決戦の群馬 決勝 | 社会の窓まで ―飽くなき探求心―

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全国高校野球選手権記念 群馬大会






100回大会の頂上決戦は、またしても。


健大高崎前橋育英


3年連続同じ組み合わせ。
これもライバルの宿命ってやつなのか。

前橋育英は、今年は例年ほどではない
十中八九健大高崎だろう
というのが世間の予想。

だけど、強いから勝つわけじゃないのが夏なのです。






今日はキッズと一緒!💛

昨夏に、来年も一緒に見ようと約束して
もう1年もたったんだね~。
キッズはすこし声が低くなったね。

朝日新聞のジャンボダルマの頭頂に応援メッセージを書いて
ついでに記念グッズの申し込みを…

スタッフ「未成年の方で間違いないですよね?(^^)」
ま「はい!!!」

気持ちよく記念グッズを申し込んで、球場へ。






これまで越えてきた想いが
きっと、みんなを支えてくれる。






今日はキッズが野球見やすいように、すこし前の方の席に。

昨年の夏、遠慮してすこし離れて応援していた私に
こっちで一緒に応援しようと声をかけてくれたのが
当時2年生だった大柿くんのパパさん達だったんだ。

おかげで今、私はこの場所でメガホンを持って
迷いなく応援することが出来てる。
気さくに声をかけてくれて、仲間に入れてくれたこの代の父母さんたちには、本当に本当に感謝してる。

今日は命をけずって応援するよ。



試合開始。





先攻は健大高崎

準決勝は不完全燃焼だったであろう1番山下
いきなり死球で出塁すると
2番小林も四球で、無死一二塁。

く3番大越はお手本のような犠打で、一死二三塁といきなりチャンス到来!

さらに不完全燃焼だろう4番高山
二塁手正面、完全併殺コースも、二塁手が取りこぼしホームイン!

尚も走者三塁で、5番大柿
これも遊ゴに倒れると思いきや、一塁悪送球で2点目!
さらに6番嶋本の右越適時打で3点を先制!

もらったような3点だけど、相手のミスを確実に得点に繋げていく野球は
これまで1年間見てきた野球そのもの。

試合の先は明るい、か?







1回裏 前橋育英
さて、前橋育英はどうだ。

2番北原が遊失で出塁。
シートノックの時に取りこぼしてたから、必ず失策すると思ってたんだ。
でも、1回ならまだ大丈夫。

3番橋本は打球を右前に運び、走者一塁三塁。
さらに4番小池の右前適時打で、簡単に1点を返され3-1

これは、まさか。
また。

混戦を予感させる初回になった。


2回以降は投手も落ち着いてきて
少し締まった試合展開になってきた。

健大高崎は、3人で攻撃終了。
前橋育英も、走者を出すも得点には結びつかず。
2点リードしているけれど、全くそんな気がしない。


前橋育英は、健大高崎をよく研究してきてるよ。
春勝ち続けたぶん、データも多いしな。
最初から健大高崎に勝つための練習をしていたってのがわかる。

4回に5番大柿が右中間に打った時
センターが少し右寄りにポジションを取っていた。
健大高崎と前橋育英は、勝つためにやってることはそんなに変わらないのかもしれないな。


4回裏 前橋育英

7番剣持が中前安打で出塁。
8番恩田は堅実に犠打で送り、二死二塁。
9番笹澤は、フルカウントから四球をえらぶ。

この場面の四球はまずい。
ここからは3巡目を迎える1番から。
帰ってくるパターンのやつじゃないか…!

1番久保は、三塁線ギリギリのファール。
ほっと胸をなで下ろしたのもつかの間、打ち直した打球は二遊間を破り中前適時打。
3-2と1点差まで迫る。

なおも二死二三塁。
抑えて、抑えて…!!!

その願いが届いたのか
2番北原の打球を遊撃手の大越が落ち着いて捌いて、この場をなんとか最低限で切り抜けた。

大越くん。
君はもう、湯浅の代わりじゃない。
この3年間で、一番成長を感じる選手だよ…!






5回のグラウンド整備の段階で
健大高崎は、ヒット2本。
強打の健大高崎に、なんだか迷いが見える気がする。


6回表 健大高崎

これまで沈黙していた4番高山の二塁打で一死二塁とすると
5番大柿は遊ゴで、二塁ランナーが挟まれてしまう。

万事休すか…!といったところで
前橋育英落球で、オールセーフ!
千載一遇の超ラッキー!

6番嶋本は中飛に倒れるも、タッチアップで二死二三塁へ。

ここだ!ここしかない!
そしてここで立つのは、昨日今日とあたりの続く7番今井
ここ一番の集中力で、三遊間を破る適時打!
2点追加で、5-2とリードを3へと広げる。

当の本人は、攻めの走塁も二塁タッチアウト。
ナイスファイトだ!!!

毎年、春まで燻ってて、急に夏で覚醒する選手がいる。
今井くん、君もそうなのか?






その後、両校とも走者をだすも
後続続かず、8回まで試合は進む。


8回裏 前橋育英

4番小池をファールで追い込む。
フライを上げさせ、貰ったかとおもいきや…
二塁手と右翼手でお見合いして、これが二塁打となってしまう。

さっきの落球分を返済させられたってわけかい…。


得点には結びつかないながらも、確実に打ってはいる前橋育英。
一層盛り上がりを見せるスタンド。
逆転の予感に球場が前橋育英に味方してきて、いよいよ厳しくなってきた。

くそ、なんで球場外で黄色いうちわなんて配ってるんだよ!
ただ仰いでる人まで前橋育英の応援に見えてくる。


前橋の球場だし、こうなることはわかってた。
客席なんて見るな。
一塁側スタンドの声を信じろ。

健大高崎の応援は変わった。
みんなが試合に参加して、選手に力を与えられる応援になった。
どれほどの想いでスタンドに来て応援しているか、私は知ってる。

みんな声を枯らして応援してるよ!!!!!


5番横澤は歩かせて、走者一塁二塁。
6番丸山。確実に犠打を決め、二塁三塁へ。

7番には代打に石田がおくられた。
この一世一代の場で出てくる代打だ。
甘く入った球を見逃さず適時二塁打で、5-4の1点差へ。

まずい。まずい。

なおも一死二塁。
8番恩田を中飛に抑えるものの
9番笹澤についに同点適時打をうたれる。
5-5

なんで毎度毎度こうなんだ!
もう何年こんな死闘を見させられたらいいんだ…!

勢いは止まらない。
さっき適時打を打たれた1番久保もヒットで出塁し、二死一三塁。

2番北原をなんとか遊ゴでおさえ、二者残塁。
同点のまま9回へ…。


長い戦いは得意だろ!
健大高崎は、ここからが見せ所だよな…!!


9回表 健大高崎

6番嶋本、死球をうけて渾身のガッツポーズ(๑•̀ㅂ•́)و✧
まだ、まだいける!!!

今日イチの7番今井の打球は、気持ちが勝ったのか
遊撃がボールを弾いて、オールセーフ!!

選手変わって8番についた古屋。
完璧な送りバントで一死二三塁へ!
いけるよ!!

9番藤原は三振に倒れ
二死一二塁でまわってきたのは
看板ホームラン男の1番山下
見せてくれ…!!

前橋育英は勝負をさけ、ここで敬遠を選ぶ。

山下くんは、ここで敬遠される選手になったんだ。
ここで打つ男だと認められたって事だよ。


2番小林
守備は浅い。
捉えた当たりだったけれど、センター正面で捕球されアウト。
大チャンスを無得点で終えてしまう。

一塁ベースをまわって、悔しくてヘルメットを地面に叩きつけようとして、やめた小林くん。
君を応援していてよかったよ。
それが、健大高崎の教えだもんな。


前橋育英のエース恩田は1回戦からずっと先発で出てきて
今日もひとりで投げ抜いて、まだ健大高崎打線を抑えてる、


9回裏 前橋育英は3番から。
巡りあわせは、よくはない。

長い試合をやろうよ。
もうノドだって腫れて痛いし、酸欠だし
日差し当たりすぎて目の前チカチカするけどさ。


3番橋本
浮いた球をうたれ、中前安打で出塁。

4番小池は中飛で、まずは一死。
気持ちの勝負だ。

5番梅澤の鋭い打球は、三塁線へ!
ファールになれと願ったけれど、わずかにフェアゾーンへ落ちた。
その間に走者が帰ってきてーーー


その後は。






第100回全国高等学校野球選手権記念 群馬大会

健大高崎
300 002 000     
100 100 031X   
前橋育英








負けたんだな…。


この光景を見るのは、3度目だ。

一昨年は、土壇場の失策で。
昨年は、力を出し切れずに。

でも今年は、蓋を開けたらヒット数は前橋育英の半数以下。
このチームで打ち負けるなら、悔いは無い。
みんな本当に、よく頑張ったよ。


なんだろうな。
負けたのに、残念で仕方が無いのに
悔しさよりも、爽やかさが残るんだ。

やりきったからかな。


本当にいいチームになれたね。



私の夏も終わり。

また秋が始まるけれど、みんなにも私にも
すこし時間が必要かもしれない。



健大高崎を選んでくれてありがとう。

このチームで夢を見られたことを、誇りに思う。