山田翔くんは、決して

女性にモテるわけではない。

 

 

けれど昔から勉強熱心で

一つのことに集中して突き詰めるタイプで

仕事での評価は高く

 

有名企業のメディア部門では

一目置かれる存在だった。

 

 

 

 

 

山田翔くん

「パンダさん。

 

 僕どうやったら、女性とうまく

 付き合えるんですかね。

 

 そもそも、まずは

 付き合うってところに至るまでが

 もう、わからなくて…」

 

 

 

 

「うーん。

 

 女性の前での山田くんが

 どんな感じかがわからないから

 全然アドバイスが

 思いつかない…」

 

 

 

 

日奈子

「いや、あんたも女だから。」

 

 

 

「ヒぃぃぃぃ、そうだったー滝汗

 

 

 って、日奈子の同級生の私を

 女性と思って話すのは

 無理だろうに。」

 

 

 

山田翔くん

「まぁ、無理ですねぇ。

 やっぱりパンダさんは

 ねーちゃんとしか思えないし。」

 

 

 

「いや私だって、

 翔くんのことは弟…いやもはや

 最近じゃあ息子にすら思えるよ。

 

 ぜんっぜん歳離れてないのに。

 

 

 まぁ、独身の30女って

 勝手に母性が芽生えてくるのかね。」

 

 

 

 

山田翔くんは、

私の中学時代の同級生である

山田日奈子の2歳下の弟だ。

 

 

私が東京に出てきてから

連絡を取らない時期もあったが

翔くんが東京に進学して

そのあと就職するタイミングで

日奈子も上京してきた。

 

 

基本的には、

日奈子と二人で会うことが多いが

タイミングが合えば

仕事帰りに翔くんが

食事の席に合流することもあった。

 

 

それから10年。

 

 

山田姉弟とは、

長い付き合いになってきた。

 

 

この時私たちの年齢は、32歳ごろ。

翔くんが30歳になったばかりだったので

まぁその辺だろう。

 

 

 

 

今回のエピソードも

まずは一旦、数年前に遡る。

 

 

 

 

 

日奈子

「でもさ、パンダ。

 翔のこの悩み、結構切実なんだよね。

 

 もう30歳にもなるのに、

 付き合った人数も少ないし

 期間も短いしで

 

 私も独身だし、このままじゃあ

 二人とも一生結婚出来ない気がするから

 親にはなんというか

 申し訳ない気持ちになるんだよね。」

 

 

 

「いや、結婚とかの話をするなら

 相手間違ってるでしょ。

 

 付き合う人数が少なくて

 結婚してない翔くんと

 

 まぁまぁお付き合いはしてきたけど

 結婚してない私や日奈子だと

 結婚に向いてないのって

 私達の方だと思うけど。」

 

 

 

山田翔くん

「確かに。」

 

 

 

「は?真顔

 

 

 

山田翔くん

「いや、パンダさんが

 自分でそう言うから滝汗

 

 

 

 

 

「まぁ、そうなんだけど。

 

 

 …それにしても、

 

 翔くんは高学歴だし、

 同年代の中では多分

 収入もかなり高い方でしょ。

 

 もし本当に本気で

 結婚とか考えたいんなら

 結婚相談所とかに登録したら

 

 まずはその肩書だけで

 会いたいって思ってくれる女性が

 いっぱいいそうなんだけどな。」

 

 

 

山田翔くん

「だって…結婚相談所って

 …最初はお見合いみたいな感じで

 話すんでしょ。

 

 一体何を話したらいいのか…」

 

 

 

「…私、翔くんと話すときに

 話題に困ったり、つまんないって

 思ったことないけどな。

 

 仕事の話も、私には知らない分野だから

 すっごく面白いし、

 もっと自信持っていいんじゃないの?」

 

 

 

 

山田翔くん

「パンダさんは、もう家族的に

 緊張しないからいいんですよ。

 

 普通は・・絶対緊張するので…」

 

 

 

「そっかぁ…

 

 なんでこんなおちゃらけ娘の

 日奈子の弟が

 

 こんなに大人しくて

 口下手に育ったんだろうか…」

 

 

 

日奈子

「おちゃらけは余分だけど

 確かに性格は、ほんっとうに真逆。

 

 自分の弟のこと

 こんなこと言うのもなんだけど

 

 ほんっとうに頭いいし

 優しい子だから

 超優良物件なのになぁ。」

 

 

 

山田翔くん

「…じゃあ、姉さんやパンダさんは

 俺みたいな人と出会ったら

 

 …付き合いたいって思う?」

 

 

 

 

 

 

日奈子

「……うーん。」

 

 

「…うーん・・・」

 

 

 

翔くん

「…ほらーーー!」

 

 

 

 

「いやでも、これ本当に

 

 結婚するなら

 翔くんみたいな人と一緒になれば

 穏やかで幸せな家庭が

 築けるとは思うよ。

 

 なのに私たちって

 ちょっと結婚に向いてない人とか

 興味ない人を好きになったり

 チョイスする相手が間違ってるわけよ。

 

 それにもう最近じゃあ

 自分の世界が出来ちゃってて

 結婚なんていいやーっ、とか思ってるから

 こんな仕上がりなわけだし(自爆。)」

 

 

 

 

なんて、軽いノリで始まった

翔くんのお悩み相談から

始まった今回のエピソード。

 

 

 

そうです。

 

 

 

今回の主人公は、男性、

 

 

 

山田翔くん。

 

 

 

 

 

2022年、

新年最初のエピソードの

中心人物が、彼なのです。

 

 

 

この彼が今後、

どんな隣の芝生を見せてくれるのか。

 

 

 

 

 

それでは皆様、

 

 

これからどうぞ、

よろしくお願い致します。

 

 

 

  

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 


 

 

 

 

 

お花の定期便で、チビパンダはお花に詳しくなりました飛び出すハート

 

毎週家族でおいしくいただいておりますお願い

  

  

 いつも読んで下さってありがとうございます。


    

「私がブログを書く理由。」
 

これまでのシリーズはこちら。

1.ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』

2.武田さんの芝生『妊娠発覚。彼氏は既婚者だった。

3.紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』

4.琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」

5..読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」

6.みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」

7.春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』

8.青木の芝生   男友達の告白

9. 紗子さんの芝生 「見て見ぬふりん。」

10. 百合子ちゃんの芝生 「運命の人の本性」

11、香織の芝生 「老舗割烹料理屋に嫁ぐ。」