連続ドラマW「ゴールドサンセット」('25)
白尾悠さんの同名小説を原作とし、生きづらさを抱える人々の再生の姿を描いたヒューマンドラマシリーズ全6話です。主演は内野聖陽さん、共演は毎田暖乃さん、小林聡美さん、中島裕翔さん、坂井真紀さん、和久井映見さん、風吹ジュンさん、三浦透子さん、安藤玉恵さん、六平直政さん、有薗芳記さん、津嘉山正種さん、益岡徹さん他。
主人公のキャラクターとその物語がどうしても生理的に合わず、第1話を観ただけでうんざりしてしまい、そのまま視聴は断念するつもりだったのですが、第1話だけで判断するのは良くないと思い、第2話以降も観てみました。
結局、最後まで観ても、主人公とその物語は生理的に全く受け付けず。
ただ、主人公以外の人物を描いた1話完結のサイドストーリーである、第2話から第4話までの3つのエピソードはとても良かったので、観て損したということは全くありませんでした。このサイドストーリーをもっと観たかったです。
「In from the Side」('22)
ロンドンのインクルーシブ・ラグビーのチームを舞台に、互いに同棲中のパートナーがいながら「不倫の恋」に堕ちた2人のラグビー選手を描いた恋愛ドラマ映画です。主演はアレクサンダー・リンカーン、アレクサンダー・キング、共演はウィリアム・ハール、クリストファー・シャーウッド、カール・ラフリン、ピーター・マクファーソン、ピアース・イーガン、アイヴァン・コミッソ、アレックス・ハモンド他。
スポーツ映画としても不倫メロドラマとしても、ストーリー自体は陳腐。どこかで観たことがあるような話。
が、両方を融合して濃密に絡め合わせたことで新鮮な物語に。
中でも、同性愛そのものを特別視することもタブー視することも一切なく、主人公2人の苦悩は、パートナー以外の人を愛してしまったこと、そのため、その事実を周囲に完全に隠さなければならないこと、この点に尽きており、同性愛嫌悪の問題もなければ、同性愛者としての苦悩も全くないのはとても現代的。
ただ、130分を超える尺にもかかわらず、主人公の背景、例えば普段の仕事などが一切描かれていないこともあって、かなり浮世離れしたファンタジーのような雰囲気になっているのは、作り手の意図通りなのはわかりますが、この物語の場合は、もうちょっと現実世界に生きている生身の人間感を出した方が良かったんじゃないかなぁと思ったり。
とにかく、映像としてはラグビーのシーンを含めてとても美しく撮られており、特に主演のアレクサンダー・リンカーンを美しく、というよりも「可愛らしく」撮ることにこだわっているのは明らかなので、彼のファンなら間違いなく必見でしょう (^^)
「映画版 変な家」('24)
雨穴(うけつ)さんの同名ベストセラー小説を原作とし、間取りに違和感のある一軒家の謎に挑むことになったオカルト専門映像クリエイターを描いたミステリ映画です。主演は間宮祥太朗さん、共演は佐藤二朗さん、川栄李奈さん、長田成哉さん、DJ松永さん、瀧本美織さん、石坂浩二さん他。
元になったYouTube動画も原作小説も存在自体知らず、この映画で初めて知ったのですが、
何じゃこりゃ?! (@o@)
「違和感のある間取り」というアイデアは面白いと思うんですが、映画としては脚本も演出も雑過ぎて観るに耐えず。突っ込む気力も失くすレベル。
この映画も結構ヒットしたらしいですけど、この出来でそこまでヒットした理由は全くわかりませんでした。
「刑事ジョン・リーバス」('24)
スコットランドの作家イアン・ランキンのベストセラー小説「リーバス警部」シリーズを原作とし、型破りなエディンバラの刑事が、生活苦から一線を越えてしまった兄のためにギャングの抗争に巻き込まれるさまを描いたサスペンスドラマシリーズ全6話です。主演はリチャード・ランキン、共演はブライアン・ファーガソン、ルーシー・ショートハウス、エイミー・マンソン、スチュアート・ボウマン、キャロライン・リー・ジョンソン他。
いわゆる「刑事ドラマ」ではありますが、真犯人をはじめとする事件の真相に迫ることを目的とした謎解きのミステリではなく、事件の真相は視聴者には最初から提示されているスタイル。その上で事件に関わる人々の人間模様を描いています。
そういったスタイルを含め、ストーリーの中心となる事件については特に新鮮味は感じなかったのですが、舞台となるスコットランドの景色、首都エディンバラの歴史ある街並みは印象的だし、その中でスコットランド人の気質や地政学的な問題などを絡めているのは「興味深い」。
明らかに続編がある終わり方で、しかもここで初めて「謎解きのミステリ」らしさを出してきたので、続きが今から楽しみです。でも本当に続編は作られるんでしょうか?(不安)
「その道の向こうに」('22)
アフガニスタンで脳に損傷を負い、リハビリを終えて故郷のニューオーリンズに戻ってきた帰還兵の白人女性と、トラウマを抱えた自動車整備士の黒人男性の交流を描いたドラマ映画です。主演はジェニファー・ローレンス、ブライアン・タイリー・ヘンリー、共演はリンダ・エモンド、ジェイン・ハウディシェル、スティーヴン・マッキンリー・ヘンダーソン他。
ジェニファー・ローレンスはいつもながら説得力のある演技を見せていて素晴らしいのですが、この映画で何より見事なのはブライアン・タイリー・ヘンリー。
「コミカルな愛すべきキャラ」を演じさせたらピカイチのイメージの彼が、心と体に深い傷を抱えながらも誠実に生きている「いい男」を的確に演じていて![]()
アカデミー助演男優賞にノミネートされたのも納得 (^^)v
「犯罪都市 PUNISHMENT」('24)
暴れん坊刑事マ・ソクトの活躍を描いた韓国のアクション映画「犯罪都市」('17) から始まるシリーズ第4作で、韓国とフィリピンを股にかけた巨大犯罪組織との激闘を描いたポリスアクションです。主演はマ・ドンソクさん、共演はキム・ムヨルさん、イ・ドンフィさん、パク・ジファンさん、イ・ボムスさん他。
前作「犯罪都市 NO WAY OUT」('23) と同様にマ・ドンソクさんの「アイドル映画」としては充分に楽しめたのですが、それでも本作で最も印象に残ったのは元傭兵の殺し屋を演じたキム・ムヨルさん。
いわゆる「韓国のイケメン」とは違い、地味なルックスではあるのですが、一貫してテンションが低めで表情も変えないキャラは役の設定にピッタリで実に不気味。説得力ありまくりでした (^^)v
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「犯罪都市 NO WAY OUT」('23)
暴れん坊刑事マ・ソクトの活躍を描いた韓国のアクション映画「犯罪都市」('17) から始まるシリーズ第3作で、日本のヤクザやその殺し屋との激闘を描いたポリスアクションです。主演はマ・ドンソクさん、共演はイ・ジュニョクさん、青木崇高さん、國村隼さん、イ・ボムスさん他。
マ・ドンソクさんの「アイドル映画」としては、「狎鴎亭(アックジョン)スターダム」('22) がつまらなかったのに比べると、同じように内容がなくても主人公マ・ソクトと彼を取り巻く世界観が確立している本作の方がはるかに楽しめます (^^)v
ところで、韓国映画では日本人の役を韓国人の俳優が演じることが多く、日本語のセリフが片言過ぎて全く聞き取れないことがあるのですが、本作に関しては重要な役で日本人の俳優を起用していますし、韓国人の俳優でもちゃんと聞き取れる日本語を話してくれるので、その点でも評価は![]()
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「ゴジラxコング 新たなる帝国」('24)
ゴジラとキングコングの対決を描いたSFアクション映画「ゴジラvsコング」('21) の続編です。出演はレベッカ・ホール、ダン・スティーヴンス、ブライアン・タイリー・ヘンリー、アレックス・ファーンズ、レイチェル・ハウス他。
前作同様「面白ければいいじゃん!!」で振り切っているのは![]()
観終わった後には本当に何も残らないけれど、観ている間は思いっきりワクワクできるし、映像に迫力はあるし、今の時代に映画館の大スクリーンで観る映画とはこういう映画。
予告編では「陳腐なバカ映画」の印象でしたが、これは「いいバカ映画」![]()
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「トゥルークライム・ショー:殺人狂騒曲」('23)
中年の危機に直面した夫婦が、トゥルークライム(実録犯罪)系ポッドキャストで大金を稼ごうと悪戦苦闘するさまを描いたブラックユーモアコメディシリーズの第1シーズン全8話です。主演はケイリー・クオコ、クリス・メッシーナ、共演はトム・べイトマン、プリシラ・キンタナ、リアナ・リベラト他。
凶悪な殺人事件ですから「エンタメ」として消費され、莫大な金が動く現代社会への皮肉とは言ってもあまりに悪趣味な内容だし、現実離れしているけれど、メインの3人のキャラクターの面白さと演じる3人の役者のはまりぶりで、充分に楽しめました (^^)v
中でもトム・べイトマンがいい。
「オリエント急行殺人事件」('17) や「ナイル殺人事件」('22) で演じたブーク役しか観たことがなかったので、ちょっと意外な配役ではありましたが、笑顔の爽やかな好青年でいながら表情によっては別人に見える上に、190cm近い高身長というのも役に説得力を与えています。また、主演のクリス・メッシーナが小柄なので、いい対比になっているのも![]()
物語としては全く完結していないので、第2シーズンが日本で観られるようになるのが今から楽しみです♪
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「白蛇伝」('58)
中国古代の四大民間伝説の1つで、白蛇の化身である白娘(パイニャン)と、その恋人・許仙(シュウセン)との愛を描いた「白蛇伝」を原作とした、日本初のカラー長編劇場用アニメーション映画です。声の主演は森繁久彌さん、宮城まり子さん。
大昔に1度だけ観ているのですが、内容をすっかり忘れてしまったので、何十年ぶりかで再見。
流石に今の時代に観ると「古臭さ」はどうしても気になってしまいます。例えば、当時はハリウッドの実写映画でも普通のことだったのですが、ずっと音楽が鳴りっぱなしでうるさいし、とにかくうざい。
それに、20分程度で済むような話を、ストーリー上全く必要のないシーンで水増ししまくっているので間伸び感も否めず。
それでも、「アニメーション」としては相当に頑張っていて、色彩の見事さを含めて、公開当時は相当なインパクトを世の中に与えたであろうことは想像に難くなく、あの宮崎駿さんがこの作品を観て、アニメーターになろうと考えたというのも大いに納得。
また、登場人物の全てを森繁久彌さんと宮城まり子さんの2人だけで演じているのも見事。2人の芸達者ぶりに感服。
とにかく、日本のアニメーションの歴史を語る上では外すことのできない作品であることは確かで、そういった「歴史的価値」の観点で観るべきなのでしょう。





