも皆思うよねぇ
他にタイムループ系の名作はある?
いつの世であっても
人間の変わらぬ願望である
「人生やり直し」
過去もたくさんの物語がありますが
その中でも名作を
ここで紹介してみます。
タイムループの大傑作
恋はデジャ・ブ
・yahoo映画
☆評価レビュー4.2点
・制作年
1993年
■あらすじ■
TVキャスタのフィル(ビル・マーレ―)は
取材に来た街で
同じ日が繰り返されていることに
気付きます。
彼は繰り返す経験を活かして、
ある女性に告白をしようとしますが
全く上手くいきません。
さらに、
同じ日の繰り返しのループから
延々と抜け出すことができない。
そんな中、次第に彼の考え方に
ある大きな変化が起きていき…
というラブコメディ。
■ネタバレ感想■
「ブラッシュアップライフ」で
主人公あーちんは
最初から”人助けをして徳を積む”ことが
タイムリープの目的となるため
全編を通して
”人のためになること”を軸に
人生をやり直していきますが
この「恋はデジャ・ブ」
主人公フィルは当初
好きな女性に好かれようとして
タイプリープを活かす、のが大きな違い。
でもこの二つの物語も
実は
最後に行き着く先は同じなのが面白い
つまり
タイムリープの真の目的は
或る意味”世界(他人)を救う”的な
モノになるんですねぇ。
逆にこれとは違う目的で
タイムリープ物語を紡ぐと
新奇性ある物語になるのかも。
お次は有名なアニメーション作品。
青春×タイムループの大傑作
時をかける少女
・yahoo映画
☆評価レビュー4.1点
・制作年
2006年
細田守監督の
有名な作品ですね!
■あらすじ■
高校2年生の紺野真琴は
或る事がきっかけで
タイムリープする能力を得る。
それを自分の良いように使っていた
真琴だが、身近な人たちに
大きな問題が起きるようになってしまい…
それを救うべく
彼女が奮闘していくという
青春ストーリー。
■ネタバレ感想■
この「時かけ」の一番のポイントは
タイムリープして、出来事を変えることで
”不幸を被る人が出る”
ということに
フォーカスしたのが
面白いなぁと思いました。
そうなんだよね。
過去に戻った時に
出来事を変更したら
別の人に、良くも悪くも影響が出ていくよね。
例えば
主人公が人生やり直して
平凡な職業から
芸能人になるぞ!って大奮闘して
ある大きなオーディションを勝ち取った!
とかなったら
元の世界で
オーディションを勝ち取っていたはずの人が
やり直した世界では勝ち取れなくて
悔しい思いをしているっていう。
そういう
タイムリープの歪(ひずみ)を
描いていて
そこが
この作品の魅力でもあるなぁと。
ちなみに
「ブラッシュアップライフ」では
あまりそこは
重く描いては無いので
気楽な気持ちで観れます(笑)
むしろ、主人公が居なくなって
会話の内容が愚痴とかではなくなって
ハッピーになっている人も居たりして
そこはちょっと笑えるww
自分も皮肉屋っぽいところがあるので
会話の内容を
後ろ向きなものに(愚痴とか)
なるべく言わないように
気を付けようって、それを観て思ったww
常にポジティブに考えて
皆を暗くしない話題を提供したいですね笑
時をかけるビッチ
ハッピー・デス・デイ
・yahoo映画
☆評価レビュー3.8点
・制作年
2017/2019年
■あらすじ■
性格の悪い女子大生が
殺される日を
何度も強制ループしてしまい、
自分を殺そうとする犯人を
死に戻りで突き止めようとする
ホラーコメディ
■ネタバレ感想■
タイムループものって
手垢がついた物語ジャンルなので
タイムループ×○○で
何を掛け合わせるかが重要
この「ハッピー・デス・デイ」は
タイムループ系ホラーコメディです。
恐怖と笑いは、普通は両立しない感情なのに
ホラーとコメディを
掛け合わせている時点で強い(笑)
そういう観点でもこの映画は
脚本、演出がホントに上手い!
伏線の張り方も秀逸。
マジで本編が
ホラー⇒コメディ⇒ホラー⇒コメディを
行ったり来たりしてて、
観客を翻弄するの凄すぎる。
話は
リゼロっぽいですね。
でも強烈に違うのは、
主人公のキャラ
裏キャッチコピーは
「時をかけるビッチ」という
時をかけるビッチww
パワーワード過ぎるwww
でもほんとに
主人公の女の子、ビッチ女子大生です。
(主役のジェシカ・ローテ、本当に美しい)
なのに、本編の最後には大成長します。
嫌なヤツから
最後は
皆が応援する主人公に!!
素晴らしい。
本編の最後に
これって「恋はデジャブ」みたいだねって
会話があるのですが
ココでもやっぱり崇拝される
「恋はデジャブ」
そして
ラスト付近
なぜかアップで写される
マニアック映画「ゼイリブ」のポスター
エイリアンの伏線かと思ったら、、
そんなことはなかったです笑
ちなみに
「ハッピー・デス・デイ」は
続編もあってⅡも必見です。
こっちはまさかの
マルチバース系ハートフルコメディです。
ホラーからハートフルに大転身
この「ハッピー・デス・デイ」のⅠとⅡは
続編というより前編・後編に
なっています。
なので是非ⅠとⅡを
続けてみることをお勧めします!
ほんっと
ビッチちゃんの成長に涙します笑
新時代のタイムループものって
感じで私はこの作品好きです。
そんなこんなで。
長々感想を書きましたが
久しぶりに
個人的に大ヒットなドラマとなった
「ブラッシュアップライフ」
本当に台詞とキャラと展開が秀逸
本当に勉強になる素晴らしい作品でした。
是非ご覧になってみてください。
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