PRIZE(プライズ)
読了。2026年本屋大賞第3位の作品である。先を読みたくて、貪るように、あっという間に読んでしまった。PRIZE(プライズ) 著)村山由佳PRIZEープライズー (文春e-book)Amazon(アマゾン)主人公・天羽(あもう)カインは、ライトノベル作家の登竜門といわれる賞で、史上初めて最優秀賞と読者賞をダブル受賞してデビュー。その3年後に、初の一般小説を上梓し、その作品で「本屋大賞」を受賞という輝かしい経歴の48歳の女性作家である。絶え間なくベストセラーを出し、多くの作品がドラマ化、映画化され、近年は賞レースに絡むことも増え、直木賞は2度ノミネートされている。そんな天羽カインは直木賞を欲しくて欲しくてたまらない。女性作家って…非常に高いエネルギーを持っているというか…作家とは物語の創造主であるので、「強い」「怖い」(なんと表現していいか分からない)のは間違いない。3人の「女流作家」を描いた、山田詠美氏の『三頭の蝶の道』を読んだ時にも同じようなことを感じた。天羽カインの住まいは、夫の所有する軽井沢の別荘。朝食は、別荘の使用人が庭で栽培した野菜で自らサラダを作る。サニーレタス、ルッコラ、キュウリ、トマト、パプリカ、二十日大根、それに薄い生ハムをんせ、パルミジャーノ・レッジャーノを摺りおろし、ドレッシングは食べる直前にかける。さらに、「山型食パンをトーストしている間に紅茶を淹れる。〈マリアージュ フレール〉のマルコポーロ、ミルクは温めない。冷蔵庫から〈エシレ〉のバターをひとかけ小皿に出し、昔ロンドンの蚤の市で求めたバターナイフを添える」(太字部分は本書からの引用)このように整えた朝食をベランダの丸テーブルに運んで食べる。「お気に入りの味、お気に入りの食器、お気に入りのリネンや衣服」にこだわりのある生活をしている。完璧主義者なのだ。天羽カインが、校正担当者が「初稿ゲラ」に書き込んだコメントに腹を立てるシーンがあった。この怒りは、編集担当者にも向けられ、ついに、その小説は別の出版社から出されることになる。天羽カインが直木賞選考委員の作家・萩尾今日子と南方権三とホテルで偶然合い、カインが、自分はどうして直木賞が取れないのかと詰め寄るシーンは心に残った。萩生今日子のセリフに私は深く納得した。また、別シーンで南方権三が「直木賞とは何なんでしょう」と問われた時の答えにじーんとした。南方権三は、3回も直木賞候補になっているが受賞していない。しかし直木賞選考委員を引き受けたという設定になっている。北方謙三がモデルらしい。この先どうなるのか、恐れのような気持ちでページをめくって読んでいたが、結末は、これで良かったのではと思える結末に。読後感は爽やかであった。****************************自由が丘の「MILK LAND HOKKAIDO → TOKYO(ミルクランドホッカイドウ→トウキョウ)」に行ってきた。北海道産の牛乳・乳製品の専門カフェである。こちらは北海道産の牛乳の試飲。本日は「タカナシ 北海道4.0牛乳」だそう。ハーゲンダッツアイスクリームにも使われているそうだ。私がオーダーしたのは、「濃厚純生クリームの雪山ショートケーキ」中に入るフルーツは季節によって変わるようだ。今はメロン。目の前で、こちらの上に直接、生クリームをかけてくれる。柔らかめのふっくらとした生クリーム!たっぷり盛ってあるが、空気をたくさん抱き込んでいるため、軽やかに食べられてしまうのだ…。同行者は「ながしべつロール」メニューに「週に一度しか製造しない貴重な生クリーム使用 極上の口どけ」と書かれていた。味見させてもらったら、かなりしっかりとした生クリームであった。