シーズン13 登場人物 

主人公の女性3人組は、皆30代半ばの同級生です。

 

●山田日奈子

パンダの中学時代からの友人。シーズン12の翔くんの姉。

 

●芽衣

日奈子の高校時代からの友人。仕事に恋に熱心。

ダメンズを選びがち?出版社で働くキャリアウーマン。

 

●桃子

日奈子の高校時代からの友人。愛されキャラの2児の母。

子供は7歳と5歳。

夫婦仲は良く、デザインの在宅ワークをしている。

 

●敦…桃子の夫。

●おばあちゃん…敦の母方のおばあちゃん。

 敦の両親と一緒に住んでいる。

 


 

結局、夫敦からの返信はないまま

夜は明けた。

 

 

女たち3人は、朝の露天風呂に入り

部屋に戻ってくると

桃子はすぐに、携帯に目をやる。

 

 

 

桃子

「…もう、芽衣の言った通りすぎて

 笑えてくるんだけど。」

 

 

 

桃子はそう言うと

子供たちの寝顔が写った写真を

芽衣と日奈子に見せた。

 

 

 

日奈子

「おー、

 二人ともおっきくなってー。

 かっわいぃぃー」

 

 

 

芽衣

「ほんと、可愛いねぇ。

 

 

 それで、旦那はなんて?」

 

 

 

 

桃子

「え。うん。読むね。

 

 

(ごめんごめん、リビングで

 寝落ちしてた。

 

 ひとまず二人の写真送るけど

 二度寝するよー。旅行楽しんで!)

 

 

 

 だって。

 

 芽衣の予想した通りの

 

 寝落ちという

 言い訳パターンでした。」

 

 

 

 

芽衣

「…なにそれ、思った通りすぎて

 ちょっと引くレベルなんだけど。」

 

 

 

そんなことを話しながら

 

いつもなら、ありがとうとか

可愛いねというリアクションを

絶対する桃子は、

 

今回も、返事を返さなかった。

 

 

 

それから3人は

旅館での豪華な朝食を堪能し、

しっかり観光にも出かけた。

 

 

途中敦からまた

当たり障りのないLINEが入ったが

桃子は2行で返して

 

この時間は、家族の話は無しねと

桃子自らの提案で

3人はただただ、観光を楽しんだ。

 

 

 

 

 

 

 

帰りの新幹線。

 

 

今日家に着いたら、

桃子は敦になにを聞いて

なにを聞かないでおくか。

 

芽衣のアドバイスを中心に

そんなことを話していたら

あっという間に東京についた。

 

 

 

 

日奈子

「桃子、とにかく今日は

 いつもの自然体で頑張ってね。」

 

 

 

桃子

「うん、わかった。」

 

 

 

芽衣

「しんどいかもしれないけど

 証拠を集めるまでは

 我慢我慢だからね!

 

 どうしても言葉が爆発しそうな時は

 私と日奈子のグループラインに

 なんか呟くんだよ!

 

 きっと二人のどっちかは

 気づくと思うから。」

 

 

 

桃子

「本当に、旅行中にずっと

 私の気持ちに寄り添ってくれて

 ありがとう。

 

 観光中はいろんなこと忘れて

 ゲラゲラ笑えて、嬉しかった。

 

 絶対にまた行こうね。」

 

 

 

日奈子

「うん、行こう行こう!!

 もう、定例にしよう!!」

 

 

 

桃子

「そうだね!!

 

 

 ってその時は…

 私もシングルだったりして!」

 

 

 

 

 

日奈子

「待ってよ!その時は

 私は既婚者であれ!!」

 

 

 

 

芽衣

「なんでよ!みんなでシングルで

 いいじゃん!!(笑)」

 

 

 

 

桃子

「待ってよ!

 

 桃子はきっと離婚なんて

 したりしないから大丈夫って

 どっちか言ってよ(笑)」

 

 

 

 

芽衣

「なんで離婚しなかった方が

 大丈夫って言い切れるのよ。

 

 あんたが幸せなら

 どっちだっていいのよ!」

 

 

 

 

桃子は、こうしてどんな時も

同情しすぎず、

本音をはっきり言いながらも

寄り添ってくれる二人のことが

大好きだった。

 

 

 

 

 

 

 

夕方。まだ早い時間。

 

 

あらかじめ敦には

夕飯は食べずに

このくらいの時間に帰ると

伝えていた時刻、ぴったりだった。

 

 

桃子

「ふぅ」

 

 

1泊二日の旅は、

短くも楽しかったけれど

 

それでも多少は疲れるもので

桃子は玄関先で一息つきながら

玄関の鍵を開けた。

 

 

 

 

桃子

「ただいま〜。

 

 …えっ。」

 

 

 

 

すもも

「あ、ママだ!

 おかえりー!!!」

 

 

こもも

「おかえりー!!」

 

 

二人の子供たちが

待ちきれなかったという様子で

笑顔で玄関まで飛び出してきた。

 

 

 

桃子

「二人とも、いい子にしてた?」

 

 

 

子供たち

「うん!!!」

 

 

 

桃子は、

二人を同時に抱きしめながら

 

 

玄関に並んだ

うちのものとは違う

3足の靴に、目線を落としていた。

 

 

 

 

 

 

 

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ここまで読んでくださってありがとうございます。

「私がブログを書く理由。」

 

これまでのシリーズはこちら。

1.ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』

2.武田さんの芝生『妊娠発覚。彼氏は既婚者だった。

3.紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』

4.琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」

5..読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」

6.みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」

7.春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』

8.青木の芝生   男友達の告白

9. 紗子さんの芝生 「見て見ぬふりん。」

10. 百合子ちゃんの芝生 「運命の人の本性」

11、香織の芝生 「老舗割烹料理屋嫁ぐ

12、翔くんの芝生 「不器用で、愛すべき弟。」