ご訪問くださいまして、
有り難うございます。
れっつごうです(^^)
エックハルト・トールさんの
世界的なベストセラー
を紹介・解説してきました。
今回で6回目、最終回です(^^;
この本のメインテーマのひとつは、
「いま・ここ」
にあることの大切さなのですが、
それに関して、
印象的な逸話が述べられていますので、
今回は、
そこからスタートします。
日本のある町に
白隠という禅の老師が
住んでいた。
彼は人々の尊敬を
集めており、
大勢の人が
彼の教えを聞きに
集まってきていた。
「白隠」とは、
臨済宗中興の祖と称される、
江戸時代の有名なあの
「白隠禅師」のことでしょうか。
(ちょっとわかりませんが・・・)
あるとき、
寺の隣の
十代の娘が妊娠した。
怒り狂った両親に、
子どもの父親は誰だと
問い詰められた娘は、
とうとう
白隠禅師だと答えた。
両親は激怒して
白隠のもとに怒鳴り込み、
娘は白状したぞ、
お前が父親だそうだな、
となじった。
白隠は
「ほう、そうか?」
と答えただけだった。
ええっ、
まさか・・・
白隠禅師さん、
そ、それは、
まずいでしょ?
噂は町じゅうどころか
近隣の地域にまで
広がった。
禅師の評判は地に堕ちた。
だが禅師は
意に介さなかった。
誰も説法を
聞きに来なくなった。
だが禅師は
落ち着き払っていた。
赤ん坊が生まれると、
娘の両親は禅師のもとへ
連れてきた。
「お前が父親なんだから、
お前が面倒を見るがいい」。
禅師は
赤ん坊を慈しみ、
世話をした。
・・・う~ん、
これでいいのか?
一年たち、
慚愧(ざんき)に
耐えられなくなった
娘が両親に、
実は赤ん坊の父親は
近所で働く若者だと
白状した。
やはり!
そういうことだったのか(^^;
両親はあわてて
白隠禅師のもとへ
駆けつけ、
申しわけなかったと
詫びた。
「ほんとうに
すまないことをしました。
赤ん坊を引きとらせて
もらいます。
娘が、
父親はあなたでないと
白状しましたんで」。
「ほう、そうか?」。
禅師はそう言って、
赤ん坊を返した。
・・・いかがですか。
あっさりと、
「ほう、そうか?」
さすがにこれは、
聖人レベルの対応で、
ふうつの人は、
最初から、
「冗談じゃない!」
「これはとんだ濡れ衣だ!」
と、徹底的に抗議しますよね(^^;
あまりにも理不尽ですし、
はっきりNO!と言わなければ、
どんどん、
つけ込まれてしまう気がします。
それが、
あたりまえの反応なのですが、
白隠禅師は、
「ほう、そうか?」
と受け入れてしまう。
「白隠さん、それでいいの?」
と思わず、
突っ込みたくもなりますが(^^;
ただ・・・
よくよく考えて見ると、
結果的には、
白隠禅師が、
抵抗せずに受け入れたことで、
すべてがうまくいったのですね。
禅師は
偽りにも真実にも、
悪い知らせにも
良い知らせにも、
「ほう、そうか?」
とまったく同じ
対応をした。
彼は良くても悪くても
いまという瞬間の形を
そのまま認めて、
人間ドラマには
加わらなかった。
彼にとっては
あるがままの
この瞬間だけがある。
起こる出来事を
個人的なものとして
捉えない。
彼は誰の被害者でもない。
彼はいまこの瞬間に
起こっている出来事と
完璧に一体化し、
それゆえに
起こった出来事は
彼に何の力も
振るうことができない。
起こった出来事に
抵抗しようとするから
その出来事に翻弄されるし、
幸福か不幸かを
よそから
決められることになる。
赤ん坊は慈しまれ、
世話をされた。
抵抗しないという
力のおかげで、
悪い出来事が
良い結果になった。
つねに
いまという瞬間に
求められたことをする
禅師は、
時が来たら
赤ん坊を手放したのだ。
これは、有名な、
「人間万事 塞翁が馬」
(これは私の座右の銘のひとつです)
という故事にも、
ちょっと通ずるものがありますね。
「つねに、いまという瞬間に
求められたことをする」
う~ん・・・
エゴまみれの私が、
この白隠禅師のような域に達するのは、
今回の人生では
とうてい無理なのですが(^^;
一歩でも、近づきたいと
思っています。
「エゴ」は、
(この本では、無意識の思考、
妄想、欲望などを指します)
現在という瞬間とは
仲良くできないといいます。
「エゴ」は必死に、
「いま・ここ」を無視し、
抵抗しようとするのです。
そのやり方は、
3つあるといいます。
・目的のための手段
として対応する
・障害として対応する
・敵として対応する
詳しく見ていきます。
エゴにとって、
現在という瞬間は
せいぜい目的のための
手段でしかない。
もっと大事だと考える
未来に連れていってくれる
手段だ。
ただし
その未来は
現在という瞬間として
到来する以外にはなく、
したがって
未来は頭のなかの
思考としてしか存在しない。
言い換えれば、
このパターンが
働いていると、
あなたはいつも
どこかに行こうとして
忙しく、
決して
「いま、ここに」
腰を落ちつけることは
できない。
どきっ・・・
「いま」が
「未来」という目的のための
手段でしかなくなる。
目的は、つねに先送りで、
地に足が着かない感じ。
たとえば、
スケジュール表の先ばかりを
見てしまったり・・・
これは、
気を付けないと、
私も、つい
陥ってしまいがちです(^^;
このパターンが
ひどくなると
(そういうことは
まったく珍しくない)、
現在という瞬間が
克服すべき障害に
見えてくる。
そこで
苛立ちや欲求不満、
ストレスが生じるのだが、
私たちの文明では、
それが多くの人の日常、
あたりまえの状態に
なっている。
こうなれば
人生は「問題」で、
あなたは問題だらけの
世界に暮らし、
問題を解決しなければ
幸せになれず、
満たされず、
ほんとうに生き始めることも
できないと思い込む。
問題を解決しなければ、
幸せになれず、
満たされず・・・
何だか、これ、
ビジネスの世界ですね(^^;
ところが問題を
一つ解決するたびに、
次の問題が現れる。
現在という瞬間を
障害として見ている限り、
問題に終わりはない。
人生、つまり
「いま」という時は、
「あなたの期待どおりに
なってあげるよ」
と言う。
「あなたがとる姿勢に
応えよう。
あなたが問題だと思うなら、
私は問題になる。
障害だと思うなら、
障害になる」と。
「いま」を
受け入れることなく、
それを問題だと見れば、
それは問題となり、
それを障害だと見れば、
それは障害になる。
つまり、現実的に
問題や障害を創り出してしまうと
いうことですね。
そして、
常に何か満たされない
感じがする・・・(^^;
最悪なのは、
(これもまったく
珍しくない)、
現在という瞬間に
敵として対応することだ。
自分がしていることが
嫌だとか、
状況に不満だとか、
起こっていることや
起こったことを
憎んでいるとき、
あるいは
頭のなかの対話が
こうすべきだとか
すべきでないという
判断や不満や非難で
あふれているとき、
あなたは
「あるがままのいま」
に反論し、
すでにある現在に
文句をつける。
人生を
敵に仕立てているので、
人生のほうも、
「闘いが望みなら、
闘わせてやろう」
と応じる。
外部的な現実は
つねにあなたの
内側な状態の反映だから、
あなたは当然、
敵対的な世界を経験する。
「私は現在という瞬間と
どんな関係にあるだろう?」
と、終始自分に
問いかけることが大切だ。
いつも何かしらの敵がいて、
闘い続ける人は、
こういう思考なのかもしれません。
「外部的な現実は
内側の状態の反映」
これは、本当にそう思います。
心理学だと、
「投影」といいますが、
やはり、
自分自身のモノの見方、捉え方が、
外の世界に、投影されるんですね。
投影といえば、
こんな小話があります。
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旅人が、
あるオアシスの街にたどり着いた。
入り口にいる
老人にたずねた。
「この街はどんな街ですか?」
「前に君がいた街はどうじゃった?」
旅人は、
こう答えた。
「人々は意地悪で、いやな街でした」
老人は言った。
「だったら、この街もそうじゃろう」
別の旅人は、
こういった。
「人々は親切で、素敵な街でした」
老人は言った。
「だったら、この街もそうじゃろう」
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・・・外部的な現実は、
人の内側の状態の反映なんですね(^^;
「私は現在という瞬間と
どんな関係にあるだろう?」
つまり、
「いま・ここ」と、
友好的な関係であるかどうか。
忘れずにいたいですね😊
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以上、6回にわたって、
アメリカ屈指のスピリチュアル・マスター
エックハルト・トールさんの
世界的なベストセラー
から、
私の印象に残った箇所を、
紹介・解説させていただきました。
紹介できたのは、
この本の一部にすぎませんが、
内容的には、とても密度が濃くて
示唆に富んでいます。
皆さまも、たとえば、
今度のGWの休みに、
じっくり腰を据えて、
本格的なスピリチュアルの世界に
浸ってみるのはいかがでしょうか(^^)
「意識」が一段高まったような
感覚になりますよ!
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今回も最後まで
お読みくださいまして、
有り難うございました😊
私がブログを続けられるのも、
読んでくださる
皆さまがいるおかげです。
次回は、
別の本を紹介します(^^;
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おまけです(^^;
昭和大学病院前、
今の時期、ツツジきれいですね!
世田谷の九品仏
大きな仏像をたくさん拝める、
素敵なお寺です!
新緑のもみじが美しいです。
本堂から、
枯山水の庭を眺めていたら、
あれっ・・・
妙に溶け込んでいました😸