主人公の女性3人組は、皆30代半ばの同級生です。
●山田日奈子
パンダの中学時代からの友人。シーズン12の翔くんの姉。
●芽衣
日奈子の高校時代からの友人。仕事に恋に熱心。
ダメンズを選びがち？出版社で働くキャリアウーマン。
●桃子
日奈子の高校時代からの友人。愛されキャラの２児の母。
子供は7歳の娘、すももちゃんと5歳のこもも。
デザインの在宅ワークをしている。心から信じていた夫に裏切られ、
これからのことを考えている。
●敦…桃子の夫。イクメンだと思われていたが、実際は…
●敦の母…敦の家からさほど遠くないところで、自分の母親と夫と同居中
●守谷…敦が務める会社の社長の奥さん（20代）
3年前から関係は続いているダブル不倫。夫の部下にも、色々とモーションをかけていた。父親は警視庁にお勤め。
●社長（50代男性）…敦の上司であり、敦の不倫相手守谷の夫。
妻の守谷とは、彼女が働いているラウンジで知り合い、奪略婚。
敦の自宅で開かれたホームパーティから、真実がわかりはじめる。
自分が会社を辞めたくないために
妻の桃子にお願いした内容が
（生活費が無くなったら
子供のことも心配だろう？）
だと。
桃子はそんな敦の申し出を
キッパリと断った。
しかし
敦の母
「子供達を守るって
桃子さんは実家も遠いのに
一人で何ができるっていうの？
シングルマザーのご家族、
いくつか知ってますけど
どこも
子供達が犠牲になって
可哀想でしょ！」
あー。
まじで、笑顔で飛び蹴りしたい。
芽衣
「…ですって、桃子。」
芽衣の言葉が、
桃子の背中を押していた。
桃子は、スーと息を吸う。
桃子
「お義母さん。
私、今日の話し合いで
わかったことがあります。」
敦の母
「はい？」
桃子
「私はずっと、
お義母さんのお宅に伺う際
その風習というか、考え方に
違和感がありました。
それなのにこれまで
我慢してたんです。
家族を続けるために。」
敦の母
「何を言ってるの、
いつの時代も嫁というのは
嫁いだ先で我慢するのは
仕方ないでしょう！」
桃子
「私も多分、そう思うように
頑張ろうとしたんです。
嫁として生きていくためには
必要な考えなんだって。
だけどそれは…
ある意味、自分への
洗脳だったのかもしれません。」
そこまで言って
桃子はまた、涙がこみ上げてきて
言葉に詰まった。
でも、もうそれで十分だ。
こんな辛い空間の中、
桃子は頑張ってきた。
えらかった。
私
「なるほどね…
よくわかりました。だから
敦さんが
こうなったんですね。」
敦の母
「はぁ、またあなたなの？」
私
「妻は我慢して当然だって
家長は何をしても許されるって
そういうことですよね。
だから桃子さんにも
その考えを押し付けて。
そんな家庭で育ってきたら
敦さんもきっと、
そう思ってますよ。
だからここまで好き勝手に
複数人と不倫できるんですね。」
敦
「桃子！！そんなこと
俺は思ってないよ。」
桃子は口を結んで首を横に振る。
私
「私は、いや、多分お母様達以外
ここにいる人たちは
シングルマザーの家庭で育つ
お子さんが可哀想だなんて
思ってないですよ。」
日奈子達はもちろん、
社長や守谷の父親も、
そしてついでに守谷も
この件では大きく頷いている。
私
「それより可哀想なのは
そうやって子供を
犠牲にしたのが
お義母さんの息子である
敦さんだということに
気づかないお2人です。
そんなの、ほんっとうに
かわいそうですね！
さ、桃子ちゃん。
そろそろ帰ろうよ。」
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ここまで読んでくださってありがとうございます。
これまでのシリーズはこちら。
1.ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
2.武田さんの芝生『妊娠発覚。彼氏は既婚者だった。
3.紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
4.琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
5..読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
6.みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」
7.春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』
8.青木の芝生 男友達の告白
9. 紗子さんの芝生 「見て見ぬふりん。」
10. 百合子ちゃんの芝生 「運命の人の本性」
12、翔くんの芝生 「不器用で、愛すべき弟。」