Marc のぷーたろー日記 -35ページ目

「エンド・オブ・パリ」('24)

 

ジェラルド・バトラー主演の「エンド・オブ」シリーズと世界観を共有し、フランスのボディーガードの男性とイギリスMI6の女性のコンビが凶悪テロリスト集団に立ち向かうさまを描いたアクションテレビシリーズ全8話です。主演はテウフィク・ジャラ、リトゥ・アリヤ、共演はショーン・ハリス、エマニュエル・ベルコ、アナ・ウラル、ジェレミー・コヴィロー他。

 

ジェラルド・バトラーが製作総指揮の1人を務めている本作。

 

彼が出ていない「エンド・オブ」シリーズなど、全く期待していなかったのですが、予想外に思いっきり楽しめました (^^)v

 

バカバカしいほど荒唐無稽で現実味皆無ですが、勢いで有無を言わさず突っ走ることで細かいことを気にせず楽しめます。

 

ただ、これが「エンド・オブ」シリーズかと問われると、別にシリーズでなくてもいいんじゃね? とは思います (^^;;;

 

「エンド・オブ」シリーズは映画という限られた尺だからこそ、その「勢い」が活きると思うのですが、全8話のテレビシリーズとなると、やはり間伸び感は否めず。

 

あまり「エンド・オブ」シリーズとは思わず、独立したアクションサスペンスと思って観た方が先入観なく楽しめるんじゃないかと (^^)

 

ところで、主演の2人はアクションも頑張っていましたし、悪くはないのですが、華がなくて地味なのはちょっと残念。出番も多く活躍もしているのですが、結局、一番印象的だったのは悪役のショーン・ハリス。いつもながら、地球人とは思えないルックスで冷酷非情なテロリストを見事に演じていますが、その一方で、彼には珍しく(?)人間味「も」ある役で、そのギャップも印象的でした。

 

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「トランスフュージョン」('23)

 

壊れた親子関係を修復しようとして裏稼業に手を染めてしまった元特殊部隊員の男性が泥沼へと陥っていくさまを描いたクライムアクションです。主演はサム・ワーシントン、共演はマット・ネイブル、フィービー・トンキン、エドワード・カーモディ、ダミアン・デ・モンテマス他。

 

観る前はもっと単純な「B級アクション映画」かと思っていたのですが、予想以上にシリアスで切ない内容でビックリ。

 

ただ、主人公の元同僚を演じ、本作で初めて監督を務めたマット・ネイブルによる脚本は話のまとめ方が雑すぎてダウン

 

主人公親子が揃ってやることなすこと悪い方にしか進まないという展開で、作り手自身が話のまとめ方、決着のつけ方がわからなくなっちゃったようにしか見えず。

 

終盤までは切ない物語に引き込まれたのに、最後の最後で裏切られた感じ。

 

残念。

「プー2 あくまのくまさんとじゃあくななかまたち」('24)

 

児童小説「クマのプーさん」がパブリックドメイン化されたことを機に、プーさんを殺人鬼として登場させたホラー映画「プー あくまのくまさん」('23) の続編です。主演はスコット・チェンバース、共演はタルーラ・エヴァンズ、ライアン・オリヴァ、ルイス・サンテール、エディー・マッケンジー、マーカス・マッシー他。

 

Wikipedia「プー2 あくまのくまさんとじゃあくななかまたち」

 

前作は本当に1mmも誉められるところのない、雑でテキトーな、観ている人を馬鹿にしているとしか思えない駄作中の駄作で、実際に酷評の嵐だったようですが、何故か続編が作られ、しかも続編は打って変わって高評価。あまりに不思議なので、実際に観て確認することにしました。

 

面白かった (^O^)

 

もちろん、所詮はただのスラッシャー映画なので、内容なんてないし、ツッコミどころは満載ですが、スラッシャー映画として期待されるものは充分に満たしていてグッド!

 

製作費が日本円で数百万程度だった前作に対して一気に15倍に増えたこともあり、もちろんそれでも一般的な映画としては低予算ですが、「B級スラッシャー映画」としては充分な出来。「前作は一体何だったんだ?」と言いたくなるレベル。

 

第3弾もあるようなので、機会があれば間違いなく観ます (^^)v

 

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「映画検閲」('21)

 

1980年代の英国を舞台に、ある「映画検閲官」の女性の現実と虚構の境界線が曖昧になっていく様子を描いたサイコホラーです。主演はニアフ・アルガー、共演はニコラス・バーンズ、ヴィンセント・フランクリン、ソフィア・ラ・ポルタ、エイドリアン・シラー他。

 

好きな題材なのでそれなりに楽しめましたが、同じような題材の作品を多く観ている者としては全てが予想通りで平凡。雑でテキトーな結末も含めて物足りなさは否めず。

 

1980年代の保守的な英国社会を舞台にしているとか、映画検閲官を主人公にしているとか、それなりに新鮮味や独自性を出せる要素があるにもかかわらず、それらが充分に活かしきれていないのは残念。

「エルダリー/覚醒」('22)

 

熱波に襲われたスペイン・マドリードを舞台に、狂気に駆られた老人たちを描いたホラー映画です。主演はソリオン・エギレオル、共演はグスタボ・サルメロン、パウラ・ガジェゴ、イレネ・アヌラ、アンヘラ・ロペス・ガモナル他。

 

ホラーとしては面白かったです。

 

でも、同じ内容を日本を舞台にしたら相当に印象が変わるだろうなぁなどと思いながら観ていました。

 

摂氏50度近い熱波とは言っても、ヨーロッパなので乾燥していることもあり、観ていて「灼熱」感が全くなく、これが日本なら本当に「地獄」になっているはず。

 

また、今の日本では高齢者に対する若年層の「恨み」がかなり深刻な状況なので、このストーリーでは別の意味が加わってしまうでしょうし。

 

こんな風に余計なことをいろいろ考えちゃいましたが、ホラーとしての出来はいいです。

 

「COME TRUE/カム・トゥルー 戦慄の催眠実験」('20)

 

人間が見ている夢を映像でモニタリングする実験に参加した被験者たちに起こり始めた奇妙な現象を描いたサスペンスホラーです。主演はジュリア・セーラ・ストーン、共演はランドン・リブロン、カーリー・リスキー、クリストファー・ヘザリントン、テドラ・ロジャース、ブランドン・ヴァンダーウェイン他。

 

好みの題材なので、それなりに楽しめましたし、オチは想定内で全く驚きはなかったものの、そのオチ自体は悪くないです。

 

が、このオチに持っていくなら、それまでの描き方には違和感あり。

 

このオチなら、完全な1人称の物語であるべきで、実際、終盤までは主人公を中心に描かれていたのに、急に研究員の男性視点に変わってしまったのはダメ。この物語の構造全体を否定することになっちゃう。

 

そういう細かいところへの配慮がないと、ご都合主義の展開とオチにしか見えなくなっちゃうってことに作り手の誰も気が付かなかったのかなぁ…。好みの題材と話だっただけに残念。

 

ただ、そもそもこの題材だったら長編ではなく、30分程度の短編の方が良いと思います。

「悪は存在しない」('23)

 

自然豊かな高原に位置する長野県の町を舞台に、グランピング施設建設計画によって町の平和が脅かされていくさまを描いた、濱口竜介監督によるドラマ映画です。主演は大美賀均さん、西川玲さん、共演は小坂竜士さん、渋谷采郁さん他。

 

Wikipedia「悪は存在しない」

 

題材自体は昔からよくある陳腐なもの。

 

ところが、既存の作品とは全く異なるアプローチで見せるところに濱口竜介監督の非凡さを感じます。

 

とにかく、主人公の父娘の存在感と説得力が見事。

 

父を演じた大美賀均さんは俳優ではなく、本来はスタッフだそうですが、よくぞここまでハマる人を見つけたと感心するばかり。

 

温厚で穏やかでありながら、「この人を絶対に怒らせてはいけない」と思わせる凄みがあり、物語自体は淡々としていながら常にピンと張り詰めた緊張感を漂わせていてグッド!

 

また、娘役の西川玲ちゃんは単に可愛らしい少女というのではなく、神秘的な雰囲気があり、何か「この世の者ではない」と感じさせるものがあります。

 

そんな2人が演じる父娘のラストシーンはあまりに唐突なので、一瞬、何かを観落としてしまったのかと思ったほどですが、これは確かに観終わった後に観た人同士で語り合いたくなるエンディング。

 

安易で綺麗事なオチをつけず、観る者に深く考えさせる結末は、好みの分かれるところではあると思うのですが、僕は大いに気に入りました。今もまだいろいろと考えてしまうし、考え続けたいです。

 

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「潜水艦コマンダンテ 誇り高き決断」('23)

 

第2次世界大戦時の実話をもとに、撃沈した船の遭難者たちを救助し、彼らを安全な港まで運ぶため敵の支配海域突破に挑んだイタリア海軍潜水艦の運命を描いた戦争ドラマ映画です。主演はピエルフランチェスコ・ファヴィーノ、共演はマッシミリアーノ・ロッシ、ヨハン・ヘルデンベルグ、パオロ・ボナチェッリ、シルヴィア・ダミーコ、アルトゥーロ・ミュゼッリ他。

 

Wikipedia「コマンダンテ・カッペリーニ (潜水艦)」

 

確かに「美談」だし、それを知ることができたという意味では観て良かったと思っています。

 

が、登場人物たちの心情が詩のようなモノローグで延々と語られるのにはゲンナリ。イタリア人の嗜好なのかもしれませんが、クドすぎて耐えられず…。

 

ストーリーそのものや映像自体は悪くなかっただけに、好みとかけ離れた見せ方に、ただただ「not for me」としか感じられない映画でした。

「オスロより愛をこめて」('22)

 

不妊治療クリニックを経営する女性医師が、患者や夫の連れ子である娘の存在を通して自身の人生を見つめ直すさまを描いたノルウェーのドラマシリーズ全8話です。主演はピヤ・シェルタ、共演はヤコブ・セーダーグレン、オラ・G・フルセット、マリアン・ホーレ、サラ・コラーミ、アーネ・スクムスヴォル、エルレ・エストラート他。

 

不妊治療の光と影、特に影の部分にフォーカスし、「ビジネス」化の問題や法的・倫理的問題を絡めつつ、子供の命を救うためなら何でもする親の姿など、理屈では割り切れない人間の心を丁寧に描いていて、観応えがありました。

 

ストーリーそのものに意外な展開は特になく、生殖医療に関しても既に知っている内容ばかりでしたが、それらを組み合わせてうまくまとめ上げたという印象。

 

結末も「あぁ、やっぱり」という感じで意外ではなかったのですが、そもそも、何が「正しい」か「正しくない」かを簡単に判断できる話ではないので、観ている側に「あなたならどうする?」という問題提起としてはいいのかなと思います。

 

主人公たちの「身勝手さ」に感情移入しづらい部分はありつつも、それでも同じ状況や立場で、同じ権限や能力があれば、自分も同じことをしてしまうかもと思わせるだけの説得力はありました。

「Just Friends」('18)

 

裕福な家庭出身の白人青年と、奔放なシリア移民2世の青年を描いたオランダの青春ロマンティックコメディです。主演はヨシャ・ストラドフスキー、マジド・マルド、共演はイェニー・アリアン、タニャ・ジェス、メロディ・クラヴァー、ナズミエ・オラル他。

 

Wikipedia「Just Friends (2018 film)」

 

2人の主人公の一方の母親は酷い人種差別主義者。

もう一方の母親は保守的。

 

そんな2人の母親が主人公2人の仲を引き裂く物語のように見せておきながら、そうは全くならないというのは、現実の世界で考えれば悪くないのだけれど、「物語」としてはちょっと肩透かしと言うか、「綺麗事」感は否めず。

 

まぁ、難しいことを考えずに、気楽に観ればいいんでしょうけどね。