シーズン13 登場人物
主人公の女性3人組は、皆30代半ばの同級生です。
●山田日奈子
パンダの中学時代からの友人。シーズン12の翔くんの姉。
●芽衣
日奈子の高校時代からの友人。仕事に恋に熱心。
ダメンズを選びがち？出版社で働くキャリアウーマン。
●桃子
日奈子の高校時代からの友人。愛されキャラの２児の母。
子供は7歳の娘、すももちゃんと5歳のこもも。
デザインの在宅ワークをしている。心から信じていた夫に裏切られ、
これからのことを考えている。
●敦…桃子の夫。イクメンだと思われていたが、実際は、自身が務める会社社長の妻、守谷と3年越しの不倫。
夫である社長とも話し合い、会社は解雇に。
●敦の母…敦の家からさほど遠くないところで、自分の母親（おばあちゃん）と夫（義父）と同居中
●銀座椿…敦の第３の不倫相手、本名はあずさというらしい。
桃子が一人リビングに戻ると
敦が不安げな様子で
近づいてきた。
敦
「…どうだった。
おばあちゃんに、
何か言われたの？」
気になっているのは
自分のことだろ。
桃子
「椿さんと話し合う日は、
同席するって。」
敦
「えっ。なんでそんな。」
桃子
「…それは直接おばあちゃんに
聞いてみたらいいでしょ。
私はこれから、椿さんと
日奈子たちに連絡するから。
その連絡が終わったら帰る。」
敦
「今日、、泊まっていかないの？
こももが、
おばあちゃんと寝たいって…
そう言ってるのに、
このまま帰るなんて
可哀想じゃあ…」
桃子
「……」
あぁ…
桃子はまた、
声を荒らげそうになる。
けれど目線の先には
子供たちがいるし
こんなことで叫んでいては
もう、心が足りなくなる。
なんとか
声のボリュームを抑えて
桃子は敦に言う。
桃子
「あの子たちが可哀想だなんて、
あなたの口から
一生言わないで欲しい。
誰のせいでこうなってるのか
これからも絶対に
わからないんだろうけど。」
敦
「……桃子…」
それ以上は本当にもう
何も聞きたくなかった。
桃子
「子供たちのいないところで
色々連絡したいから、
部屋を借ります。」
桃子はそれだけ伝えると
リビングから離れた。
◆
椿からの返信は早かった。
明日以降の日程で
調整できる日をくれとLINEしたら
平日なら夕方、
土日ならどこでも
なんとか都合をつけると返ってきた。
同席者は誰になるのかと
聞こうとも思ったが
これ以上ラリーをしたくない。
桃子
（……）
桃子はそのまま
電話をかけた。
日奈子
「もしもし、桃子？！
大丈夫？」
桃子
「…うん、、いや、、
うん…大丈夫じゃないけど…
うん…」
相手は、さっきまで
一部始終を聞いてくれていた
日奈子だった。
日奈子
「さっきLINEで芽衣とパンダにも
連絡しておいたよ。」
桃子
「うん、グループLINE…
ちゃんと読んでないけど
送ってくれたのは見たよ。
ありがとう…ごめんね。
何から何まで…」
日奈子
「そんなのいいよ。
それより、今どうなってる？」
それから桃子はおばあちゃんに
さっき言われたことや
椿に会う日程のことなどを伝えた。
桃子
「それで…本当にこんなこと
申し訳ないお願いだけど…
また、、
みんなじゃなくていいから
誰か一人でも一緒に
…同席して欲しい…
私じゃあもう、
自分でも何が言いたいのか
何を言ってるのか
わからなくなるの…
弁護士を呼ぼうかとも
思ったんだけどね、、
なんか違うというか…
ごめんね、私はみんなに
何もできてないのに…
こんなことばっかり頼んで」
日奈子
「わかった。
多分芽衣やパンダは
休みじゃない限り
夕方の時間調整難しいだろうけど
私は合わせられるから！
…って、私だけじゃ頼りないか。
二人の平日休み、
今すぐ聞いてみる！！」
日奈子はそう言って
桃子の言葉を聞く前に
電話を切った。
桃子は
（ありがとう）
一人そう呟いて、
ふと、敦の部屋を見渡した。
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ここまで読んでくださってありがとうございます。
これまでのシリーズはこちら。
1.ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
2.武田さんの芝生『妊娠発覚。彼氏は既婚者だった。
3.紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
4.琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
5..読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
6.みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」
7.春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』
8.青木の芝生 男友達の告白
9. 紗子さんの芝生 「見て見ぬふりん。」
10. 百合子ちゃんの芝生 「運命の人の本性」
12、翔くんの芝生 「不器用で、愛すべき弟。」