DVD「ディア・ドクター」 レビュー
西川美和
監督の長編3作目。
村でただ一人の医師、伊野(笑福亭鶴瓶)が失踪した。警察も捜索に当たり彼を探すが見つからない。どうにか村に連れ戻すため村人に伊野の身元を聞いていくと、不審な点がいくつも出てきた。
そうして過去に遡る…
いきなりネタバレするのでご注意を。
こんなこと(想像してください)がまかり通るのは、この村が他から隔離されていて、しかも無医村だったからでしょう。
実際に本物の医者が近くにいれば、すぐバレるんじゃないかな。
と、思う。最初はそう思った。
しかし、医師の卵である研修生(瑛太)が来ても、バレてない…
なぜ?おかしい。
なぜ疑わないのか、この部分の描写がとても上手。
年寄りの病気を危うくもそれなりに直してしまう不思議な魅力というか、魔力。
これと伊野という朗らかな人柄が手伝って、誰もが騙されてしまう。
これを見て、まさに病は気からという言葉を身につまされる思いだった。
伊野は自分から老人の家を回って検診をしたり、世話をしたりと確かに医者っぽい。
このように医者としての仕事を適度にこなすが、やはりきちんとした診断は下せない。
それが重大な病気であればあるほど、どうすることもできなかったし、しなかった。
しかし、ある人の存在でその態度(心意気)が変わる。
伊野のその気持ち、理由、とても共感できる。
けど、だからこそ、それはやっちゃダメだ。
ああ…
そんな伊野が一度だけ、本性を明かそうとする場面がある。
これがまた印象的で、気持ちが揺さぶれるシーンだった。
ぜひ注目してほしい。
全体的に、心理描写が丁寧で説得力のある映画だったと思う。
さすがキネマ旬報ベスト・テンで日本映画1位に選ばれるだけある。
- ディア・ドクター [DVD]/笑福亭鶴瓶,瑛太
スコア選択: ★★★★
村でただ一人の医師、伊野(笑福亭鶴瓶)が失踪した。警察も捜索に当たり彼を探すが見つからない。どうにか村に連れ戻すため村人に伊野の身元を聞いていくと、不審な点がいくつも出てきた。
そうして過去に遡る…
いきなりネタバレするのでご注意を。
こんなこと(想像してください)がまかり通るのは、この村が他から隔離されていて、しかも無医村だったからでしょう。
実際に本物の医者が近くにいれば、すぐバレるんじゃないかな。
と、思う。最初はそう思った。
しかし、医師の卵である研修生(瑛太)が来ても、バレてない…
なぜ?おかしい。
なぜ疑わないのか、この部分の描写がとても上手。
年寄りの病気を危うくもそれなりに直してしまう不思議な魅力というか、魔力。
これと伊野という朗らかな人柄が手伝って、誰もが騙されてしまう。
これを見て、まさに病は気からという言葉を身につまされる思いだった。
伊野は自分から老人の家を回って検診をしたり、世話をしたりと確かに医者っぽい。
このように医者としての仕事を適度にこなすが、やはりきちんとした診断は下せない。
それが重大な病気であればあるほど、どうすることもできなかったし、しなかった。
しかし、ある人の存在でその態度(心意気)が変わる。
伊野のその気持ち、理由、とても共感できる。
けど、だからこそ、それはやっちゃダメだ。
ああ…
そんな伊野が一度だけ、本性を明かそうとする場面がある。
これがまた印象的で、気持ちが揺さぶれるシーンだった。
ぜひ注目してほしい。
全体的に、心理描写が丁寧で説得力のある映画だったと思う。
さすがキネマ旬報ベスト・テンで日本映画1位に選ばれるだけある。
DVD「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」 レビュー
映画見て旅行に行った気分になろう第三弾。
今回の舞台はボストンのMIT、マサチューセッツ工科大学です。
今作はアカデミー賞やゴールデングローブ賞など沢山の賞に輝いてます。
フリーターのウィル・ハンティングはMITで清掃員として働いている。
あるとき数学教授・ランボーは生徒に宿題を出した。それも教授も解くのに2年かかったという難問である。しかし、外の黒板に書かれたその問題を掃除をしていたウィルは難なく解いてしまう。
後日、教授と生徒の間で誰が解いたのか、話題となり…
この原作を作ったのが当時ハーバード大学に在学していたマット・デイモンっていうから驚き。
頭が良くて、演技もできて、マッチョで、マット・デイモンは何でもできるんですね。
この映画は過去に一度見たことあるんですが、ボストンに行った後、改めて見てみると、ストーリー以外にも風景など目でも楽しめる部分が沢山ありました。
ハーバード大学、MIT以外にも、ウィルが飛行機を見送る海(河?)沿いのベンチ、フェンウェイパーク、ダンキンのカップなど。
自分も2年前の旅の思い出が蘇ってきて…あのとき迷いまくって大変だったなぁ。
さて回想モードはこの辺にして、ストーリーの感想を少し。
これは、幼い頃におったトラウマから抜け出せずにいる天才・ウィルを心理学者のショーン(ロビン・ウィリアムス)がその躊躇ってる背中を押してやるという話です。
見所は殻に閉じこもってばかりのウィルをどうやってセラピーしていくのか?という部分。
相手に合わせて押したり引いたりと、理屈じゃ解決しないとこがとても難しいと思う。
そして、ここには解決に向けて、前向きな方向性が示されている。
その一つであるショーンがする妻の話がすごくいい。
話を聞いてるだけでも、情景がありありと想像でき、ちょっとウルッとしてしまった。
運命って行動しなきゃ起きないんだなぁって、しみじみ。
見終わった後は、ほんのり前向きな気持ちになってるんじゃないかな。
最後に、ウィルの彼女役は誰チョイスだったんだろうか?
今回の舞台はボストンのMIT、マサチューセッツ工科大学です。
今作はアカデミー賞やゴールデングローブ賞など沢山の賞に輝いてます。
フリーターのウィル・ハンティングはMITで清掃員として働いている。
あるとき数学教授・ランボーは生徒に宿題を出した。それも教授も解くのに2年かかったという難問である。しかし、外の黒板に書かれたその問題を掃除をしていたウィルは難なく解いてしまう。
後日、教授と生徒の間で誰が解いたのか、話題となり…
この原作を作ったのが当時ハーバード大学に在学していたマット・デイモンっていうから驚き。
頭が良くて、演技もできて、マッチョで、マット・デイモンは何でもできるんですね。
この映画は過去に一度見たことあるんですが、ボストンに行った後、改めて見てみると、ストーリー以外にも風景など目でも楽しめる部分が沢山ありました。
ハーバード大学、MIT以外にも、ウィルが飛行機を見送る海(河?)沿いのベンチ、フェンウェイパーク、ダンキンのカップなど。
自分も2年前の旅の思い出が蘇ってきて…あのとき迷いまくって大変だったなぁ。
さて回想モードはこの辺にして、ストーリーの感想を少し。
これは、幼い頃におったトラウマから抜け出せずにいる天才・ウィルを心理学者のショーン(ロビン・ウィリアムス)がその躊躇ってる背中を押してやるという話です。
見所は殻に閉じこもってばかりのウィルをどうやってセラピーしていくのか?という部分。
相手に合わせて押したり引いたりと、理屈じゃ解決しないとこがとても難しいと思う。
そして、ここには解決に向けて、前向きな方向性が示されている。
その一つであるショーンがする妻の話がすごくいい。
話を聞いてるだけでも、情景がありありと想像でき、ちょっとウルッとしてしまった。
運命って行動しなきゃ起きないんだなぁって、しみじみ。
見終わった後は、ほんのり前向きな気持ちになってるんじゃないかな。
最後に、ウィルの彼女役は誰チョイスだったんだろうか?
DVD「ナイト ミュージアム2」 レビュー
映画見て旅行に行った気分になろう第二弾。
今日はワシントンのスミソニアン博物館。
ここには1年半前に行ったので記憶に新しいです。
ほとんどの館が無料で入れるのが良いところ。
たまにお金とる場所(水族館など)があり、お金を払うなんて…という心情になってしまうのは無料がデフォルトになってるから。そこに入ってしまったときは勇気を出して引き返しましょう。
前作で自然史博物館の警備員として活躍した、ラリー(ベン・スティラー)は現在、仕事も親子関係も良好だ。自然史博物館は改装のために休館となり、居場所のなくなった展示物たちはスミソニアン博物館の地下保管庫に保管されることになる。ある日、スミソニアン博物館 の展示物から、助けを求める電話が舞いこみ、ラリーは彼らを救いにワシントンに飛んだ。一体何があったのだろう。
とても面白い。
相変わらず時間を忘れて没頭できます。
前作より演出がパワーアップしており、映像技術も進化してるんだなぁとしみじみ。
前作は主に展示物が動くだけだったけど、今回は絵画に描かれた人物が絵の中で動き、モノを出し入れしたり、その絵に入って行動できたりする。
まるでどこでもドアを再現したような映像で、ドラえもん好きはきっと見た方がいい。
また、巨大ダコのネバネバ感や、モノクロ風の人物など、地味な部分も力が入ってて、見所は沢山。
前作のファンが楽しめるよう、前作で出てきた展示物も大量に出てきます。
彼らはストーリーに結構な関わりがあるので、前作は見てない人は十二分に楽しめないかも。
そしてどちらの博物館にも違う形で登場するある人も。
人は同じであっても、もちろん展示物としては違うものなので、記憶は共有してないわけで…ややこしい(笑)
このへんの遊び心がセンスの良さを感じさせてくれます。
ワシントンが舞台ということで、有名どころはだいたい網羅してます。
例えば、ホワイトハウス、リンカーン像、スミソニアン各館など、行ったことある人なら、懐かしい思いで見れるんじゃないかな。
これを見て行きたいな~と思う人も多いはず。
相変わらずストーリーは子供向けだけど、映像と演出で十分楽しむことができます。
行ったことある人は尚更。
次の旅先はMITだ。
今日はワシントンのスミソニアン博物館。
ここには1年半前に行ったので記憶に新しいです。
ほとんどの館が無料で入れるのが良いところ。
たまにお金とる場所(水族館など)があり、お金を払うなんて…という心情になってしまうのは無料がデフォルトになってるから。そこに入ってしまったときは勇気を出して引き返しましょう。
前作で自然史博物館の警備員として活躍した、ラリー(ベン・スティラー)は現在、仕事も親子関係も良好だ。自然史博物館は改装のために休館となり、居場所のなくなった展示物たちはスミソニアン博物館の地下保管庫に保管されることになる。ある日、スミソニアン博物館 の展示物から、助けを求める電話が舞いこみ、ラリーは彼らを救いにワシントンに飛んだ。一体何があったのだろう。
とても面白い。
相変わらず時間を忘れて没頭できます。
前作より演出がパワーアップしており、映像技術も進化してるんだなぁとしみじみ。
前作は主に展示物が動くだけだったけど、今回は絵画に描かれた人物が絵の中で動き、モノを出し入れしたり、その絵に入って行動できたりする。
まるでどこでもドアを再現したような映像で、ドラえもん好きはきっと見た方がいい。
また、巨大ダコのネバネバ感や、モノクロ風の人物など、地味な部分も力が入ってて、見所は沢山。
前作のファンが楽しめるよう、前作で出てきた展示物も大量に出てきます。
彼らはストーリーに結構な関わりがあるので、前作は見てない人は十二分に楽しめないかも。
そしてどちらの博物館にも違う形で登場するある人も。
人は同じであっても、もちろん展示物としては違うものなので、記憶は共有してないわけで…ややこしい(笑)
このへんの遊び心がセンスの良さを感じさせてくれます。
ワシントンが舞台ということで、有名どころはだいたい網羅してます。
例えば、ホワイトハウス、リンカーン像、スミソニアン各館など、行ったことある人なら、懐かしい思いで見れるんじゃないかな。
これを見て行きたいな~と思う人も多いはず。
相変わらずストーリーは子供向けだけど、映像と演出で十分楽しむことができます。
行ったことある人は尚更。
次の旅先はMITだ。
DVD「ナイト ミュージアム」 レビュー
映画見て旅行に行った気分になろう第一弾。
舞台はニューヨークの自然史博物館です。
ニューヨークで暮らすラリー(ベン・スティラー)はただいま失業中である。
しかし、愛する息子のため、父親としての威厳を保とうと、自然史博物館の深夜警備の仕事をすることにした。
そんな警備一日目、事件は起きる。
展示物が生き返り、みな動き出したのだ。どうするラリー?
よく出来てるなー、本当。
まず、CG。
恐竜やマンモス、ライオンなどの動物はもちろんCGで描かれてるんだけど、これが実写と混ざり合っていて違和感がない。
人間から模型に戻るときの変化もスムーズで、本当に展示物になったように見えるんだよなぁ。
次に演出。
自然史博物館に行った事ない人でも、展示物が動き出すなんて想像しただけで鼻血ものでしょう。
沢山の動物や人が騒動を巻き起こすシーンは、手に汗握ります。
あれだけ暴れておいて、建物がほとんど壊れてないのが不思議だけど。
要所要所で展示物を解説してくれるので、見ながら知識もつきます。
これは実際に行きたくなるように作ってあるね。
ストーリーは子供っぽくても、以上の点から時間を忘れて入り込めます。
次はスミソニアン博物館へ行こう。
舞台はニューヨークの自然史博物館です。
- ナイト ミュージアム [DVD]/洋画
スコア選択: ★★★★
ニューヨークで暮らすラリー(ベン・スティラー)はただいま失業中である。
しかし、愛する息子のため、父親としての威厳を保とうと、自然史博物館の深夜警備の仕事をすることにした。
そんな警備一日目、事件は起きる。
展示物が生き返り、みな動き出したのだ。どうするラリー?
よく出来てるなー、本当。
まず、CG。
恐竜やマンモス、ライオンなどの動物はもちろんCGで描かれてるんだけど、これが実写と混ざり合っていて違和感がない。
人間から模型に戻るときの変化もスムーズで、本当に展示物になったように見えるんだよなぁ。
次に演出。
自然史博物館に行った事ない人でも、展示物が動き出すなんて想像しただけで鼻血ものでしょう。
沢山の動物や人が騒動を巻き起こすシーンは、手に汗握ります。
あれだけ暴れておいて、建物がほとんど壊れてないのが不思議だけど。
要所要所で展示物を解説してくれるので、見ながら知識もつきます。
これは実際に行きたくなるように作ってあるね。
ストーリーは子供っぽくても、以上の点から時間を忘れて入り込めます。
次はスミソニアン博物館へ行こう。
小説「被告A」 折原一
今回も叙述トリックもの。
東京で起きた連続誘拐殺人事件の犯人として田宮亮太が逮捕された。彼は自供により被告として法廷 に出たが、一転して無罪を主張し、逆転の秘策を練る。
一方では新たな誘拐事件が発生し、その被害者の母親が息子を探し、奮闘していた。
この2つの話はどう繋がるのか、驚くべき真相に終着する。
大きく分けて3つのパートに分かれます。
一つは逮捕された田宮少年のパート。
ここはひたすら彼が無実を主張する場面が続く。
二つは殺人事件の被害者たちのパート。
ここは田宮少年に恨みを抱いてる人たちが想いを語っている。
三つは誘拐された息子の母親のパート。
ここは息子を救うために一人で突っ走る母親の狂気のシーン。
これら3つがラスト10ページくらいで一気に繋がる。
どうなることかと思ったけど、この真相は分かりやすくて良い。
それまで、二つ目の被害者たちの描写がコロコロ変わりすぎて、誰が誰だか全く理解できない状態だったので、正直結末も期待してなかった。
でも、そんなの分からなくても理解できるようにしてある。
残念なのは、途中状況の分かりにくさと、ご都合主義。
状況の分かりにくさは前述した通り、ご都合主義はちょっと運に頼りすぎてる感があること。
誘拐犯から母親へ指示の出し方の妙、そしてそれを打率10割で見つける母親の巧打者ぷり。
そこまでやらなくても話は成立しそうだし、あえてそうした意味が知りたい。
もっと途中をシンプル(二つのパートだけ)にして、分かりやすくしても良かったのでは。
あー、でもそうなるとこのトリックは成立しないや。
うん、よく考えて作られてる。
- 被告A (ハヤカワ文庫JA)/折原 一
スコア選択: ★★★
東京で起きた連続誘拐殺人事件の犯人として田宮亮太が逮捕された。彼は自供により被告として法廷 に出たが、一転して無罪を主張し、逆転の秘策を練る。
一方では新たな誘拐事件が発生し、その被害者の母親が息子を探し、奮闘していた。
この2つの話はどう繋がるのか、驚くべき真相に終着する。
大きく分けて3つのパートに分かれます。
一つは逮捕された田宮少年のパート。
ここはひたすら彼が無実を主張する場面が続く。
二つは殺人事件の被害者たちのパート。
ここは田宮少年に恨みを抱いてる人たちが想いを語っている。
三つは誘拐された息子の母親のパート。
ここは息子を救うために一人で突っ走る母親の狂気のシーン。
これら3つがラスト10ページくらいで一気に繋がる。
どうなることかと思ったけど、この真相は分かりやすくて良い。
それまで、二つ目の被害者たちの描写がコロコロ変わりすぎて、誰が誰だか全く理解できない状態だったので、正直結末も期待してなかった。
でも、そんなの分からなくても理解できるようにしてある。
残念なのは、途中状況の分かりにくさと、ご都合主義。
状況の分かりにくさは前述した通り、ご都合主義はちょっと運に頼りすぎてる感があること。
誘拐犯から母親へ指示の出し方の妙、そしてそれを打率10割で見つける母親の巧打者ぷり。
そこまでやらなくても話は成立しそうだし、あえてそうした意味が知りたい。
もっと途中をシンプル(二つのパートだけ)にして、分かりやすくしても良かったのでは。
あー、でもそうなるとこのトリックは成立しないや。
うん、よく考えて作られてる。

