Marc のぷーたろー日記 -35ページ目

「メドゥーサ デラックス」('22)

 

ヘアコンテストの開催当日、優勝候補のカリスマ美容師が惨殺され、お互いに疑心暗鬼に陥る関係者たちの姿を全編ワンショットで描いたミステリ映画です。出演はアニタ=ジョイ・ウワジェ、クレア・パーキンズ、ダレル・デシルヴァ、デブリス・スティーヴンソン、ハリエット・ウェッブ他。

 

厳密に言えば「全編ワンショット」ではなく、何箇所か「ワンショットで繋がっているように見せている」部分もあるのですが、それでも、登場人物は少なくなく、移動も多い中でよく撮ったなぁと、技術的には感心。

 

ただ、物語としてはイマイチ。

 

ミステリとしては、「犯人」にしろ「動機」にしろ、そこに興味が向くようなストーリーではないので、観ていて「どうでもいい」気分に。

 

それよりは、個性的な登場人物たちの人間模様の方が面白く、その点では飽きずに最後まで観られましたけど、それが「物語として面白いか?」と言われると微妙…。

 

結局、一番面白かったのはエンディング。キャストらによるダンスは取り立てて見事なものではないのだけれど、役の延長上で観ると、シュールな面白さがあって妙に印象に残りました (^^)v

「フォーエヴァー・ヤング」('92)

 

恋人が事故で植物状態になったショックから冷凍睡眠の実験台となって50年後に目覚めたパイロットの純愛を描いた恋愛ファンタジー映画です。主演はメル・ギブソン、共演はジェイミー・リー・カーティス、イライジャ・ウッド、イザベル・グラッサー、ジョージ・ウェント他。

 

Wikipedia「フォーエヴァー・ヤング 時を越えた告白」

 

メル・ギブソンのアイドル映画。

 

かなりバカバカしい内容なのですが、メル・ギブソンの魅力「だけ」で充分に成立しているし、当時を代表する二枚目スターである彼のファンなら思いっきり胸キュンできる映画だと思います。

「Winter boy」('22)

 

クリストフ・オノレ監督が自らの実体験をもとに、父親の急死で傷心を抱えた17歳の青年が初めて訪れたパリでさまざまな出来事を経験するさまを描いたドラマ映画です。主演はポール・キルシェ、共演はジュリエット・ビノシュ、ヴァンサン・ラコスト、エルヴァン・ケポア・ファレ他。オノレ監督自ら主人公の父親役で出演しています。

 

監督本人の実体験に基づいているだけあって現実味はあるし、しかも赤裸々。感情移入しやすいはずなのですが、何故か全く刺さらず…。

 

確かに描き方は赤裸々なのですが、家族の絆が美しすぎて自分とは別世界の話のようにしか見えなかったからかもしれません。

 

もちろん、主人公には同性愛者としての葛藤はあるようですが、あくまで「2020年代のフランス」を舞台にした物語だけあって、その点は大きな問題ではなく、本筋でもありません。

 

また、亡くなった父親も自分の境遇などに不満を持っていたようですし、主人公が指摘したように単なる事故ではなかった可能性も確かにあるとは思いますが、そこにも深く踏み込んではいません。

 

何の葛藤も問題もない「完璧な家族」だったということはないと思うものの、夫婦仲も良く、親子兄弟の仲も良いのは間違いなく、それだけに悲劇が際立つし、主人公のショックが大きいのはわかるのですが…。

 

今さらながら、自分はいわゆる「機能不全家族」のわかりやすい物語にしか共感できないのかもしれないと思い知らされた気分です…。

「エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命」('23)

 

19世紀半ばに実際に起き、当時イタリアのみならず世界中で論議を呼んだ、ローマ教皇らカトリック教会によるユダヤ人少年誘拐事件を映画化した歴史ドラマ映画です。出演はパオロ・ピエロボン、ファウスト・ルッソ・アレジ、バルバラ・ロンキ、エネア・サラ、レオナルド・マルテーゼ他。

 

Wikipedia「エドガルド・モルターラ」

 

現代の感覚からすれば到底許されない邪悪な事件ですし、19世紀半ば当時ですら、世界中から批判があったにもかかわらず、頑なに少年を返そうとしなかったローマ教皇らの姿はただただおぞましい。

 

それでも、キリスト教による悪行をきちんと記録に残し、こうやって映画にして後世の人々に伝えるのは本当に大事ですし、決して忘れてはいけないことなのです。

「ペギー・スーの結婚」('86)

 

高校時代に出会った夫の浮気で今は別居生活を送っている女性が25年前にタイムスリップし、心は大人のまま高校生に戻って青春をやり直そうとする姿を描いたロマンティック・コメディ映画です。主演はキャスリーン・ターナー、共演はニコラス・ケイジ、ジム・キャリー、ヘレン・ハント、ソフィア・コッポラ他。

 

Wikipedia「ペギー・スーの結婚」

 

現在の記憶を残したまま過去の自分に戻って人生をやり直そうとする内容のファンタジー映画は、この映画が元祖かどうかは分かりませんが、このタイプの「走り」だったような記憶があります。

 

そんなわけでとても有名な作品なのですが、どうしても食指が動かず、これまで全く観たいと思わなかったのですが、たまたま機会があったので観てみました。

 

予想よりも「昔は良かった」という安易な過去の美化がなかったのはグッド!

 

ただ、気楽に観られる映画ではあるのですが、拭えない違和感が2つ。

 

1つは、1954年生まれのキャスリーン・ターナーが、顔も体型も実年齢よりかなり老けて見えるため、40代となった「現在」のシーンはともかく、1960年の高校時代のシーンを特殊メイクをするわけでもなく、「そのまま」の姿で演じているのが、かなり変。ここは「ギャグ」として笑うところなのかもしれませんが、ただ変なだけで全然笑えない…。

 

もう1つは、将来の夫となる恋人と、どうしても別れたいと思う気持ちは理解できるものの、別れてしまったら、娘や息子の存在が最初から無かったことになるのに、その割に娘や息子と会いたいと願うなど、矛盾しまくっていること自体は、人間心理として理解できるものの、その矛盾について全く言及しない不自然さ。

 

そんなわけで、どうしても最後まで「しっくり来ない」映画でした。

「みんな元気」('09)

 

小津安二郎監督の映画「東京物語」('53) のオマージュで、妻に先立たれた老男性が別々に暮らす子どもたちに会いに行く旅を描いた、ジュゼッペ・トルナトーレ監督によるイタリアのヒューマンコメディ「みんな元気」('90) のハリウッドリメイクです。主演はロバート・デ・ニーロ、共演はドリュー・バリモア、ケイト・ベッキンセイル、サム・ロックウェル他。

 

Wikipedia「みんな元気 (2009年の映画)」

 

惜しいなぁ…。

 

元のイタリア映画と基本的には同じ内容ですが、シリアス寄りに描いたのは悪くないし、終盤で主人公が真実を知る場面では思わず涙してしまいましたし。

 

で、そのままオリジナル作品と同じように終わらせれば良かったのに、その後にエピローグ的に追加された場面がまさに「蛇足」。

 

ハリウッド映画的ハッピーエンドにしたかったんでしょうが、そんな陳腐なハリウッド映画を作りたいなら「オリジナル脚本で撮れよ」としか言いようがない。何のために「みんな元気」をリメイクしたのか…。こういう安っぽい薄っぺらさがハリウッドの致命的にダメなところ。

 

関連記事

「身代わり忠臣蔵」('24)

 

急死した吉良上野介の身代わりとなって幕府を騙す使命に挑むことになった弟の僧侶を描いた時代劇コメディです。主演はムロツヨシさん、共演は永山瑛太さん、川口春奈さん、林遣都さん、北村一輝さん、柄本明さん他。

 

Wikipedia「身代わり忠臣蔵」

 

金を多少かけて作った長尺のコント。

 

と割り切らなければ、とてもじゃないが観られたもんじゃない。

 

逆に、割り切りさえすれば、これはこれで楽しめるかも。

「失踪 ~母が消えた日~」('24)

 

フロリダでテニスアカデミーを経営していた一家の母親が姿を消したことで、一家の秘密が次第に明らかになっていくさまを描いたミステリ・ドラマシリーズ全7話です。主演はアネット・ベニング、共演はサム・ニール、アリソン・ブリー、ジェイク・レイシー、コナー・メリガン・ターナー、エッシー・ランドルズ、ジョージア・フラッド他。

 

冷めた目で観れば出来の悪い陳腐なブラックコメディという感じですが、4人の子供たちがそれぞれ性格も違えば両親との関係も異なっているのを背景から描いているので説得力があるのがグッド!

 

とにかく、この馬鹿馬鹿しい話をどこまで許容できるかは人によって大きく異なると思いますが、自分としては、この家族がこの後どうやって生活していくのかだけはかなり気になります (^^)

「恋するプリテンダー」('23)

 

シェイクスピアの戯曲「空騒ぎ」を下敷きに、互いの望みを叶えるために恋人同士のふりをすることになった男女を描いたロマンティックコメディです。主演はシドニー・スウィーニー、グレン・パウエル、共演はアレクサンドラ・シップ、ガタ、ダーモット・マロニー、レイチェル・グリフィス他。

 

Wikipedia「恋するプリテンダー」

 

「21世紀の今の時代にこれだけ王道のロマコメ映画が作られるなんて!!」と驚きつつも、「でも、こういうのもたまにはいいよね♪」となる映画 (^^)

 

ストーリー自体は本当に陳腐で、全てが予想通りにしか展開しません。

 

が、主演2人の個性や魅力を活かし切っていて、それだけで充分に楽しめます。

 

特に、わかりやすい「マッチョイケメン」であるグレン・パウエルが、今の時代には存在自体がギャグでしかないとの解釈で徹底しているのはとても今風でグッド!

 

頭の中を空っぽにして気楽に観られる娯楽映画中の娯楽映画です (^^)v

「ダム・マネー ウォール街を狙え!」('23)

 

ウォール街で実際に起きた「ゲームストップ株騒動」を映画化したマネーウォーズコメディです。主演はポール・ダノ、共演はピート・デヴィッドソン、ヴィンセント・ドノフリオ、アメリカ・フェレーラ、ニック・オファーマン、アンソニー・ラモス、セス・ローゲン他。

 

Wikipedia「ダム・マネー ウォール街を狙え!」

Wikipedia「GameStopのショートスクイズ」

 

「大金持ちたちを庶民が一丸となってやっつける」

 

という物語としては面白いのかも知れないけれど、題材が「株」という時点で何となく「乗れない」。

 

映画としての出来は悪くないと思いますけどね。

 

終始シラけた気分で観ていたのですが、役者にはちょっと目を惹かれるものがありました。

 

主人公の妻役のシェイリーン・ウッドリーはちょっと観ない間にすっかり大人になっていてビックリ (@o@)

 

一番意外だったのはセス・ローゲン。普段なら主人公側の「庶民」役をやりそうなところを今回は珍しく「悪役」。何となく漂う「小物感」は合ってました (^^)