「没後110年 日本画の革命児 今村紫紅」展である。
昭和59年(1984)に山種美術館で開催されてから42年ぶり、公立美術館では初の大規模な紫紅の回顧展とのことである。
今村紫紅は、2017年4月に東京国立博物館で「風神雷神」(明治44年・1911年)を鑑賞して気になるようになり、2023年の東京国立近代美術館「重要文化財の秘密」展の「熱国之巻(朝の巻)」でファンに。
本展覧会の最初の展示室は「紫紅の人生をダイジェスト!しっとこう、しこう」
今村紫紅の経歴を年代を追って紹介、これが分かりやすくて良かった。
「新緑」 大正2年頃 絹本着色 横浜美術館
「沙魚」 大正4年 絹本着色 横浜美術館(原範行氏・原會津子氏寄贈)
ぱっとみて、ふと福田平八郎の作品を連想。
しかし…
近くによって見ると、全然違う。
第1章 「古画のよい処を分解して、その後を追え!」
「鞠聖図」 明治44年 紙本着色 横浜美術館
解説パネルによると、「鞠聖」(きくせい)とは、蹴鞠の名人だった平安時代の藤原成通のことで、その藤原成通をたたえるため、3人の鞠の精が現れたそうだ。
その鞠の精は、人の顔に猿の手足を持つ子どもの姿だったそうだが、本作品では子猿として描いている。
かなり可愛い!!解説パネルに「3匹目の登場を予感させる構図の工夫が洒落ています。31歳の作」とあった。
第2章 「絵画は矢張(ヤハリ)多方面に描け!」
特別展示
甫雪等禅 「鸜鵒(叭々鳥)図」 室町時代後期 紙本墨画 個人蔵
紫紅の絵画には、このような室町水墨画に通じる情趣が感じられるとのことだ。
「帰漁」 明治45年/大正元年頃 絹本着色 個人蔵
「帰漁」なので、漁から帰るところだろう。
大漁ではなかった?びくが膨らんでない?
飛んでいる鳥が可愛い。
「冬の朝」 明治45年/大正元年頃 絹本着色
足元が寒そう。素足に草鞋だ。
これはカラス?に、しては可愛い感じ?
「伊勢物語(武蔵野)」 明治43年頃 絹本着色 横浜美術館
これは実際はもっと明るい色彩なのだ。
「伊勢物語」の通称「武蔵野」の場面で、男が親の許しを得ずに女を連れ出し、追手が盗人を炙りだすため、野に火を放というというところを描いたもの。
女性の髪の毛だけ見えている。
「小督」 明治44年頃 絹本着色 個人蔵
小督といえば箏の名手。
このあたり琳派好きの私にとって、魅かれるところ。
「雨の日本橋」 明治45年/大正元年頃 絹本着色 個人蔵
解説パネルに、明治末から大正の始めにかけて、紫紅は歴史画から風景画に主題を写していったと書かれていた。
また、「浮世絵の風情にも通じ、古画に対する紫紅の関心の広さを示しています。32歳頃の作」とあった。
ツバメが飛んでいて、5月の風景だろうか。
「槙に小禽」 明治45年/大正元年頃 紙本金地着色 横浜美術館
「龍虎」 明治44年頃 紙本着色 横浜美術館(辻秋子氏寄贈)
こうやって飾れたら好いよねえ…。
「厳島」 大正2年頃 絹本着色 横浜美術館
双幅対の作品。
左の軸の船の様子。
鳥が気になる。
「雨後」 大正2年頃 絹本着色 個人蔵
これも今の季節である。
(つづく)































