主人公の女性3人組は、皆30代半ばの同級生です。
●山田日奈子
パンダの中学時代からの友人。シーズン12の翔くんの姉。
●芽衣
日奈子の高校時代からの友人。仕事に恋に熱心。
ダメンズを選びがち？出版社で働くキャリアウーマン。
●桃子
日奈子の高校時代からの友人。愛されキャラの２児の母。
子供は7歳の娘、すももちゃんと5歳のこもも。
デザインの在宅ワークをしている。心から信じていた夫に裏切られ、
これからのことを考えている。
●敦…桃子の夫。イクメンだと思われていたが、実際は、自身が務める会社社長の妻、守谷と3年越しの不倫。
夫である社長とも話し合い、会社は解雇に。
●敦の母…敦の家からさほど遠くないところで、自分の母親（おばあちゃん）と夫（義父）と同居中
●銀座椿…敦の第３の不倫相手
往生際の悪い敦が
渋々差し出した携帯には
椿からの着信が5件。
たったこの数分の間に、
しかもあんな会話が聞こえた後に
5件だ。
桃子は深いため息をつく。
桃子
「…あなたも最低だけど、、
この、椿って人もなんなの？
……いや多分、
この人がこうなったのは
敦くんのせいだよね。
また、嘘ばかりついて
信じちゃったんだよね。」
日奈子も電話越しに
深く頷いていた。
敦
「…いやでも、彼女には、
結婚してることも
話してたし…」
桃子
「だからなんなの？
夫婦仲は悪くて、
離婚寸前だなんて聞いていたら
独身の女性なら期待するよ！
浅野さんの時もそうだったけど
それで相手の女性が
変な気を起こしたり
妊娠したりしてたら
どうするつもりだったの？
私は他人になればいいよ。
だけど、すももとこももは？
あなたは女性も、親も子供も
誰のことも
大切に出来ないんだね！！」
敦
「ちょっと、待って桃子・・
おばあちゃんが
お風呂から上がってくるから…」
敦は人差し指で、
シーという仕草をした。
桃子
「ふざけないで！！！
なんなの？その態度！！」
敦
「待って！わかったから
ごめん！！
だから、大きな声出さないで！！
おばあちゃんが！！」
桃子はそう言われて
さらにキレそうになったが
ここで叫んでも意味がない。
とにかく今は、椿のことだ。
このまま家には帰れない。
瞬時にそう思って、
一旦声を抑えた。
桃子
「…携帯貸して。」
敦
「え…」
桃子
「大きな声を出されたくなかったら
貸して！
今貸せないなら、
このまま私の携帯から
お義母さんに電話して
お義母さんの前で
椿に電話してもらう！」
敦
「待って、わかったから、、」
そう言って差し出した携帯には
着信がまた、2件増えていた。
桃子
「スピーカーにして、
今すぐここで電話して。
そして、私は部屋から
出て行ったって話して。
でもとか、
だってはもう受け付けません。」
敦
「……
…わかりました…」
そう言って敦は、
椿のLINEを開く。
桃子
「LINEじゃなくて、
携帯番号知らないの？」
敦
「知らない。」
…椿よ、携帯の番号も
知らない相手と
LINEでしか繋がってない
そんな男とでも
結婚したかったの？
敦は桃子の目の前で、
LINEの通話ボタンを押した。
もちろん日奈子も、
桃子の携帯電話越しで
息を潜めていた。
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Pick Item
ここまで読んでくださってありがとうございます。
これまでのシリーズはこちら。
1.ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
2.武田さんの芝生『妊娠発覚。彼氏は既婚者だった。
3.紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
4.琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
5..読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
6.みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」
7.春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』
8.青木の芝生 男友達の告白
9. 紗子さんの芝生 「見て見ぬふりん。」
10. 百合子ちゃんの芝生 「運命の人の本性」
12、翔くんの芝生 「不器用で、愛すべき弟。」