やっぱりダメだ。行こう。
乳がん全摘手術を終え、ある決意を胸に
ドレーンと共に退院してきた私。
“ ある決意 ” はこちら
菓子折りは入院中に買っておいて貰ったので
準備は万端です。
退院後に行く!と決めてはみたものの
やっぱり怖気ずき・・・
「今?」 「どうする?」
「今じゃない?」 「今かな?」
様子をみつつ、びびりつつ。
数日間、そんなことをしてましたが
ついに、あまりにも本気モードの
長時間疾走が続いたので
意を決して、菓子折りを握りしめ
上階へと向かうことにしました。
念のため、録音して行こう
玄関を出ようとしたところで
「証拠残した方がいいよ。
録音しておこう」
そうYちゃんから提案がありました。
確かに。こう言っちゃ悪いけど
上階の方は嘘をつく。
「だね。そうしよう 」
2台のスマホの録音をONにして
上階の玄関前に到着。
無言で頷きあい、大きく深呼吸をし
ピンポンを鳴らしました
言い逃れできないくらいの
激走りのタイミングを待って行ったので
「今もかなり走られていまして・・・」
そう伝えましたが
「座ってましたけど 。」とのこと
まぁいいんです。
そんな答えは想定内
気を取り直して本題へ。
菓子折りを差し出して伝えました。
違います。うちじゃない
いつも通りの答えでした。
そんなわけないよね?
滅茶苦茶走ってたよ?
そう思いながらも
「 違う 」 と言い張る相手に
菓子折りを渡すのもおかしいし、
それ以上何も言えずに
菓子折りを手に私達はスゴスゴと
帰って来たのでした
騒音はパワーアップ

仕方ない。
これ以上はどうにも出来ない。
溜息をつきながら、仕事をしていると
上階からは、今まで以上の
キングゴジラの足音が
2人で目を見合わせました
うん・・・ これ、わざとだよね
あきらかに苛立ちを床にぶつけてるよね?
あぁ、終わったなぁー
やっぱりそのうち引っ越し・・・
考えないとダメなんだろうな。
はあー
知らぬ間に思わぬ方向に話が・・
それから、数日たったある日
管理会社からの電話が鳴りました。
はい???
ちょっと待って待って。
どういうこと?
オーナーさんに
話を通してあるって?
一方的に話が進んでいるようなので
会話を遮って聞いてみると
どうやら上階の人が、
管理会社に電話をしたらしいのです。
でも、私は退院から間もなくて
WITH ドレーンの身だし
本来、うちは被害者なわけで。。。
はい。その話しかしてません。
菓子折り持ってお願いに行ったんです。
「お大事に~」っておっしゃていたので
わかってないわけはないですよ。
奥さまとお話ししたんですけど、
ちなみにお電話はどなたからですか?
なるほどわかりました。
ご病気の話をこちらに伝えない上に
手術されて、療養したいと言われても
変わらずに音を立ててるんですね。
んーーーー。
なるほど~~~~~
今はお引越しなんて無理ですよね。
ご病気の事を聞いていなかったので、
申し訳ありませんでした。
お大事にして下さい。
・・・という事で、何年もかかりましたが
やっと管理会社の方も
どちらの言っている事が正しいのかを
わかってくれたみたいです。
しかし、なんで上階の方が自ら、
管理会社に連絡したんでしょう?
不思議です
本当のこと話さなきゃ
絶対にばれちゃうのに・・・
いや~~それにしても!本当に
録音してて
良かったぁぁぁ
言った言わない、知らない聞いてない。
そんな場面が想像できる場合は
第3者に示せる証拠、大事ですね。
Yちゃん、ナイスッ!
それからの生活
あの件から約半年後。
上階の家族は引っ越して行きました。
理由は知りません。
結局、あの後もうるさかったんですけど
上階家族が引っ越した日から
騒音は嘘のようにピターっと
なくなりました♪
しーーーん
しーーーーん
しーーーーーん
静寂ーーーーー
うちじゃありません!
そう言い張っていたけど
それはやっぱり嘘でした。
誰がうるさかったか?
いなくなった後の静寂が答えです。
騒音も振動もない生活。
嬉し過ぎる。長かったなぁ
他人に起こされず、騒音を浴びせられない。
振動でビビビとなる扉のスポンジを外し
眠りたい時に眠れる。
そして何より、
他人の音にイライラせずに済む。
やっとこれで、自分のペースで
過ごすという当たり前の生活が出来る♪
嬉しい! 普通に暮らせる事が嬉しい!
・・・だけど、
病気を理由にしてしまった事は
どんな事情があるにせよ
褒められた事じゃないです。
ちゃんとわかってます。
なのでこの事はずーっと
私自身に対してもダメな事をした
嫌な記憶として残っていきます。
・・・本当に騒音問題って難しいですね。
マンションでも一軒家でも
周りに人が暮らしている環境では
ちょっとの思いやりと想像力、
大事ですね。
みんなが平和な生活をおくれますように。
【 私の乳癌DATA 】
2022年6月 年に1度の乳癌検診
2022年7月 マンモトーム生検・乳がん告知
2022年10月 乳房切除術(全摘出)
2022年11月 病理検査結果
右乳房境界部乳癌(微小浸潤癌)
ステージ1A ルミナルA
浸潤癌だったけど 手術後は
主治医の判断により無治療となりました