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マクドナルドの「名ばかり管理職」問題を考える

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新聞報道はみなさんよくご存知だと思いますので、そこからはよく見えなかった制度の背景、考え方を見るために520日のマクドナルドのHPから引用します。

 

新報酬制度の導入、及び労務管理体制の整備に関するお知らせ

 

日本マクドナルド株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役会長兼社長兼CEO:原田泳幸)では、更なるビジネスの成長と人材育成の向上を目指し、200881日付で直営店舗の店長、エリア営業管理職(AMD=エリア・マーケット・ディベロッパー)を対象とし、新報酬制度の導入、及び労務管理体制の整備を行うことを決定しましたので、お知らせいたします。

 

マクドナルドでは2004年以降、お客様のご満足を最大化することを目的として、(1)適材適所の人材配置、(2)定年制度の廃止、(3)ジョブポスティング(社内公募制度)の拡大、2005年度からは、(4)「優秀な社員にはその成果を認めてその分の報酬を払う」の原則に基づく成果報酬体系を導入するなど(次頁参照)、人事制度改革を行い、社内組織、人材の強化に努めてまいりました。この取り組みにより現場力は高まり、その結果この4年間で1,075億円のシステムワイドセールスの増加を実現いたしました。

 

さらに、社会状況の変化に伴った一層の人事制度の改革が必要となっており、この度、労務環境、社員の意識=プライドとモチベーション、エクゼンプション・ノンエクゼンプションの定義に対する議論の現実を踏まえ、社員の力を最大限に発揮できる新報酬制度の導入、及び労務管理体制の整備を実施いたします。

 

この取り組みは、(1)より成果に見合った公正な報酬制度の導入、(2)さらに残業を含めた労働時間を明確化した労務管理と残業手当の支払い、などを柱としています。社会の認識、報道の内容を踏まえ、企業信頼の観点で全国の直営店舗の店長のみならず、複数店舗の管理・助言業務を行うエリア営業管理職(AMD)も対象といたします。

 

また、この制度のより適正な運用のため、「労務監査室」を設置し、社員のワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)を向上させる環境の整備とより高いレベルの労務管理を実行いたします。

 

一方で、会社は社員が自己啓発、職能訓練、家族や友人との交流、地域活動への参加などの活動を今まで以上に進めていくことができるよう、様々な支援プログラムを検討しています。新システムの下、社員が心身の健康を維持し、能力の開発および創造力の向上を図ることで、顧客サービスの更なる向上につながるものと考えます。(引用、ここまで)

 

報道によれば、新報酬制度は職務給を廃止し、従来と同額の基本給に加え、成果給と時間外労働手当(残業代)を支払う。総人件費に増減はないといいますが、いまの労働基準法は37条で労働時間の長さと休日労働、深夜時間について割増賃金の支払いを求めています。37条を厳格に守ろうとすれば総額人件費を変えないという調整が可能だろうかという疑問が生じます。変えないということは経営の意志ですから、それを店長さんが業務命令として行うとすればどうなるか。サービス残業につがならないとはいえません。店舗の人件費があがれば成果主義で評価される店長の評価が下がる。店長は自分の給与を守るためにサービス残業をしてしまう可能性は否定できないでしょう。そこを経営がどのように管理でして行くのか。

 

社内には三つのことを言っています。一つは、上司に対して正しい異論を唱えて、どんどん議論してほしいという点。二つめは、リスクがあっても新しいことをやる意識の徹底。そして三つめは、先にも触れましたが、「お金が必要だと思ったら、金をくれと言える社員であってほしい」ということです。(日経BP NET2005221日 新社長を直撃!日本マクドナルド その1〜強いところをより強くしていくのが経営より)

 

さて、マック(アップルコンピューター)からマックに転身した原田泳幸社長。外資で長年培ってきたマーケティングのプロとしての手法がどこまでマクドナルドに通用するのか。注目です。

 

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採用コンサルタント 田中謙二

不発弾処理あれこれ

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不発弾1朝からヘリが飛び回り、マスコミの取材やら交通規制やらで地元は大騒ぎであります。自宅が現場からあと数メートル近くにあったら我が家も避難対象になっていました。

 

(以下、200852日  読売新聞より抜粋)

東京都調布市で戦時中の大型不発弾が見つかり、市は18日(日曜日)に撤去作業を行うのに伴い、半径500メートルの住民約1万6000人に対し、退去命令を出すことを決めた。これに合わせ、京王電鉄が一部区間で5時間半にわたって運休。国道20号も封鎖される。当日は京王沿線の東京競馬場(府中市)で中央競馬会のG1級レースも開催され、行楽など首都の交通に大きな影響が出そうだ。

 

不発弾2調布市によると、不発弾が見つかったのは、同市国領町1の線路沿い。京王線地中化工事の現場で、地主から「戦時中、空から何かが落ちて、畑に穴ができたことがある」と聞いた京王電鉄が3月27日、金属探知機で調べたところ、3・25メートルの地中から見つかった。不発弾は長さ約1・8メートル、直径60センチの米国製1トン爆弾。B29が搭載し、調布近辺の軍需施設を爆撃に来た際、落としたとみられる。すぐに自衛隊が防護措置をとり、今は警備会社が24時間監視しているが、地上で爆発した場合には、破片などが半径2キロに飛び散ると推定されている。

 

 このため、長友貴樹市長は住民避難が欠かせないと判断。18日午前9時半から作業終了までの間、半径500メートルの約8000世帯・1万6000人に退去命令を出す。パチンコ店やスーパーにはその時間帯に営業しないよう求める。不発弾は信管が抜かれた後、トラックで運び出されるが、数時間を要するとみられている。避難勧告・指示より強い退去命令を選択したことについて、市は「住民を説得しやすいため」としている。不発弾処理では2007年3月、神戸市東灘区で住民約1万人に退去命令が出たが、今回はこれを上回る規模となる。(抜粋、以上)

 

調布市の説明によれば、朝霞駐屯地東部方面隊 第102不発弾処理隊が今回の処理にあたったそうです。また、陸自好きな皆様の情報交換サイトによれば、処理の際、隊員は防護服を着ないそうです。万が一のことがあれば着ていても意味を成さないのがその理由のようです。

 

調布市からメールがきました。

☆調布安全安心メール
不発弾情報 午前1136分,自衛隊による不発弾処理作業が無事終了し,市長から安全宣言が発せられました。これに伴い,午前1136分,警戒区域,交通規制が解除されました。しかし,京王線の運転再開には今しばらく時間がかかります。運転が再開されましたらこのメールでお知らせいたします。()返信メールは受け付けておりません。調布市不発弾処理対策本部 TEL 042-487-2880

 

処理が無事に終了しました。よかった。処理にあたられた第102不発弾処理隊の皆様、ご苦労様でした。

 

参考までに、このような過酷な任務にいったいいくらの手当てがつくのか。下世話な話ですがちょっと調べてみましたら、5200円だそうです。安すぎますね。根拠は防衛省職員給与施行細則の第18条。同規則には実にさまざまな手当ての記載があります。中には死体処理手当てなんていうものもありました。

 

防衛に興味のある方は防衛実務小六法を参照ください。まあ、持っている方は研究者・実務家くらいだと思いますが(笑)

 

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採用コンサルタント 田中謙二

娘、息子の悲惨な職場

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今朝の毎日新聞から就職率の記事。「大学生の就職率が男子96.6%、女子97.3%で、男女とも過去最高」だったようです。こんな記事を見るたびに思うのが世代間格差。いつもその時代時代に翻弄されている就職学生たちの悲喜劇問題です。この記事を就職氷河期世代(大卒者だと1970年代から80年代初頭生まれ。1992年ころから2004年ころに就職した人たち)はどう見ているのでしょうか。雇用機会の世代間不均衡問題とも言い換えることができる深刻な問題。平成19年度版労働経済白書によれば、2001年の若者(1934歳)無業者数は49万人。翌年から激増しています。200264万人、2005年まで同数で推移し、2006年はやや減少したとはいえ62万人です。【若年無業者とは、総務省統計局「労働力調査」により、1534歳の非労働力人口のうち、家事も通学もしていない「その他」の者と定義されています】

 

人はいつ生まれてくるのか自分で選択できません。機会は均等であるべきなのに、たまたま生まれたその時代の情勢でその後の人生が大きく変わってしまうことがある、この問題の根本原因は何なのか。私は、新卒一括採用システムに問題の多くがあるのではないかと思っています。昨日の人的資源管理論の講義のなかでの講師の発言に、「日本の会社の人事部は横並びが好きで、なんでも他社と一緒でないとダメなようです。成果主義が流行ればみんながいっせいに導入し、うまくいないと分かれば一斉にやめる。」がありました。まさに同感。新卒一括採用システムも同じだと思います。あるメガバンクが2000人もの採用を計画すればウチもやるといったように(笑)。

 

今週の週刊エコノミストの特集記事。「娘、息子の悲惨な職場」に悲惨な職場が数社実名で書かれていましたが、これを読んだ今春メガバンクに就職した新人はどう思うのでしょう。記事を一方的に信じることはないにしても悲惨です。でも、就職人気企業ランキングは上位なんですね。まさにミスマッチ。

 

入社3年以内の離職率は高止まりしています。平成19年度版労働経済白書によれば、2003年の大卒者で35.7%。いわゆるミスマッチを説明するときによく使われる数字です。単純計算で2000人採用したら700人強が3年以内に脱落することをになります。スゴイ数字ですね。脱落者を減らす戦略を真剣に考えないと「採用コスト+その後の教育コスト」のロスはいったいいくらになるのでしょうか。採れるときにたくさん採って根性あるヤツが残ってくれればいいや的発想から、脱落者の数字を読み込んだ採用計画的を立てるのが現実でしょうが、こんな発想をいいかげん脱却できない企業の明日は…。

 

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採用コンサルタント 田中謙二