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社会の窓まで ―飽くなき探求心―

くだらないことに全力を注ぐ女、荒木麻由のロマンあふれる妄想全開突撃系ブログ
   
類稀なる発想力とバイタリティを遺憾なく発揮し、その真実にせまる!

 
11月から半年間つけていた願いを込めたミサンガが
準決勝の2日ほど前に切れた。
 
ミサンガは、時が満ちたら切れるものだという。
 
 
 

群馬の夏が終わって、はや一週間。

 
引きずってるという訳では無いけれど
まだ、切れたミサンガを眺めては思い出してる私がいる。
 
 
 
 
 
私がこの学校を応援して4年が経過した。
この代は、入学してくる時から知っている。
 
仲間内では
ファン待望の大型スラッガーとJAPAN捕手が来てくれるらしい!
なんて言って盛り上がってたんだよ。
 
蓋を開けたら、1年春からメンバーに入ってたりして
いつか必ずチームを牽引してくれる要になるって確信したもの。

あれがもう、3年も前なんだな…。
 
 
 
2018の新チームがはじまった8月。
 
三重の遠征を見に行ったら、みんな身体もちっちゃくてさ。
守備もミスだらけ、連携もミスだらけ
こんな所から始まるんだなーなんて思ったもんだよ。
 
これは誰?何くん?とか聞いたりしてさ。
 
 
何日か遠征を見たある日
「これから伊勢神宮参拝なんですけど一緒にどうですか」
「伊勢神宮参拝したら甲子園いけるジンクスあるんですよ」
なんて誘っていただいて
皆様と一緒に連れてってもらった。
 
私は恐縮しながら参拝してたんだけど
遠征中の保護者の皆様の会話を聞いたり
選手でも学校でもない、ほんとの裏方のサポートをみたんだ。
 
ほんと頭が下がるよ…。
 
応援しているってだけじゃない。
学校・選手・保護者の三竦みで成り立ってるチームだった。
 
これまでは選手は聖域だと思ってたけど
この日から、保護者も聖域の中の人だって認識を改めたんだ。
彼らは、彼らの第二の高校生活があるんだ、ってさ。
 
 
私は、健大高崎の野球や指導が好きで応援してる。
だから、夏が終わればまた秋が来るし、1からだし、次こそ、だし
ある意味指導者達と同じ時間軸を歩んでる。
 
だけど、選手や保護者たちは
たった1度のチーム、3年の夏は甲子園に、を願っているし
そして夏が終われば、別の道を歩んでいくもの。
 
全国制覇しよう!という目標は同じだけど
全く別の世界を生きているんだ、って。
 
この事実が心の琴線に触れることもあったっけな。
 
 
この学校にいる限られた時間を、少しでも楽しく過ごしてほしいと思った。
少しでも思い出を作ってほしいと願った。

だからこそこんな遠征があるんだと感じた。


1度だけ、練習試合のアナウンスをやらせてもらったことがある。 

そりゃ私はプロだから高校生と違うのは当たり前なんだけど
皆様にそれはもう喜んでもらえてさ。
少しだけ恩返しができた気がして嬉しかったな。
 
 
 
 
 
そういえばいつだったか、応援について話をしたことがある。
何も変わらない、なんて言われて
そんなことは無いって反論したんだ。
 
応援は選手の背を押すだけじゃない
本気の応援は相手を威圧することもできるし 
時に球場の空気さえかえられるものなんだ。
そんなものが勝敗を決めることだって稀じゃない。
 
だからただ盛り上がるだけじゃダメだし
声援が必要なんだって力説したんだよね(笑)
 
 
その気持ちが届いたのかは分からないけれど
健大高崎の応援は本当に変わったよ。
選手を助ける応援になったって、いろんな人が口々に言ってた。
 
春の大会で、選手達がワーワー言うようになったのもビックリしたし
応援の改善案をいろいろ考えているところを見た時なんて、心震えたもの(笑)
 
 
 
 
 
 
 本当に色んなことがあったね。
 
 
私は相変わらずついて行ってただけだったけど
いろんな人と触れ合って話をする中で
親の気持ちや子供の気持ちを少しづつ分けてもらえて
なんだか追体験しているような気持ちになれた。
 
親達は"保護者"じゃなくて
選手一人ひとりの、そしてみんなのサポーターだったよ。
 
 
 
 
 
 
仲間というものを知った一年だった。
仲間じゃないことを知った一年だった。
 
想いの強さをみた一年だった。
人の葛藤をみた一年だった。
チームの成長をみた一年だった。
 
あたたかさに触れた一年だった。
愛おしくて仕方がなかった一年だった。
 
 
本当は選手達と一緒に卒業できたらいいとさえ思う。
 
だけど
志半ばでやめるのは、私じゃないから。
そういうわけにもいかないんだ。
 
次の一年は、私に何を与えるんだろう。
 
 
 
高校野球が終わった皆様は
いまごろ、どんな気持ちで過ごしているんだろうか。
 
私にかけられる言葉はないけれど。
こんな風に、不意に月を見上げたりしてるのかな…。
 
 
 
願わくば、また。
 
今度は聖域の外の仲間として会いたいな。
 
 

試合には負けてしまったけれど
間違いなく、日本一の、最高のチームだったよ!

そうだよね?

 

この学校で出逢えた縁に感謝します。




  
全国高校野球選手権記念 群馬大会






100回大会の頂上決戦は、またしても。


健大高崎前橋育英


3年連続同じ組み合わせ。
これもライバルの宿命ってやつなのか。

前橋育英は、今年は例年ほどではない
十中八九健大高崎だろう
というのが世間の予想。

だけど、強いから勝つわけじゃないのが夏なのです。






今日はキッズと一緒!💛

昨夏に、来年も一緒に見ようと約束して
もう1年もたったんだね~。
キッズはすこし声が低くなったね。

朝日新聞のジャンボダルマの頭頂に応援メッセージを書いて
ついでに記念グッズの申し込みを…

スタッフ「未成年の方で間違いないですよね?(^^)」
ま「はい!!!」

気持ちよく記念グッズを申し込んで、球場へ。






これまで越えてきた想いが
きっと、みんなを支えてくれる。






今日はキッズが野球見やすいように、すこし前の方の席に。

昨年の夏、遠慮してすこし離れて応援していた私に
こっちで一緒に応援しようと声をかけてくれたのが
当時2年生だった大柿くんのパパさん達だったんだ。

おかげで今、私はこの場所でメガホンを持って
迷いなく応援することが出来てる。
気さくに声をかけてくれて、仲間に入れてくれたこの代の父母さんたちには、本当に本当に感謝してる。

今日は命をけずって応援するよ。



試合開始。





先攻は健大高崎

準決勝は不完全燃焼だったであろう1番山下
いきなり死球で出塁すると
2番小林も四球で、無死一二塁。

く3番大越はお手本のような犠打で、一死二三塁といきなりチャンス到来!

さらに不完全燃焼だろう4番高山
二塁手正面、完全併殺コースも、二塁手が取りこぼしホームイン!

尚も走者三塁で、5番大柿
これも遊ゴに倒れると思いきや、一塁悪送球で2点目!
さらに6番嶋本の右越適時打で3点を先制!

もらったような3点だけど、相手のミスを確実に得点に繋げていく野球は
これまで1年間見てきた野球そのもの。

試合の先は明るい、か?







1回裏 前橋育英
さて、前橋育英はどうだ。

2番北原が遊失で出塁。
シートノックの時に取りこぼしてたから、必ず失策すると思ってたんだ。
でも、1回ならまだ大丈夫。

3番橋本は打球を右前に運び、走者一塁三塁。
さらに4番小池の右前適時打で、簡単に1点を返され3-1

これは、まさか。
また。

混戦を予感させる初回になった。


2回以降は投手も落ち着いてきて
少し締まった試合展開になってきた。

健大高崎は、3人で攻撃終了。
前橋育英も、走者を出すも得点には結びつかず。
2点リードしているけれど、全くそんな気がしない。


前橋育英は、健大高崎をよく研究してきてるよ。
春勝ち続けたぶん、データも多いしな。
最初から健大高崎に勝つための練習をしていたってのがわかる。

4回に5番大柿が右中間に打った時
センターが少し右寄りにポジションを取っていた。
健大高崎と前橋育英は、勝つためにやってることはそんなに変わらないのかもしれないな。


4回裏 前橋育英

7番剣持が中前安打で出塁。
8番恩田は堅実に犠打で送り、二死二塁。
9番笹澤は、フルカウントから四球をえらぶ。

この場面の四球はまずい。
ここからは3巡目を迎える1番から。
帰ってくるパターンのやつじゃないか…!

1番久保は、三塁線ギリギリのファール。
ほっと胸をなで下ろしたのもつかの間、打ち直した打球は二遊間を破り中前適時打。
3-2と1点差まで迫る。

なおも二死二三塁。
抑えて、抑えて…!!!

その願いが届いたのか
2番北原の打球を遊撃手の大越が落ち着いて捌いて、この場をなんとか最低限で切り抜けた。

大越くん。
君はもう、湯浅の代わりじゃない。
この3年間で、一番成長を感じる選手だよ…!






5回のグラウンド整備の段階で
健大高崎は、ヒット2本。
強打の健大高崎に、なんだか迷いが見える気がする。


6回表 健大高崎

これまで沈黙していた4番高山の二塁打で一死二塁とすると
5番大柿は遊ゴで、二塁ランナーが挟まれてしまう。

万事休すか…!といったところで
前橋育英落球で、オールセーフ!
千載一遇の超ラッキー!

6番嶋本は中飛に倒れるも、タッチアップで二死二三塁へ。

ここだ!ここしかない!
そしてここで立つのは、昨日今日とあたりの続く7番今井
ここ一番の集中力で、三遊間を破る適時打!
2点追加で、5-2とリードを3へと広げる。

当の本人は、攻めの走塁も二塁タッチアウト。
ナイスファイトだ!!!

毎年、春まで燻ってて、急に夏で覚醒する選手がいる。
今井くん、君もそうなのか?






その後、両校とも走者をだすも
後続続かず、8回まで試合は進む。


8回裏 前橋育英

4番小池をファールで追い込む。
フライを上げさせ、貰ったかとおもいきや…
二塁手と右翼手でお見合いして、これが二塁打となってしまう。

さっきの落球分を返済させられたってわけかい…。


得点には結びつかないながらも、確実に打ってはいる前橋育英。
一層盛り上がりを見せるスタンド。
逆転の予感に球場が前橋育英に味方してきて、いよいよ厳しくなってきた。

くそ、なんで球場外で黄色いうちわなんて配ってるんだよ!
ただ仰いでる人まで前橋育英の応援に見えてくる。


前橋の球場だし、こうなることはわかってた。
客席なんて見るな。
一塁側スタンドの声を信じろ。

健大高崎の応援は変わった。
みんなが試合に参加して、選手に力を与えられる応援になった。
どれほどの想いでスタンドに来て応援しているか、私は知ってる。

みんな声を枯らして応援してるよ!!!!!


5番横澤は歩かせて、走者一塁二塁。
6番丸山。確実に犠打を決め、二塁三塁へ。

7番には代打に石田がおくられた。
この一世一代の場で出てくる代打だ。
甘く入った球を見逃さず適時二塁打で、5-4の1点差へ。

まずい。まずい。

なおも一死二塁。
8番恩田を中飛に抑えるものの
9番笹澤についに同点適時打をうたれる。
5-5

なんで毎度毎度こうなんだ!
もう何年こんな死闘を見させられたらいいんだ…!

勢いは止まらない。
さっき適時打を打たれた1番久保もヒットで出塁し、二死一三塁。

2番北原をなんとか遊ゴでおさえ、二者残塁。
同点のまま9回へ…。


長い戦いは得意だろ!
健大高崎は、ここからが見せ所だよな…!!


9回表 健大高崎

6番嶋本、死球をうけて渾身のガッツポーズ(๑•̀ㅂ•́)و✧
まだ、まだいける!!!

今日イチの7番今井の打球は、気持ちが勝ったのか
遊撃がボールを弾いて、オールセーフ!!

選手変わって8番についた古屋。
完璧な送りバントで一死二三塁へ!
いけるよ!!

9番藤原は三振に倒れ
二死一二塁でまわってきたのは
看板ホームラン男の1番山下
見せてくれ…!!

前橋育英は勝負をさけ、ここで敬遠を選ぶ。

山下くんは、ここで敬遠される選手になったんだ。
ここで打つ男だと認められたって事だよ。


2番小林
守備は浅い。
捉えた当たりだったけれど、センター正面で捕球されアウト。
大チャンスを無得点で終えてしまう。

一塁ベースをまわって、悔しくてヘルメットを地面に叩きつけようとして、やめた小林くん。
君を応援していてよかったよ。
それが、健大高崎の教えだもんな。


前橋育英のエース恩田は1回戦からずっと先発で出てきて
今日もひとりで投げ抜いて、まだ健大高崎打線を抑えてる、


9回裏 前橋育英は3番から。
巡りあわせは、よくはない。

長い試合をやろうよ。
もうノドだって腫れて痛いし、酸欠だし
日差し当たりすぎて目の前チカチカするけどさ。


3番橋本
浮いた球をうたれ、中前安打で出塁。

4番小池は中飛で、まずは一死。
気持ちの勝負だ。

5番梅澤の鋭い打球は、三塁線へ!
ファールになれと願ったけれど、わずかにフェアゾーンへ落ちた。
その間に走者が帰ってきてーーー


その後は。






第100回全国高等学校野球選手権記念 群馬大会

健大高崎
300 002 000     
100 100 031X   
前橋育英








負けたんだな…。


この光景を見るのは、3度目だ。

一昨年は、土壇場の失策で。
昨年は、力を出し切れずに。

でも今年は、蓋を開けたらヒット数は前橋育英の半数以下。
このチームで打ち負けるなら、悔いは無い。
みんな本当に、よく頑張ったよ。


なんだろうな。
負けたのに、残念で仕方が無いのに
悔しさよりも、爽やかさが残るんだ。

やりきったからかな。


本当にいいチームになれたね。



私の夏も終わり。

また秋が始まるけれど、みんなにも私にも
すこし時間が必要かもしれない。



健大高崎を選んでくれてありがとう。

このチームで夢を見られたことを、誇りに思う。






 

今年も、またこの時が来てしまった。

 

 

 

 
 
 
ガチで39度のとろけそうな日に
何が悲しくて、お金払って野球みないといけないのか!
 
でも、見ずにはいられないんだよなあ。
私の愛したチームの、夏の結末。
 
 
 

 

 

 

今日は

 

健大高崎高崎商

 

 

誰が予想しただろう

同じ高崎同士の対決。

公式戦で当たるのは、93回大会の決勝以来?

 

ここ数年は健大高崎と前橋育英が群馬の高校野球を牽引しているけれど

高崎商も、なんども甲子園に出ている…いわゆる古豪ってやつだ。

 

 

 
 

 

 

勝てると思って余裕こいてると負ける

それが今年のトレンド。

特にこの夏は…大本命が1回戦で負けたりしてるしね。

 

 

私が見始めてからは、健大高崎はずっと決勝までいってるし

今年は特に負けの少ないチーム。

 

油断大敵とはわかっていても

心のどこかで負けるわけないという気持ちもある。

 

きっと私だけじゃない。

コールド試合になるだろうと予想しているのは。

 

 

 

試合開始。

 

 

 

 

 

 

先攻は高崎商

 

 試合は1回から動いた。

 

四球で走者を出し、高崎商の4番渡辺

真ん中高めを弾き返し、レフトスタンドへの2ランホームラン!

 

その後も連打で攻めを続けるも、得点は許さず。

 

 

高崎商は、しっかり球を選んでくる。

思っているよりもずっと強いぞ。

 

 

健大高崎の攻撃。

 

話題のスラッガー1番山下は四球で出塁。

 

この大会1人で投げ抜いている高崎商のエース小澤。

今朝は少し制球が定まらない模様。

 

2番小林は、フルカウントから打った球はセカンドへ。

完全なる併殺コースだったけれど、取りこぼしオールセーフ!

このプレーが、生死を分かつプレーだったんじゃないか。

 

今大会4HRと一騎当千の活躍を見せている3番大越

振ってくるかとおもいきや、素晴らしい犠打で走者を進め一死二三塁に。

さらに4番高山の犠飛で静かに1点を返す。

 

ミスターセンター前こと5番大柿

左フェンス直撃のタイムリーでさらに1点をかえり、同点とする。

本塁打量産のメンバーの中で5番をやっているのは、本塁打に期待しているからじゃない。

大事なところで仕事をできる勝負強さ、だよな!

 

さらに6番嶋本

日本一背の低い一塁手説まである嶋本くん。

流れを止めず勝ち越しの右適時打で3-2とした。

 

 

打者一巡で迎えた3回表 高崎商

 

第1打席で本塁打を放った4番渡辺

今度は低めのスライダーを打ち、再びレフトスタンドへ!

2打席連続弾。

すっかりお株を奪われちゃったな( ´•_•ก)

 

ソロだったのが救いか、試合は3-3の振り出しへ。

 

 

2本塁打に、もう勝ったような盛り上がりの高崎商スタンド。

同点なのに負けているような気持ちにさせられる健大高崎スタンド。

 

今日は暑さの関係で健大高崎ブラスもおやすみ。

応援の意味を感じる試合だ…

 

 

まだ負けちゃいない。頼むよ!

 

 

 

 

 

 

なんとか攻撃をしかけたい健大高崎だけれど

走者を出すも、併殺をとられあっという間にチェンジ。

 

その後チャンスでバントを仕掛けるも

153の併殺をとられたりと、うまくいかない。

 

これが、守備からリズムを作るってことだな。

機動破壊もなりを潜めるどころか、何もさせてもらえてない感じさえある。

 

 

いまいち乗り切らないまま、試合は後半戦へ。

 

 

 

 

 

 

高崎商のエース小澤

エンジンがかかってきてからは素晴らしい投球をしてる。

じゃあ健大高崎の先発投手久保田はというと

決して悪くない投球なんだ。

 

ネームバリューで、簡単に勝てるなんて思っちゃダメだね。

準決勝までくるチームなんだ。

弱いはず、ないよな。   

 

 

締まった展開が続く7回裏 健大高崎

 

打席には、この回表でスイッチし好投ぶりをみせる9番藤原

初球で左中間を真っ二つ!

 

無死二塁。

打順は再び1番へ。

反撃の鐘が鳴るか?

 

1番山下は、どうも奮わずセンターフライ。

さらに2番小林はショートライナー。

ここで手痛い3つめの併殺を食らう。

 

ここは、1点でも取っておきたかった…!

辛い展開が続く。

 

 

私の中では

チャンスは1試合に2回まで、って認識がある。

根拠はないんだけどさ。

 

拮抗した試合では、2度チャンスが巡ってくる。

それで逃してしまったら、勝利の女神はにげてゆく。

 

1度目は、1回の裏。

2度目は…ここだったんじゃないか?

 

 

私の背に冷たい汗がはしる。

耐えてくれ、みんな。

  

 

8回。

 

健大高崎リリーフの2年生投手藤原は

この上なく安定した投球を見せている。

 

久しぶりの走者をだし反撃の兆しをみせる高崎商

打席には連打男の4番渡辺が立つも、空振り三振で難を逃れた。

 

 

健大高崎スタンドの雰囲気が変わってきた。

 

みんなが口々に、選手達に声援を送るようになってきた。

選手達だけじゃなくて、保護者の皆様からも。

 

去年は私ひとりで大声出てたけど、今は違う。

本当は部外者の私じゃなくて

今しかない皆さんが選手達に声援を送ってあげてほしかったんだ…! 

 

 

本当にいいチームになったよ!

だからこそ、勝ってほしい!!

 

 

四球で出塁し、4番高山

今日はいい所がない。

ここで君がやらないと!

 

 という想いが迷いを生ませたのか

打球はたかーくあがってレフトフライ。

 

 

5番大柿

打つよりも早く、一走がスタート。

打った球は…三遊間を抜く!

君は本当に苦しい時に打ってくれる男だ…!!

 

その間一気に三塁に到達し、一死一三塁。

 

ここしかない。

ここしかないよ!!

 

 

6番嶋本

ここで初球スクイズか?と思うも、左打者の嶋本に代打は出ない。

なんでもいい、なにか打って!

 

そして振った球はショートフライ。

それだけはダメだ…!

走者動けず二死一三塁。

 

 

7番今井

最近あんまりよくなくて、昨日のフリーバッティングでも首を捻ってた。

だけど。

 

値千金のバッティングで、打球をレフト前へ!

走者1人帰って4-3、ついに均衡が破られた!!!

 

今井くんは、春からものすごくよくなった。

もっと良くなるという所で夏を迎えるのは惜しいけれど

すごく幅のある選手になったよ!

 

よくやってくれたね!!!!!\(^^)/

 

 

迎えた9回 高崎商の攻撃。

 

まだ負けない、という想いを感じて仕方が無い。

これが夏なんだ。

 

サードに飛んだ球を弾いてしまい、今大会初失策で出塁。

慌てちゃだめだよ!

 

さらに次の打者ではバントホップフライ。

一塁手が思い切り飛びつくも、届かずファール。

結局スリーバント成功で一死二塁。

 

お願い、守って…!!

 

一球ごとに歓声が上がり声援がとぶ。 

 

 

続く代打野村は、空振り三振。

 

あとひとつ!!

まだ勝ってない!!!

 

 

8番に経つのは、投手の小澤

死球を受け、二死一二塁。

 

頼む、頼む…!!!

 

 

9番にたった代打は長谷川

弟は、健大高崎にいる。  

なんの巡り合わせだろうな。

 

ストライクだと思ったら、ボール。

三振だと思ったら、ファール。

あとひとつが遠い。

 

さらに気合の一発はよもやホームランかと思わせるも、わずかに切れてファール。

 

負けられない。

負けたくない。

そんな想いが交錯し続ける

 

 

そして外野に飛んだ打球は…

 

 

センターフライ!!!!!

 

 

最後は、センターを守る今井君が

大事そうに捕球をして。

 

 

 

ゲームセット!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

高崎商業 201 000 000

健大高崎 300 000 01×

 

 

 

いつもなら負けている試合あった。

 

だけど今は。

山下くんが打てなくても、勝てる力があるんだよ!

 

 

ここまでコールドで勝ってきたけれど

こで辛い戦いになったことが、明日の決勝で必ず意味を為してくる。

 

必ず、甲子園に"戻ろう"な!!!

 

 

 

 

 

 

 

試合後。

 

 

 

 

 

 

これまで託された想いを持って

高崎商の皆様が選手を待ってた。

 

勝ちたかったよな…。

 

 

高校野球は感動だのなんだというけれど

私は何となく、そういう言葉を安易に使うのに抵抗があるんだ。

 

夏は、戦争だ。

甲子園に行くということは

ほかの全ての球児たちの夢を砕いていくということだから。

 

 

ごめんね。

それでも。

 

 

 

 

 

 

砕いた夢をこえ

みんなの想いを背負って

 

 

戦ってくれ。

 

そのために、みんなは群馬に来たんだから。

 

 

 

明日は決勝。

 

群馬の夏が、終わる。

 

 

 

 

 

 

群馬の夏も、あと2日。

 

 

激戦の前の日。

学校によってみた。

 

 

 

 

 

 

悪くない雰囲気で、軽く調整をしている選手たち。

 

明日は準決勝。

ほどよい緊張感。

 

明日はいい試合になりそうな気がする。

 

 

みんな、がんばってね。

 

 

 

 

選手たちの様子も確認し、私の心も決まったところで。

 

メロディーロードを通って

激戦の前の一息をつきに向かったのは…

 

 

 

 

 

 

四万温泉!

 

 

「四万の病に効く伝説の湯」

草津・伊香保に続いて、上毛三名湯の一つ。

 

草津も伊香保も、たいへんな賑わいの温泉街だから

ここもどんな観光地なのかと思ったら…

 

 

 

 

 

 

昔から時間が進んでいないような

ひっそりとした温泉街。

 

今日が平日だからかもしれないけれど…

 

 

こういうのすごい好き♥

 

 

私は第一線級の有名温泉郷より

PR下手だけどポテンシャルは高い、こういう静かな温泉が好きなんだよ!

 

この景観を独り占めして、誰にも影響されずに羽を伸ばせる

私だけの場所、って感じでさ♪

 

 

車を止めて、少し歩いて。

 

朱い橋が見えてきた。

 

 

 

 

 

 

ここ、何を隠そう

「千と千尋の神隠し」のモデルになった湯屋なのだ!

 

千と千尋といえば、九份!と思う人も多いけれど

一つの作品の中でも、いろいろな場所がモデルになってるのです。

 

ここは、千が働いていた油屋のモデルの場所ね。

 

 

ここに来るまでに通ったメロディーロードも

いつも何度でも、だったな。そういえば。

 

 

その場所こそーー

 

 

 

 

 

 

積 善 館 。

 

 

善が積もる館。

 

ここら辺ではかなり大きな旅館らしい。

本館、別館といくつかの建物があって、すごく敷地が広いみたい。

浴衣を着て建物を見に来てる人もいる。

 

 

 
 
 
 
元禄の湯。
なんと国の有形文化財に登録されているらしい!
 
外観は、渓谷のお風呂らしい木造のつくり。
さっそく、中へ入ってみよう!
 
 
 
 
 
 
大正の趣だ…!!
 
 
昭和チックだとおもったら
まさかの大正ロマンな感じでしたか!
 
大風呂が一般的ではなかった時代の
小さな湯船がいくつもあるつくり。
ひんやりと冷たいタイル張りの床。
 
大きな窓からの光が、ほんのり翠色のお湯に反射してる。
 
 
んん~……イイ(*^^*)
 
 
 
 
 
 
▪ナトリウム・カルシウム 塩化物硫酸塩温泉
 
別名「胃腸の湯」
肌に触れると保湿効果
飲めば胃腸を活発に。
 
源泉温度は60度くらいらしいんだけど
湯船の温度はぬるめで、ここちよーく眠れる感じ(笑)
 
浴槽の淵に頭をもたげて
おうちのお風呂よりちょっと大きめの湯船に大の字になって
プカプカ浮いてお湯を楽しむ。
 
 
あーー、イイ♥(2回目)
 
 
 
 

  

 

蛇口が劣化して析出物が付着して、劣化してる。

 

ここから温泉が出てくるのかと思いきや

湧いているのは湯船の底かららしい。

ふむ、確かに1箇所だけ熱いところがある。

 

じゃあこの蛇口は何なんだろう…?

 

 

温泉といえばやっぱり露天!が好きだけれど

屋内は屋内の、隔離される魅力があって。

 

ダンスホールみたいな高い天井に音がよく響くから

貸切状態なのをいいことに、軽く歌とか歌ってみたりして

すっかりご機嫌のまぁゅん氏。

 

 

小一時間お風呂にはいって

手のひらまでふやけた所で、お湯から上がった。

 

 

 

ふろ場を出て、外の風を…。

 

 

 

涼し!!!

 

 

 

四万温泉は、山の上。

同じ群馬でも、前橋に行けば40℃近いけれど

山に来たら10度ちかくも違うんだね!

 

ミンミンゼミの鳴き声を聞きながら

うちわでパタパタ仰ぎながら風にあたると

はやくも夏の終わりさえ感じる。

 

都会に戻りたくないなぁ…。

 

 

かき氷でも食べながら

ずっとここに住んでしまいたいよ。

 

 

 

高崎から、小一時間。

 

ほんの少し走るだけで見つかる、ひと時の休息。

 

 

 

明日からは、戦場だ。

だけど今だけは。

 

 

こんな夏だって、いいじゃないか

 

 

 

 

 

これまでのあらすじ

奥飛騨の福地温泉に来ました。

飛騨はどこ行っても趣が違ってほんといいよ。

 

 

 

 

 

 

朝。

 

 

旅館の近くで朝市があるっていうから、行ってみることに。

 

近くに朝市やってそうな広場なんてあったかな?

 

 

 

 

 
 
え?
もしかして、これ?
 
朝市っていうか…
 
 
店舗じゃん。
 
 
いや、朝しかやってないなら朝市でも間違ってないのかもしれないけどさ。
私が思ってたのとずいぶん違う…。
 
市場ってのは、いろんな屋さんが犇めき合ってる状態で
雑貨屋さん一店舗しかないってのは、市場とはちがうのでわ…。
 
…。
 
野暮なことは言いっこなしってか(*゚ー゚)ゞ
 
 
 
 
 
 
それでなんなんだこの昭和30年代の趣は!
 
 
いい感じだけども!
昔ながらとかそういう次元じゃないじゃないか!
 
一体何が本当に販売目的で
何が半分アンティーク品の展示になってるのかわからない。
こりゃスゲー!
 
 
それで、私が選んだものは。
 
 
 
 
 
蜂の子。
 
このへんの珍味らしい。
耳鳴りに効くらしい。
 
 
 
 
ううぇぇえぇぇぇぇ…(;´Д`)
 
 
モロ蜂の幼虫じゃないですか…。
グロテスクすぎる…。
 
…。
 
 
味は結構いけるじゃん…。
 
触感はモタ~っとしてて最悪だけど汗
お父さんに木の実とか言って食べさせよう←
 
 
 
 
 
 
さて。
 
 
福地温泉から、車でまもなく行くと駐車所が見えてきた。
ここからは、バスに乗り換えて…
 
 
 
 
 
 
上高地へ!
 
 
上高地は、マイカーでは行くことが出来ないらしい。
タクシーか、バスか、自転車のみ。
 
え?じゃあ住人は?
誰も住んでいないらしい。
徹底的してんな~。
 
 
どこで降りるか少し迷って
イチバンの観光スポット「河童橋」という停留所の一つ前…
「大正池」というところから1時間ほど歩いていく事にした。
 
いい感じに散策路になっているしね!
 
 
 
 
 
 
じゃじゃん!
 
 
めちゃくちゃキレイ!!!✨✨✨
 
 
 
 

 

 

なんかもう引くくらい水キレイ。

沖の方の水底の石が見える。

 

キレイすぎて魚とかも住めなそうな勢い。

 

 

人が住んでないというだけで、こんなに綺麗になるのか?

それとも、人云々関係ないのかな?

 

妖精とかいるよ、ここ。

 

 

 

 
 
 
遊歩道を歩く。
 
 
実は中学の修学旅行先が飛騨だったんだ。
 
当時は飛騨とか地味すぎる、京都と一緒じゃんと思ったもんだけど
今思ったら、修学旅行がなければ永久に岐阜を知らない人も居ただろう。
そう思ったら、むしろセンスの光るチョイスだったかもしれないね。
 
飛騨高山の街を歩いて
飛騨牛とか食べて
雪山でソリとかして
それから、上高地で白樺の切り株に絵を描いたんだけど…
 
 
上高地ってこんなだったかな?
風景的なのは全く記憶にない。
 
 
 
 
 
 
ここは本当に日本なのかな?
 
 
なんとなく、私のイメージするスイスってこんな感じ。
ハイジ的な…。
 
 
 
 
 
 
ファンタジーじゃん。
 
 
RPGでいったら、終盤のエンカウントしない聖地的な所じゃん。
ここに蛍とかいたりしたら
もう魂奪われるんじゃないかってくらいキレイだろう。
 
ちょこっと水に触れてみたら
雪解け水みたいに冷たい。
指先が浄化される…!(´-`).。oO
 
 
水面が揺れることもなく
音もなく水が流れていて
時間が止まっているみたいだ。
 
 
 
 
 
 
この日は雨予報だったはずだけど
一滴も降らないな。
 
ここ1年で50ヶ所以上の寺社仏閣をめぐった結果
絶対に雨の降らない女になった!
台風も避けていき、雨雲は私の上だけ穴があくくらいの勢い。
 
これはもう、神様的なものがついてるでしょ✨
百発百中だもん、いまのところ。
 
 
少し歩いてると、川沿いの道に出た。
 
 
 
 
 
 
 
見れば見るほど美しい…。
 
 
私がphotoshopで加工して風景詐欺してるわけでもないんだぜ。
なのにこの美しさ。
考えられる?
 
本当にきれいなものってのは
見てるだけで幸せになるね。
心洗われるとかより、なんかもっと高次元で。
 
護りたいこの自然、って感じ。
 
 
 
 
 
 
岐阜ってのは、どうにもPRがへたで
慰安旅行で温泉に、って人以外は、あえて岐阜に旅行!とはならないと思う。
 
 
でも、いつか。
 
 
私と出かけることを望んでくれる人が
岐阜を見たことが無いというのであれば
 
 
こんなにも美しい景色があることを知ってほしい。
そして好きになってほしい。
 
何の縁もゆかりもない岐阜だけど。
 
 
 
来年あたり、また来るか。