フインキーのふんいき レビュー -80ページ目

マンガ「テルマエ・ロマエ」 Ⅰ巻

この漫画、最近流行ってるらしく読んでみました。

テルマエ・ロマエ I (BEAM COMIX)/ヤマザキマリ
¥714
Amazon.co.jp

表紙やタイトルから堅そうなイメージを受けますが、実はギャグマンガです。
それもお風呂に関するお話。

ストーリーは建築家のルシウスが古代ローマと近代の日本を行ったり来たりして、日本の風呂周りのアイデアをパクって古代ローマの風呂をどんどん近代化させていくというもの。

日本の風呂というと、今の自分達には全然新鮮味はないですが、古代ローマ人にとっては明らかなオーバーテクノロジーで、その初期ショックを受けたルシウスの過剰な反応を楽しむような作品となってます。
そして、それを故郷のローマで実装することで成功し、どんどん名声を上げていく様もなかなか楽しい。

しかし、一話完結型で毎回展開が同じため、何話か読み進めていくと先が読めてきます。
風呂シリーズも限界があるのか、さすがに後半は失速ぎみ。二巻もこのまま行くの?
でも退屈しないのは、風呂という題材が馬鹿らしくも新鮮で、ちょくちょく入れてくるギャグがいい意味で期待を裏切ってくれるからでしょう。

しかし、設定自体はギャグながらも、実際に笑える部分は少なめ。
また、読み終わってみると出落ちな気さえしてきて、巷の評判の良さから期待すると、肩透かしをくらうかもしれません。
トータルで見ると、これからに期待かなぁ。

DVD「虹色★ロケット」 レビュー

伊藤峻太監督。
高校生が道徳ビデオ制作の一環として自主制作した映像。

虹色★ロケット デラックス版 [DVD]/伊藤峻太,松永祐佳,平山みな美
スコア選択: ★★★

色々なモノを背負った7人の高校生が織りなす青春ドラマ。


高校生が作ったためか、声が聞こえにくかったり、設定の矛盾するとこがあったり、演技が下手だったりと色々目に付く箇所はあるけど、それほどひどい内容じゃない。
これを見ると、高校生なりの訴えが伝わってくるようだった。

道徳用に作られたらしいが、こんな映像が教材だったら、どの学生も楽しく見れたんじゃないかなぁ。
そのへんの命を粗末に扱い感動を狙った映画より、この作品の方がよっぽど命の大切さを考えさせる説得力がある。

もちろん、よくあるドラッグや自殺、イジメなど含まれている。
これをどうすれば押し付けがましくなく伝わるか、色々試行錯誤したであろう跡がストーリーや演出から見受けられた。

ストーリー、演出だけでなく、小物、撮り方もなかなか凝っていて、高校生のくせに!とつい言ってしまう。
お世辞なので悪しからず(笑)

プロの作品と比べてしまうと、どうしても見劣りしてしまうんだけど、高校生に戻って教室で見てる気分になれば、自然とのめり込んでしまうもんなんだよなぁ。

小説「沈黙者」 折原一

~者シリーズは誘拐者失踪者冤罪者 に続き4作目。

沈黙者 (文春文庫)/折原 一
スコア選択: ★★★★

新年早々、一家4人が惨殺された。
ただ一人被害を免れた娘と、行方不明の弟を残して。
その10日後に老夫婦の変死体が発見される。
一方、万引きと暴行で逮捕された男が名前を名乗らず逮捕される事件があった。
彼は行方不明である被害者の弟なのか?


久しぶりにこのシリーズを読んだせいか、最近読んだものと比べて、やけに全うとした文章で驚いた。
過去の自分の記事を見たら、なるほど真面目なシリーズなのね、納得。

さて、この話、よく出来ている。
今、あらすじを書いているときにも、あれっ?と思ってしまった。
あらすじにも、惑わせるような文章が含まれているのだ。
うーん、これはどう考えてもはまってしまう。。。

そのトリックは珍しく理解しやすく、初期の折原作品のよう。
久しぶりに折原作品で感動が味わえたので、初心者にもオススメできる。
一回読んだだけでも、そのプロットの緻密さは伺えるはず。

詳しくは書かないが、この本を読んで一番しっくり来ないのはストーリーではなく、その万引き男に下された刑だと思う。
果たして、大した罪(殺人など)でもないのに身元を黙秘することで懲役6年の刑が下されるのか?
…なるらしい(章末の解説より)。
となると、もう特に文句ありません。

他の~者シリーズと比べても、分量は少なめなので読みやすく、驚きも相応のモノがあり、読んでも損はないと思う。

CD「アリバイと40人の盗賊」 ロボピッチャー

素敵なバンドを見つけた。

その名もロボピッチャー
セガのおもちゃじゃないよ。


アリバイと40人の盗賊/ロボピッチャー

スコア選択: ★★★★★


このバンド(2004年CDデビュー)を最近知ったんだけど、レーベルの関係でアルバムがこないだ全て(4枚)廃盤になったらしく、初めましてから何とも残念な感じである。
売れてなさそうなのにAmazonではミニアルバムが4000円を超えてるという異常な状況もあって、実際よく分からないバンドだ。
ちなみにまだまだ現役活動中、今度東京に来たらライブに行こうと思う。

調べてみたら渋谷のツタヤでレンタルしてたので早速全て揃えた。

$フインキーのふんいき レビュー


そもそも知ったきっかけがニコ動という時点で残念なんだけど、廃盤のわりに曲自体はとんでもなく良い。
ジャンルはポップスで、歌謡ジャズやテクノなんか取り入れつつ、ボーカルの声質や滑舌の良さ、聞いたことあるようなメロディから昭和の香りもしたりする。

特筆すべきはそのポップセンス。
とにかく、いい意味で男臭い、熱い!
思わずニヤニヤしてしまうメロディとその詩のギャップに自分はやられた。

良い点を書いたが、このバンド万人受けはしない。
アルバムを聴いてみたら分かると思う。すごい濃いから(笑)


とりあえず知ったきっかけの動画をのせておくので、気になったら見てね。



何気にヒダリも気になるわけです。


今のとこ、唯一ニコ動に上がってる動画もどうぞ。スルメ曲。

小説「ファンレター」 折原一

覆面作家にまつわる連作短編集。

ファンレター (講談社文庫)/折原 一
スコア選択: ★★★★

そういえば前に同筆者の「覆面作家 」という本を読んだ気がする。
あまり覚えてないけど、個人的には今作のほうが好き。

内容は覆面作家の西村香がその周りの人々に振り回されるというもの。
最初の方は、熱狂的なファンがファンレターを通じてどんどんエスカレートしていき、自滅していく…という趣向のものが多く、そのファンの豹変ぶりが実際にありえそうで怖くも面白い。
そして、それをヒラリとかわす西村香の手際の良さが、またやられた!という気にさせてくれる。

読んでいくうちに西村香の本性が現れてくるんだけど、その下品な素行や考えなどは賛否両論ありそう。
ここは最後まで謎のまま終わらせてもよかったと思う。

一つの話が短く驚きは小さいが、全てにどんでん返しが用意されていて、今度はどんなトリックだろう?と考える楽しさがある。
これは誰にでもオススメできるかな~。