アメリカン・プレジデント (字幕版)
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寡夫で独身の米国大統領の恋愛を描いたロマンティック・コメディ映画です。主演はマイケル・ダグラス、アネット・ベニング、共演はマーティン・シーン、マイケル・J・フォックス、リチャード・ドレイファス他。
有名な作品なので完全に観たことがある気でいたのですが、初見でした (^^;;;
若くてハンサムなビル・クリントンが大統領だった時代の映画で、かなり美化はしていますが、明らかに主人公はクリントンがモデル。おそらく「クリントン大統領が独身だったら?」とのアイデアから生まれたのでしょう (^^)
冷めた目で観れば、かなりノーテンキな内容で現実味はないのですが、劇中でも言及されているフランク・キャプラの映画を彷彿とさせるストーリーは往年のハリウッド映画らしい幸福感に溢れたものですし、政治やメディアへの批判的視点は今の時代にもそのまま通用するなど、単なるロマンティック・コメディで終わらせていないところは![]()
何故今の今まで観なかったのかを後悔するくらい楽しめました (^^)v
裕福な女性たちを相手に稼ぎまくっているジゴロが罠に嵌められて殺人事件の容疑者にされるさまを描いたサスペンス映画です。主演はリチャード・ギア、共演はローレン・ハットン、ヘクター・エリゾンド、ニーナ・ヴァン・パラント、ビル・デューク他。
リチャード・ギアのファン向けのアイドル映画。
彼の衣装を担当した「アルマーニ」は本作をきっかけに世界的ファッションブランドとなったそうですが、とにかく一貫してリチャード・ギアを魅力的に見せることだけに注力している映画。
その上で、ジゴロの生活の虚しさとともに、人は「真実の愛」によって救われるという、いかにも厳格なプロテスタントの家庭で育ったポール・シュレイダー監督らしい説教くさいストーリー。
サスペンスとしては、誰が仕掛けた罠なのかは最初から見え見えだし、そんな単純な仕掛けになかなか気づかない主人公の愚かさや警察の無能ぶりなど、馬鹿馬鹿しくてただただ退屈。
リチャード・ギアが好きで好きでたまらないという方にはお勧めします。
1984年に始まった「ゴーストバスターズ」シリーズの第4作(2016年のリブート作を除く)で、第1作の舞台ニューヨークで夏の街が凍る異常事態に挑むことになった第2世代のゴーストバスターズの活躍を描いたSFファンタジーコメディです。出演はポール・ラッド、キャリー・クーン、フィン・ウォルフハード、マッケナ・グレイス、クメイル・ナンジアニ、ダン・エイクロイド、アーニー・ハドソン、アニー・ポッツ、ビル・マーレイ他。
→ Wikipedia「ゴーストバスターズ/フローズン・サマー」
第1作のキャストを数多く登場させ、ストーリーや演出にも第1作へのオマージュをふんだんに盛り込むなど、ファンサービスの「お祭り映画」と割り切れば充分に楽しめます。
が、ファンサービスを追求するあまり、肝心のストーリーも登場人物の言動もぎこちなく不自然なものになってしまっていて![]()
本末転倒。
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同性愛者であることを公にしている修道士の恋を描いたロマンティックコメディです。監督・脚本・主演はアンソニー・J・カルーソ、共演はデレク・バブ、チャンス・マッキー、デヴィッド・ブラックウェル、ジェラルド・ブロディン、ブルックス・ライアン他。
「同性愛者であることをオープンにしている修道士」を主人公にしたロマコメというのは確かに新鮮ではあるけれど、本当にそれだけで、話がこれっぽっちも面白くない![]()
「修道士になる前は性的な経験も豊富で、今も性欲は充分にあるけれど、本気で誰かを愛したことがない」という主人公の設定が活かされてないし。
主人公を演じたアンソニー・J・カルーソの明るい雰囲気はロマコメ向きですけど、「本気で誰かを愛したことがない」設定には合っていないし、とにかく、あらゆるところがチグハグで、とことん陳腐。ただただ退屈。
八目迷さんの同名小説を原作とし、中に入れば何でも欲しいものが手に入るとの都市伝説がある「ウラシマトンネル」を見つけた、心に傷を抱えた高校生の男女を描いた青春ファンタジーアニメです。声の出演は鈴鹿央士さん、飯豊まりえさん、畠中祐さん、小宮有紗さん、照井春佳さん、小山力也さん、小林星蘭さん他。
典型的なライトノベル作品で、それなりに楽しめはしたのですが、この手の作品を楽しむには自分は歳を取り過ぎちゃったなと感じるばかりでした (^^;;;
自分が10代から20代前半の頃に観ていれば、余計なことを考えずに素直に楽しめたはず…。
10代の子供が何日どころか、何年も行方不明になっていたら、都会ならともかく、田舎町であれば、大変な騒ぎになるはず。しかも、何年も経ってから昔のままの姿で現れたりなんかしたら、どれだけの騒動になるか…。
そのあたりの現実味のなさは、実写ではなく、アニメーションで表現したことでかなり誤魔化せてはいますけど、それでも自分のような「年寄り」としてはどうしても気になってしまうのです。やはり、文字だけで表現する小説だからこそ成立する世界だと思います。
トム・クランシーの「ジャック・ライアン」シリーズの第2作目となる小説「愛国者のゲーム」を原作とし、CIA分析官ジャック・ライアンとテロ組織の闘いを描いた社会派アクションです。主演はハリソン・フォード、共演はアン・アーチャー、ショーン・ビーン、リチャード・ハリス、ジェームズ・フォックス他。
有名な作品なので、とっくの昔に観た気になっていたのですが、実際に観てみたら、完全に初見でした (^^;;;
それはともかく、時代を感じる映画でした。
21世紀以降のハリウッド映画では「テロリスト=イスラム過激派」が定着していますが、この映画の公開当時は「テロリスト=IRA」が当たり前だったことを思い出しました。
当時なら、この映画のような描き方も違和感なく、単なる娯楽映画と割り切って楽しめたんでしょうが、今の時代に観ると、そのあまりに雑で無神経な描き方にどうしても引っ掛かりを覚えてしまって、素直に楽しめなかったんですよね…。そもそも都合の良すぎる展開にツッコミどころ満載だし。
それでも、主演のハリソン・フォードの魅力だけで「娯楽映画」としては成立しているので、これで充分なのかもしれません。
2011年に米国で実際に起きた、罪のない1人の黒人男性が押し問答の末に白人警官に殺害された事件をリアルに再現した不条理サスペンスです。主演はフランキー・フェイソン、共演はスティーヴ・オコネル、エンリコ・ナターレ、ベン・マーテン、ラロイス・ホーキンズ他。
→ Wikipedia「キリング・オブ・ケネス・チェンバレン」
この事件で誰も罪に問われなかったことに対する「怒り」が、この映画を制作する動機になったことはよくわかりますし、実際、この映画の公開後、2023年になって市が遺族に500万ドルを支払うことで和解したことからも、この映画の意義は間違いなくあったと思います。
ただ、あまりに一方的な内容にもやもやした気持ちが残ってしまったのも事実。
警察側にも「真っ当な人」がいることをちゃんと示すなど、配慮はされていますが、それでも警察側を極悪非道に描くことに汲々としていて、そのあまりに「感情的」な描き方に客観性を無視した行き過ぎや誇張を感じてしまったのです。
そもそも、命に関わる持病を抱え、精神的に非常に不安定な老人が、治安の悪い場所にある衛生状態も悪い安アパートに一人で暮らしていることに関する背景が全く説明されておらず、その割に家族や親戚とは密に連絡を取り合っていて関係も良好であることが強調されているので、余計に「どうして?」という気持ちに。
もちろん、この事件で警察や市当局に問題があることは確かですし、その責任を取るべきであることに異論は全くありません。
ある学校で起き続ける盗難事件を問題視した女性教師が周囲からの誤解で孤立していくさまを描いたドイツの社会派ドラマ映画です。主演はレオニー・ベネシュ、共演はレオナルト・シュテットニッシュ、ミヒャエル・クラマー、イファ・ルーバオ、ラファエル・シュタホヴィアク他。
ただただしんどい映画でした…。
主人公の正義感の強さや生真面目さがことごとく悪い方にばかり行ってしまうのも観ていて辛いし、主人公の「新任教師としての気負いや焦り」みたいなものも充分に理解できるだけに、確かに配慮の足りない行為で、彼女の落ち度であることは間違いないのだけれど、そこを責めたくはないし…。
とても現実味があり、ドイツに限らず、どこの国でも起こりえる話なので、どういう決着を見せるのかと思いきや、主人公を憎むようになった生徒の態度がちょっと軟化しただけで、問題は何一つ解決しないまま終了。
安易に何か結論を出せるような題材ではないので、こういう終わらせ方しかできなかったのでしょうが、本当に何も解決していないし、解決の糸口すら見えないので、とにかく後味は悪い。
それでも、「今の時代の教育現場の現実」を世に示し、問題提起しようとの作り手の意図は確かに伝わりましたし、その目的は充分に達成できていると思います。
敬虔なモルモン教徒の家庭出身の2人の若者の愛と信仰を描いたラブストーリー三部作です。主演はニック・フェルッチ、ベンジャミン・ファーマー、共演はブライアン・アラード、クイン・アラン、ハンナ・ベアフット、ブルース・ジェニングス、トーマス・ストッペル、カーティス・エドワード・ジャクソン、ハロルド・フィリップス他。
生き方の全てが宗教に「支配」されている人たちにとって、教義に反した行動を取ることが精神的に如何に辛く苦しいものであるかを示すストーリーで、そういった文化とは縁遠い人生を歩んできた自分にはピンと来ない部分は多々ありましたが、その「切実さ」は確かに伝わってきました。
ただ、正直なことを言えば、第1作だけで良かったんじゃないかなぁと。
第2作と第3作はどちらも水増しした後日談をダラダラと見せられている気分で、ストーリーそのものは陳腐で退屈。演出や編集などの技術的な観点で言えば、第3作はかなり向上していて「映画」らしくなっていましたけど。
それでも、キリスト教が深く生活に根ざしている保守的なアメリカ文化の一端を垣間見るには良い映画だと思います。
男たちに監禁された女性教師からの助けを求める電話を偶然に受け取った青年が彼女を救おうとするさまを描いたサスペンス映画です。主演はキム・ベイシンガー、クリス・エヴァンス、共演はウィリアム・H・メイシー、ジェイソン・ステイサム、ジェシカ・ビール、ノア・エメリッヒ他。
チャラ男な主人公の青年が、都合よく賢くなったり、腕力が強くなったりするとか、人を殺すのに全く躊躇しない悪人たちが主人公たちを殺しても良いタイミングで何故か殺さずに痛めつけるだけだとか、いろいろと突っ込みたくはなりますが、そんなことを気にしている間がないほど猛スピードで展開する娯楽映画らしい娯楽映画で、かなり楽しめました (^^)v
中身はスッカスカですけどね (^^;;;