主人公の女性3人組は、皆30代半ばの同級生です。
●山田日奈子
パンダの中学時代からの友人。シーズン12の翔くんの姉。
●芽衣
日奈子の高校時代からの友人。仕事に恋に熱心。
ダメンズを選びがち？出版社で働くキャリアウーマン。
●桃子
日奈子の高校時代からの友人。愛されキャラの２児の母。
子供は7歳の娘、すももちゃんと5歳のこもも。
デザインの在宅ワークをしている。心から信じていた夫に裏切られ、
これからのことを考えている。
●敦…桃子の夫。イクメンだと思われていたが、実際は、自身が務める会社社長の妻、守谷と3年越しの不倫。
夫である社長とも話し合い、会社は解雇に。
●敦の母…敦の家からさほど遠くないところで、自分の母親（おばあちゃん）と夫（義父）と同居中
うまく説明しようとすればするほど
混乱を覚える桃子に
先生は丁寧に話しかける。
先生
「では、詳しくは後から
カウンセラーの方からも
聞かせていただくと思いますが
わたしの方からも、
いくつか質問させてくださいね。」
桃子
「はい。わかりました…」
先生
「ご主人は
会社の上司や部下のことについて
ご自宅で話すことはありますか？」
桃子
「そうですね。あります。
会社のことは比較的
よく話してくれる方だと思います。」
先生
「その時、誰かの悪口を言ったり
自分のほうが上だというような
発言はありますか？
それとも自分のことを
卑下した話し方が多いですか？」
桃子
「…悪口というのは
あまり聞かないですが
自分のことは、よく仕事ができると
思っているようなので
誰かと比べてというより
自分がいかに上司に評価されているか
という話ぶりはよくあります。」
先生
「それを聞いて奥様は
嫌な気持ちになりますか？
それとも、すごいなーって
思ってましたか？」
桃子
「私は単純なので、
主人から聞いた話を素直に
すごいなーって思うときは
本人にもそう伝えてきましたが
褒めて欲しくて、
大袈裟に言ってるんだろうなと
思うときは多々ありました。」
先生は、チェックリストに
何やらメモをとっている。
先生
「ご主人は、何か物事を決める時
計画性はありますか？」
桃子
「それは、ないほうだと思います。
どちらかというと
思いつきで決めることが多くて
今はもう慣れましたけど
付き合ったばかりの頃は
振り回されたりもしました。」
先生
「なるほど。」
話しながら、桃子は
若かりし頃の自分を思い出す。
そういえば
敦に振り回されていたのは
結婚前から、
そうだったのかもしれない。
先生と話しながら、
いろんな記憶が蘇る。
楽観的な自分は、
ある程度のことはまぁいいかと
受け流していたりもしたが
敦とのエピソードの中の
あれ？と思うことなどは
日奈子たちには
話さなかったことも多い。
なぜなら桃子は、何より敦のことが
好きな気持ちが強かったので
本当のことを全て話すことで
そんな人はやめときなとか
言われたくなかった。
敦のことで、親を、友人たちを
ガッカリさせたくなかった。
けれど結局、
日奈子のように、
友人達が自分に憧れてくれたのは
良いエピソードだけの
夫婦像だったからで
本当はもっと、我慢してきたのだ。
先生は、質問を続ける。
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Pick Item
読んでくださって、ありがとうございます。
これまでのシリーズはこちら。
1.ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
2.武田さんの芝生『妊娠発覚。彼氏は既婚者だった。
3.紀子さんの芝生は 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
4.琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
5..読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
6.みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」
7.春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』
8.青木の芝生 男友達の告白
9. 紗子さんの芝生 「見て見ぬふりん。」
10. 百合子ちゃんの芝生 「運命の人の本性」
12、翔くんの芝生 「不器用で、愛すべき弟。」