シーズン13 登場人物 

主人公の女性3人組は、皆30代半ばの同級生です。

 

●山田日奈子

パンダの中学時代からの友人。シーズン12の翔くんの姉。

 

●芽衣

日奈子の高校時代からの友人。仕事に恋に熱心。

ダメンズを選びがち?出版社で働くキャリアウーマン。

 

●桃子

日奈子の高校時代からの友人。愛されキャラの2児の母。

 

子供は7歳と5歳。

夫婦仲は良く、デザインの在宅ワークをしている。

 

●敦…桃子の夫。

●おばあちゃん…敦の母方のおばあちゃん。

 敦の両親と一緒に住んでいる。


 

 

電話を切って、

ポロポロと涙を流す桃子に

 

話の内容が聞こえていなかった

芽衣と日奈子は驚いた。

 

 

 

日奈子

「ちょ、ちょっと桃子!

 どうしたの?」

 

 

 

桃子

「…ごめん…こんな、

 こんな3人の…楽しい日に…

 

 私、、私…」

 

 

 

桃子の目からはもう

涙が止まらなくなっていた。

 

 

 

芽衣

「桃子、謝らないでよ。

 いいから、私たちは大丈夫だから!

 

 何?なんて言われたの?

 

 お義母さんに、

 なんか酷いこと言われた?

 

 

 

桃子

「今、、、私の家に、、、

 

 敦くんはいなくて、

  

 だけど、今まで泊まりになんか

 1度も来たことないのに

 

 布団とか、

 ちゃんと用意してないのに

 お義父さんと

 おばあちゃんも来てて…」 

 

 

 

 

芽衣

「は?」

 

 

 

桃子

「そんなこと、、

 全然知らなかったから

 

 家の中も、冷蔵庫の中とかも

 整理整頓できてなくて…

 

 

 お義母さんに、

 もうちょっとリビングは

 整理整頓しておいた方がいいって

 

 そう言われて…」

 

 

 

日奈子

「え?ちょっと、それどういうこと?

 

 今日お義母さんは、

 子供たちの夕食を

 作りに来てくれただけだったでしょ?

 

 おばあちゃんって??」

 

 

 

桃子

「私もそう思ってた…

 

 だけど、

 

 …こんなことならどうして

 うちなの?

 

 自分が遊びに行きたいなら

 最初から子供達二人には

 お泊まりだからって言って

 義実家に連れて行けばいいのに…

 

 なんで?

 

 なんでこんなこと!」

 

 

 

桃子の口調は、

悲しみから怒りに変わる。

 

 

 

 

桃子

「あいつ、

 また既読にならない!!

 

 

 なんなの?!」

 

 

 

桃子がLINE画面を開き

文字を打とうとした。

 

 

 

その時

 

 

 

 

芽衣

「待って、桃子!

 

 なんて送るの?」

 

 

 

芽衣がそれを静止した。

 

 

 

 

桃子

「(私に嘘ついて、

 おばあちゃんまで家に泊まらせて

 なんなの?あなたは今

 どこにいるの?)って。」

 

 

 

芽衣

「ちょっとその文章待って。

 

 桃子、

 落ち着いていられないのわかるけど

 一回、一緒に考えよう。

 

 怒りに任せて送っても

 今なら敦くんはきっと

 ヘラヘラ言い訳して逃げるだけだよ。

 

 

 お義母さんとかは、

 事情もわかってないだろうし

 ちょっと遊びに行ってただけって

 言いそうじゃない?

 

 だから安心しきってて

 まさかこんなことになってるなんて

 想像もしてないだろうし。」

 

 

 

 

日奈子

「…うん、私もそう思う。

 

 いや…私がもし

 桃子と同じ立場なら、

 いてもたってもいられなすぎて

 絶対に電話攻撃とか

 LINE攻撃しちゃうけど…

 

 過去の恋愛でそんなことして

 結果が良かったことは

 1度もないから…

 

 一回ちょっと考えよう!

 

 一緒に考えるから。」

 

 

 

桃子

「…ありがとう…だけど

 

 こんなことしている合間にも

 子供たちを置いて…

 もし浮気してるとしたら…?

 

 

 

 あぁっ、もうっ!」

 

 

 

桃子が立ち上がり

室内に置いてある冷蔵庫を開ける。

 

 

 

桃子

「芽衣、これいい?」

 

 

 

芽衣

「当たり前じゃん。

 

 ついでに私たちの分も出して。

 余分に買ってきておいて良かった。」

 

 

 

桃子

「うん。」

 

 

 

桃子は頷くと、

普段はあまり飲まない

コロナビールを片手に

 

また、とめどなく溢れてきた涙を

浴衣の袖で拭いていた。

 

 

 

 

 

 

 

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ここまで読んでくださってありがとうございます。

「私がブログを書く理由。」

 

これまでのシリーズはこちら。

1.ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』

2.武田さんの芝生『妊娠発覚。彼氏は既婚者だった。

3.紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』

4.琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」

5..読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」

6.みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」

7.春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』

8.青木の芝生   男友達の告白

9. 紗子さんの芝生 「見て見ぬふりん。」

10. 百合子ちゃんの芝生 「運命の人の本性」

11、香織の芝生 「老舗割烹料理屋嫁ぐ

12、翔くんの芝生 「不器用で、愛すべき弟。」