DVD「真木栗ノ穴」 レビュー
深川栄洋
監督。
山本亜紀子の小説「穴」を映画化したもの。
タイトルは”まきぐりのあな”と読みます。
築40年のボロアパートに住む作家の真木栗勉(西島秀俊)はある日、壁に穴を見つけた。
それも左右の壁にひとつずつ。
左に住むのはボクサー、右側は空き部屋だ。
そんなとき、右の部屋に女の人が引越してきた。
その日から隣の部屋を覗く生活が…
ジャンルはエロティックホラー。
隣の部屋を覗くなんて、聞いただけでエロチックですよね。
内容もまさに想像した通り。
売れない作家が隣を覗いて、その事をネタに官能小説を書くという話です。
この前見た「おと・な・り 」が清純派なら、こっちは本性さらけだし派。
とはいえ、主人公の西島さんに関してはいやらしさを感じません。
彼の性的な描写はなく、あくまで外から鑑賞してる身分、いわば自分たちと同じです。
また、そのキャラクターはどこか可笑しく、暗く怪しい雰囲気にいいアクセントになってました。
垢抜けないとこがまた西島さんにぴったりというか、なりきっているというか。
そして、ストーリーはエロからホラーへ。
真木栗さんが書く話が次々と現実に起こってくるようになります。
怖くはないけど、ミステリアスで前半とはまた違った意味で目が離せません。
ラストも意味深で何回も見たくなる不思議な魅力があります。
見終わった後はミステリ小説を読み終わったような気分になりました。
エロは期待しないほうがいいです。そっちがメインではないので。
山本亜紀子の小説「穴」を映画化したもの。
タイトルは”まきぐりのあな”と読みます。
- 真木栗ノ穴 [DVD]/西島秀俊,粟田麗,木下あゆ美
スコア選択: ★★★★
築40年のボロアパートに住む作家の真木栗勉(西島秀俊)はある日、壁に穴を見つけた。
それも左右の壁にひとつずつ。
左に住むのはボクサー、右側は空き部屋だ。
そんなとき、右の部屋に女の人が引越してきた。
その日から隣の部屋を覗く生活が…
ジャンルはエロティックホラー。
隣の部屋を覗くなんて、聞いただけでエロチックですよね。
内容もまさに想像した通り。
売れない作家が隣を覗いて、その事をネタに官能小説を書くという話です。
この前見た「おと・な・り 」が清純派なら、こっちは本性さらけだし派。
とはいえ、主人公の西島さんに関してはいやらしさを感じません。
彼の性的な描写はなく、あくまで外から鑑賞してる身分、いわば自分たちと同じです。
また、そのキャラクターはどこか可笑しく、暗く怪しい雰囲気にいいアクセントになってました。
垢抜けないとこがまた西島さんにぴったりというか、なりきっているというか。
そして、ストーリーはエロからホラーへ。
真木栗さんが書く話が次々と現実に起こってくるようになります。
怖くはないけど、ミステリアスで前半とはまた違った意味で目が離せません。
ラストも意味深で何回も見たくなる不思議な魅力があります。
見終わった後はミステリ小説を読み終わったような気分になりました。
エロは期待しないほうがいいです。そっちがメインではないので。
DVD「大丈夫であるように -Cocco 終らない旅‐」 レビュー
是枝裕和
監督。
ドキュメンタリー作品です。
この作品を見る人は二つに分けられると思います。
一つはCoccoのファン。
もう一つは是枝監督だから…と見る人。
自分はどちらかと言えば後者寄りです(Coccoも好き)。
でも、これが是枝監督だから撮れたか?というと疑問に感じます。
なので、是枝監督目当てで見る人は、映画ではなくドキュメンタリーということを前提に見て欲しいと思います。
命、希望が大きなテーマとして掲げられている今作。
それは感受性の強いCoccoだから、ここまでメッセージ性の強い作品になったのだと感じます。
感受性が強い。
青森の六ケ所村を訪れコンサート会場で涙、故郷沖縄のことで涙、この撮影期間だけでどれほど涙を流したか分かりませんが、Coccoの感受性の豊かさは窺い知れます。
一番共感したのはその考え方。
Coccoは10代の若い頃と、今では生に対して考え方が大きく違っています。
死に対して未練がなかったのに、今では生きたいと思っている。
それは年をとるたび、生きなきゃいけない理由が増えてくるから、と語っていました。
この部分には誰しも共感するものがあるのではないでしょうか。
それは動物にとっても同様で、これがメインのジュゴンのことにつながります。
詳しくは書きませんが、その想いは形となり「ジュゴンの見える丘」という名曲ができました。
この想いを知ってから、聞くと感動は一入。
最後に文章で、この結末が書かれているので、最後まで見逃さず見てください。
今作、Coccoファンは面白く見れると思います。
是枝ファンは肩透かしをくらいます。
でも、Coccoの歌と想いには惹かれるものがあるはず。
ということで、おすすめ度は星3つ。
ドキュメンタリー作品です。
- 大丈夫であるように-Cocco 終らない旅-(初回限定盤) [DVD]/Cocco
スコア選択: ★★★
この作品を見る人は二つに分けられると思います。
一つはCoccoのファン。
もう一つは是枝監督だから…と見る人。
自分はどちらかと言えば後者寄りです(Coccoも好き)。
でも、これが是枝監督だから撮れたか?というと疑問に感じます。
なので、是枝監督目当てで見る人は、映画ではなくドキュメンタリーということを前提に見て欲しいと思います。
命、希望が大きなテーマとして掲げられている今作。
それは感受性の強いCoccoだから、ここまでメッセージ性の強い作品になったのだと感じます。
感受性が強い。
青森の六ケ所村を訪れコンサート会場で涙、故郷沖縄のことで涙、この撮影期間だけでどれほど涙を流したか分かりませんが、Coccoの感受性の豊かさは窺い知れます。
一番共感したのはその考え方。
Coccoは10代の若い頃と、今では生に対して考え方が大きく違っています。
死に対して未練がなかったのに、今では生きたいと思っている。
それは年をとるたび、生きなきゃいけない理由が増えてくるから、と語っていました。
この部分には誰しも共感するものがあるのではないでしょうか。
それは動物にとっても同様で、これがメインのジュゴンのことにつながります。
詳しくは書きませんが、その想いは形となり「ジュゴンの見える丘」という名曲ができました。
この想いを知ってから、聞くと感動は一入。
最後に文章で、この結末が書かれているので、最後まで見逃さず見てください。
今作、Coccoファンは面白く見れると思います。
是枝ファンは肩透かしをくらいます。
でも、Coccoの歌と想いには惹かれるものがあるはず。
ということで、おすすめ度は星3つ。
DVD「アイランドタイムズ」 レビュー
深川栄洋
監督。
2006年公開。
すごく大切なひとがいれば、世界に意味なんて無くったって平気だよ
東京最南端の離島“青ヶ島”に暮らす中学3年生の昌治(柳沢太介)。
彼は新聞の来ないこの島に新聞を作って配っている。
しかも購読率は全世帯の80%を誇る島唯一の新聞だ。
ある日、この島に同級生の女の子、夕希(仲里依紗)が転校してきた。
内心ウキウキの昌治は…
ストーリーは昌治が夕希、そして先輩の亮二(細田よしひこ)とのつながりを通して成長していくもの。
このキーパーソンである夕希と亮二には共通点があります。
・東京で挫折して島へ来た
・突出した才能がある
昌治はこの二人に大いに影響を受け、高校進学のために東京へ行くことに疑問を感じ始めます。
才能のある二人がこの島にいるのに、自分が東京に出る意味はあるのだろうか?と。
その後の夕希の道の示し方、亮二との必死のやりとりが秀悦なので、ぜひそこを見て欲しいと思います。
仲里依紗がこんないい演技をできるなんて知らなかったです。
改めてそれを引き出した監督にも拍手をしたい。
普段見慣れない自然の風景もいいですが、音楽も何気にいい味を出してます。
後半に流れる合唱の曲では今までの思いがブワッと噴出してきて、ここからもうダメでした。
最後は母親の愛にノックダウンされ終了。
心地よい感動に浸れる良作でした。
2006年公開。
- アイランドタイムズ [DVD]/柳沢太介,仲里依紗,児島美ゆき
スコア選択: ★★★★
すごく大切なひとがいれば、世界に意味なんて無くったって平気だよ
東京最南端の離島“青ヶ島”に暮らす中学3年生の昌治(柳沢太介)。
彼は新聞の来ないこの島に新聞を作って配っている。
しかも購読率は全世帯の80%を誇る島唯一の新聞だ。
ある日、この島に同級生の女の子、夕希(仲里依紗)が転校してきた。
内心ウキウキの昌治は…
ストーリーは昌治が夕希、そして先輩の亮二(細田よしひこ)とのつながりを通して成長していくもの。
このキーパーソンである夕希と亮二には共通点があります。
・東京で挫折して島へ来た
・突出した才能がある
昌治はこの二人に大いに影響を受け、高校進学のために東京へ行くことに疑問を感じ始めます。
才能のある二人がこの島にいるのに、自分が東京に出る意味はあるのだろうか?と。
その後の夕希の道の示し方、亮二との必死のやりとりが秀悦なので、ぜひそこを見て欲しいと思います。
仲里依紗がこんないい演技をできるなんて知らなかったです。
改めてそれを引き出した監督にも拍手をしたい。
普段見慣れない自然の風景もいいですが、音楽も何気にいい味を出してます。
後半に流れる合唱の曲では今までの思いがブワッと噴出してきて、ここからもうダメでした。
最後は母親の愛にノックダウンされ終了。
心地よい感動に浸れる良作でした。
映画「ゴールデンスランバー」 レビュー
中村義洋
監督。
原作は伊坂幸太郎の同名小説です。小説の感想はこちら 。
試写会に行ってきました。
伊坂幸太郎×中村監督は「アヒルと鴨のコインロッカー 」、「フィッシュストーリー 」に続き3度目。
堺雅人×中村監督も「ジャージの二人 」、「ジェネラル・ルージュの凱旋」に続き3度目。
どちらのコンビも相性がよろしいようで、今作も面白い作品となってます。
原作は伊坂幸太郎の同名小説です。小説の感想はこちら 。
試写会に行ってきました。
伊坂幸太郎×中村監督は「アヒルと鴨のコインロッカー 」、「フィッシュストーリー 」に続き3度目。
堺雅人×中村監督も「ジャージの二人 」、「ジェネラル・ルージュの凱旋」に続き3度目。
どちらのコンビも相性がよろしいようで、今作も面白い作品となってます。
- ゴールデンスランバー [DVD]/堺雅人,竹内結子,吉岡秀隆
- ¥4,935
- Amazon.co.jp スコア選択: ★★★★
野党初の首相が仙台で凱旋パレードを行うその日、運送会社のドライバーである青柳(堺雅人)は、学生時代からの友人である森田(吉岡秀隆)に呼び出された。
二人はパレード近くで停めてある車に乗り、青柳は森田からあることを聞かされる。
それは青柳が首相暗殺犯として疑いをかけられるというものであった。
半信半疑の青柳は、大統領の車の爆発で事態を悟り、追ってくる警察から必死で逃げることになる。
一生懸命逃げる青柳と、悠々と追いかける警察の余裕っぷりは対照的で、罪の無い青柳にどうか捕まらず逃げきってくれ!と応援したくなります。
その警察の余裕は
・街にある監視カメラや電波傍受によってどこへ逃げても追いかけることができる
・道中での卑劣な行為(殺しなど)を全て犯人になすりつけることができる
ことから来ており、とにかく青柳を殺してでも身柄を確保できればよいという目的が何とも非道で恐ろしい。
そんな序盤からどん底の青柳さん。
でも、救いがあります。
それは手を貸してくれる周りの人たち。
彼らは青柳さんの性格の良さを表しているような人ばかり、本当仲間に恵まれている。
特に親がいいんです。
こんなに自分のことを分かってくれてる親は宝物!
また、今作の面白さはいくつかの伏線からも言えます。
大筋の逃げるというストーリーに、いくつか回想やイベントで伏線をちりばめて、次のイベントで回収していく。
そのへんの流れがスムーズで分かりやすく、かつ印象的。
忘れたときにふっと出てきて、その憎い演出にまたジーンときたりするんですよね。
そんな伊坂作品の良さを殺さず、うまく表現出来ていたんじゃないでしょうか。
中村監督の作品は当たりが多いですが、今作は特にオススメできる作品です。
公開されたら劇場へGO!!
小説「あの日にドライブ」 荻原浩
タクシードライバーが過去に思いを馳せる話。
あるきっかけで銀行を辞めた牧村伸郎、43歳。
自分にはまだまだ上に上がれると思いながら、しぶしぶタクシーの運転手をしている彼はある日、青春を過ごした街を通りかかり、頭の中で過去にトリップする。
今作の主人公が考えることは一つ。
あのとき、ああしてれば今頃は…
これは誰しも思ったことはあるでしょう。
でも、牧村さんは少し過去に思いを馳せすぎではなかろうか。
銀行でああ言わなければ。。。
あのとき彼女にああ言っとけば。。。
そこの角を曲がっとけば。。。
そんなこと考えてもどうにもならないし、読んでるこっちとしては、こう言うしか無い。
知らんがな!
こんな過去に未練たらたらのおっさんを筆者はどうやって料理するのか。
救いの無い未来に導くのか、はたまた光を見せてあげるのか?
お楽しみに。
とは言いつつ、主人公は悪い人ではないし、自分で道を切り開いていくようになっていくところに好感が持てます。
それに、タクシーに乗ってくる人との変な会話や、タクシードライバーとしての秘めた思いなども読んでいて新鮮でした。
また、度々出てくる妻の嫌なところは、むしろ微笑ましい点にしか聞こえない。
こういう人、全然いいじゃん。
隣の芝の方が青いなんて、子供のないものねだりでしょ。
さぁ自分が変わりましょうか、牧村さん。
色々書きましたが、嫌いな作品ではないです。
タクシードライバーの雑学にちょっと感動し、主人公を温かく見守ってやりましょう。
- あの日にドライブ (光文社文庫)/荻原 浩
スコア選択: ★★★
あるきっかけで銀行を辞めた牧村伸郎、43歳。
自分にはまだまだ上に上がれると思いながら、しぶしぶタクシーの運転手をしている彼はある日、青春を過ごした街を通りかかり、頭の中で過去にトリップする。
今作の主人公が考えることは一つ。
あのとき、ああしてれば今頃は…
これは誰しも思ったことはあるでしょう。
でも、牧村さんは少し過去に思いを馳せすぎではなかろうか。
銀行でああ言わなければ。。。
あのとき彼女にああ言っとけば。。。
そこの角を曲がっとけば。。。
そんなこと考えてもどうにもならないし、読んでるこっちとしては、こう言うしか無い。
知らんがな!
こんな過去に未練たらたらのおっさんを筆者はどうやって料理するのか。
救いの無い未来に導くのか、はたまた光を見せてあげるのか?
お楽しみに。
とは言いつつ、主人公は悪い人ではないし、自分で道を切り開いていくようになっていくところに好感が持てます。
それに、タクシーに乗ってくる人との変な会話や、タクシードライバーとしての秘めた思いなども読んでいて新鮮でした。
また、度々出てくる妻の嫌なところは、むしろ微笑ましい点にしか聞こえない。
こういう人、全然いいじゃん。
隣の芝の方が青いなんて、子供のないものねだりでしょ。
さぁ自分が変わりましょうか、牧村さん。
色々書きましたが、嫌いな作品ではないです。
タクシードライバーの雑学にちょっと感動し、主人公を温かく見守ってやりましょう。