登場人物
山田日奈子
…パンダの同級生。不器用な弟のことが可愛くて
仕方ないが、婚約者の結衣の不倫確定で、弟のために
奔走している。
山田翔
…日奈子の2歳下の弟。赤門の大学出身で有名企業に
勤めている。仕事も出来て優しく穏やかな性格だが、
女性には口下手で奥手。 女医の結衣と婚約破棄が決まった。
菊地結衣
…翔くんの婚約者だった。大学病院に勤める外科医。
父も兄も親類も医者。 母は専業主婦で曲者。
婚約破棄の理由も、その後の対応も最低。
辻さん
…結衣の医学部時代からの同期。外科医。
日奈子といい仲になりそうだったが極度の潔癖症男で
実は既婚者。そして結衣と不倫していた。
奥さんは結衣と友人でもある。
辻静香…辻の妻で、結衣の友人。小学生のお子さんが二人いる。
オペ看女平田…辻の不倫相手。
加藤さん…辻さんの医学部時代の同期。
菊地結衣とも面識がある。
結衣の母
「静香さん。
また一段と
お綺麗になられたんではないですか？」
結衣の母親は、
なんのたじろぎもせず
笑顔で静香さんに話しかけた。
え？
いや。あなた、静香さんの名前が
しっかり記載してある
辻との逢引き写真、届いてないの？
見ていたとしてのこの表情なら
かなり様子がおかしい。
いや、ずっとおかしかったけど
より一層おかしい。
しかし静香さんも動揺は見せず
笑顔で応えて見せる。
静香さん
「ありがとうございます。
お母様こそ、今日は一段と
華やかでいらっしゃいますね。
今日は、結衣さんは
お見えにならないんですね。」
結衣の母
「そうねぇ、結衣は毎日、
オペで忙しいものですから
なかなかこういった
華やかな場所には縁が無くてー。」
作家先生
「あら、お嬢様も
外科医でいらっしゃるのね。
それはそれは、素晴らしいですね。」
まぁね、普通こうして一般的には
身内が（外科医である）
ということを聞いた人は
あらすごい、となりますよね。
その人の人間性など知らなくても。
結衣の母は静香さんたちの前でも尚、
結衣のことを自慢するように、
作家先生に笑いかけている。
もう、このままこの状態で
野放しにしておいてはいけない。
今ここから、
仕掛けていかないと。
（※ちなみにここから先もちろん、
静香さんたちは一切打ち合わせなしです。
親子のあうんの呼吸をぜひ
ご堪能くださいませ。）
静香さんの母
「そうですよねぇ、
外科の先生だなんて
本当にご立派ですこと！
あぁ、そういえばお母様ー！？
以前娘から聞いてたんですが、
お嬢様って確か今、
ご婚約中でしたよねー！
（ニコニコニコニコニコニコ）
お相手も素敵な方だと伺ってます！
おめでとうございます！」
結衣の母
「えっ」
作家先生
「えっ、そうなんですかっ！
おめでとうございます！！」
結衣の母
「あ、それはどうも
ありがとうございますぅ」
一瞬引きつった顔をした結衣の母は
すぐに満面の笑みでお礼を述べた。
なるほどね
これでやり過ごすつもりか。
だけどそんなこと、
静香さんたちは許さない。
静香さん
「ちょっと、お母様っ！！
（聞こえるように小声。）
何言ってるのっ。私それはこの間、
説明したでしょっ、ほらっ！」
静香さんの母
「えっ。あぁ！あー、そうね、
そうだったわね！
ごめんなさい、私ったら
とっても無神経なことを！」
作家先生
「？？」
結衣の母
「ちょっと、奥様。」
静香さんの母
「本当にごめんなさい。
お嬢様、落ち込んでいらっしゃる？
体調は大丈夫ですか？」
作家先生
「え？体調？？
お嬢様、ご結婚前に、
何かおありだったんですか？」
そう、偶然今ここにいるお方は
作家先生なのですよ。
通常ならもしかしたら
気まずい空気にでも
なるのかもしれないが
まずは（体調なんたら）とだけ言った
お母様の秀逸な言葉のチョイス。
目の前で、こんな会話をされたら
職業病で、
耳がダンボちゃんに
なって、いろいろ聞いてみたいに
決まってるざます。
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Pick Item
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を隠したい私は、
可愛いのに
Pick Item
私がブログを始めて、2年以上が経過しました。
これまでのシリーズはこちら。
1.ミキの芝生 『DVモラハラ夫の不倫』
2.武田さんの芝生『妊娠発覚。彼氏は既婚者だった。
3.紀子さんの芝生 『夫の不倫相手は、まさかのあの人。』
4.琴美ちゃんの芝生 「お笑い芸人の男。」
5..読者さんの芝生 「意見を聞かせてください。」
6.みどりさん親子の芝生 「父親の不倫を見つけました。」
7.春菜ちゃんの芝生『婚活アプリで結婚相手は見つかるか』
8.青木の芝生 男友達の告白
9. 紗子さんの芝生 「見て見ぬふりん。」
10. 百合子ちゃんの芝生 「運命の人の本性」