シーズン13 登場人物 

主人公の女性3人組は、皆30代半ばの同級生です。

 

●山田日奈子

パンダの中学時代からの友人。シーズン12の翔くんの姉。

 

●芽衣

日奈子の高校時代からの友人。仕事に恋に熱心。

ダメンズを選びがち?出版社で働くキャリアウーマン。

 

●桃子

日奈子の高校時代からの友人。愛されキャラの2児の母。

 

子供は7歳と5歳。

夫婦仲は良く、デザインの在宅ワークをしている。

 

●敦…桃子の夫。

●おばあちゃん…敦の母方のおばあちゃん。

 敦の両親と一緒に住んでいる。

 

 

 


普段は夫からの電話やLINEに

すぐにアクションを起こしていた桃子。

 

しかし今夜は、

意味深な文章を送った後に

何も返さなかった。

 

 

すると、真っ暗になった部屋の中で

鳴り響くバイブ音。

 

 

相手はもちろん、夫の敦。

 

 

壁際で充電中の携帯の明かりまで

桃子はノソノソと近寄る。

 

 

 

 

桃子

「あ、切れた。」

 

 

 

充電器から外して手に取る。

 

 

 

するとまた

ブーブーブーブー

 

 

 

桃子

「このまま、

 

 出なくていいんだよね?

 

 言いたいことがあれば

 きっとこの後LINEで

 入れてくるだろうから。」

 

 

 

 

芽衣

「そうそう、

 桃子もわかってきたね。

 

 

 っていうか人の旦那のこと

 こんな風に言うのなんだけど

 

 こっちが連絡取りたい時には

 LINEも既読つかなくて

 電話に出てくれなくて

 

 自分が話したいときは

 間一髪開けないで電話してくるって

 

 随分自由で勝手な感じしない?

 

 

 まぁ、この一見だけで

 こんな言い方するのもなんだけどさ。」

 

 

 

 

桃子

「ううん…私、そういうところ…

 

 わかんなかったな…

 

 

 いや、自由な感じは元々だけど

 

 だって私、仕事を始めたとはいえ

 在宅で出来るから

 敦くんから電話があったら

 いつだって出られたし、

 

 子供のことも、

 任せきりにすることが

 なかったから…」

 

 

 

芽衣

「一緒にいる時は優しいし

 

 家のことや子供のことは

 普段自分ができてたから

 

 こうして、

 一緒にいない時の夫の姿が

 あまり見えてなかったわけね。」

 

 

 

桃子

「…そう、なのかも…」

 

 

 

このやり取りを聞いていても

まだ、この嫌な予感は

思い過ごしであって欲しいと

 

日奈子は思っていたし

きっと桃子も、そうであるに違いない。

 

 

 

 

真っ暗闇の中

そんな会話をしていたわずか5分後

 

 

 

 

桃子

「やっぱり、LINEきたよ。」

 

 

 

 

日奈子

「お。」

 

 

 

桃子

「じゃあ読むね。

 

 

 

(今、電話に出れない?

 

 友達が一緒の部屋だから

 無理ってことなのかな。)

 

 だって。

 

 

 なぁんだ。

 用件入れてこなかった。」

 

 

 

 

さすがに、

全部が思惑通りにはいかないか。

 

 

 

芽衣

「なるほど、普段の桃子なら

 電話に出ないなんてありえないから

 

 ただ単に、私たちの前で

 気を遣って

 出れないだけだと思ってるのか。

 

 …ポジティブだなぁ。

 

 

 じゃあ桃子、

 1回返事しちゃおうか。」

 

 

 

桃子

「えっ。なんて。」

 

 

 

 

芽衣

「ちょっとさっきより長いけど

 

(今は、電話は難しい。

 

 それはそうと、子供たちの

 寝顔の写真撮って送ってー

 

 1日でも離れると寂しいー)

 

 

 

 って。」

 

 

 

日奈子

「あぁ、それで帰宅したかどうか

 確かめるのね。」

 

 

 

 

芽衣

「そう。

 

 電話出来るってことは、

 一人きりになったんだろうし

 

 家にいないってことが

 バレてるって焦ってるなら

 流石に家に帰るだろうけど

 

 

 これから皆が寝静まってる間に

 朝帰りとかしちゃって

(夜からずっと家にいたよ)

 

 なんて嘘つかれたら 

 わかんないんだから。

 

 念のために、今は今で

 チェックが必要ね。。」

 

 

 

桃子

「…なるほど…

 

 えっとじゃあ…

 

 

 今は、、、電話は、、、

 難しい、、、、」

 

 

 

 

桃子は早速、芽衣が言ったことを

そっくりそのまま

携帯に打ち込み始めた。

 

 

 

 

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ここまで読んでくださってありがとうございます。

「私がブログを書く理由。」

 

これまでのシリーズはこちら。

1.ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』

2.武田さんの芝生『妊娠発覚。彼氏は既婚者だった。

3.紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』

4.琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」

5..読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」

6.みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」

7.春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』

8.青木の芝生   男友達の告白

9. 紗子さんの芝生 「見て見ぬふりん。」

10. 百合子ちゃんの芝生 「運命の人の本性」

11、香織の芝生 「老舗割烹料理屋嫁ぐ

12、翔くんの芝生 「不器用で、愛すべき弟。」