【3日目】
夕方、すっかり干上がってしまった海辺を歩き、シーフードBBQレストランへと向かった。
昼間はなかった穴が砂浜に無数に現れている。
蟹の巣のようだった。
蟹の巣をいくつも踏み鳴らしながら、シーフードBBQレストランにおいては、バリ島イチの老舗『ラーマヤナ』に辿り着く。
ここでは、水槽に入っている新鮮な海産物を炭火で焼いて出してくれる。
炭火と一緒に、ココナッツの皮も燃やしているので、実に南国らしいBBQと言えるのだ。
我々は、ピンクスナイパー(タイの一種)、イカ、車海老を頼んだ。
シーフードの他に、空心菜、ごはん、サラダは無料で付いてきた。
「美味い!!」
3日間、バリで過ごし、食事をした中で、ピカ一の美味さだった。
ビーチは夕日に包まれ、
![ユリノキ―夫婦始めます!芽ぶ記―](https://stat.ameba.jp/user_images/20130819/08/lily-and-dandelion/bf/40/j/t02200165_0448033612653332405.jpg?caw=800)
テーブルの蝋燭は灯され、
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辺りは幻想的でロマンチックなムードになった。
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2人で香ばしいシーフードにしゃぶりつき、
空と海のグラデーションにうっとりしていると…
![ユリノキ―夫婦始めます!芽ぶ記―](https://stat.ameba.jp/user_images/20130819/08/lily-and-dandelion/ae/2b/j/t02200062_0448012612653332085.jpg?caw=800)
「ガウチョウアー!!!!!!!!!メ―シーヤ―!!!」
と、ムードも夕日もくそもない大声が、隣の店のテーブルから聞こえてきた。
![ユリノキ―夫婦始めます!芽ぶ記―](https://stat.ameba.jp/user_images/20130819/06/lily-and-dandelion/48/e7/j/o0326029712653270105.jpg?caw=800)
幻想の世界から現実に引き戻され、様子を伺う。
香港ヤンのツアー客が、ざっと50人ほど席を占めている。
![ユリノキ―夫婦始めます!芽ぶ記―](https://stat.ameba.jp/user_images/20130819/08/lily-and-dandelion/38/60/j/t02200165_0448033612653332086.jpg?caw=800)
その中のリーダー気取りのオヤジが、海を裂けられるのでは?と思うほどのでかい声で、
![ユリノキ―夫婦始めます!芽ぶ記―](https://stat.ameba.jp/user_images/20130819/06/lily-and-dandelion/0a/45/j/t02200305_0258035812653270127.jpg?caw=800)
「皆で写真を撮ろうや!!」
と、叫んでいるようだ。
肺活量が、ゾウの10倍はあると思われる。
正直、うるせぇ。
ゾウ、いやむしろクジラの10倍の肺活量を持つ、香港オヤジのバカでかい叫び声をBGMに、我々はイライラを和らげるため、ひたすらイカをガムのように噛み続けるのであった…。
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