破壊的イノベーターになるには 4 | 芸能の世界とマネジメント

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いよいよ将来展望についてお話ししようとする段階へと入っておりますが、昨日は破壊的イノベーションを起こすために、アイドルグループのLinQは普通のポップス業界へ参入すればどうだろうか?という一応の結論を出しておきました。これについて多少の解説を行いたいと思います。

これはアイドルが好きであろうとなかろうと、なんでこうなったかはわかりませんが、いわゆるポピュラー音楽のカテゴリーにアイドルの音楽は存在せず、アイドルの音楽は「ヲタク枠」とういう特別枠が設定されておりまして、既存のアイドルはそこのカテゴリーに入ることでゴールとなります。ですから、隔離された状態に自ら志願するようなもので、しかもその枠に収まることで満足感をえている感じもします。アイドル自体はこれでいいかもしれません。しかし、売り上げ、それを資金源にプロモーションを打っていこうとする場合、隔離されたアイドルへの収入というのは限定的になるのは必然的であり、それゆえに「いくら頑張ってもどうすることもできないのはなぜ?」という、メンバーの中で摩擦が起きる原因となり、最終的には「卒業」という形でグループを去っていく人が増えていく大きな原因となります。これは、アイドルの内部のはなしで、では、そこを抜け出し、マーケットはどう見ているのか?

これはですね、アイドルの皆様方、ヲタク以外でもアイドルが好きな人は沢山います。しかしながら、前述の通り、一般のポピュラー音楽のカテゴリーから外れているために、「アイドルが好きです!!」と堂々と言えずにいる隠れファンが多いのが現状です。これを底引き網でごっそりとすくい上げたアイドルが勝利をつかむわけですけど、そうするには方法は一つで、一般のポピュラー音楽のカテゴリーに入っていくしかありません。まずは認知してもらうための第一歩です。その入り方ですけど、アイドルの曲がハードロックやメタルの音楽と共通することが多いからといって、そのコーナーにアイドルのCDを置いたり、配信したりしてもダメです。それよりも、普通のロックバンドが出入りするライブハウスに、それも該当するアイドルグループ以外の対バンの相手は全て普通のロックなどをプレイするミュージシャンで固められているときに、アイドルとしてアイドルの曲と踊りを披露します。これを全国のライブハウスで行っていくことによりアイドルへの視線は変わり、やがてアイドルコーナーにしか置かれないアイドルのCDはロックのコーナーに置かれるようになり、配信では様々なジャンルのカテゴリーから検索ができるようになり、やがては日本のポピュラー音楽にとってなくてはならない存在となるのではなかろうか、という仮説を持っております。

この普通のライブハウスでアイドルの曲をアイドルとして行うことに関しては私のバンドで既に行っておりまして、曲自体もハードロックやメタルを基本とした曲が多いこともあり、普段はアイドルを見ることがなかった人でも、内村が演じるアイドルの歌と踊りが無ければ我々のライブは始まらないとまで言われるようになり、あまりにも内村のアイドルのカバーの人気が出たことにより私たちのミュージシャンとしての立場が危うくなったと感じましたので、何度がアイドルのカバーを止めていたこともあったのですが、そうすると、同じミュージシャン仲間やお客さんから「なぜやらない??」とクレームになり始めたことから今では毎回、ライブの余興的にアイドルのカバーを行うようにしております。カバーでこの状況ですから、本人たちがステージに出てくれば大変な盛り上がりになることは容易に予測できます。

これが一応の成功へのシナリオです。ご注意いただきたいのは、私たちのステージはアイドルのカバーだけではなく、他に漫才や地方ネタのトークをも交えてのステージです。アイドルがアイドルとしてステージに立って成功する確率は上がるだろうと予測はできるものの、歌と踊り以外に何か他に芸がないとすべった時にフォローできないので、この方法で本当にステージに上がるのであれば、その点に注意しながらチャレンジしてください。

この件についてはこれにて結審します。次回はまた別の方法でのやり方を考えてみようと思います。ご高覧、ありがとうございました。