いろいろありまして更新が遅れておりますが、いよいよ面白い部分へと入っていきます。この「心の磁力の活用」については言いたいことが山ほどありまして、これを公演など、話しながら解説を行うのであれば結構な説得力を持つのですが、文章化すると伝わりにくい部分もあり、それゆえ、どの部分をどのような順序で書くかがカギとなるのですが、まずは読みやすそうなネタから順にいこうと考えております。そこで今回の話題となるのが「パクリ」です。
これまで非常に経営学的な分析を行った結果、LinQはゲイリーのいう破壊的イノベーション戦略を行うことが良しとされ、さらに、その中でも新市場形成を狙おうという企画になりました。ここまではよろしいでしょうか?そこで、必要なのはステージ上で「君たちは美しい!!」と思わせることだと何度も述べておりまが、では、その具体策をどうすればいいのかについてを徐々にやっていくことになります。
ところで、少し話を経営学的な話に戻します。ここでクリステンセンの新市場形成についてもう一度復習してほしいのです。
研究ノート(クリステンセン基礎2)
http://ameblo.jp/prof-tanaka/entry-12163576193.html
ここで皆様方に質問です。結局のところ、クリステンセンはいったい何を主張したいのかを一言で答えてください。
答え:パクリ
そうです、ローエンド市場であれ新市場形成であれ、もともとは既に市場にあるものをその市場から追い出すことが破壊的イノベーションの醍醐味であるとすれば、要するに、破壊的な成功を収めるのであれば「パクれ!!」ということです。そこで重要になるのがマーケティングとなるのですが、マーケティングの専門知識のことは私の実学道のブログに譲るとして、もう少し簡単に、「マーケットを知る、ないし造る」という視点に立ってみましょう。では、どのようにしてマーケットを知るのか、売れるものはどのようなものなのかなど、突き詰めるとその究極は人間の心の中を探ることになり、その意味からして初めて私が行っている深層心理学の援用となるのです。
皆様方、ここまで大丈夫でしょうか?ここが理解できないとこの先の話は全く理解できないと思います。もう少しだけ解説しますと、ゲイリーのいう破壊的イノベーション戦略とは、「技術はそのまま」で、「ビジネスモデルを変える」というやり方です。これを読みかえると、「技術はそのままなのに、ビジネスモデルだけを変えるというのは、それはようするにパクリです。」ということです。例えば、デスクトップパソコンからノートパソコンへ、さらにそれがiphoneへの変遷過程は常に軸は「パソコン」でありまして、それがコンパクト化されたがゆえにこれまでなかった市場を生み出し、その結果、なぜかデスクトップ市場やノートパソコン市場を凌駕するという事態に至ったわけです。
これらの変遷過程に共通するのは「パクリ」です。そのような意味でパクリは悪い意味で解釈されることが多いですが、実は経済にとって「救世主」となる新たなる概念になるかもしれません。LinQの皆さんがステージに立ったとき、客席の人々を魅了させる工夫の一つとして投影をさせるというのは何度も書いております。しかし、実は無意識には「個人的無意識」という、非常に個人的な無意識が普遍的無意識と意識、そして自我の間に存在しておりまして、漠然とした「美」が普遍的無意識から自我へと上がってくる過程にて個人的無意識を通過することになります。その際に形の無い漠然とした「美」に対してある程度の「輪郭」をつけることになります。これは非常に個人的な輪郭であるものの、逆に個人としての好みは十人十色ではなく、ある程度グループ化できるものとなってきます。その意味で、深層心理学としての「人を引き付ける力」をより確実にするために経営学的な思考をミックスさせることにより、理論のイノベーションを行い、厳しい芸能界を楽に生きていくことができる理論を構築しようとするものであります。その技術の一つが「パクリ」です。
まとめますと、相手にどのように「投影」させるかについてはマーケットについて知る必要があります。そこでの具体策は「パクリ」です。パクリによる人を魅了させるマーケットを知ることにより、ペルソナを作り上げ、相手にそれを投影させるというのが一応の手順です。これをこの先において考察していきます。ご高覧、ありがとうございました。
先月までは実学道の連載で時間がとられ、今月から10月末日まではイベントや政府政策への参画などがありまして、更新がスムースにいかないかもしれませんが、ご了承のほどよろしくお願いします。
ところでこの『心の磁力の活用』シリーズですが、要は女性の武器である「美」を使い、男性を魅了させ、そして、知的ダンス女子ということもあり、「知的」である部分を少し前に出してあげることにより女性からのファンも増え、これまでは男性メインの客層でしたが女性をも巻き込み、売り上げを倍増させましょうという構図です。そこで、ここまでの道のりを簡単にまとめておきます。
経営学的にはゲイリーのマトリクスにてLinQを割り振ったあとにクリステンセンの理論により「新市場をつくる」ビジネスモデルで勝負しましょうという結論に至りました。これまでの経緯は下記リンクよりご確認ください。
破壊的イノベーターになるには
破壊的イノベーターになるには 2
破壊的イノベーターになるには 3
破壊的イノベーターになるには 4
東京飛ばしのすすめ(その意味)
魅力の源泉 1
上記の5つの論文をまとめてみますと、破壊的イノベーターとなるべく技術はそのままに新市場を作るビジネスモデルにおいて東京は後回しにし、それ以外の日本全国のライブハウスを回ることにより新市場を確立していくのですが、そのためにはステージ上で余計なことはやらないようにしてくださいとなります。
これまでゲイリーとクリステンセンの理論に従い、経営学的なアイドルの方向性は決めてまいりました。しかしながら、新市場を作るといっても具体的にステージに上がって何をするのかについての具体策まで言及できないのが経営学の弱みでありまして、その部分を克服していこうという、ある意味で経営学者としての挑戦も踏まえての試みであります。
そこに深層心理学を援用したところ、ペルソナを磨き、その後はアニムスを少し出してやれば、LinQは強力な磁石のごとく、顧客を引っ付けていくことができるというメカニズムです。ところが、上記リンクの「魅力の源泉 1」をご覧いただければわかるように、「福岡のアイドル(芸能人)」がゆえに余計なことをやらないでほしいといっておりまして、しかしそれでは福岡以外の地域の方々が読んでも訳が分からないので、LinQの.メンバーがそれこそ意識せずに行っていることを形式知化させ、説明していこうと考えております。
LinQの皆様方にとってはこれから始まろうとしていることは「?」の連続だと思います。しかし、自分の姿を鏡で見ることと同じであるというように解釈し、自分自身の行動に客観性を持たせるきっかけとなれば幸いです。福岡以外の地域の方は今後の解説をマニュアルだと思い読んでいただければ幸いです。
ここまでの説明が終わったところで、次回から詳しい解説に入っていきます。ご高覧、ありがとうございました。
ところでこの『心の磁力の活用』シリーズですが、要は女性の武器である「美」を使い、男性を魅了させ、そして、知的ダンス女子ということもあり、「知的」である部分を少し前に出してあげることにより女性からのファンも増え、これまでは男性メインの客層でしたが女性をも巻き込み、売り上げを倍増させましょうという構図です。そこで、ここまでの道のりを簡単にまとめておきます。
経営学的にはゲイリーのマトリクスにてLinQを割り振ったあとにクリステンセンの理論により「新市場をつくる」ビジネスモデルで勝負しましょうという結論に至りました。これまでの経緯は下記リンクよりご確認ください。
破壊的イノベーターになるには
破壊的イノベーターになるには 2
破壊的イノベーターになるには 3
破壊的イノベーターになるには 4
東京飛ばしのすすめ(その意味)
魅力の源泉 1
上記の5つの論文をまとめてみますと、破壊的イノベーターとなるべく技術はそのままに新市場を作るビジネスモデルにおいて東京は後回しにし、それ以外の日本全国のライブハウスを回ることにより新市場を確立していくのですが、そのためにはステージ上で余計なことはやらないようにしてくださいとなります。
これまでゲイリーとクリステンセンの理論に従い、経営学的なアイドルの方向性は決めてまいりました。しかしながら、新市場を作るといっても具体的にステージに上がって何をするのかについての具体策まで言及できないのが経営学の弱みでありまして、その部分を克服していこうという、ある意味で経営学者としての挑戦も踏まえての試みであります。
そこに深層心理学を援用したところ、ペルソナを磨き、その後はアニムスを少し出してやれば、LinQは強力な磁石のごとく、顧客を引っ付けていくことができるというメカニズムです。ところが、上記リンクの「魅力の源泉 1」をご覧いただければわかるように、「福岡のアイドル(芸能人)」がゆえに余計なことをやらないでほしいといっておりまして、しかしそれでは福岡以外の地域の方々が読んでも訳が分からないので、LinQの.メンバーがそれこそ意識せずに行っていることを形式知化させ、説明していこうと考えております。
LinQの皆様方にとってはこれから始まろうとしていることは「?」の連続だと思います。しかし、自分の姿を鏡で見ることと同じであるというように解釈し、自分自身の行動に客観性を持たせるきっかけとなれば幸いです。福岡以外の地域の方は今後の解説をマニュアルだと思い読んでいただければ幸いです。
ここまでの説明が終わったところで、次回から詳しい解説に入っていきます。ご高覧、ありがとうございました。
お待たせいたしました。実学道のブログにおいて深層心理学の学術的な概念の説明が一通り終わりましたので、ここでLinQにその理論を実践してもらうべく、新しい仮説の設定を行っていこうと思います。実学道のブログにて「深層心理学的差別化戦略」と題して命題を設定しておりますが、これをいかにして検証していくかが問題となるところで、私のバンドにて私自身と妻自身が自ら実験台となり試しているものの、それではサンプルが少なく実証研究することは不可能です。また、私の上司で内閣総理大臣の安倍晋三と昭恵夫人が上述の理論を実践し、ある程度の効果があったと報じられておりましたが、しかしながら、サンプルという意味ではまだまだ数が足りないので、今回からの連載はあくまでも「応用研究による仮説の発見」を目的として行っていこうと思います。
ところで表題にしている「心の磁力」ですが、ユング派の考え方ですと人間の心は両性具有と表現されているように、生物学的な性に従う性と、その逆の性があるとされています。例えば男性なら女性的な心、女性なら男性的な心を兼ね備えており、ペルソナとは逆のものに惹かれていくものとされております。そこで私は考えました。惹かれるというのは非常に他動とは逆の自動的であり、この要素を使えば芸能人として大成を収めることができるのではないかと、思いついたのであります。
例えば、ある男性Aさんがある女性Bさんに惹かれるのは、Aさんに女心があるからと考えられております。女性はこの逆です。これが前述の「惹かれる」の議論とミックスさせると、これはまるで磁石の磁極と同じであり、私がイメージする芸能人のブレークの様子をかなり忠実に再現してくれます。
ところが、男性が女性に受け入れられるだけでは芸能界ではやっていけません。この世には男性と女性という二つの性がありまして、その二つの性からの支持を受けない限り、ブレークは実現しません。ところが、人間の心というのは繰り返しますが、両性具有であるらしいのです。ということは、男性が男性からの支持を受けることも可能であり、同時に女性が女性からの支持を受けることも可能であるということを示唆します。その具体的な方法としては、男性なら心の中の女性的な一面を出せば男性からの支持を集めることができます。女性はその逆となります。生物学的な性が男性の場合、男性としてのペルソナを磨き、そのうえで女性としての一面を持たせることにより男女ともに支持者となってくれる可能性は高まります。
ところで、ではその支持者を増やしていく具体的な方法ですが、それは先ほどから言っております「ペルソナ」を磨くことです。なぜペルソナを磨くところから始めるかというと、それは人間の心の「普遍的無意識」を作用させるために「投影」という作業を相手に起こさせる必要があるのですが、これを起こさせるにはまずをもってペルソナを作り上げ、磨くことから始めていかなければならないということです。
それができればあとは強力な磁石のごとく、ステージに立っただけでその磁力により多くの人を一瞬にして取り込むことができ、芸能人としての成功への階段を一気に上がることができるのではなかろうかという命題をこれより構築していこうと思います。なぜこのような命題を構築できようものか?という理論的な根拠に関しては、私の基礎研究用のブログである、『田中誠一の実学道』での論文をご覧ください。一応、本ブログでの主張の論拠となる私の論文の連載をリンクしておきますので、読んでいただければ幸いです。
1、魅力、個性化、そして差別化における深層心理学的接近(序論)
2、魅力、個性化、そして差別化における深層心理学的接近(心の構造 意識編)
3、魅力、個性化、そして差別化における深層心理学的接近(心の構造 個人的無意識)
4、魅力、個性化、そして差別化における深層心理学的接近(心の構造 普遍的無意識 1)
5、魅力、個性化、そして差別化における深層心理学的接近(心の構造 普遍的無意識 2)
6、魅力、個性化、そして差別化における深層心理学的接近(心の構造 普遍的無意識 3)
7、魅力、個性化、そして差別化における深層心理学的接近(心の構造 普遍的無意識 4)
8、魅力、個性化、そして差別化における深層心理学的接近(個性化の過程)
9、魅力、個性化、そして差別化における深層心理学的接近(深層心理学的差別化戦略 1)
今後、本連載において使用する深層心理学の専門用語についての説明は基本的に行いません。ですから、上記の論文を一度は読んでいただいた方が理解は深まると思います。また、本連載で構築しようとする命題は福岡市を活動拠点とするアイドルグループ、『LinQ』に仮説の実証を行っていただくために立案しております。このようなこともあり、アイドル用の理論としての色が濃いくなると思いますが、理論の根本は性別や芸能のジャンルは問わないよう組み上げておりますので、芸能の関係者の方や人前に出る機会の多い方は是非とも本論を参考にしていただき、実践していただければ幸いです。
今後は強力な磁石がいろんなものを引き付けるかの如く、ファンを多く取り込む方法について考えていこうと思います。ご高覧、ありがとうございました。
ところで表題にしている「心の磁力」ですが、ユング派の考え方ですと人間の心は両性具有と表現されているように、生物学的な性に従う性と、その逆の性があるとされています。例えば男性なら女性的な心、女性なら男性的な心を兼ね備えており、ペルソナとは逆のものに惹かれていくものとされております。そこで私は考えました。惹かれるというのは非常に他動とは逆の自動的であり、この要素を使えば芸能人として大成を収めることができるのではないかと、思いついたのであります。
例えば、ある男性Aさんがある女性Bさんに惹かれるのは、Aさんに女心があるからと考えられております。女性はこの逆です。これが前述の「惹かれる」の議論とミックスさせると、これはまるで磁石の磁極と同じであり、私がイメージする芸能人のブレークの様子をかなり忠実に再現してくれます。
ところが、男性が女性に受け入れられるだけでは芸能界ではやっていけません。この世には男性と女性という二つの性がありまして、その二つの性からの支持を受けない限り、ブレークは実現しません。ところが、人間の心というのは繰り返しますが、両性具有であるらしいのです。ということは、男性が男性からの支持を受けることも可能であり、同時に女性が女性からの支持を受けることも可能であるということを示唆します。その具体的な方法としては、男性なら心の中の女性的な一面を出せば男性からの支持を集めることができます。女性はその逆となります。生物学的な性が男性の場合、男性としてのペルソナを磨き、そのうえで女性としての一面を持たせることにより男女ともに支持者となってくれる可能性は高まります。
ところで、ではその支持者を増やしていく具体的な方法ですが、それは先ほどから言っております「ペルソナ」を磨くことです。なぜペルソナを磨くところから始めるかというと、それは人間の心の「普遍的無意識」を作用させるために「投影」という作業を相手に起こさせる必要があるのですが、これを起こさせるにはまずをもってペルソナを作り上げ、磨くことから始めていかなければならないということです。
それができればあとは強力な磁石のごとく、ステージに立っただけでその磁力により多くの人を一瞬にして取り込むことができ、芸能人としての成功への階段を一気に上がることができるのではなかろうかという命題をこれより構築していこうと思います。なぜこのような命題を構築できようものか?という理論的な根拠に関しては、私の基礎研究用のブログである、『田中誠一の実学道』での論文をご覧ください。一応、本ブログでの主張の論拠となる私の論文の連載をリンクしておきますので、読んでいただければ幸いです。
1、魅力、個性化、そして差別化における深層心理学的接近(序論)
2、魅力、個性化、そして差別化における深層心理学的接近(心の構造 意識編)
3、魅力、個性化、そして差別化における深層心理学的接近(心の構造 個人的無意識)
4、魅力、個性化、そして差別化における深層心理学的接近(心の構造 普遍的無意識 1)
5、魅力、個性化、そして差別化における深層心理学的接近(心の構造 普遍的無意識 2)
6、魅力、個性化、そして差別化における深層心理学的接近(心の構造 普遍的無意識 3)
7、魅力、個性化、そして差別化における深層心理学的接近(心の構造 普遍的無意識 4)
8、魅力、個性化、そして差別化における深層心理学的接近(個性化の過程)
9、魅力、個性化、そして差別化における深層心理学的接近(深層心理学的差別化戦略 1)
今後、本連載において使用する深層心理学の専門用語についての説明は基本的に行いません。ですから、上記の論文を一度は読んでいただいた方が理解は深まると思います。また、本連載で構築しようとする命題は福岡市を活動拠点とするアイドルグループ、『LinQ』に仮説の実証を行っていただくために立案しております。このようなこともあり、アイドル用の理論としての色が濃いくなると思いますが、理論の根本は性別や芸能のジャンルは問わないよう組み上げておりますので、芸能の関係者の方や人前に出る機会の多い方は是非とも本論を参考にしていただき、実践していただければ幸いです。
今後は強力な磁石がいろんなものを引き付けるかの如く、ファンを多く取り込む方法について考えていこうと思います。ご高覧、ありがとうございました。
深瀬さんと一ノ瀬さんが卒業し、しかしながら、永久欠番ということで、大学でいう名誉教授相当となったお二人ですが、大変おめでたいことです。
ところで、LinQの立ち上げ時期からメンバーが去ったということで、いよいよ新メンバーが頑張らないといけない局面となっっておりますが、良い技術はこのまま残して継承していかないといけませんし、古くて使えないものは捨てないといけませんし、この加減と知識と技術の移転が非常に難しいのですが、これをやらない限り組織は続かないのもまた現実です。そこで私のパナソニック時代の体験などを踏まえ、少しだけこの「ナレッジマネジメント」についてお話ししようと思います。
例えば、私のバンドでLinQのカバーを行う際、『カロリーなんて』をよくやります。理由はギターを入れやすいというのが最大の要因ですが、これを内村宗子にLinQのメンバーが直接指導する場合、どうすれば内村宗子は完コピできるようになるでしょうか?という問いに対し、LinQの皆さんはどう答えていただけるでしょうか。
ナレッジマネジメントで重要になる概念に「暗黙知」と「形式知」があります。詳しくはこの分野での世界的権威である野中郁次郎先生の本を読んでいただきたいのですが、暗黙知とは体得された知識のことであり、例えば、ダンスは暗黙知そのものです。ダンスの基本ステップを文章化できないと思いますが、その文章化できない部分が暗黙知です。
形式知は文章化できる知識のことです。例えば、博多駅からから天神駅までの道順を示した地図などは形式知の一種であります。
前述の内村にダンスを完コピさせる方法となると、形式知と暗黙知の両方を伝えなければならず、とりわけ、暗黙知は技術を取得しているトレーナーにとってはまさに言葉にするまでもないことでも、教わる側にとってはその暗黙知の習得は非常に困難となります。これを伝える方法は後にやっていきますが、予習として野中先生の『知識創造企業』でも読んでおいてください。
ここからは余談ですが、私がパナソニックの電子レンジ事業部に勤務していた時、私の仕事はいわゆる技術職でした。大学院の時に理学系の研究科へもちょくちょくお世話になっていたので理系の仕事に抵抗はあまりなかったのですが、電子レンジのビス1本に関してまではさすがに予備知識はなく、ましてやマニュアルなしに分解と組み立てまでこなし、電子レンジの故障箇所と原因を的確に報告することを求められておりまた。
この部署に配属された時、先輩からいろいろと教えてもらうのですが、その時によくいわれたのが「適当に」です。そのあとにくるのが、「簡単やろ?」で、あとは先輩の動作を見て覚えるしかないのです。これは多くの製造メーカーはこうなるのではないでしょうか?というより、こうならざるをえないようにも思います。この時の経験により、どんな電子レンジでも分解から組み立てまでできるようになり、トランスやインバータ(基盤)、マグネトロンの性質や構造まで理解できるようになり、電子レンジ博士といっても過言ではないくらいに詳しくなりました。
ところで、前述の「適当に」ですけど、本当に適当に行うと先輩から激怒されますので、言葉のあやとしてとるのが筋ですが、教える部分と教えない部分とがあり、パナソニックの私がいた部署にかんしては、教えずして習得させる独特のやり方がありました。
さあ、LinQはどのような方法で若い衆に知識の伝達を行いますか?深瀬さん、一ノ瀬さん、指導者的立場になったわけですからここを考えてみてください。
ご高覧、ありがとうございました。
明日は深瀬智聖さんと一ノ瀬みくさんの卒業公演でしたね。
私は仕事ですから会場へ向かうことはできませんが、アイドルとして最後の公演を頑張ってください。
ご両人の今後のご活躍を心よりお祈り申し上げます。
内閣官房 教授 田中誠一
首相官邸 教授 田中宗子