シーズン13 登場人物
主人公の女性3人組は、皆30代半ばの同級生です。
●山田日奈子
パンダの中学時代からの友人。シーズン12の翔くんの姉。
●芽衣
日奈子の高校時代からの友人。仕事に恋に熱心。
ダメンズを選びがち？出版社で働くキャリアウーマン。
●桃子
日奈子の高校時代からの友人。愛されキャラの２児の母。
子供は7歳の娘、すももちゃんと5歳のこもも。
デザインの在宅ワークをしている。心から信じていた夫に裏切られ、
これからのことを考えている。
●敦…桃子の夫。イクメンだと思われていたが、実際は…
●敦の母…敦の家からさほど遠くないところで、自分の母親と夫と同居中
●守谷…敦が務める会社の社長の奥さん（20代）
3年前から関係は続いているダブル不倫。夫の部下にも、色々とモーションをかけていた。父親は警視庁にお勤め。
●社長（50代男性）…敦の上司であり、敦の不倫相手守谷の夫。
妻の守谷とは、彼女が働いているラウンジで知り合い、奪略婚。
敦の自宅で開かれたホームパーティから、真実がわかりはじめる。
週末、
桃子の母親がやってきた。
仕事が忙しい父親は
長いお休みは取れなかったが
3日後にやってくるらしい。
すもも・こもも
「ばーば！！」
扉の前でワクワクしていた子供達は
玄関が開くなり
久しぶりに会った桃子の母親に
満面の笑みで抱きついた。
桃子の母
「二人とも、
大きくなったわねぇー！
可愛い可愛い！」
たっぷりの愛情表情で
頬擦りしながら
子供達を抱きしめる母親。
桃子
「……」
桃子の母
「二人ともほっぺが
ツルツルねーー！！
ももこー！元気だったー？！」
いつも明るい母親が
子供たちを抱きしめながら
桃子を見上げる。
その時
桃子
「うっ…うっ、、おか…
おかあさん、、、
うぅ…」
子供達の前では
泣かないって決めていたのに。
母親にも、落ち着いて冷静に
話したいって、思っていたのに
子供たちへの優しい眼差しが
あったかくて、愛しくて
自分が情けなくて、苦しくて
苦しくて、苦しくて
桃子は立ち尽くしたまま
ボロボロ泣いた。
こもも
「ママー！！！泣かないでー！」
桃子の母
「ちょっと、桃子！！
どうしたの…
ももこ・・・」
泣きじゃくる桃子を、
母親がすぐに抱きしめてくれる。
そんな桃子の足元に
こももが抱きついて泣いていて
すももは心配そうな目で
みんなを見上げていた。
◆
リビングで、
コーヒーを入れてくれたのは
母親だった。
子供たちは隣の部屋で
ばーばからもらったお土産を
楽しそうに開けている。
桃子の母
「事情を聞くのは…
あの子たちが寝てからの方が
いいのよね。」
桃子
「うん。ごめんね。
来たばっかりで急に、
あんな…」
桃子の母
「いや、、話があるから
今月なるべく早めに会いたいって
そんなこと言い出したの
初めてでしょ。
だから何かあったのかなって
思ってたけどね。
…それより桃子、、
玄関で見た時から思ってたんだけど
ご飯食べてる？」
自分の妻が痩せてゆくことに
全く気づかなかった夫の敦。
けれど母親はひと目で
娘の変化に気づいて
桃子はまた、泣きそうだった。
桃子の母
「すももー、こももー。
今日何が食べたいー？？
ばーばと一緒に
お夕飯の買い物行こうか。」
すもも、こもも
「ばーばとお買い物っ！？
行きたい行きたい！！！」
桃子の母
「桃子、あなたは少し
一人で寝てなさいね。」
桃子
「え・・・」
桃子の母
「久しぶりにすももたちに会えて
母さん嬉しいの。
スーパーに行く前に
ちょっと遊んできていいでしょ。」
そう言って笑う母親に
桃子はまた泣きながら言った。
桃子
「お母さん、、
来てくれて、ありがとう…」
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ここまで読んでくださってありがとうございます。
これまでのシリーズはこちら。
1.ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
2.武田さんの芝生『妊娠発覚。彼氏は既婚者だった。
3.紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
4.琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
5..読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
6.みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」
7.春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』
8.青木の芝生 男友達の告白
9. 紗子さんの芝生 「見て見ぬふりん。」
10. 百合子ちゃんの芝生 「運命の人の本性」
12、翔くんの芝生 「不器用で、愛すべき弟。」