・・・この「付箋」ブログを綴りながらあらためて思う、「相田みつを」さん「榊莫山」さん、どっちも好き。好きなこと好きなもの、たくさんたくさんある。そろそろ「しぼる」(精選する)頃合い、決して「すてる」(断捨離)ではない。これからも大切に、大切に心のタマテバコに「しまう」(仕舞う)=のである。
・・・方向を定めるべく「榊莫山」さんの本を引っ張り出し、まさしく「付箋」あるページを「ひもとく」と眼前に「般若心経」があらわれる。
《参考》「般若心経」
https://sogidesk.com/word/heart-sutra
正式名称は「般若波羅蜜多心経」です。読み上げると長い印象がありますが、実際には300字にも満たない短い文章の中に、大乗仏教で大切な★「空」の思想が説かれています。大乗仏教とは衆生救済(生きているものすべてを迷いの中から救済)を目的とした、仏道に励む菩薩(悟りの境地や極楽往生して成仏を求める衆生)の立場を重視した仏教の一派です。ユーラシア大陸の中央部から東部にかけて信仰されてきました。なお、般若心経は多くの宗派で読まれていますが、浄土宗や日蓮宗では基本的に読みません。「空」とは全てのものに実体がないことです。ゼロや無のような虚無ではなく、そこに存在しているように見えて、実は全てのものが実在していないという思想です。最初からないのではなく、「あるようでない」という感覚に近いかもしれません。般若心経では観音菩薩が、さまざまな事象を例にして全てのものに実体がないことを説いています。しかし、般若心経は単に空の思想を説いているだけでなく、何も存在しないという虚無主義の考え方も否定しています。
・・・ふと「付箋」のついていないページに眼が釘付け、なんと、めざしてきた作品の姿がそこにあるではないか。「眼からウロコ」というより「眼がテン」になり、行く(生く)べき方向が「視えた」気がした。
《母と「写経」》ブログに付箋をつけました
https://ameblo.jp/manabunc/entry-12584349713.html
・・・水墨画や表装に取り組んでいた母が、高齢のため描かなくなり、多くの和紙や糊など画材を引き継ぐことになった。母が転倒骨折の際、腕に埋め込んでいたボルトを退院の際にいただきましたので、母の「写経」とあわせて作品にしました。65歳のデビュー「イシバシオサム展」の看板作品は、母の肖像です。唯一の写実的作品ではありますが、一番のお気に入りは「写経」を用いた頭髪部分の表現です。この作品の裏面?も、もちろん描いています。
https://ameblo.jp/manabunc/entry-12465237499.html
・・・年老いた母親の「写経」を用いています。だから鳴き声は「ナ~ム、ア~ミ」です。
https://ameblo.jp/manabunc/entry-12273528270.html
・・・試行錯誤しながら、現在の作品に到達しました。高齢の母が書いてくれている「写経」も、作品の重要な構成要素になっていますので、細部にわたって観ていただけると幸いです。
https://ameblo.jp/manabunc/entry-12357102780.html
・・・認知症の進行を少しでも食い止める?ために、母には「写経」をしてもらうようにしています。書いてくれた写経を私の作品にコラージュすることで、母も張り合いを感じてくれるのではと思っています。
https://ameblo.jp/manabunc/entry-12367525097.html
・・・先日、街アートブログで和泉市「久保惣」に行ってきたことを報告しましたが、実は隠れた目的もあったのです。個展で唯一の写実「母」を描きましたが、それは教え子からの要望があってのことでした。母を選んだのは、「写経」をはじめとして様々な素材や材料・道具を譲り受け、現在の表現に至ったという経緯もあります。さらには、会期中に私が65歳を迎えることと、母の「米寿」を祝うことなどが重なっています。制作にあたって、様々な写真をもとに検討して、母といっしょに訪れた「久保惣」でのスナップを選びました。訪問の目的は宮本武蔵「枯木鳴鵙図(こぼくめいげきず)」を観ることでした。何の予備知識・先入観もない母が掛軸を観て「ここに毛虫がいてる」と、本当に驚きました。鑑賞後、疲れたのかドッカリ腰をおろしたソファがあまりにも美しく、母を撮影したのでした。
・・・迫力ある金澤翔子さんの「般若心経」、心温まる榊莫山さんの「般若心経」そして、母の「般若心経(写経)」へとつながる。
《参考》「写経」/當麻寺
http://www.taimadera.org/purpose/1/2/p2.html
・・・當麻寺では、母と「写仏」もさせていただきました。