シーズン13 登場人物 

主人公の女性3人組は、皆30代半ばの同級生です。

 

●山田日奈子

パンダの中学時代からの友人。シーズン12の翔くんの姉。

人想い。才女なのに少し抜けているところがまた素敵。

 

●芽衣

日奈子の高校時代からの友人。仕事に恋に熱心で情に厚い。

ダメンズを選びがち?出版社で働くキャリアウーマン。言い方はキツいが的を射ている。

 

●桃子

日奈子の高校時代からの友人。愛されキャラの2児の母。

子供は7歳の娘、すももちゃんと5歳のこもも。

デザインの在宅ワークをしていたが、夫の不倫を知り、一悶着のあと、現在離婚に向けて弁護士に依頼中。

 

●敦…桃子の夫。イクメンだと思われていたが、実際は不倫三昧。後にパーソナリティ障害とわかったり、実母に貯金を使い込まれたりして、なかなか慰謝料を払わない。

 

●敦の母…桃子たちの家の割と近くで自分の母親(おばあちゃん)と夫(義父)と同居中だったが、息子の貯金の使い込みなどがわかり、おばあちゃんに追い出される。その後の諸々で義父から離婚を切り出されているが、納得していない。

 

   

 

では最後に、敦のことについて

 

 

 

桃子たちが実家に帰って1ヶ月後。

 

 

 

敦はやっと最初の婚姻費用を振り込んだ。

 

 

遅れていた理由は

やはりあの義母が、

なんだかんだ言っていたようで

 

それから離婚成立までにも

さらに数ヶ月かかったのだが

 

 

その間も上野弁護士が、かなり

頑張って下さって、通帳にはまだまだ

残額があったこともわかり

 

 

 

離婚成立月にやっと

慰謝料が振り込まれた。

 

 

 

 

 

が、

 

 

 

 

 

敦の通帳は、結婚前のもので

二人の共有財産ではなく

 

 

それからの養育費は

勝手に減額されて

支払われている。

 

 

 

 

じゃあ結果的に

慰謝料という名のもとに

養育費を前払いしただけなんでは?

 

 

とか思うが

 

 

 

桃子はあえてそのことで

連絡したいとも思わなかったので

催促もLINEもメールもしていない。

 

 

 

敦もその後再婚などはしていないと

義父から聞いていて

義母と義父も結局

そのままずっと別居生活で

離婚はしていないそうだが

 

そんなことはもう

どっちでもいいと思う。

 

 

 

子供たちの誕生日月だけは

毎年必ず少し多めに

お金が振り込まれていたので

その日にだけは子供たちの写真を

送るようにしている。

 

 

 

これは桃子曰く、

優しさとかそういうことより

地元に戻ってからの

数年かけての心境の変化で

 

 

敦のことに対して

無関心になれて

 

 

これから先も会いたいとは思わないが

あんなやつに

子供の顔も見せたくない!!

 

みたいな気持ちからは

抜け出したからなのだそうだ。

 

 

 

恋愛は、敦のことで懲り懲りで

子供たちと仕事のことだけで

毎日忙しいし

 

この先、再婚なども

したいとは思っていないし

そもそも彼氏すら面倒だと思っている。

 

 

 

 

 

 

桃子は今、心から思う。

 

 

 

とにかくあの時勇気を出して

離婚を

選んで良かった。

 

 

敦との結婚生活、おかしな状況なんて

たくさんあったのに

 

ずっとそこに気づかないフリをして

子供たちのためだと言いつつ生きてきた。

 

 

けれど子供たちはこの地で

父親がいなくても

強くたくましく生きている。

 

 

両親が揃っていないとダメかなとか、

世間体とか、勝手に囚われていたのは

自分の方だけで

子供たちはとっくにもう、

今や未来を見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

ある日、習い事の送り迎えでの車内。

 

 

 

 

桃子

「ねぇすももは大きくなったら

 何になりたいの?

 大学のこととか考えてる?」

 

 

 

すもも

「まぁ、進学も考えるけど

 

 

 いつかはママみたいな

 ママになりたい。

 

だってママ

最高だから。」

 

 

 

 

桃子はすももにバレないように

涙を堪えながら

ハンドルを握りしめていた。

 

 

嬉しくて、、

 

嬉しくて、嬉しくて

 

 

すももに言われたこの一言と

この時見ていた、車窓からの

穏やかな田園風景を、

 

生涯忘れない。

 

 

 

 

ちなみに別の日、同じ質問を

こももにも聞いてみた。

 

 

 

 

桃子

「ねぇ、こももは大きくなったら

 何になりたいの?」

 

 

 

こもも

「えー、大きくなったら?

 えー、今決めるの無理じゃん!

 

 

 なりたいものいっぱいあるしー!

 

 ひとまず、いつか海外行きたい!」

 

 

 

 

 

桃子

「え?ひとまず??海外?

 じゃあ英語の勉強今より頑張らなきゃ

 難しいんじゃないの?」

 

 

 

 

こもも

「えー、じゃあ、行ってから頑張るから!」

 

 

 

 

すもも「あんたねぇ。。。」

 

 

 

 

桃子とすももは目を見合わせて笑う。

 

 

本当は誰よりも

おばあちゃん子で甘えんぼの

こももの自由奔放さが

いつも家族を明るくしてくれる。

 

 

 

 

 

 

 

その日の夜、桃子から

 

私たちのグループLINEに

メッセージが入っていた。

 

 

 

桃子LINE

「ねぇちょっと!こももが

 本気で留学とか言い出したら

 震える!費用いくらするの!」

 

 

 

日奈子LINE(B君の嫁andチビ日奈ママ)

「そりゃあ震える(笑)」

 

 

 

 

芽衣LINE(独身貴族)

「桃子かあさん(笑)まだまだ

 仕事のやりがいあるね(爆)

 

 私オンラインで

 英会話やりましょうか。」

 

 

 

私LINE(チビパンダママ)

「えっ、なにそれ私も

 オンラインで教えてよっ(切実)」

 

 

 

芽衣LINE(独身貴族)

「なんで私が

 パンダに教えるんだよ(°▽°)」

 

 

 

桃子

「えっ、じゃあもう

 みんなまとめて教えてよ!!

 

 いや、っていうかアレ

 

 なんの話だっけ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

私たちは出会ってから今まで

しょっちゅう連絡を取る時もあれば

数ヶ月平気で

なんの連絡もしない時期もある。

 

 

 

みんなそれぞれに自分の人生があって

自分の道を歩いているのだから

 

同じタイミングでの

可笑しみや悲しみがあるわけじゃない。

 

 

 

けれど、それでもあの時

桃子が怒り、泣き、悲しみ

どうしようもなく苦しんだ月日に

皆で傍にいられたことは

 

 

「あの時、自分がいつか

 笑っているだなんてそんなこと

 永遠に遠い遠い未来に感じてた

 

 そんな私たち母娘の今の笑顔に

 

繋がってるんだよぉぉー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私たちが実家に帰省した時に

チューハイで酔っぱらった桃子から

何度も聞かされていて

 

 

それはきっとこれから先もずっと

続いてゆくのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

シーズン13 桃子の芝生

 「義母と夫と、娘と友と」 完結

 

 

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「私がブログを書く理由。」

 

これまでのシリーズはこちら。

1.ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』

2.武田さんの芝生『妊娠発覚。彼氏は既婚者だった。

3.紀子さんの芝生は 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』

4.琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」

5..読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」

6.みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」

7.春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』

8.青木の芝生   男友達の告白

9. 紗子さんの芝生 「見て見ぬふりん。」

10. 百合子ちゃんの芝生 「運命の人の本性」

11、香織の芝生 「老舗割烹料理屋嫁ぐ

12、翔くんの芝生 「不器用で、愛すべき弟。」